奇跡の両腕   作:ガラスタ

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Fgoははやくアストルフォきゅんを出すんだよはよー
まぁ、想像してたかもしれないキャラ登場です


第8話

ライダーのマスターである男は焦っていた。自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン) を解放し、石化の魔眼『キュベレイ』を相手に晒した。

キュベレイは恐ろしすぎるほどの高性能の魔眼だ。おおよそ石化の魔眼というものの歴史をたどって行けばこの眼にたどり着くほどのだ。 

だからこそ、その取り扱いは慎重に慎重を重ねた運用をしなければならない。

間違って味方を視る?論外だ。話にならない。そもそもこれは個人戦だ。味方など期待するだけ無駄だから考える必要すらない。

ならば、気を付けるのは当然のことではあるが、その対策を練られることに他ならない。

石化の魔眼とは現代社会でもポピュラーな創作のひとつだ。

そんな知名度特大で、しかも弱点が明確に記されているのだ、次からは通用しないと思ってもよいだろう。

 

「この……大間抜けめ!!切り札一つ切って逃げられちゃ意味ないだろうが!!」

「……申し訳ありません、まさか初戦から令呪を使ってくるとは」 

 

ライダーは淡々と謝罪した。しかし、それは男の苛立ちを増長させるだけだった。

 

「あーもう!対策練られちゃっただろ、もうアレは通用しないぞ。ほんとなにやってんだよ……」

「しかし、マスター。あの場面で解放しなければ私は良くて負傷、最悪消滅していたでしょう。それに、」

「うるさいぞこの愚図!誰のせいだと思ってるんだ、あー、もう、計画練り直さないと」

 

ライダーの言葉は遮られる。

進言しようとした敵の正体。

まぁ、この高慢なマスターにそれを察する能力があるのかは知らないがここまで言われては口も閉ざすと言うものだ。

 

男はあーでもない、こーでもないと紙束の資料をめくりながら独り言を呟く。

ライダーはその後ろで待機する。

 

ライダーが召喚されて2日、されどもこの主従にはその形が一番合っているカタチなのだろう。そのあり方はとても自然だった。

 

 

 

%%%%%%%%

 

間桐慎二はまさに天才だった。やろうと競う相手もなく、どいつもこいつも凡人ばかりであくびが出るほど退屈だった。

しかし、そんな天才でもどうしても出来ないことが有った。

凡人には手を伸ばすことすら許されぬ奇跡、選ばれた人間のみが手にする不条理。即ち、魔術という不可思議なものだ。

 

魔術の名門に生まれながら彼にはその素養すら無かった。彼の家系の魔術は衰退していき、とうとう彼の代で枯れはてた。

 

それでも彼は諦めなかった。蔵書を読み耽り、魔術を手にしようと努力をした。

 

そして、屈辱ながらとある魔術儀式に代理として参加し、敗北した。

 

しかし、その儀式には確かに意味はあったのだ。

儀式を終えた彼の体には、枯渇したはずの才能。魔術回路が発現していた。

 

だが、彼は何故そうなったのかの経過を、過程を覚えていなかった。

 

まるで切り取られたかのようにその儀式に参加してからの記憶がない。

勝者すら知らず敗北したという結果のみが残った。

そして、おぞましいなにかと大切だったなにかを忘れた。

 

それがどんなものかはわからないが、納得ができなかった。

だから、たとえ取り戻せなくても納得するためだけにこの儀式に参加することを決めたのだ。

 

だから奴ら、■宮と遠■には負けてやるものかと更なる決心を固めた。

 

 

%%%%%%%

 

「これはまた、ずいぶんと街を破壊したものだ。手がおれるな」

 

瓦礫の山を前に青年がやれやれと肩をすくめた。

ルーラーついでに監督役補佐となった天野時貞は聖杯の異常の正体に検討を付けていたが、そんなことは関係ないというばかりに厄介事は舞い込んでくるものだ。

彼の魔術行使による迅速な隠蔽作業はこの街において昨夜の戦闘を噂程度に留める程度にはできていた。

 

