リリカルでマジカルな世界で最強の狙撃手を目指す   作:たくヲ

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第20話 転生者の説教

俺は正村!!平凡?な管理局員だ!!

 

「さーて、特訓のまとめ、2on1で模擬戦やるよ!!まずはスターズからやろうか。二人は、バリアジャケットの準備して」

「「はい!!」」

 

今、俺はフォワード達の午前練習に付き合っていたわけだが……ついに、あのティアナ撃墜イベントが始まろうとしていた。なのはの言葉、そのものがスターズのフォワード二人の撃墜フラグな気までしてくる。

 

「さて。エリオとキャロは俺らと見学だ」

「「はい!!」」

「……あたしの台詞……」

「……ヴィータ……気にしないで」

 

ヴィータがめちゃくちゃ落ち込んでいてレストがそれを励ましている。まあ、俺が台詞とったからだろうけど……まあいいか。

 

とにかく、少し遠い場所にあるビルの屋上で見学を始めることにした。

 

 

 

 

 

模擬戦が始まって数分でフェイトがやってきた。

 

「もう模擬戦始まっちゃってる?」

「フェイトさん?」

 

かなり急いできたらしく息を切らしていた。

 

「私も手伝おうと思ってたんだけど」

「今はスターズの番だ。ライトニングはまだだぜ?」

「ほんとはスターズの模擬戦も、私が引き受けようかと思ってたんですが」

「最近、高町なのは一等空尉の訓練は密度がすごいからなあ」

 

空を見上げれば、飛び交う魔力弾。長く伸びたウイングロード。あまり戦況は動いてない。

 

「なのは、部屋に戻ってからもずっとモニターに向かいっぱなしなんです。訓練メニューやビデオで陣形をチェックしたりしていて」

 

まじで、なのはは休めばいいと思う。朝から晩まで仕事しかしてないじゃねえか。

 

「なのはさん、訓練中にもいつも僕たちのこと見ててくれるんですよね」

「ほんとに……ずっと」

 

エリオとキャロは感慨深そうに言う。

 

見学なのにおしゃべりばかりしててもあれなので、模擬戦に視線を戻す。

 

「へえ、クロスシフトか」

 

ティアナの周りに浮く大量の魔力弾。クロスファイア―シュートを今まさに撃たんとしていた。

 

「クロスファイアァ、シュート!!」

 

ティアナの一声を合図とし、いくつもの魔力弾がなのはへと飛んでいく。

 

「魔力弾にキレがなさすぎる」

「コントロールはいいみたいですけど」

「だが、あんなんじゃ高町一等空尉には当たんねえだろ」

 

案の定なのははそれを避ける。しかし、避けた方向からはスバルのウイングロードが迫ってきていた。

 

なのはは魔力弾4発を自身の周囲に停滞させる。そこにスバルがウイングロードの上をマッハキャリバーのローラーで走ってくる。

 

それに向かって、魔力弾を撃ち出す、なのは。

 

「うおおおおおおおおおおお!!」

 

スバルが気合いの叫びとともに防御魔法で魔力弾を防ぐ。だが、流石は高町なのは。わずかに防御を破った魔力弾がスバルの頭をかすめ、マッハキャリバーに傷をつける。

 

惜しいな。もうちょっと本気で防げれば、完全に打ち消せていたのに。ヴィータにあれだけふっとばされておいて、まだ学んでねえのか。

 

しかし、スバルはそれにひるまず、ウイングロードを蹴って跳躍。

 

「うおりゃあああああああああああああ!!」

 

走ってきた勢いを殺さずに放った右手の一撃は、なのはのレイジングハートと、否、正確にはなのはの防御魔法とぶつかり拮抗する。が、なのはがレイジングハートを振るいスバルを吹っ飛ばした。

 

落ちていくスバルになのはから叱責の声が飛ぶ。

 

「こら、スバル!!駄目だよそんな危ない軌道!!」

「すみません!!でも、ちゃんと防ぎますから!!」

 

後ろから追ってきたクロスファイアーシュートの魔力弾を、振り返ることなくかわしながら言うなのはと、ウイングロードに着地しながら返答するスバル。その返答を聞いて怪訝な顔をする、なのは。

 

そこでなのははティアナの姿がないことに気づき周りを見渡す。すぐに発見したようだ。彼女の視線の先にはビルの屋上に立ったティアナ。そのティアナはあろうことか砲撃魔法のチャージを行っていた。

 

