リリカルでマジカルな世界で最強の狙撃手を目指す   作:たくヲ

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第22話 転生者の休日

いつもいつでもあなたの後ろに這いよる狙撃手、正村島羽です。いいのかな?このネタ。

 

あの後、レストに連れてかれるまま一瞬でティアナたちと合流した。あの店の外に出てからレストの速度で来たから一瞬だったが、ティアナとスバルがもうすでにエリオとキャロと合流していたというのに違和感がある。

 

中将という位でしかも戦闘員モドキなんてやってると『休日とはなんだったのか』ってくらいに途中で呼び出される羽目になるわけだ。というわけで、こういう風に仕事中に呼び出されたからってなにも思わない。

 

「島羽さん」

「なんだ、ティアナ」

「レストさんが怖いです」

 

ああ、顔は見えないけどなんかオーラみたいな物を纏ってるな。これは頼もしい。

 

あとティアナが俺を呼ぶ時に、『島羽さん』と呼んでくれるようになった。あの件を通して少しは仲良くなれたということか。

 

現在わかっているのは、レリックを持っていた女の子は結構な距離を歩いてきたおり現在気絶、ケースの封印処理はキャロが完璧に行ったこと、レリックケースをつないでいた鎖の形からもう一つのレリックケースがあったということ。

 

転生者知識を使えば、気絶しているしているのはヴィヴィオだとか、レリックは下水道内にあるとかが分かるが、まあ大した情報ではないだろう。

 

「隊長たちにシャマル先生、リイン曹長がこちらに向かってくれているそうです。とりあえず到着までは周辺警戒をしておきます」

「ああ、任せた。とはいえ、レリックがもう一つあったならガジェットは確実に出てくるはずだ。気を付けろ」

「はい!」

 

とりあえずここでシャマルさんが来るのをまあった方がいいだろう。あの情報も気になるし、何より子供を守りながら戦うのは新人にはまだ荷が重いからな。

 

あ、忘れるところだった。マンダによる通信を行う。少しコールしたら相手はすぐに出た。

 

『ベル』

『なんですの?島羽さん』

『緊急事態だ。詳しいことは省くが、市街地が戦場になるかもしれねえ』

『お仕事が終わればすぐにでも行きますわ』

 

 

 

 

 

何事もなくヘリは到着し、シャマルさんがヴィヴィオを診断している。

 

それを心配そうに見つめる機動六課の面々。って言うかこれじゃあシャマルさんがちゃんと診断できるのかうたがっているように見えるんだが。

 

「すみませんでした、正村中将。わざわざ出てきてもらって」

「市街地が戦場になるかもしれねえ時に一人休んでるなんてことはしねえよ」

 

とりあえずレストの殺気がすごい。さっさとこの一件を終わらせたいという気持ちが暴走しているというかなんというか。そんなに行きたいか、隠れた名店巡り。

 

そんなこんな言っている間に診察は終わった。別に問題はないらしい。

 

「ケースと女の子はヘリで搬送するから、みんなはこっちで現場調査ね」

「俺は、この辺に不審人物がいないか確認してくるぜ」

「「「「はい!」」」」

 

そのあとバリアジャケットを出して地下水路の調査に向かったフォワード達。おそらくルーテシアやらと遭遇するだろうが、何とかなるだろう。

 

「マンダ、セットアップ」

 

一瞬で黒服バリアジャケットを装備する。

 

俺はとりあえず高いところに上がろう。周囲の警護がやりやすいし敵も探しやすい。『捜索無視』のおかげでどこにいるかもばれねえしな。

 

「レスト適当なところで待機しとけ」

「……わかった」

 

レストは完全に感情が消えた声で答える。怖えよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビルの上から周囲を見渡す。海の方の大量のガジェットは次々に破壊されていく。流石は機動六課の隊長陣と言ったところか。

 

とはいえ、レストを待たせるわけにもいかねえし、さっさと終わらせたいところだが。

 

そんな中でいきなりガジェットの数が増えた。それは市街地の上空にもおよんでいる。

 

「これは拙いな」

 

クアットロのIS『シルバーカーテン』だろうが、なにせ、原作よりも数が多い。

 

[レスト、おそらく幻術だ。だがそれにまじって本物がいるかもしれねえ。市街地の上空の奴らは頼んだ]

「……わかった」

[うまく壊せよ]

 

とりあえずレストが動けば大丈夫だろう。見事なまでに跡形もなく本物のみ壊している。目視では本物と見分けがつかず、管理局のサーチャーなどすら騙す。シルバーカーテンを破れるのは彼女の嗅覚によるものだろう。

 

とか言っている俺も本物のみ殲滅する簡単なお仕事中である。俺はクアットロと同じ隠す力を持っているからな。大体どれが幻影かくらいは簡単にわかるんだよ。異論は認めん。

 

[ロングアーチより連絡]

[どうした?]

