ーーーふと、キヅイタ。
自覚したと言ってもいい。自分には前世が有った。
自分とは切り離されたナニカ。その正体こそ前世。繋がっているのに離れている。この奇妙なナニカは、俺にもっと変なモノを与えた。
左腕・天恵基盤(レフトハンド・キサナドゥマトリクス)、右腕・悪逆捕食(ライトハンド・イヴィルイーター)。
共にあらゆる魔術基盤に接続するという効果を持ったチカラ。
全く、皮肉が効いている。親は熱心なキリシタンで、裏の世界にも精通している。魔術を知っている。
そんな親がつけた名前が時貞ときたものだ。もうこれは運命のいたずらと呼べばいいのか、前世にならってご都合主義お疲れ様と言えば良いのかわからん。
未だに殉教者として認められていない聖人(仮)の名前つけるとか、キリシタンとしてどうなんだと思わざるを得ない。
ちなみに誕生日は前世と同じ、なんだか色々中途半端で笑えてくる。
俺が前世を思い出したのは何か理由がある筈だ。
なればこそ準備をしていかなければ。
そして、俺十歳。いま2003年。
前世によると、第五次聖杯戦争、いわゆるfate本編が開催されるのは2002~2005年の1月辺り。2002年頃は家でビクビクしながら過ごしていたものだ。
なにせ、一応聖杯について知っているし、何かの間違いでマスター候補に選ばれるかもしれない。
そして、ビクビクしながら2002年の1月が過ぎ去ってから思い付きましたわ。妙案ですわ!
衛宮士郎たちが高校三年生の1月に有るのが確定だから会いに行って確認すればいいんじゃね?と。
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「こんにちは、お兄さん」
いきなり声をかけてきたのは、何処にでもいそうな普通の少年だった。
「おう、こんにちは。どうかしたのかい」
「どうかしたのかいって、今日は遊びにいくって約束してたじゃん」
少年の目が怪しく輝いた。
「あ、あぁ。そうだったな、悪い悪い」
この子は切嗣の知り合いの子だ、なぜ忘れていたのだろう。今日遊びに来るって約束もしてたのに。
「それじゃ、いこーよ、お兄さんの家にさ!」
「わかった、わかったからそう急かすな」
近くにいた友人に一声かけて追いかける。
まったく、なんだか騒がしくなりそうだ。
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「おじゃましまーす!」
と言うわけでやって来ました衛宮邸!
案の定取っ掛かりは暗示の魔術を使うことになりましたわ。
まぁ、まだ聖杯戦争は始まってなかったようで少しひと安心。
聖杯戦争あったらニュースとかでガス爆発やらなんやらでうるさいだろうし、流石にそこはチェックしておいた。
「おう、あがれあがれ。今日は何して遊ぶんだ?ウチには遊べるようなものは無いぞ?」
傍目から見ればただの好青年。人が良すぎるくらいで、損をしすぎているくらいに見えているこの人は、前世では有名なくらいの人格破綻者だ。
まぁ、今はそれはどうでもいいか。
とりあえず、今更ながら礼儀は大事だ。
「ごめんなさい、お兄さん。今日は遊びに来たんじゃないんです」
「え?じゃあ何をしに来たんだ?」
困惑している、いや、混乱しているのかもしれない。
暗示の効果からか思考がループしているのかもしれない。
「もう1つ謝ります、僕に切嗣さんとの関係は皆無です」
「え、いや何を言って」
「暗示っていう魔術をご存知ですか?」
「は?」
まだまだ混乱している様子、でもまぁそれでも話は続ける。
「僕は所謂魔術師で、衛宮切嗣っていう少しばかり名が知れていた魔術師に興味が有って来たんです。残念ながら本人はもう亡くなっているみたいですが」
「切嗣を訪ねに?」
「えぇ、まぁ本命と言えば本命ですが。貴方にも興味が有ってきたのも事実です」
「って俺にも?俺は未熟者だぞ?」
「まぁ、衛宮の後継者ですからね。前回の勝者の」
「前回?何を言って......」
「ありゃ?知らなかったんですか。まぁ噂によると60年周期らしいので次は50年後ですし、知らされてなかったのかな?」
「だからいったい何を!」
「聖杯戦争ですよ、聖杯戦争。」
「聖杯...戦争...?」
「まぁ、詳しい話は後にしておいて、申し遅れました」
一息ついて名乗る。
「私、天野時貞も申します」
言峰神父(Apocrypha)
時貞って魔術師からみたらトンデモ性能な腕持ってるよね
→それ持ったオリシュとかいいんじゃね?
→ついでにfgoをメインにしてみたい
→主人公の年齢は(snで)10歳くらいな!
→プロローグ書いたけど続きそうにないっす