「砲撃?ティアナが?」

「魔法の選択ミスだな、これは」

 

思わずといった感じでフェイトが漏らした声に答える。俺だったら、長い溜め時間をとらずに一発の魔力弾を撃ち込むけどな。

 

「おおっ!!」

 

スバルの叫びとともにマッハキャリバーにカートリッジがリロードされる。そのまま、高速でウイングロードの上を走り、なのはに向かっていく。

 

なのはが魔力弾を作り出し、放つとそれは無数に分裂してスバルに飛来する。

 

それを勢いを殺さずに全部回避したスバルは、なのはに一撃を叩き込もうと拳を振るう。なのはが防御魔法でそれを受け止め先程と同じく拮抗。その状況で、なのはは砲撃を放とうとしていたティアナを横目で確認。

 

すると、ティアナの姿が一瞬で消える。

 

「あっちのティアさんは幻影!?」

「本物は」

「あそこだ」

 

パニックになったエリオとキャロに俺がティアナの場所を指し示す。そこにはスバルのウイングロードを駆け抜けるティアナの姿が!!クロスミラージュから魔力刃が飛び出る。

 

ウイングロードから一気に跳躍し空中から魔力刃でなのはを狙う。

 

「レイジングハート……モードリリース」

 

なのはの小さな呟きが離れているはずのここまで聞こえたのは、偶然か幻聴か。悪寒が走った。

 

そこに空から突っ込んだティアナ。

 

煙が舞い上がり、なのはたちの姿が隠された。今のうちに……。

 

「マンダ、セットアップ」

 

煙がはれた時俺たちの目に飛び込んできたのは……

 

「おかしいな……。二人とも、どうしちゃったのかな」

 

ティアナの魔力刃とスバルの拳を素手で受け止めている、高町なのはの姿だった。ティアナの魔力刃を受け止めた右手から血が流れる。

 

スバルとティアナの顔は驚愕に彩られていた。俺の隣にいるエリオとキャロが息をのむ。

 

「頑張ってるのはわかるけど、模擬戦は……喧嘩じゃないんだよ。練習の時だけ言うこと聞いてるふりで本番でこんな危険なことするんなら……練習の意味、ないじゃない。ちゃんと、練習通りやろうよ。……ねえ」

「あの!」

「私の言ってること。私の訓練。そんなに間違ってる?」

 

やっと自分の魔力刃でなのはが手から血を流していることにきずいたティアナは、魔力刃を消し後ろに跳躍。ウイングロードに跳び乗る……つーか、今のどうやったんだ?ティアナは空中に停止してたはずなのに。……まあいいか。

 

「あたしは!!」

 

叫びながらなのはに向けてクロスミラージュを構える。

 

「もう!だれも傷つけたくないから!!なくしたくないから!!」

「ティア……」

「だから、強くなりたいんです!!」

 

泣きながら言うティアナだが、正直、同情はしないな。

 

「少し、頭冷やそうか」

 

どこまでも冷え切った声でなのはが言いつつ、その指先をティアナに向ける。足元に魔法陣が展開され……俺がなのはを撃ち落とす。そして、唖然としているスバルとティアナもそれぞれ撃ち落とす。

 

一瞬で落下中の彼女たちを回収したレストが帰ってきた。

 

なんか、俺。こういうことしかやってない気がする。……まあいいか。撃墜イベントは止めたし。

 

ティアナ撃墜イベントはスターズ分隊(ヴィータを除く)撃墜イベントになりましたとさ。

 

「フェイト執務官。三人を医務室に連れて行くので、エリオとキャロの模擬戦をお願いします」

「は、はい!!」

「じゃあ、エリオ、キャロ。頑張れよ」

「「はい!」」

 

レストがいつの間にか持ってきた、対三人用担架に気絶している三人を乗せて、レストと俺で担いで隊舎へと運ぶ。ふとレストが振り向いて。

 

「……ヴィータ……強く生きてね」

 

なぜか地面にめり込んで見えるほど落ち込んでる、ヴィータに意味深な言葉をかけた。……まあ俺がヴィータの台詞をとったからなんだがな!!

