インフィニット・ストラトス 〜月夜が照らす亡国者〜   作:セイイ

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第3話 Victory

3話 クラス代表決定戦

 

幼い頃から、姉は天才だった。学校の成績もいつもトップ、あの時は自慢の姉だった。

しかし、彼女は狂ってた・・・。自分と自分の大切な人以外はどうでも良かったのである。

 

昔私には親友がいた。とても大切な親友が。

 

ある日些細なことで喧嘩した。本当に些細なこと・・・

 

謝りに私は、彼の家に向かった。しかし彼は家にはいなかった。母親から自分の家に向かったと

聞いいて私は引き返した。

 

しかし彼の姿はなかった。

 

おかしい、そう思っていた矢先、家の裏から叫び声が聞こえた

 

「***?いるのかしら?」

 

そう思い家の裏に全速力でむかった。

 

 

 

しかし、私は悲劇を目撃した。

 

 

 

 

親友が血を流して倒れていたのである。

 

 

 

「***!!! 大丈夫!?」

 

彼の元へ駆けつけると、彼は口から大量の血を流していた。

 

「がぁ・・・心月・・・・」

 

「誰がこんなことを!?」

 

 

「あ〜〜心月くん! 大丈夫だった〜〜?」

 

少女の声が聞こえた。

 

その声の先を見ると、片手に薬品の瓶を持った私の姉が立っていた。

 

「姉さん!! ***が血を!!! 早く救急車!!」

 

「え〜〜なんで〜? そいつ、心月くんをいじめた子じゃん。ほっとけばいいじゃん!」

 

思いもしなかった言葉がとんできた。自慢で、憧れだった人の口から。

 

「あなたがやったの?・・・・」

 

違うといってくれ。

 

「そだよ〜 じゃじゃ〜〜ん! 口から大量の血が出る薬〜〜 暇だったから作っちゃったテヘペロ」

 

信じたくなかった。

 

「馬鹿野郎!! 何やってんだあんたは!!!」

 

いつもの口調を忘れ、私は姉に怒鳴る。

私はポケットからケータイを取り出し救急車を呼んだ。

 

「なんで怒るんだよ〜〜 私は心月くんのためにやったんだよ〜」

 

私のため? 私のせい? 私のせいだ!!

 

知らなかった。彼女の優しさが狂っているものなんて・・・

知らなかった。彼女は周りのことなんでどうでも良かったんだ。

 

「く・・・ごめん・・・***」

 

全ての責任は私にある。些細な喧嘩で彼を傷つけた。

彼を殺しかけた。

 

その後救急車がきて、彼は幸い命を取り止めた。

 

その後、病室で、私と両親は姉の代わりに、彼の家族に謝罪した。

姉は自分は悪いことはしていないと言い張り、部屋にこもった。

 

彼の父親は私の父を殴り。彼の母は涙を流した。

 

私にできることは、彼らの怒りを受け止めることしかできなかった。

 

この日から、私は親友を失い、私は姉を拒絶した。 

 

その何年か後、姉はISを開発した。最初は認められなかったが、姉のトチ狂った作戦

『白騎士事件』によって、世界は歪んでしまった。

 

ISはある意味兵器化され。

 

女尊男卑によって立場を失った男性達は苦しんだ。

 

私は、責任感に押しつぶされそうだった。

 

 

私の姉のせいで、世界が歪んでしまった。

 

 

 

政府の重要人物保護プログラムで家族は離れ離れになり、愛する妹からも引き離された。私は何もかも失ったような気がした。

 

 

 

 

 

「あなた、私たちの仲間にならない?」

 

ある日私は技術力、戦闘力を認められ、亡国機業『ファントム・タスク』にスカウトされた。

 

その後の調査で私にIS適性があることもわかった。

 

私は日々、各国に飛び、工作員として活動を始めた。ある日はIS開発の研究員になるすまし情報を流し。

 

ある日はISを強奪するため軍を襲撃したり。

 

日々のストレスを発散させるために私は破壊活動『亡国』を続けた。

 

私に目的などは無い

 

強いて挙げるとしたら

 

姉に復讐をすることだ。

 

歪んだ自分をみせつけることによって。

 

歪んだ彼女を苦しめさせてやる。

 

 