本来ならば書類の偽装から根回しなどやることはたくさんあるのだが、元々一般人であった彼にそんなことができるわけもなく、教会から派遣された正規の監督役に彼はそこらへんはまるっと投げた。

 

"表"のルーラーとて状況は同じなのだが隠蔽作業をするのに適した力を持っていないと言い作業から逃げていった。

特に行動を起こしてこない"裏"のサーヴァントたちと比べて彼女の管轄の"表"の連中はやらかしているのだ。

被害を少なくするという点においてはその判断は確かに正しいのだが、

 

働けよ筋力B。

 

彼がそんなことを思ってしまうのも仕方もないことだろう。

彼は自身のステータスが"表"のルーラーに負けていることが少しばかりコンプレックスであった。

 

 

そんなこんなで作業を進めていた彼に二つの影が近づいてきた。

 

 

 

 

「やっと一人になったな、ルーラー。

なかなか一人にならないから単独行動ができない臆病者かと思ったぞ」

「ふむ、警戒するのも仕方ないことか。英雄になりきれていない身だ。内にも外にも注意せねばなるまい」

 

 

そこにいたのは俊足の狩人と施しの英雄。

マスターが存在しないにも関わらず現界をしている異常。"裏"のサーヴァントだった。

 

 

「"裏"のアーチャーにランサーか。何のようだ?生憎、お前たちに助力は必要ないようだし、する理由もないが。」

「そう逸るな。こちらには必要ないことだが、汝には必要だろう?」

「俺には聖杯に興味など無いが、成る程。願いが無いにも関わらず聖杯に気を払っているな」

 

 

時貞は会って間もないこの2騎に見透かされていることに驚いたが、すぐに思考を持ち直した。

 

アーチャーには気づかれる間もなく監視されていたのだろう。

ランサーにはおそらく、その眼で判断された。

 

アーチャーに害意はあろうと、ランサーには恐らくない。

 

これはこの2騎を識っているからこその判断だが、間違えではないだろう。

 

単純に敵対するか否かで言えば、否。

時貞の思考は結局、至極簡単なところに収まった。

 

 

「マスター無しとは言え、裁定者たるルーラーを助力?どんな風の吹き回しだ?」

「ふ、声が震えているぞ汝。なに、知っている顔ぶれだと思ったがその実、中身がまるで違うものでな」

「お前の行く末に興味が沸いた。これでは不満か?」

 

油断はできない、だが、もしも。

時貞はこの会話だけでも、信じてみる価値はあるかもしれないと揺れていた。

 

時貞は平静を装ってはいたが、本当のところ猫の手でも借りたいと思っていたのだ。

 

そんなところにマスター不在の信用できそうなサーヴァント1騎に少し信用できないサーヴァント1騎。

 

リスクはある。"表"のルーラーに知られたら確実にひと悶着ある。

それが原因で最悪の事態すらあり得るかもしれない。

 

だが、このチャンスは千載一遇だ。

彼にこれを逃すと言う選択肢はなかった。

 

「そうか、ならばここで話すのは少しマズイ。着いてきてくれ」

 

 

こうして彼らは対策を取る。

 

これで明確となった。

"表"のルーラーはあくまでもその権利、その義務から逸脱しないように行動し、

"裏"のルーラーは目的のためならたとえ道を外したとしても進み続ける。

共に聖杯戦争を裁定者でありながら、同じ志を持っていながら、"表"と"裏"のルーラーの確執は大きくなる。

 

 

 

しかし、これだけでは終わらない。

聖杯戦争の規模と枠組みは膨らみつづける。




規模と枠組みは膨らみ続ける(白目
風呂敷だけ広げて回収できない気しかしない

まぁ、すこしずつ書いていけたらなぁとおもうわけです。
書き上げてすぐ投稿しますが、こんだけなのにこんなに時間かけてる時点でアホですわな
書き貯めとかしたい気持ちもあるけど多分モチベーション下がりそうだしなぁ...
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