吸血鬼の妹様   作:キーマカレー

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どうも。遅くなってしまってすいません。書いていたら、いつの間にか次の日になっていた笑
さぁ、知りたくなかった事を知ってしまった主人公はこれからどうするのか。
それでは、どうぞ。


四話 絶句

 「行きますよ。妹様のところに」

 

 「・・・・・・え?」

 

 俺はまたあの地獄に連れていかれるのだろうか。普段あのよな事はしないらしいが、どうしてもあの光景が頭から離れない。今度俺が彼処に行ったら俺の気が狂いそうだ。

 

 「あの、今行ったらサクッとやられちゃうんじゃ・・・・・・」

 

 「大丈夫よ。命の保証なら私がするから」

 

 数十分前に知り合った人に言われても信用がまるでない。あんな光景を見て命を保証するなんて言われても、信じたくても信じられないのだ。

 

 「さぁ、行きましょう。貴方に伝えておきたい事もあるので」

 

 伝えておきたいこと?まさか俺の死亡予告だろうか。

 とりあえず咲夜さんの目付きが鋭くなったからついていく事にしよう。

 

 「咲夜さんの能力で行かないんですか?」

 

 「伝えておきたい事を歩きながら話そうかと思いまして」

 

 大図書館を後にし、また広く長い廊下に出た。廊下を歩いているととある疑問がでてきた。この大きさの館ならもっと住人がいてもいいはずなのだが、俺はこの館に来てまだ数人としか会っていない。まだ朝だから皆寝ているのだろうか。

 

 「では、そろそろ話しましょうか」

 

 廊下の突き当たりを左に曲がり、この屋敷と若干造りが異なる階段の入り口に着いたとき、咲夜さんは口を開いた。下へ下へと螺旋状に続く石造りの階段を降りながら、咲夜さんは先程図書館で何をしたかを語り始めた。

 

 「パチュリー様には桂さんの持っている能力を封じさせました」

 

 「俺が持っている能力?」

 

 「ええ。妹様が異常な行動をした原因が、貴方の持っている能力だと思われるからです」

 

 「ちょ、ちょっと待ってくれ」

 

 どういうことだ。俺はただの一般人。そんな俺が能力なんて持っている筈がない。それに俺の能力のせいで、あの少女を狂わせてしまっただと?もし仮にそれが本当なら、死んでしまった人を殺してしまったのは俺・・・・・・!?

 

 「そ、その根拠はあるんですか?」

 

 「いえ、まだ決まった訳ではありません。貴方の能力が何なのかが分かりませんから」

 

 「その前に少しいいですか?何故俺が能力を持っている前提なんです?」

 

 自分が人殺しと認めたくないせいなのか、自分でもわかるくらい熱くなっている。

 

 「その事ならお嬢様が確認いたしました」

 

 「レミリアさん?」

 

 「お嬢様の能力は運命を操る事ができます」

 

 運命を操るって、それなら何でも出来てしまうのではないのだろうか。その能力さえあれば全てを思い通りにできる。

 

 「運命を操ると言ってもあまり具体的にはできないようですが。お嬢様によると、運命を操るというのは沢山ある未来の中から、自分が望む未来にするためにその運命の中で起きている事を実行して実現できる物らしいです」

 

 「それで俺が能力を持っている事が見えて、レミリアさんが望む運命の中で俺の能力を封じていたって事ですか?」

 

 「そういうことです。でも運命は断片的にしか見えないらしく、確実という訳でもないらしいです」

 

 何か使い勝手良さそうで悪そうな能力だなぁ。どっちにしろ自分の望む運命にするためには能力保持者が力を持っていて、その人のために動いてくれる仲間が必要って事なのかな。

 

 「一つだけ気になったんですが、俺の能力が何なのかは分からないのですか?」

 

 「それは自分自身にしか分からないものですよ。きっと時間が解決してくれると思います」

 

 「・・・・・・もし本当に俺の能力のせいなら、俺は取り返しのつかない事をしてしまったんですよね。人を殺して、あの子を傷つけて・・・」

 

 「そんなに思い詰めないでください。誰も貴方を責めませんよ。桂さんだって悪気は無いわけですし、妹様も殺そうとしてやった訳でもない。亡くなってしまった人達は本当に残念ですが、きっと分かって貰えますよ」

 

 

 

 

 話すこと数分、俺はやっと決心した。あの子にあったらまず謝る事を。

 石造りの螺旋階段を下りていき、肌寒さを感じる頃には木製のドアの前に着いた。きっとこの先に彼女がいるのだろう。

 

 「妹様、失礼します」

 

 静かに部屋の中に入る咲夜さんの後に続く。部屋に入って一番先に感じたのが、鼻の奥にこびりつくような悪臭。この臭いの元が、生きていた人の物だと思うと、 申し訳ないという気持ちでいっぱいになる。

 薄暗い部屋の中央で踞る少女。身体中真っ赤で、その少女の周りには肉片が転がっていた。咲夜さんに背中を押され、数歩前に出てしまう。途中、足の方からピシャリと何かを踏んだ音が響くが、気にせずに前に進む。

 少女との距離は後三メートル程。少女に近づくたびに鼓動が早くなるのを感じる。

 

 「ちょっといいかな」

 

 声をかけると少女は身体をピクリと動かし、顔を伏せたまま「何・・・・・・」と今にも消えてしまいそうなほど小さな返事をした。

 

 「君に謝りたいんだ」

 

 「なんでそんなことするの?」

 

 顔をゆっくりとあげた少女は俺を見上げて答えた。俺はそんな少女の姿を見て絶句する。

 光のない目は、全てを闇に放り込みそうなほど深く、絶望に満ちた表情をしていた。

 俺はそんな少女を見て何も言えなかった。

 

 少女を見てこんなにも心を締め付けられるほど苦しくなるなんて。




どうでしたでしょうか。文章力はまだまだですが、自分なりに書いて更新していきます。
それでは、次回で。
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