インフィニット・ストラトス 〜月夜が照らす亡国者〜 作:セイイ
ネタバレは無いと思います。
「まずいまずいまずい!!」
フランス一の企業、デュノア社は今経済危機に陥っている。
量産機ISのシェアが世界第3位の大企業だが、設立当初から技術・情報力不足に悩まされ、未だ生産できるISが第2世代どまりで
第三世代が増えていくなか、経済が落ちるのは必然的だった。
「あの・・・・社長・・・」
「なんだ・・・今はそれどころじゃない・・・『あいつ』が裏切った今。私たちの経営がピンチだぞ!!」
あいつ・・・シャルロット・デュノアのことである。
情報収集のためIS学園に送り出したが、連絡が途絶えた。
「・・・いえ、あなたに会いたいという人が・・・」
「断れ!!」
「ですが・・・『ファントム・タスク』と・・・名乗っていますが・・・」
「・・・なに?」
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「こんにちはデュノア社長、ファントムタスクの『ムーン』です。」
私は、顔が全部隠れる黒い仮面をかぶって、デュノア社長にコンタクトをした。
現在客室に通してもらって社長と二人きりでいる。
「お前たち・・・我が社が送り出したスパイの支援を断っと言って・・・今更何の用だ?」
確かに、あの時私が彼女との接触を避けた。だがそれは彼女がいずれバレるとわかって出した結果だ。
まぁ、彼女がスパイ活動をやめる一端でもあったな。
「ふふ、これは何かわかるかな?」
私は端末にデータチップを入れ、彼に見せる。
「・・・・!!」
「そう、IS学園に入学している代表候補生の第三世代ISの情報です・・・」
そこに映し出されたのは現在IS学園にある専用機ISの細かいデータだ
この代物は学園のデータアーカイブの奥の奥のある極秘データ
手に入れるのに一ヶ月かかった。
「こ・・・これを・・・どこで・・・」
「秘密です・・・どうですか?欲しいでしょ?」
「あ・・・ああ、しかし・・・タダでは無いのだろ?」
そう、私が苦労して手に入れたデータを用いてまで、欲しかったものがあった。
「えぇ・・・あなた方のIS『ラファール・リヴァイヴ』数機と交換です・・・数によってはもっといい情報をあげますよ・・・」
私はポケットからもう一つのデータチップを取り出す。
「・・・・それは?」
「・・・・第4世代ISの情報です」
第四世代・・・つまり箒ちゃんの『紅椿』のデータだ。
「なんだと!?」
「おっと、こっちは後払いです。」
私は再びポケットにしまう
「どうですか? 私たちの要求・・・飲んでくださいます?」
「・・・・・・・・・・・」
社長は頭をかかえる。
まぁ悩むだろう。表向きでは私たちは基地を数々襲撃しているテロリスト
わしたちの要求を飲むなら、犯罪者を援助することになる。
この子のが公になると、経済危機どころじゃない。
「悩んでるようで」
「・・・・・・・貴様らは・・・色々なところからISを集めて、一体何をする気だ?」
「あなたが気にすることでは無い・・・まぁ強いて言うなら・・」
「世界の・・・平和のためですよ?」
「・・・・・・は?」
「いえ、こっちの話です」
「三日まで待ちます・・・いい返事・・・まってますよ?」
私はその場を後に 日本に帰った。
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「いてて・・・・・」
私は右腕を抑える。後からの調べで、ヒビが入っていることが確認され
現在治療中だ激しい運動はできない。
「ふぅ・・・・何とか実家に帰ってこれたわ・・・」
私は自分の実家である『篠ノ之神社』を訪れていた。
時刻は午後、周りは屋台の準備をしていた。
「・・・・そうか、今日はお祭りだったわね・・・ふふ、そうだ・・・」
私はポケットから携帯電話を取り出す。相手はマドカだ
「もしもし、マドカちゃん? 今日お祭りあるけど、一緒に浴衣デートでも〜〜」
『だ・・・誰が行くか!!』
「・・・・・・・・・ナノマシン」
「っく、どうしてこうなった!!」
時刻は夕方、私が用意した浴衣と正体隠し用のヒーローお面をつけてあられた。
「似合うんじゃない! うんうん私の目に狂いはなかったわ」
私は思わず惚れ惚れする。
「京都からここに呼び出される私の身にもなってくれ」
「でもISでちょちょいのちょいでしょ?」
「強奪したISをこんな形で使うなんて思ってもみなかった・・・」
「まぁまぁそう言わず、行きましょ?」
私は彼女の手を取る。
「・・・・・・う」
「あら?心月くん? 心月くんよね!?」
「ん? おぉ、雪子おばさんお久しぶりです」
現在『篠ノ之神社』の管理人をしている私のおばにばったり会った。
「えぇ、6年ぶりかしら?大きくなったわね?」
「いえいえ、おばさんこそお変わりなく・・・」
「ふふ、あら?その子は?・・・もしかして彼女?」
「かの!?・・・あ・・・その・・・」
まさかのセリフに彼女は戸惑いを隠せなかった。
「ん?この子は引越し先の近所に住んでいた子 仲良くなってね、名前は村織マドカちゃん」
余談だが 村織(ムラオリ)とは織斑(オリムラ)をいじったものだ。
「そうなの? ゆっくりしていってね?マドカちゃん?」
「あ・・・はい」
「そういえば、箒ちゃんは来ているの?」
「ええ、いまおみくじ売ってると思うけど・・・あそうだ今年ね神楽舞、箒ちゃんに舞ってもらうのよ?」
神楽舞とはこの祭りの一大イベント それに箒ちゃんが出るのか。
こうしてはいられない。
「本当ですか!? こうしてはいられない、行くわよマドカちゃん」
「あ!? ちょ・・・」
私はマドカの手を引く
「心月くん!?、まだ3時間後・・・・行っちゃった・・・」
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「・・・・箒ちゃぁぁあああああん!!!」
私は会場にいく前、おみくじを売っている巫女姿の愛すべき妹に会う。
「・・・に・・兄さん!? どうしてここに!!」
「なに?実家に帰ってきちゃ悪い?」
「い・・・いえ、そういう分けてでは・・・」
「巫女姿の箒ちゃんかぁいいよぉお〜〜 神楽舞やるんだって?高性能カメラの用意をぉ・・・ぐっはぁ!?」
顔面パンチを食らう
「うるさいです!! 静かにしてください!!」
「箒ちゃんひどーい」
「・・・・・・・」
マドカがお面のレンズ越しから、箒ちゃんを見る。
「・・・・ん? お前は?」
「・・・・マドカだ」
「マドカ?」
「あぁ、引越し先の近所に住んでいた子」
「・・・・そうなんですか」
「・・・・・・・」
じっと見つめる。
「・・・・・・・・?」
「よぉ、箒 心月さんも」
を後方から、織斑一夏が現れ、私はとっさにマドカにお面を深くかぶせる。
「一夏!? どうしてここに」
「いったろ?挨拶しにいくって、それに今日祭りだし」
「そ・・・そうなのか」
「それにしても・・・似合うなその格好・・・綺麗すぎてびっくりした。」
「い・・・一夏」
きぃぃいいいいい一夏の野郎!!
