[高校生活を振り返って]
青春とは異常であり、悪である
また青春とは多種多様である
現に青春をぼんち揚げに捧げた者を知っている
現に青春を筋肉トレーニングに捧げた者を知っている
一見すればただの好きな事をやっているだけだが何事も度が過ぎれば悪になる
他人の部屋にぼんち揚げを箱ごと御裾分けするのは悪である
また筋肉トレーニングに他人を巻き込むのも悪である
青春と言う二文字の前ではどの様な常識も霞んでしまうのだ
青春を謳歌している者はそれを若気のいたりと呼ぶ
彼らの前では全ての常識も異常も青春のスパイスにしかならない
だからこそ青春は悪なのである
結論を言おう
青春を楽しむ愚か者よ、砕け散れ
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こうして改めて自分の作文を聴くと自分の文章力がまだまだ低い事が容易く分かる
国語教師の平塚 静は職員室で俺の作文を読みあげると大きなため息をはいた。
「なぁ、比企谷。私が授業で出した課題は何だったかな?」
「...はぁ、[高校生活を振り返って]というテーマの作文でしたが」
「そうだな、それでは何故高校生活を振り返って出て来たのがぼんち揚げと筋トレなんだ?」
「先生は俺がボーダーである事を知ってる数少ない教師じゃないですか、なら俺がまともな作文が書けるほど高校生活をしてない事を知ってますよね?」
自分で言うのもなんだが俺は学校にいる時間よりボーダーにいる時間のほうが長い
授業中に急な呼び出しに合う事もあれば初めから護衛任務で行かないこともある。
まぁそれでもぼっちの俺が居なくなってもクラスで困る奴はいないそれどころか居なくなっている事にすら気付いていないのではないだろうか。
「死んだ魚の様な目をしながら自分の汚点を語るな小僧」
「良いじゃないですか魚の目DHA豊富そうで、それに小僧って何ですか精神年齢なら先生より歳上ですよ肉体年齢なら先生が格うe...」
言い終える前に凄いスピードで握り拳が飛んで来る顔面に、しかしモールモッドのブレード程では無い素早く顔を逸らして手首を掴んだ
「やるな...」
「...鍛えてますから」
実際これでも小学生の時から体を鍛えているレイジさん程ではないがそこそこ筋肉はある方だ
「次は当てるぞ」
「なんで喧嘩腰なんですか...」
「気にするな、それより君は部活にも入ってなかったな」
「ボーダーなので」
「何でもボーダーのせいにするな...そんなんで親しい友人等いるのか?」
「友達なんて存在はいませんが生意気な幼馴染みと仕事仲間なら...」
友達?俺の知り合いなどせいぜいボーダー関係者ぐらいな者だ
「幼馴染みだと?性別は?顔は?」
「何でいきなりそんながっついてるんですか...」
「気にするなとにかく答えろ」
怖い物だこれが婚期を逃した大人という者か...
「何か言ったか?」
「いいえ何も...そうですね性別は女で顔は世間一般的には可愛い部類に入るんじゃないですかね?」
そこまで話すと今まで睨みを切らしていた先生の目が憐れむような目に変わっていた
「そうか、取り敢えずお前に妄想癖があるのは分かった」
「いや、なにが分かったなんですか...」
「気にするな、それよりお前のこの酷い作文を書いた罰だがお前には奉仕活動を命じる」
作文を書いただけで罰を与えられるとは全くもって理不尽だと思うが反論してもまた拳が飛んでくるだけなのでもちろん言葉には出さない
「奉仕活動って、一体何やるんですか...」
「ついてきたまえ」
正直な所全くもって付いていきたくないが先生に睨まれた俺は蛇に睨まれた蛙と同じだ渋々後を追う様に職員室を出た
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渋々連れて行かれた先にあったのはどうやら使われていない教室の用だ、しかも殆んど人の寄り付かない様な場所にある
「着いたぞ」
「あ、先生俺教室にはいると死んでしまう病が」
「どこの長鼻狙撃手の話をしているんだ君は」
「長鼻じゃないですけど狙撃手なんであながち嘘でもないかもしれないですよ」
苦し紛れの反論をしていると、先生は教室のドアを開けた。
無造作に椅子や机が積み上げられた教室それを見る限り倉庫として使っているなんの変哲もないただの教室だった、唯一おかしな事と言えば一人の少女が本を読んでいる事位だ