[私がクロノ・ハラウオン提督より限定解除の許可をいただきました。広域殲滅で一気に落とします!]

 

どうやら原作通り進むらしい。まあ市街地上空はレストの仕事になるが。

 

[なのはちゃん、フェイトちゃんはヘリの護衛。ヴィータとリインはフォワード陣と合流してケースの確保を手伝ってな]

[[了解!]]

[市街地上空は俺とレストが引き受けた]

 

はやてがどこまで狙うかわからねえからな。味方の攻撃で撃墜されてたら擁護のしようもねえ。

 

[君の限定解除許可を出せるのは現状では僕と騎士カリムそれと……まあいいだろう。とにかく一度ずつだ。承認許諾の取り直しは難しいぞ。使ってしまっていいのか]

[使える能力を出し惜しみして後で後悔するのは嫌やからな]

 

あ、クロノさんじゃないか。なんで、俺の名前を出すのを途中でやめたのカナ?まさか、機動六課の面々が自分の所属組織が俺の協力もあってできたことを知らない、なんてことはねえよなあ?しかも八神はやて部隊長すら知らないとかねえよな?……まあいいか。

 

[八神はやて。限定解除3ランク承認。承認時間120分]

 

おい。なんかこっちまで光が届いたんだけど?結構まぶしいんだがどうすんだこれ。

 

[完全解除でないぶん許諾取り直しも優しくなるかもしれませんし]

[その時は正村中将。あなたを利用させていただきますよ]

[ああ、まかしとけ]

 

あ、そうだ。忘れてた。

 

[始めまして、騎士カリム。今度ご挨拶に伺いますよ]

[正村中将。お噂はかねがね聞いております]

 

なんだかんだで、俺は聖堂教会所属カリム・グラシアと初対面(通信だが)だったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴィータが先程、上空を通り過ぎて行った。そろそろか。俺はヴィータの飛んで行った所とヘリの両方が見張れるポイントに移動を始めた。そのポイントはビルの屋上。なぜか奇怪な形のオブジェの多いそこは、身を隠すには絶好のポイントだ。まあ『捜索無視』のおかげで見つかることはないはずだが、念には念を入れておくことが狙撃では重要だ。

 

さてヘリを狙撃するなら……絶好のポイントが3つほど。敵は砲撃使いと幻術使い。なら近寄られるのを嫌がるはず。

 

『発見しました』

「よくやった、マンダ

『これで、彼女らは袋の電気ネズミですね』

「ピ〇チュウはモ〇スターボールに入れろよ。そして袋にはせめて普通のネズミ入れてやれ」

 

相変わらずことわざを間違えるデバイスだな!?

 

風はないし、敵の位置は分かってる。後は正確に撃ちぬくだけ。

 

その時、視界の端、ヴィータの行った所の周辺に巨大な甲虫が現れた。ルーテシアの召喚虫『地雷王』。

 

暴れるのは別にかまわねえんだが、そんなに地面を揺らされると照準が狂っちまうかもしれねえからな。不安要素は小さい方がいい。何せ、3キロ越えの狙撃だからな。砲撃で狙うなら楽だが、あいにく俺は砲撃魔法は使えねえし。

 

数センチの魔力弾をぶつけ、一撃で意識を奪うのはなかなか難しいんだぜ?ってことで

 

[レスト。やれ]

[……了解]

 

一瞬で地雷王の真下まで接近した(勿論周囲の雷はかわして)レストが地雷王を蹴り上げる。吹き飛ぶ地雷王。流石にレストの力では、あの『一軒家かお前は』と言わんばかりの巨体を持つ地雷王を一撃で蹴り上げるのは不可能のはずだ。まあ、おそらく50回くらい連続で蹴ったんだろう。

 

中に浮いた地雷王は、蒼い閃光に包まれた。やっと、ベルの奴が来てくれたらしい。

 

「さて、あとはあいつらに任せれば大丈夫だろう」

 

再び狙いを定める。マンダを『サイレンスモード』に。『絶対狙撃』は使わない。敵が狙撃手ならズルせずに実力で何とかする。

 

あいての姿はもう見えた。敵対勢力に(狙撃手)がいるのを忘れて天候などのコンディションの確認を行っていいる、ディエチ。いわば屋上の屋上とでも呼べばいいのか語彙力のない俺には表現できない屋上の扉の上に腰かけているクアットロ。

 

おおかた『ディエチちゃん。ちゃんと見えてる~?』『遮蔽物もないし空気も澄んでる。いつでも撃てる』とかいう会話してんだろうけど、流石に堂々としすぎじゃねえか?そもそもIS『シルバーカーテン』を過信しすぎだと思う。せめてどっかに身を隠せよ。神様デバイスの探知力なめんな!!

