では、どうぞ。
「ん・・・・・・?」
窓越しから微かに聴こえる鳥の囀りで起きた。何時もとは違う大きなベット。そのベッドには大きな枕が二つあり、その内の一つに私は頭を置いていた。ポカポカと温かい毛布から身体を起こして、ボーッとする頭を朝の冷たい空気に晒していた。
部屋の気温に少し肌寒さを感じている時、ある事に気がつく。昨日私を救いだしてくれた人。私が寝るまで一緒にいてくれた人。桂がいないのだ。
「あれ!?」
胸の奥で一瞬ズキッとした孤独感に見舞われる。また一人になってしまうのかと思ったが、そんな事を気にしなくても彼はちゃんといた。彼は床に寝そべっていて、何故か股間を押さえている。寝ている間に落ちてしまったのだろうか。
体を動かして彼のそばに寝転がった。ベットとは違った床の固さが伝わってくる。
「あ、あれ・・・?」
何故だろうか。彼のそばにいるとなんだか胸がドキドキして、不思議とずっとそばにいたいと思ってしまう。それに誰にもこの場所を渡したくないという独占欲も芽生え、体がだんだんと暑くなってきた。
いままで感じた事のない感情。彼の側にいるだけでこんなにも幸福感を味わう事ができるなんて思いもしなかった。
幸せ。幸せ。幸せ。幸せ。
脳裏に何度も何度も浮かび上がり、その幸せが心を満たして行くのを感じた。昨日はこんな事感じなかったのに、何故いきなりこんな風になったのだろうか。
「桂・・・・・・桂・・・・・・ふふっ」
桂の寝顔可愛いなぁ。ずっと見ていたい。ずっと側にいたい。桂は私の事をどう思ってるのかな。ずっと側に居たいって思ってくれてるかな。
「ふふふっ、アハハハハッ」
彼女の中に眠るナニカが目を覚ました。
「ん・・・・・・」
「あ、おはよう!桂!」
「・・・・・・おはよう」
フランの顔を見て昨日の事を思い出した。その事を思い出したせいか、フランの顔が見ずらい。
昨日の最後もしフランが俺の玉を握らなかったら 俺は独房行きだった。犯罪を犯す前に気絶できてラッキーだったのだろうか。とてつもなく痛かった覚えがあるが。
「ねぇ、桂。ずっと一緒にイテくれルよネ?」
「あ、ああ・・・・・・?」
それにしてもやけに嬉しそうだ。そして、とても元気だ。でも、何故目が濁って見えるのだろうか。
「私思ったの。ずっとズッと桂と一緒に暮らしたいなって。そしてね、桂のコトもっと知りたいナ。全部、全部・・・・・・ふふっ」
「フラン、まさか」
もしかして狂気に飲まれている?でも俺を殺しに来るような感じはない。でも何故こんなにもフランから違和感を感じ取ってしまうのだろうか。狂気とは違うナニか。
「ケ、ケイ、もっと桂がホシイよぉ。だから、もっと桂を感じサセテ頂戴」
「ちょ、ふ、フランっ!?」
不意に両手で顔を固定される。もの凄い力が入っているのか、顔を微々たりとも動かす事ができない。
「一緒に幸せにナロ?」
ゆっくりとフランの唇が迫まってくる。急な出来事に少しパニックを起こしてしまっているが、そんな時も彼女の唇が徐々に迫ってくる。そして、彼女と接吻をした。唇どうしを合わせるだけではなく、フランの舌が俺の唇を無理やりこじ開け、舌と舌を絡ませるキス。ディープキスと言われるものだ。
体を動かせなければ、口は塞がれ止めろとも言う事ができない。
一体彼女はどうしてしまったのだろうか。そんな感情が渦巻き始めた。
どうしてこうなった。後悔はしていない。
短くて申し訳ありません。それでは、次回。