その少女を見て俺はーーー不覚にも見惚れてしまった...なんて事はなく、ただ美人だと思うだけだ
ボーダーに入っていなかったらもしくはそうなっていたかもしれないしかしボーダーにも負けず劣らずの美人揃い終いには幼馴染みまでいるのだそこそこ耐性はある
そんな事を密かに考えていると件の少女は本に栞を挟んでこちらを向いた。
「平塚先生。入るときはノックをして下さい、とお願いした筈ですが」
「ノックしても君は返事をした試しがないじゃないか」
「返事より先に、先生が入って来るからですよ」
悪びれも無く言う先生に、彼女不満げな視線を送る
「それで、そっちの目の腐った...?」
言葉を発した彼女はこちらを見ると少し驚いた顔をした。
「どうした?まさか知り合いか?雪ノ下」
雪ノ下。この名前を聞いて思い出した。雪ノ下雪乃。この高校には国際教養科と言うクラスがある普通科より偏差値が高く、帰国子女や留学志望が多い
そんな自然と注目の集まるクラスで一際異彩を放つ存在それが俺の知っている雪ノ下雪乃と言う存在だ
「まさか、いや、そんなはずが...」
何やら独りで考え事をしている様だが動揺している様でブツブツと言葉が漏れていたしかし直ぐに考えをまとめたのかこちらを向き直った 。
「いえ、知り合いでは無いです。」
もちろん俺も知らないボーダーという事も無いはずだ関係者なら知っているはずだし今は一般人なら情報保持の為に記憶を消されるはずだ
「そうか、ならいいそれより彼は比企谷。入部希望者だ」
話の流れ的に見て自己紹介した方が良いのだろう
「二年F組比企谷八幡だ...って、おい。入部ってなんだよ」
入部希望も何もここ何部かも知らんし知ってたとしてもボーダーがあるのだ入る訳が無い
俺の言葉で察したのか俺が反論する前に平塚先生が口を開く
「君への作文の罰はここでの部活動とする。異論反論抗議質問口応えは認めない。しばらく頭を冷やせ。反省しろ」
反論を認めないと言われたがこちらも仕事があるのだ引き下がる訳にはいかない
「そんな事を言ったって俺には」
仕事があると続けようとしたが、またもやそれを遮り平塚先生が口を開く
「因みに、このことは君の保護者にも許可はとってある仕事も部活動時間は極力避けてもらえる様に図らって貰った。」
初めから俺に味方はいなかったようだ、親父のムカつく笑顔が頭に浮かんだ、今度煙草の箱をテープで固定しよう、少しは禁煙しろ。まぁそんな事をするより小町の一言の方が余っ程効くらしいが...
話が逸れたが兎に角俺がこの部活に入るのは確定らしい
「お断りします、っと言いたい所ですがそうですね平塚先生からの依頼と言う事ですし了承します。」
その言葉を聞いた先生はとても意外そうな顔をして雪ノ下を見た。
「珍しいな、雪ノ下なら、身の危険を感じる。位言いそうだが」
「それは平塚先生の勝手な想像です。」
「ふむ、まぁ反対しないのなら何の問題もない私は失礼するよ」
言うだけ言うと先生はさっさと教室を出ていく
それを見送り前に視線を戻せば雪ノ下は読書に戻っていた。いや、読んでいるように見えて何やらチラチラこちらを見ている一体なんなんだ...
「さっきから何なんだ?俺の顔に何か付いてるのか?」
「特に何も付いて無いけれど...そうね比企谷君1つクイズをしましょう?」
「クイズ?」
強引に話を逸らして平常心を偽っているがバレバレだ手に持ってる本がひっくり返っているしな
「そう、平塚先生に連れてこられた時の態度から察すると貴方はここが何部か聞いていないんでしょ?」
「あぁ、まぁな...」
「この部活が何部か、もし当たったらそうね...あなたの質問に1つ答えてあげるわそのかわり間違ったら私の質問に答えなさい」
何故、素直に俺に質問をしないのかと言う疑問は置いておいてこれは正直言ってこのクイズ半分以上答えは分かっているのだ
職員室にいた時の先生の言葉を思い出す。
『気にするな、それよりお前のこの酷い作文を書いた罰だがお前には〝奉仕活動〟を命じる』
何故部活に入部させる気なのに〝奉仕活動〟などと分かりにくい言い回しをしたのか、まぁ普通に考えれば部活の活動が奉仕活動という事だろうならば部活名は何だろうか
ボランティア部?手伝い部?スケッ○ダンス?