 

 

 

 

 

『本当にそれでいいの?』

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「は!?」

 

夜中に目がさめた、誰かの声が聞こえた気がした。

 

「夢・・・かしら」

 

そう思い私は再び眠りに入った。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

休み時間

 

「織斑、学園で専用機を用意することになった。試合には間に合わせるようだ。」

 

授業が終わり、千冬が一夏に専用機のことを話していた。

 

「専用機?」

 

「よかったじゃない一夏くん。これで勝率が少し上がったわ」

 

「専用機をもらうって、そんなにすごいことなのか?」

 

「全世界にISのコアは467機しかないの。それを独占するってすごいことなのよ?」

 

さっき授業でやっただろうっというツッコミはあえてしなかった。

 

「それを聞いて安心しましたわ さすがに専用機と訓練機 フェアではありませんものね」

 

それを聞いたセシリアは、相変わらず自信満々な態度で私たちを煽る。

 

「そうね。でも、油断は禁物よオルコットちゃん?」

 

「心月さんも専用機を持っているんですか?」

 

「当然よ」

 

と言うと私は右手の中指にはめている専用機の待機状態をみせた。

 

「ふん・・・・専用機を持っていても、男である以上私に勝てるわけありませんわ?」

 

 

「男を舐めすぎよ?あなた・・・いずれひどい目に合うわ・・・」

 

 

 

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放課後、私は一夏と箒ちゃんと一緒に道場へと向かった。

久々に一夏と剣道をやるとのこと。

 

だが・・・・・

 

「うわぁ!?」

 

一夏が箒ちゃんに瞬殺された。その次の試合もその次も。

 

「どういうことだ!! どうしてそこまで弱くなっている!!」

 

「いや・・・・ずっとバイトをやってて」

 

「たるんでいる!! ISに乗る以前の問題だ!!」

 

「まぁまぁ箒ちゃん、落ち着いて。」

 

「しかし、兄さん・・・」

 

好きな人がここまで弱くなっていてショックだと思うが。彼は彼なりの理由があったのだろう。

 

「さぁて、私はそろそろ、試合に向けて練習してくるわ」

 

「兄さん!兄さんも剣道やりませんか?」

 

「お誘いありがとう。でもまた今度ね?」

 

箒ちゃんの頭を撫でて、打たれて その場を去った。

そしてそのまま、ISの整備室へ向かった。

 

専用の端末で自分のISのスペックを再確認した。今回は武装について詳しく調べた。

 

剣が一つと、盾が一つ それぞれの能力を確認すると一つ分かったことがあった。

 

「この盾・・・もしかして・・・」

 

盾の名は『イージェス』このISのメイン武器だった。

 

エネルギー系の攻撃を無力化また、射撃系は跳ね返すことができる、さらに銃弾、斬撃などの物理系攻撃の威力を最小限に抑える。

 

以前シンプルにみえる能力だが、問題は『エネルギー系の攻撃の無力化』だ。いままでこの規模のシールドを開発したものなどいなかった。

誰が開発したかは置いといて、私は一つの結論にたどり着く。

 

「・・・まさに・・・・『対雪片』ね・・・」

 

 

 

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一週間後試合当日

一夏の専用機がまだ届いていなかったため、一回戦は私とセシリアで試合をすることになった。

「篠ノ之兄、ISを展開しろ」

 

アナウンスで千冬が私に指示をした。

 

「了解、ブロッサム!!」

 

ISの名前を叫び、ISを装着した。

白いボディに薄紫の装飾、刀型武器が収められている巨大な盾 特徴的な第三世代IS『Vブロッサム(勝利の木花)』

 

 

「それが兄さんのIS・・・ですか。」

 

ピットにいた箒ちゃんが問いかけた

 

「そうよ・・・美しいでしょ?・・・」

 

「はい・・・・ 頑張ってください」

 

カタパルトに乗り私は『イージェス』から刀を抜いた。

 

 

「V(ビクトリー)ブロッサム『篠ノ之心月』行くわ!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「待ちくたびれましたわ・・・最後のチャンスをあげますわ」

 

「チャンス?」

 

「私が一方的な勝利を得るのは自明の理・・・今ここで謝るというなら許してしてあげないことはなくってよ?」

 