 

「反省はしている」

『後悔もしている』

「いや、後悔はしてない、だ。間違うなよ、マンダ」

『私、最近出番少なくないですか?』

 

いや、それは、作sy……なんでもないです。

 

 

 

 

 

 

 

あのあと、シャマルさんに三人を預けて、書類仕事を終わらせて。飯を食べに行った。俺はカツ丼。レストは焼肉定食ネギ抜き。レストがネギ抜きを食べているのは元々ネコ科だからだ。

 

それぞれを食べているとベルがやってきた。

 

「島羽さん?ティアナの目が覚めたようですわ」

「いつだ?」

「ついさっき」

「へえ、やけに遅かったな。高町一等空尉やスバルはだいぶ前に起きてたのに」

「……自主練しすぎてた」

 

まあそうだよな。自主練のし過ぎで体調崩しちゃ元も子もないだろうに。

 

「とりあえず飯食ったらもうひと頑張りするか!あれも作らねえといけねえし」

「まあ、急ぐ必要はないですの」

「……がんばって」

 

じゃあ、目の前のカツ丼を平らげるとするか。と思った瞬間にアラートが鳴り響いた。

 

「ったくタイミングの悪い」

「早く行きますの」

「……これ食べてから」

「俺も~」

「なに言ってますの!!」

 

そして、俺とレストはベルに引きずられていった。……俺のカツ丼~!!

 

「……私の焼肉~」

 

 

 

 

 

 

東部海上にガジェットⅡ型が出現。それはもう、うじゃうじゃと。奥の手を見せないためにも、それに近づいて、今までと同じ方法で片づける。だそうで戻って飯食ってる時間はないな。

 

ついでに原作よりも数は多い。なんかきな臭いな。何も起きなけりゃいいが。

 

「今回は空戦だから、出撃は私とフェイト隊長、ヴィータ副隊長」

「あとは、レストも出撃する」

 

今は六課のヘリの前で作戦説明中だ。

 

「みんなはロビーで出動待機ね」

「そっちの指揮はシグナムだ。留守を頼むぞ」

「「はい!」」

「はい……」

 

エリオとキャロが素早く返事をし、少し遅れてティアナが覇気のない返事をする……おい、スバル!返事くらいしろよ!……まあいいか。

 

「ティアナは出動待機から外れとこうか」

「「「えっ?」」」

 

まあ妥当だよな。仮にこの状態のティアナが出撃したとしてもろくな結果にはならねえだろう。

 

意外と精神状態ってのは結果に響くんだぜ?スポーツでも戦闘でも。

 

「……その方がいい」

 

レストが重ねて言う。

 

「今夜は体調も魔力もベストじゃないだろうし」

「……言うことを聞かない奴は……使えないってことですか?」

 

ティアナは目を伏せて言う。なのははため息をつく。

 

「自分で言っててわからない?当たり前のことだよ、それ」

「現場での指示や命令は聞いてます。教導だってちゃんとサボらずやってます。それ以外での場所での努力まで教えられた通りじゃないとダメなんですか?」

 

その態度をヴィータが叱ろうとするが、なのはにそれを右手で制される。

 

「私は。なのはさん達みたいにエリートじゃないし、スバルやエリオみたいな才能もキャロみたいな稀少技能(レアスキル)もない。少しくらい無茶したって、死ぬ気でやらなきゃ強くなんかなれないじゃないですか!!」

 

そこまで言ってティアナはシグナムさんに肩をつかまれ向きを変えられ、そのまま殴りとばされた。……殴った後ってホントに飛ぶんだなあ。

 

[……空気よんで]

 

ごめんなさい。

 

「ティア!」

「シグナム!」

「シグナムさん!」

「心配するな、加減はした」

 

いや、加減して人が飛b……なんでもないです。本当にすみません。

 

倒れたティアナにスバルが駆けよる。

 

「駄々をこねるだけの馬鹿は、なまじ付き合ってやるから調子に乗る」

「ヴァイスさん。もう出れますの?」

「乗り込んでいただけりゃ、すぐにでも!」

 

ヴィータとフェイト、レストが乗り込む、が乗り込み口でなのはがティアナに声をかけようと口を開いた瞬間。レストに一瞬で中に引きずり込まれた。……レスト、残像が残るくらいの速度で引っ張るなよ。なのはの肩が脱臼したらどうするんだ。

 

さてと、これから俺の苦手な説教タイムとしゃれ込むとしようか。立ち入りは禁止ってなあ!

 

「ティアナ、これからちょっと付き合え」

「えっ?」

「イイから来い」

 

 

 

[あ、そうそう]

[どうしたんですの?島羽さん?]

[食堂のカツ丼と焼肉定食、食べといて]

[!?]

