メッセージを開いた彼が血相を変えて駆け出すのを、私は慌てて追いかけた。
ただごとでないのは一目でわかった。向かう先も、悪寒にも似た予感で察しがついてしまった。
転移門広場を突っ切り、彼が転移門に飛び込んだ。私も間髪入れずに地を蹴って続く。
(やっぱり、《はじまりの街》……っ)
向かう先は、聞かずともわかった。
あの教会に辿り着くと、セドリックは扉をノックをするとほぼ同時に蹴破る勢いで開け、サーシャに詰め寄った。
私はそれを止めようとしたが、サーシャはセドリックの眼を見返し、事実だけを告げた。
「本当、なのか……っ?」
「……はい」
二人とも声が震えていた。私も、思わず右手の手首を抑えた。
「……なぜだ」
「……わかりません。食事中に、急に――ッ」
サーシャは口元を抑えた。大粒の涙がぼろぼろと溢れる。周りの子供たちも、全員が声を押し殺すように泣いている。
セドリックも、ひたすらに追及したいだろうに、サーシャ達のその様子を見て、横暴な態度だった自分を必死に抑えている。
私は部外者だった。
私は、あまりにもその人を知らなすぎる。
私には場を収める権利も、口を挟む権利も、同じように悲しむ権利も無かった。
「――黒鉄宮に行く」
セドリックがサーシャにそれだけ告げ、教会を飛び出した。
私はサーシャから頷き掛けられた。私も頷きを返し、彼を追う。
私は部外者だけど。何も知らないけれど。それでも、彼のパーティメンバーであり、相棒だ。
《生命の碑》の前で、立ち尽くしている彼を見付けた。追い付き、隣に立つ。
「あ――」
ゆっくりと、彼の手が伸ばされ、指が碑の表面を撫でていく。
「あ、あ――」
《soya》と書かれた名前。
「あぁあ――ッ」
そして。その隣の《error》という文字。
「エラー……?」
ここには死因が刻まれるはずだ。
モンスターに倒された。水に溺れた。毒でやられた。高所から落下した。プレイヤーに殺された。様々な理由があるが、HPを完全に消失させた直接の原因が、そこには刻まれるはずだった。
そこに、《error》と。簡素に表示されているその一単語。
「ふざけるなッ!!」
セドリックが吼えた。拳を《生命の碑》に叩き付ける。
紫色の、破壊不能オブジェクトの表示がその拳を阻む。
「メシ時に死んだ!? 原因は知らんだと!? なんなんだよそれはッ!!」
何度も何度も拳が叩き付けられ、その度に紫の光が無機質な音をたてる。
無意味だとはわかっていても、止められるものでもない。
「
拳が軋み、今度は蹴りつけた。筋力振りの彼の打撃は生半可な重装プレイヤーすら吹き飛ばすだろうに、破壊不能オブジェクトの《生命の碑》は嘲笑うかのようにびくともしない。
「蒼斗――ッ!」
額を押し付け、絞り出すように吐いたその
「うっ……あぁ……」
崩れ落ち、涙する彼。私は隣に膝をつき、そっと彼の肩に触れる。
セドリックはすがるように私の手を握り締めた。
「いつも――いつもそうだ! 何かをすれば救えたはずだった!
悲壮な絶叫だった。
常に正しく、誠実であろうとする彼のその慟哭は、見ているこちらが辛くなるほどに悲痛なものだった。
(きっと、何度も失敗を繰り返してしまったんだ、この人は)
泣き崩れている彼。
見るのは、
なんとかしなくてはならない。
でも、どうすればいい?