かなり舐められている。これにはちょっと腹が立った。

 

「・・・あなた、舐めてるわね。いいわ、本気でぶっ潰してあげる・・・」

 

そう言って刀を彼女に向けた。

 

「おもらししないようにね・・・」

 

「・・・っく! その言葉そのまま返しますわ!!」

 

『試合を始めてください』

 

開始のアナウンスがなった。彼女のIS『ブルー・ティアーズ』のメイン武器のスターライトMKⅢを

こちらに向けた。

 

「さぁ! 踊りなさい!私セシリアオルコットとこのブルーティアーズが奏でるワルツで!!」

 

「踊りは得意わよ?さぁ・・・きなさい」

 

 

 

瞬間、スターライトからレーザーが打ち出された。正面だ、分かりやすいここはシールドの性能を試す。

 

ギュン! ギュン! ギュン!

 

「聞いてない!? 何ですのその盾は!」

 

「対IS用シールド『イージャス』よ?以後お見知り置きを」

 

自分のSEを確認する。消費量は3、少量ながらSEは使うようだった。

 

「舐めないでくださいまし!!」

 

そう言いながら再びスターライトを連射した。狙いが正確すぎ、シールドを使うまでもない。

 

「その程度?」

 

攻撃を次々と避け距離を詰める。このIS難点である斬撃系武器しかないのが少し痛い。だが

 

「くらいなさい!」

 

「エネルギー全開!!」

 

自分のSEを『イージェス』に供給する。するとスターライトから放たれたレーザーは盾に振れた途端その向きをI80度変える

 

「攻撃が跳ね返って!?」

 

セシリアは回避が間に合わず、攻撃を食らってしまう。

 

「きゃぁ!?」

 

「なかなか、面白い能力でしょ?でもSEをそこそこ削るのは痛いとこだけど・・・」

 

 

 

「・・・・ふふ・・・・なめないでくださいまし・・!! いきなさいブルーティアーズ!!」

 

遠隔無線誘導型武器『ブルーティアーズ(BT)』が発射された。

 

「っち!」

 

私にとっては少々厄介な武器であった。死角から打たれる攻撃は少々弱点に近い。一機なら予測が可能だが

複数となると、予測する前に攻撃がきてしまう。イージェスを使うにしても、反対からの攻撃は防げない

 

「いいわ、だったら・・・・。」

 

私は、シールドに剣を収め、BTの攻撃を避けるのに集中する。

 

「あら?逃げてるだけじゃ、私には勝てませんわよ?」

 

ただ逃げているわけではない。攻略法はある。私は計算していた。

 

BTの攻撃タイミング、角度、癖、瞬き、距離、位置、空間、速度、相手の残りのSEエネルギー

そして彼女はBTを使用している間は射撃を行わない。

 

全てのタイミングが揃った時、私は勝利する。

 

 

「そこだわ!!!」

 

私は、エネルギーの最大出力を盾に供給する。

 

全てのBTからレーザーが発射され、私は盾を構える。

その一瞬セシリアが瞬きをする。

 

結果、BTが放った攻撃の全てが『イージェス』により跳ね返され、セシリアに降り注ぐ。

盾に送ったエネルギーの一部は跳ね返す速度のコントロールを、残りはレーザーの威力に転換され、最大攻撃力のレーザー攻撃がセシリアを襲う。

 

彼女が目を開けた瞬間、まばゆい光が彼女を襲った。

 

「え!? きゃぁああああああ!!!」

 

『勝者、篠ノ之心月』

 

爆発音とともに、私の勝利のブザーが鳴り響いた。

 

 

「ふぅ・・・・頭使いすぎて・・・頭痛がするわ・・・だからBT系のは苦手なの・・・」

 

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試合が終わり、ピットに戻った私は、休憩に入った。

一夏の専用機はまだ届いていなかったらしい。

 

「お疲れ様です、篠ノ之くん」

 

山田先生がピットに入ってきた。

 

「ありがとうございます。箒ちゃんは?」

 

箒ちゃんがいないことに気がついた私は山田先生に問いかけた。

 

「篠ノ之さんは、織斑くんのところに行きました。」

 

そうか、一夏のところに

 

「まぁ当然よね・・・はぁ・・・くやしぃぃぃいいいいい!!!」

 

「し・・・心月さん!?」

 

「なんでもないわ・・・・」

 

正直寂しい、恋する乙女の邪魔をするわけにはいかないし、そろそろ妹離れか・・・

いいや、妹を愛しているんだ、依存して何が悪い!