 

あ、クアットロが悪い顔をしている。おそらく、ルーテシアを使ってヴィータを挑発するんだろう。

 

『主、高エネルギー反応です』

「分かった」

 

標的はナンバーズの10、ディエチ。

 

砲撃魔法並の魔力を注ぎ込んだ弾を撃ち放つ。それは敵のいるビルの屋上に吸い込まれていき……爆発した。

 

俺が狙ったのはエネルギーがそれなりに溜まっていた大型狙撃砲『イノーメスカノン』。砲口から入り込んだ魔力弾で溜めこんでいたエネルギーを刺激して爆破した。

 

一応爆破のエネルギーが非殺傷設定に代わるように細工したから、死んではいないだろうが、重症だろう。実際、ディエチは倒れているし。クアットロが抱えて逃げようとしているが、そこは隊長二人に任せよう。

 

俺はルーテシア側が気になる。ナンバーズの6、セインのIS『ディープダイバー』あれは潰せるなら今潰しておきたい力だ。実際、原作では彼女の力でルーテシアを取り逃がしたし、チンクを逃がしたのも彼女で原因であり、下手すれば地上本部に爆弾おいて逃げることすら可能な能力だからな。

 

ルーテシアとユニゾンデバイスのアギトは捕縛されたらしい。フォワード陣や途中で合流したであろうスバルの姉ギンガ・ナカジマ、ヴィータにリイン。そしてベルである。レストは独断でヘリの護衛役に回っている。

 

ベルがいるなら問題ないだろうとは思うのだが。

 

地面から飛び出したセインがエリオの持っていたレリックケースを奪い取った。完全な不意打ちだったためかろくな反撃もできず、再び地面に潜られてしまう。

 

[ベル!次はどっから出てくるかわからねえ。気を付けろ]

[了解ですの!]

 

ベルのデバイスであるアルタイルはいつも通りの『モードファースト』。一応抜き打ちで間に合うとは思う。

 

セインはルーテシアの目の前に飛び出し、ルーテシアを抱きつくように抱える。ベルがそれに向けて砲撃を放とうとした瞬間。セインの投げた何かが炸裂した。それは打ち上げ花火のような火と音を散らした。その直後

、セインは再び地面に潜ってしまった。

 

って、おいまて。なんだ今のは。

 

花火と言えばアニメ初登場時のアギトが魔力の無駄遣い的に使ったものを思い出す。だが、今のはアギトじゃなくセインが投げたものだった。しかし、セインは原作じゃ武器は持ってなかったはず。……まあいいか

 

完全に原作から隔離してきているな。なにが起こるかわかったもんじゃねえ。まあ、流石に公開意見陳述会の一件は起こるだろうが。

 

しかし、セインが潜った橋の下はここからちょうど死角で狙撃できねえ。ここで仕留める気だったんだが……まあいいか。

 

[レスト、さっき、俺が爆破した奴を抱えている茶髪メガネ。あいつを追ってくれ。ヘリの護衛は俺がやる]

[……わかった]

 

現在ディエチを抱えて逃走中のクアットロは、はやての広域殲滅魔法『デアボリック・エミッション』により、ノコノコと出てきたところをなのはとフェイトに挟み撃ちにされている。

 

とりあえず、『デアボリック・エミッション』。よく使う気になれたな。一般人が紛れてたらどうする気だったんだ?

 

この後、なのはとフェイトがダブル砲撃を撃ったら、敵の増援、ナンバーズの3、トーレのIS『ライドインパルス』による高速移動によって砲撃が当たるぎりぎりでクアットロとディエチをかっさらわれ逃げられるはず。その後の追撃のためにレストを送ったわけだ。

 

なのはとフェイトの溜めが終わり、同時に砲撃が放たれる。それはクアットロとディエチを飲み込もうとして……当たった?