「セドリック……」
彼の名前を呼ぶことしかできない。彼の手を握り、背を撫でて慰めることしかできない。
彼が私に心を許してくれているとは思う。
けれど、更に踏み込んでいいのか、私は逡巡していた。
客観的に考えれば、ここまでの様子を見てきたなら、全部聞いても良いはずだ。
でも、いざ口に出そうとすると声が出ない。
不用意なことをして、嫌われたくないと思ってしまう。
私は、こんなにも身勝手なのか。
「……すまない」
セドリックはぽつりと呟き、顔を拭うと、握っていた手を離して立ち上がった。
離された手を反射的にまた握ろうとして、制止された。大丈夫だ、と言わんばかりに手を振って。
会ってからされたことのない、言葉は無いが、やんわりとした拒絶。私は行き場の無くなった手を握り、立ち上がる。
(もっと早く、何か言うべきだった)
私が足踏みしている間に、彼はまた自分で感情を抑え込んでしまった。
これでは、私がいる意味がない。
「――すまん」
セドリックは重ねてそう言った。
私は首を振る。
「……友人を、亡くしたんですね」
わかりきったことを確認するしかなかった。傷付ける言葉だとわかっていても、こう聞くしか話の糸口がない。
「……ああ」
掠れるような声とともに頷き、
「これで、三度目だ」
そう呟いた。
私が息を呑むと、セドリックは泣き笑いのような表情を浮かべ、簡潔に説明してくれた。
「最初に一人」
子供の頃からの友人だった。
「一層のボス戦で一人」
隣に立ち、共に戦う騎士だった。
「そして、これでまた一人」
最初に死んだ友人の弟で、一番の親友だった。
「なんで、友達ばっかりいなくなるんだろうな。しかも、今回に至っては理由もわからずに」
「そう、ですね……」
理由。そう、理由だ。何故《ソーヤ》と呼ばれる彼が死んだのか。
サーシャの言葉を考えるに、食事をしている最中に亡くなったとのことだった。それに関して、もっと話を聞いても無駄だろう。彼女達だってわかっていないはずだ。
わからないことを、「どうしてだ」と聞かれるなんて、これほど辛いものは無い。
私は少し考え込み、アスナに連絡を取ってみる。私の知り合いの中で一番情報や人脈を持っているのはアスナだ。少なくとも私が一人で唸るよりはよっぽど力になる。
『プレイヤーが亡くなる際、《error》と表示される死因に心当たりはありますか』とフレンドメッセージを送る。
返事は一分ほどで返ってきた。
『ごめん、わからない。けど、もしかしたら団長なら何か知ってるかもしれない』
団長? ヒースクリフが?
『団長はシステムに詳しいんですか?』
『少し前なんだけど、最近フレンドになった人が、ゲームのシステムのことで色々な質問をしたの。その時、さすがに難しいんじゃ、と思った質問にもしっかりと答えていたから、かなり詳しいと思う』
ゲームの仕様にそこまで詳しいとは不思議なものだが、同時に、団長なら何を知っていても不思議ではないと感じる部分もある。賢者然とした、理知的な振る舞いのせいだろうか。
『わかりました。団長に会ってみます。急にすみません、ありがとうございます』
『全然大丈夫。シルビア。もし、私に何か力になれることがあったらなんでも言ってね?』
その文章に、私は申し訳なさを感じる。こんなことを聞けば心配させてしまうのは当たり前だ。
しかし、頼もしいのも確かだ。迷惑をかけたくはないが、もしもの時には彼女の力は心強い。
『その時にはお願いします』
そう送り、ウインドウを閉じる。
「セドリック。《血盟騎士団》のギルドに戻りましょう。団長なら、何か知ってるかも知れないそうです」
憔悴しているセドリックの手を握り、私は引っ張るようにして転移門へ向かった。
◇
「なるほど」
事情を聞いた団長は、一言呟くと、眼を閉じて考え込む。
セドリックと初めて顔を合わせた、ギルドマスターの部屋。
その広い部屋に置かれている半分の円卓の中央に、団長は座っていた。左右にはギルドの幹部用の椅子があるはずだが、今は団長以外誰も座っていない。
暫し考え込んでいた団長は、ゆっくりと眼を開く。
「戦闘行動によっての全損ではないのだな?」
「居合わせたプレイヤーの証言ではな」
セドリックが答える。
「食事をしている最中に、死んだと言っていた」
「…………」
顎に手を当て、団長は考え込む。
もしくは説明する言葉を組み立てているのか。悩んでいるというよりは、答えを選択しているといった印象だ。
「《圏内》では、いかなる手段を持ってもHPを減らすことはできない。システム的に保護されているからだ」
「それで」
セドリックが急かす。普段は団長へ忠誠を誓い、丁寧に仕えている彼も、今は余裕がない。
「だが、そのプレイヤーは亡くなった。となれば――それは、
「関係ない、だと――?」
「SAOからログアウトする方法は、ゲームをクリアするほかは無い。
「だから、その原因はなんだ!?」
セドリックの苛立ちを交えた聞き方。私も眉をひそめた。どういうことなのだろう。
「つまりは、だ」
団長は手を組みながら言った。
「そのプレイヤーの、
「――なん、だ。それは」
呆然と問い返す。その際、ダンッ、とセドリックは床を踏み締めた。地団駄。平時なら子供っぽいと笑われるような行動も、今の彼が行うと笑うことなどできはしない。