 

「・・・一夏くん・・・覚悟しなさい・・・」

 

嫉妬がわく

 

次の試合は、私と一夏である。トーナメント形式なので、勝者が代表者となる。

よくよく考えたら、一夏を代表にすれば白式と彼のデータを収集することができる。

 

しかし、わざと負けるのも嫌だ。

 

「この試合、勝たせてもらうわ。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

決勝戦

 

「よろしくお願いします、心月さん」

 

「手加減はしないわ、思いっきりぶちのめしてあげる。」

 

「俺も、全力でいくぜ!!」

 

『試合を始めてください。』

 

「うぉぉぉぉぉおおおおおお」

白式のメイン武器は近接武器である。情報によると、それしか武器がないらしい

 

その攻撃を盾で受ける。

 

「はぁ!!」

 

盾を攻撃し、反動でふらついた一夏の腹部を切りつける。

 

「ぐわ!!!」

 

「は!!」

 

「っく!?」

 

ガキン!! 

 

私の攻撃を一夏が剣で受け止める。

 

「あら?そのていど?、つまらないわね」

 

「う・・・・まだだ!!」

 

ガキンとお互い距離をとった瞬間彼のIS

 

白式が輝きだす、ファーストシフトだ。それを待っていた。

 

「そうこなくちゃ」

 

彼の手に持っていた剣の形状が変わった、『雪片弐型』だ。

あの織斑千冬が昔使っていた『雪片』の後継機だ。

 

「雪片弐型・・・全く俺は世界で最高の姉さんを持ったよ。」

 

「・・・・・羨ましいわ」

 

私の、姉といったら・・・・

 

 

雪片が割れ、その先からエネルギーブレードが現れる。

あれがおそらく展開装甲の技術だろう。

 

「でももう、守られるだけの関係は終わりにしないと。これから俺も、大切な人を守る。」

 

「まだ、ひよっこのあなたが何を言うの?」

 

「証明してやるよ、俺が誰かを守る力があるってことを!!」

 

「そう・・・・・」

 

あの剣に一撃でも食らってしまったらアウト。シールドバリアーを突破し絶対防御を強制的に発動させるため

SEがあっという間に尽きる。

 

 

「うぉぉおおおおお!!」

 

正面から突っ込んでいき一撃必殺を狙う一夏。

 

「はぁ!!」

 

しかい、私に、そのような恐怖は微塵もなかった。

そう、イージェスがあるからだ。

 

ガキンと攻撃を再び盾で受ける。

 

「うぉおおおおおお!!!!」

 

だが、まだまだひよっこ。

その剣の弱点も盾の能力も知らずに私を押す。

 

 

 

『試合終了 勝者 篠ノ之心月』

 

「え!?」

 

勝利を確信していた一夏には思いもしない結果だった。

 

「ふふ、やっぱりね・・・」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

試合が終了し、私は屋上にいた。

今回の試合の全ては組織に送るため録画してある。

情報整理が終わり動画を組織に送ろうとした。

しかし、視線を感じ、手を止めた。

 

だれか、見ている。

 

ケータイ端末の画面をペットのお散歩動画に変え

ポケットから手鏡を出し、髪の毛を整えるふりをして背後を確認した。

 

すると一人の少女の姿を確認することができたが、だがすぐに姿を消した。

 

水色の髪、赤い瞳、思い当たりがある。

 

『更識 楯無』

 

暗部に対する対暗部用暗部「更識家」の17代目当主である。

私たちの組織の敵の一つ。

 

怪しまれているか、ただ単に興味があってつけているか。

 

どっちにしろ、いずれは対立する存在

 

ペット動画の裏で、組織にデータ送信が完了し、屋上を後にした。

 

消えた影に向かって私はこうつぶやいた。

 

「邪魔をするなら容赦しないわ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

教えて!心月先生

 

Q 一人称小説のようだけど、なんでオネエ口調じゃないの?

 

A その口調だと読みにくいでしょう?

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