ふざけた物は無しとしてもそんな有りきたりな名前だろうか、そして、そんなありきたりな名前の部活をクイズにして今現在の雪ノ下の様に自信満々の顔になるだろうか、俺ならならない
ヒントになりそうな物も出し尽くした事だし外れても良いのだならば有名な言葉にしたがってみよう
捜査に行きずまったら現場に戻れ
つまり最初に戻る
まぁあまり深読みしても良い事も無いだろう、ここまでで良いだろう
奉仕活動をする部活ならその名前は
「奉仕部...だな、」
「っ!?...その心は?」
「先生には奉仕活動をしてもらうとだけ言われてた、だからそのまま奉仕部、で?正解は?」
俺は今凄く良い笑顔をしているだろうだが、それは仕方のないことだ何故なら親が親なら子も子なのだから
「...えぇ正解よ、ようこそ奉仕部へそれで?私への質問は何かしら?」
何気ない顔で話を勧めているがやはり隠しきれてない手を握り締めているのが良く分かる負けず嫌いなのだろうか?
「別にあんたに対しての直接的な質問はねぇよ、さっきから俺に聞きたい事があるみたいだしそれ教えろそれでこの件はチャラだ。」
「気付いていたの?」
「気が付くも何もあからさまだったろうが...」
「...まぁいいわ、じゃあ質問させてもらうわ」
「おう...」
なぜこんなにも緊迫した空気になっているのだろうかあれ?俺質問に答えるだけだよね?大丈夫だよね?
「貴方、ボーダー隊員でしょ?それもかなり前から...そうね、小学生の時から」
「...」
これにはかなり驚いた。ボーダーである事を知っているだけかと思っていたがまさか旧ボーダーの存在まで知っているとは...
「...確かに俺は旧ボーダー隊員だが何処で知った?場合によっては本部に知らせることになるぞ?」
「そうね...ならヒントをあげるあなたの家にいる猫これ以上のヒントは無いはずよ」
「なんで俺の家で...ん?」
何か引っかかる、なんでヒントに猫を出した?うちの猫に関係があって俺が旧ボーダーである事を知っている人物...
1人いた、会ったのは1回、小学生の時だ...近界民を目の前にして捨て猫庇ってた奴名前は確か...
「猫娘...か?」
言って置いて後悔した。だって目の前の雪ノ下さんが顔を真っ赤にして手を振り上げているではありませんかこれ避けちゃダメですかね?八幡痛いの嫌いなんですけd...ぐふっ
「そ、そ、そんな名前じゃないわよ!ふ、不愉快だわ!?」
「いや、まて、話せば分かる...それに確かにあの時...」
「もう一回殴られたいかしら?」
「滅相も御座いません」
「...まぁ良いわ久しぶりね、比企谷君?猫は元気かしら?」
「俺より先に猫の心配かよ...」
「何を当たり前の事を言っているの?貴方と猫が釣り合う訳ないでしょ?」
頭大丈夫?みたいな顔で言っているがさっきの顔の赤みが引いていないのでとてもシュールだ
俺は無言で携帯を取り出すと写真欄を開いて雪ノ下に
渡してため息を付いた。
親父の言っていた煙草の吸いたくなる時とはこういう時の事を言うのだろうか...
「そこにうちの猫いや、カマクラの写真が入ってる見たけりゃ見とけ」
いい終える前に見てました。
「...」
凄まじい集中力だなまぁこの様子だとしばらくは見ているだろうなら、
少し昔を思い出してみよう猫娘...いや、雪ノ下と初めて会った時の事を...
読了ありがとうございます
タグにも貼りましたがキャラ崩壊が凄い事になっています。もし読みにくい部分やおかしな部分がありましたら教えてもらえると助かりますm(_ _)m