 

 

 

 

 

 

 

やってきたのは、特訓スペース。先程ティアナが撃墜された所だ。ティアナが心配だったのか、スバルもついてきたが、まあどうでもいい話だ。

 

「……こんなとこで……何をするんですか?」

 

後ろからティアナの声。俺は魔力弾を作り振り向きざまに撃ち出す。ティアナには当たらないよう、少し逸らした軌道で。

 

「正村中将!?一体何を!?」

「なにするんですか!?」

 

まあ二人のツッコミは妥当だとは思う。が、俺に常識は通用しないんだぜ?

 

「なにを言ってるんだ?ここにきて、やることなんざ模擬戦以外にねえだろ?」

 

なにを言っているのかわからない、といった表情を浮かべる、ティアナとスバル。俺は続けて言う。

 

「戦場でわざわざ敵が、今から攻撃する、なんて言ってくれると思うか?とりあえずティアナ。さっさとバリアジャケットを出せ」

 

言われるがままにセットアップするティアナ。それを見て自分もそれを行おうとするスバル。

 

「スバルは見学しとけ」

「えっ?は、はい!」

 

スバルには見学しておいてもらう。今回の一件は大体ティアナが原因だからな。

 

スバルがビルの屋上まで移動したのを確認する。ティアナから20メートルほど離れる。

 

「正村中将、デバイスはどうしたんですか?」

「これぐらいはハンデだ。……そもそもデバイスを使ってないなのはに撃墜されるような奴にデバイスなしで負けるような鍛え方してねえよ」

「っ!」

「ほら、かかってこい。お前に足りねえものを教えてやる」

 

その瞬間にティアナの周りに6つの魔力弾が浮かぶ。

 

「クロスファイアーシュート!!」

 

一斉に魔力弾がこちらに向かってくる。

 

「まずは防御」

 

俺の視界が煙で覆われる。無論、俺は無傷だが。

 

煙がはれた時、俺を見たティアナが驚く。しかし、すぐさま俺に複数の魔力弾を撃ってくる。

 

「次に回避」

 

それを左右に回避しつつ、ティアナに向かって走る。ティアナは2丁拳銃のようになっていたクロスミラージュを一つに戻す。

 

魔力刃。いや、魔力棒といえばいいのか。魔力刃の切れ味を落としてあるらしいものをクロスミラージュから出して俺を迎え撃とうとする、ティアナ。

 

「正確な攻撃」

 

横に振られた魔力刃を後ろに反って躱しつつ、その勢いのままにクロスミラージュのみを蹴りあげる。ティアナの手を離れて飛んでいく。そのままティアナに蹴りを叩き込む……と、見せかけて寸止め。

 

「こんなもんだ」

 

ティアナがへたり込む。

 

「ティアナ、今回のお前は確かによくやった。確かに人一倍練習もしてただろう」

「なら……どうして誰も認めてくれないんですか!?」

「今回のお前の特訓の方向性が間違ってただけだ」

「……方向性?」

「お前のあの模擬戦でしたこと、朝早くから起きてやっていた練習はあくまで応用の範囲だ。それに対し高町教導官のやっていたことは基礎。……お前らの基礎が完璧ならあれは許せただろうさ。おそらく高町教導官が次に教えようとしていたことと、あの模擬戦でのお前たちのやり方は同じようなものだっただろうしな」

「えっ?」

 

まあ今のは原作の受け売りだけどな。

 

「だが。あくまで基礎ができてないことが問題なんだよ。……今の模擬戦だが、俺がしていたことが何かわかるか?」

「……わかりません……」

「俺が使ったのは、お前らフォワードの練習内容で会得できるものだ」

「あっ!?」

 

まあ気づけって言うのが無理があるよな。どこぞの名探偵じゃあるまいし。

 

実はちょっと前の朝に俺とレストの模擬戦を遠くでとはいえ見せたのは。基礎ができてれば速い奴ともまともに戦えるってことを示したかったんだけど。……まあ、わかるわけねえよな。

 

……これでも前世では、ボケがわかりづらいって突っ込まれ続けた男だからな。

 

「スバルの防御の特訓は極めれば高町教導官の砲撃も防ぎきれるし、エリオとキャロの特訓のように回避で攻撃を避ければ魔力消費なし敵の魔力も減らせる一石二鳥。ティアナの精密射撃特訓は敵の長所や武器を奪い積極性を奪える。どんな基礎的なことであっても、簡単なことであったとしてもないがしろにせずに極めれば必ず力になる」