我が妹を口説きやがって!!
「きぃぃいい!! 一夏!!!」
思わず声に出る。
「・・・・・」
「マドカ?」
「・・・・・織斑一夏」
そうだった、彼女は彼を恨んでいた。
懐から隠し持っていたハンドガンを取り出そうとする。
私はその左手をぐっと抑えた。
「!!」
『だめよ・・・落ち着いて』
脳内通信で彼女に語る。
『離せ・・・あいつを殺す』
『命令よ、やめなさい いまここで騒ぎを立てれば、今後の私たちの活動に影響が出るわ』
『・・・・っく!!』
マドカが銃をしまう。
「ごめんなさい箒ちゃん、連れが調子悪いみたい、またあとで来るわ」
「 そうかわかった」
「行くわよ」
「・・・・・」
私は早歩きでその場を去った。
「なんだ?あの子は」
「兄さんの知り合いらしい」
「・・・・ふ〜ん」
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「・・・っくそ」
私たちは神楽舞の会場近くの椅子に腰掛けた。
「お口が悪いわよ? あなたぐらいのレベルだったら一夏なんてすぐ倒せると思うけど?」
彼女の人間離れした戦闘能力なら余裕だろう。
「・・・そうだな」
彼女も納得する。
「さて、神楽舞が始まるわ」
ちょうど神楽舞をやる時刻だ
私はその場をたち会場の方を見る
そこには、美しい着物姿で 華麗に舞っている箒ちゃんの姿があった。
「綺麗・・・」
「あんな子・・近所にいたっけ?」
会場からざわざわと、する
当然だ近所にはいない、美女が舞っているのだから。
「ふふ、当然よ・・私の妹だからね・・・」
「・・・・・・・」
「・・・マドカちゃん、もしかして、みとれてる?」
マドカはじっと箒ちゃんをみつめていた。
「・・・・・っは!? 誰がっ・・・」
「いいのよ、というか見とれなさい! あの箒ちゃんの儚くも美しいまいを・・・いった!?」
なぜか腰を蹴られる。
「・・・・ふん!」
ピピピ、ピピピ っと端末に着信音がなる。
起動すると、そこにはデュノア社からメールが届いていた。
おそらく、先日の答えだろう、私はメールを読む。
「・・・・・・・・!」
「・・・どうした?」
『ふふ・・・マドカちゃん・・・本当のお祭りは・・・ここからみたいよ?』
「・・・・?」
『今すぐ、メンバーを収集するわ』
他人に聞かれないように 脳内通信に切り替える。
『・・・・遂に始まるのか』
『えぇ・・・『白式強奪任務』の作戦会議よ』
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おまけ オリジナルIS紹介
名称:Vブロッサム
和名:勝利の木花
型式:不明
世代:第三世代
国家:アメリカ(偽装)
分類:高機動防御型
装備:対IS用シールド『イージェス』
日本刀型バスターブレード
エネルギーガトリング『桜吹雪』(外付け)
装甲;不明
ワンオフアビリティ:Vクレッセント(勝利の三日月)
説明: 篠ノ之心月専用に開発されたアメリカ企業の第三世代IS
だがそれは表向きの設定。実際は『亡国機業』で開発した。
対織斑千冬用防御型IS。メインの武器であるイージェスは銃弾、
近接武器の威力を最小限に抑え、あらゆるエネルギーを吸収し、
打ち返す能力を持つ。セカンドシフトをしシールドの形状が変化
大型バスターソードへの変形も可能にしている。
ワンオフアビリティーVクレッセントは、特定の相手の
攻撃、エネルギーを全て吸収し、それを機体全体の攻撃力に変換する能力。
名称:ムーン・ウォーカー
和名:月面の歩行者
型式:不明
世代:第四世代(表向き第三世代)
国家:アメリカ
分類:宇宙調査型(多目的攻撃型)
武装:不明
装甲:不明
説明; アメリカ政府で開発した、第四世代IS
『究極のIS』を目的として開発されたが、あまりにも強大な力であったため
月面に封印された謎多き機体。
次回から心月目線と楯無目線の二つになります