期間を空けすぎて、設定を忘れかけていたという事態が発生しました。次回から気を付けたい。それと、今回も少し過激な表現が含まれますのでご注意。
酷い喉の乾きで目覚める。焼けつくような喉の乾きは、目覚めたての体に鞭を振るった。今までに体験したことの無い乾きは、もはや喉が渇いているというよりも、内側から喉をかきむしっているような痛みだった。
「あっ・・・あぁ・・・・・・!?」
喉の痛みに必死に耐えながら、あることに気がつく。
床でもがき苦しんでいる俺を楽しげに見つめている少女。フランだ。
彼女はベッドに座り、枕を両手で抱いている。
「おはよう。調子はどうかな?ちゃんと上手くいったかな?」
彼女はいったい何を言っているのだろうか。上手くいった?何の事だ?
「あー。何か苦しそうにしてると思ったら、喉が渇いたのね。じゃあ、私のをアゲル」
フランは口元を吊り上げ、自身の足の親指を軽く切った。そこからじわりと血が垂れ、その瞬間、自分の心臓が大きく鳴った。ドクン、ドクンと打ち続け、目の前の滴る血に釘付けになる。
血が飲みたい。血を舐めたい。血、血、血、血。
俺はどうしてしまったのだろうか。先程よりも喉の痛みが増し、目の前の血以外に目が行かない。そして、それを俺は飲みたがっている。
「うふふふ、あははっ」
彼女が無邪気に笑う。でも、目は狂気に満ちていた。
「ねぇ、舐めたい?舐めたいよね?」
血が垂れる爪先を俺の鼻に近づけて聞いてくる。それに対して俺は無意識に頷いていた。
「いいよ。好きなだけ舐めて」
そう彼女が言ったと同時に俺は無我夢中で少女の足を舐めた。血の味が舌を犯し、それを飲み干すと喉の痛みが引き、もっと飲みたいという衝動に刈られる。じわじわと涌き出る唾液が、卑猥な音を立てて少女の血と交わる。
血を飲み込むたびに訪れる快感が脳に響き、脳がまた血を求めて快感を産み出す。それを何回も何回も繰り返す内に、少女の爪先から出ていた血が止まった。それと同時に快感が止む。そして感じる絶望。
俺は何をしていたのだろうか。少女に見下されながら、少女の足を無我夢中で舐め続け、仕舞いにはそれが快感になっていた。ここで今までに少女に抱いた事の無い感情が渦を巻いて沸き上がった。少女に対する怒り。そう、俺は少女に怒っている。流石にプライドが許さなかったのだ。
「・・・どーしたのかなぁ?」
ニヤニヤと口元を緩ませて此方を覗く少女。
「・・・すんなよ」
「・・・?」
「馬鹿にすんじゃねぇ!!」
教えなければならない。何処までやってよくて、何処からやっちゃ駄目か。怒りたくなる事は人それぞれ。俺は見下されるのだけは嫌だ。どんなに好きな人でも家族でも、見下されるのだけは嫌だった。まるで俺の存在を否定されているような気がしてならないから。
俺の叫びは部屋に響き、それに少女は少し驚いた。
「急にどうしたの?」
「フラン、お前に言いたい事があ―――!?」
今抱いている感情をぶちまけようとした時、最後まで言い終える前にある出来事によってそれは遮られた。宙に舞う自分の腕。切り口はスッパリと綺麗に切断されていて、まるで大きな刃物で一気に切り落としたような切り口だった。そこから大量の血が吹き出し、それと同時に右肩からも大量に血が吹き出した。
一瞬何が起きたのか分からず固まってしまったが、何が起こったのかを理解すると、言葉に表せないほどの激痛が俺の身体を襲った。
「あ"あ"あ"あ"あぁあ"!?」
「痛イノ?でも、ソレはオシオキなんだからね?私の物なんだから、口答えなんてしちゃ駄目。ね?」
フランは俺に近づき、血が吹き出している場所に小さな手を突っ込み、指を無理やり動かして抉り始めた。
「あ"ぁ"あ"あ"あ"あ"ぁぁあ"!!やめでぐれ、お願いじまず!あ、あ、あ"あ"あ"あ"あ・・・・・・」
グチュグチュと彼女は手を休めることなく抉り続ける。暴れようにも彼女に見られると何故か体が一寸足りと動かせないのだ。
「もう、こんな事しちゃ駄目。分かった?」
「はぃ・・・・・・」
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっているであろう自分の顔を残った手で拭い、肩の切口を見た。
血が止まっている。そして切り口がどんどんと盛り上がっていき、二の腕を形成している事が分かった。そう、俺の身体が再生をしているのだ。
「ど、どうなっているんだ・・・・・・?」
すっかりと退いた痛み。そしていつの間にか治っている喉の渇き。
俺の体はどうなってしまったのだろうか。
フランは何も言わず、ただただ楽しそうに笑い続けていた。
どうでしたでしょうか。もう本当に何がしたいのか分からなくなって参りました。この先どうなってしまうのでしょうか。
それに久々に書いたせいか文章力が落ちた気が・・・
では、次回。