「……」

「あと、ティアナは自分を凡人だの才能がないだの言ってるが間違いだぜ?俺なんて最初は失敗だらけだったしな」

「そうだったんですか?」

「俺を天才かなんかだとでも思ってたのか?実際はティアナレベルでミスが少ない方がよっぽど天才なんだよ。俺が保証する」

「……」

 

ああ、そういえばスバルに降りてくるように言わねえと。いつまで見学させておくつもりだったっけ。

 

「……うぅ……」

 

なんか嗚咽が聞こえる。それが聞こえる方を見ると……ティアナが泣いてた。

 

「おい、どうした。俺そんなひどいこと言ったっけ!?……とりあえずごめん!!」

『あ~あ~。泣かした~』

「マンダ、お前は黙ってろ!……えーと、どうした?」

「……ぐすっ……初めて認めて、もらえた、のが、うれしくて……うぅ……」

 

詰まりながら彼女は言う。……セーフ。俺が泣かしたと思ったぜ。……いや、この場合俺が泣かしたのか?

 

「……まったくわかってねえ」

「え?」

「ティアナ、本当にお前を認めている奴、必要としている奴はここにはたくさんいる。俺、ベル、レスト、ヴィータ副隊長、エリオにキャロにスバル、そして」

「ティアナ~!!」

「高町教導官もな」

「あ……」

 

なのはが走ってきた。戻ってくるのがやけに早いな。……レストの奴、大人モード改でも使ったのか。

 

ここで、衝撃の事実を公開しよう!!レストは普段、猫耳の18歳くらいの女性という外見なのだ。そして、重要な戦闘時は大人モード改という20歳くらいの女性(雰囲気が変わるだけだが)になるのだ!!

 

ああ、そうだ。

 

俺は、茫然としているティアナに念話を送る。

 

[ちゃんと、高町教導官には謝れよ?]

[……はい!]

 

一件落着、かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして。ジェイル・スカリエッティの隠れ家では……。

 

「なかなか興味深いデータをとれた。特に彼女、『管理局最速の使い魔』レストは興味深い。実に興味深い。どうやってデバイスもなしに、あの速度で空を飛びまわれるのか。実に面白いじゃないか!!」

「楽しそうですね、ドクター」

「楽しいさ。こんなに面白い研究材料を見つけたんだ」

 

スカリエッティはテンションをあげていた。ウーノがそれを楽しそうに見ている。

 

するとわざとらしい靴音を立てながら、一人の男が歩いてきた。

 

「ジェイル君。随分と楽しそうじゃないのか」

「ああ、君か」

 

その男はTシャツの上に白衣を着ていた。下は青のジーンズ。屋内なのにサングラスをかけ、両耳にピアスを付けていた。

 

「君のやっていたことは終わったのかい?」

「ああ。……見てみるのか?」

「ぜひとも、見せてもらいたいものだ」

 

男がポケットから出した携帯端末を操作する。すると、空中にモニターのようなものが浮かんだ。

 

そこに映っていたのは巨大なロボットだった。カマキリのような形状。二本の腕に二本の鎌を持ち、二本足で直立し、背中には半透明な羽があった。

 

「たった一人でこんなものを作るなんてね」

「こんなものは誰でもできるじゃないのか。仕組みを理解して、技術さえあればね」

 

彼の言葉には抑揚はある。音程の上下も、声の大小もあった。だが、一点だけ致命的欠けている物があった。彼の言葉には感情というものが欠落していたのだ。

 

だが、それに対しスカリエッティも何の感情も抱いていない。『無限の欲望』たる彼は自分の興味以外に対してかかわることをあまりしないのだ。とはいえ、今回は単純に彼の興味がカマキリロボットに向いているだけかもしれないが。

 

「俺の専攻は「伝説科学」。つまり、伝説に登場する物事を科学技術にて再現することなわけじゃないか。そんな俺でもできるんだからな」

「ぜひとも、ご教授願いたいねえ」

「(ジェイル君があの世界にいれば『俺たち』の一人だったのかもしれないのか?)」

「どうしたんだい?」

「なんでもない」

 

 

 

 

夜は更ける。

 

管理局、ジェイル・スカリエッティの両サイドに転生者(不確定要素)を孕んだまま。物語は加速する。




作者のたくヲです。

第20話スペシャル!!撃墜回?説教回?伏線回?

記念すべき?20話ということで約10000文字でした。
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