 

……トーレが助けに入ってない、だと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~トーレ視点~

 

私のIS『ライドインパルス』の高速機動で挟み撃ちをされていたクアットロとディエチを救いだし、離れた場所に着地した。

 

あの男によると以前よりも速く移動できるように改造したらしい。使ってみると確かに以前よりも早く空を駆けることができる。あの男は気に入らないが、こればかりは感謝しなくてはな。

 

「トーレ姉さま~。助かりました~」

「ぼうっとするな。さっさと立て、馬鹿者共め」

 

監視目的とはいえ来ていてよかった。ここで戦力を失いたくはなかったからな。……別に妹たちが心配で来ていたわけではない。

 

「ディエチちゃんは気絶していますけど~?」

「お前がつれていけばいいだろう。セインはもうお嬢とケースを確保したそうだ」

 

そこまで言った時、クアットロが目を丸くして私の後ろを見ていることに気付く。

 

「おい、どうし……!?」

 

クアットロの見てるモノを確認しようと振り向くとそこには、満面の笑みを浮かべた使い魔がいた。

 

「IS発動!ライドイン、ッ!」

 

慌てて自らのISを発動しようとした瞬間に腹部に痛み。吹き飛ばされながら敵を見る。

 

『管理局最速の使い魔』レスト。一瞬見えた構えから私に対して蹴りを繰り出したことはわかった。

 

「ライドインパルス!!」

 

立て直して接近戦に持ち込む。

 

「クアットロ!!ディエチを連れて撤退しろ!!」

 

『管理局最速の使い魔』とはいえ、私のISならついていける。

 

確かに敵は速いが素手。インパルスブレードで対抗できた。

 

機械で補助されている脳がショートしそうになりそうな高速戦闘が続く。こちらもいくつか喰らったが、敵もいたるところに切り傷ができている。

 

クアットロは撤退できたのか。敵の増援が来るかもしれない。私の中の焦りをあざ笑うかのように戦闘は続く。

 

「トーレ姉!!」

 

一瞬、敵と距離が離れた時、後ろから声が聞こえた。この声は間違いなくセインだ。私と敵の間に火の花が咲く。光と爆音でによって視覚が奪われ、聴覚も。火薬が爆発した時に酷似した匂い。

 

後ろから抱きしめられ、IS『ディープダイバー』特有の浮遊感に襲われる。

 

助かった。安堵とともに意識が遠のく。

 

って危ない危ない。妹の前で気絶するなんて醜態をさらすわけにはいかない。

 

 

~トーレ視点終了~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レストから念話が来た。どうやら、逃げられたらしい。

 

場所を告げられ向かうとレストがへたり込んでいた。その周囲のビルの窓は割れ、コンクリートにはところどころ亀裂が走っている。

 

ナンバーズの3。トーレとの高速戦闘の被害だろう。おそらくクアットロあたりが隠蔽してたのだろう。周囲にまったく音が漏れてなかったし。あれ?でもIS『シルバーカーテン』って音まで隠せたっけ?

 

レストは両腕と両足に多数の切り傷を負っている。しかしレストに傷を負わせるとは、やはりナンバーズも原作よりパワーアップしているのか。

 

そんなことを考えながらレストに近づき、彼女の頭に手を置く。

 

「ったく。無茶しやがって」

「……次は勝つ」

 

そう言って立ち上がった彼女はふらふらと俺の背中側に回り込んで背中に張り付いてくる。

 

「……燃料切れ」

「ったく。しょうがねえ」

 

レストを背負ったまま飛行魔法を使って、フォワードたちと合流することにした。

 

レストは空中でも背中から離れようとしない。

 

フォワード達の後方に着地。どうやら、現在ヴィータとリインとベルに細工をばらしているところらしい。

 

「ケースから出してキャロにレリック本体を厳重封印してもらったんです」

「そしてレリックそのものは、こんな感じで」

 

スバルがキャロの帽子をとる。キャロの頭には一輪の花の咲いたカチューシャ。

 

ティアナが指を鳴らす。すると、なんということでしょう。カチューシャはレリックに早変わり。

 

ヴィータの顔が引きつっている。まあ、まさか奪われたと思って報告したら実はまだ残っていた、なんて言われたからな。はやてじゃない上司だったら報告ミスとか言われて大目玉を喰らうぞ。

 

「いやあ。お前らよくやったな」

「正村さん、いつの間に後ろに!?って、レストさん?」

 

いつの間にかレストが寝ている、だと!?……まあいいか。

 

「またですの……?」

「ん?どうした?」

「な、何でもありませんわ!」




作者のたくヲです。

狙撃封じ回。

ディエチが正村を意識・認識していなかったのは『捜索無視』の恩恵だけではなく、ガジェットを落とす時にレストとともに行ったので正村が撃ち落としたガジェットがどれかわからず、正村は来ていないと認識したのが原因です。中将は前線に出てこないという先入観から来ると思われていないのも原因の一つだったりしますが(笑)。

これからも『リリカルでマジカルな世界で最強の狙撃手を目指す』をよろしくお願いします。
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