そのセドリックの態度にも微塵も動じず、考えられるのは、と団長は切り出した。
「例えば、衰弱死。SAOのサービスが開始されてから、一年と五ヶ月ほどが経過している。その間、現実の身体は食事を摂ることも出来ず、病院などの医療施設のベッドに横たわっているだろう。当然――」
「身体は衰えていく……」
私の呟きに、団長は頷いた。
「もちろん点滴等で栄養は供給されるし、電気刺激による筋力の維持も行われているだろう。だが、それも限りはある。仮にそのプレイヤーの肉体が、平均より体格が劣るものであれば、その分限界がくるのも早いだろう」
「体格……」
確かに、一度見ただけだが、《ソーヤ》というプレイヤーは、青年というより少年に見えた。恵まれた体躯とは言えなかっただろう。
「他にも、可能性だけならいくらでも考えられる。看護師や医師のミス、自然災害による停電等の施設機能の麻痺、見舞い客によるナーブギアの取り外し……それらによる、偶発的なゲームからの切断による死亡も
「それが理不尽だって言うんだ!!」
セドリックは怒鳴った。
震える拳。憤怒に見開かれた瞳。眉間に刻まれた深い皺。ひきつった頬。食い縛られた歯。
私はつられて、顔が歪むのがわかった。
ゲームの中で死んだら、現実でも死ぬ。それは嫌だし、信じたくないし、認めたくないが、そういうルールだと言われれば従うしかない。
けど、今回のそれは違う。《ソーヤ》はそのルールの埒外で亡くなった。
ゲームの中で死んでいないのに、現実で何も抵抗できないまま衰弱し、身体が耐えきれずに命を落とした。
これは、あまりにもひどすぎる。
受け入れられるわけがない。
「なんなんだよ……これは! なんで、こんな……ッ!」
セドリックは両手で額を抑えるような形で仰け反り、
「なんで、オレ達が、こんな目に――っ」
団長は、そんなセドリックに対して両目を閉じた。
私はまたしても、どう声をかければいいのかわからなかった。
「セドリック――」
それでも、行動はできるはずだ。
私は歩み寄り、彼を抱きしめた。言葉が思い付かないなら、触れて慰める。
いつか私が彼に伝えた方法だ。私がやらずにどうする。
身長の高い彼に抱きつくと、私の頭は彼の胸元に収まってしまう。それでも、痛み、嘆いている彼を落ち着かせるには必要だ。
「……酷なことだとは思う」
団長は眼を開き、組んだ手を卓に起きながら言う。
「少し休むといい。その状態で攻略に参加するのは難しいだろう」
「団長……その、私も……」
「――ついていてやるといい」
団長はやむなしと頷いた。
私は頷き、セドリックの手を握って部屋を後にした。
◇
戻る頃には、日が沈みかけていた。
セドリックの部屋に着くと、私は彼をベッドに座らせた。夕日が眩しいが、日除けも何もない。
少しだけ、落ち着かない。夕日は、あまり好きじゃないから。
「……すまない」
「いえ、大丈夫です。謝ることはありません」
つらいのは貴方なのだから。口には出さず、彼の隣に腰を下ろす。
会話は無かった。
何を話せばいいか、わからない。
とりとめもない会話などをして、慰めになるとも思えない。
でも、傍にいたい。
彼を、一人にしたくない。
アスナにメッセージを送る。『すみません。しばらく、私とセドリックは攻略を降ります』、と。
いつも返信の早いアスナだが、今回は返事がなかった。見てはいるだろうけど、先程のプレイヤーの死因の件と関係があるとわかっているのだろう。
「オレは……」
セドリックがおもむろに呟いた。
「いつか……赦されると思ってた」
顔をくしゃりと歪めて。
「戦って……苦しんで……耐えて……そうすれば、いつか、『お前は頑張った』と……『お前を赦す』、と」
嗚咽を漏らしながら。
「いつか……みんなに言ってもらえると思ってたんだ――っ」
もう、こらえることはできなかったのだろう。彼は大粒の涙を溢し、声をあげて泣いた。私は、そっと彼の頭を抱き寄せて撫でる。
曖昧な表現に対する、勝手な推測にはなるが……。
それは、きっと、亡くなった友達の家族を指しているのではないだろうか。
もし、ゲームをクリアして、生きて帰れたとして。
友人を亡くした彼は、
その際、どのようなことを言われるのか。
なんでお前が生きててあの子が死んだんだ、と謗られるだろうか。
あの子は死んだけど、貴方だけでも生きててよかった、と慰められるだろうか。
どちらを言われても、きっとわだかまりは残る。
セドリックの罪悪は残る。
それを、ずっと抱えていたのだろう。
不安で、怖くて。彼だってつらいのに、もっとつらい人達を相手に、何を言われるのかとずっと苛まれていたのだろう。
「なのに、オレ、は――」
その、唯一残っていた友達も死んでしまった。
彼は、本当に一人になってしまったのだ。
一人で、全部背負わなくてはならなくなったのだ。
「大丈夫です」
慰めにはならないかもしれない。
「言ったでしょう。私は、何があっても貴方の味方でいます。どんなときでも貴方の傍にいます。」
だから、せめて私は。
私だけは、どんなことがあろうとも彼の味方でいる。
彼を救いたいと思う私の行動原理に、嘘偽りは微塵もない。
――
「シル、ビア……」
セドリックは私の顔を見る。
泣き腫らした顔を、私もしっかりと見つめ返す。
「……ありがとう」
彼は、とても寂しげな笑みと共にそう言って。
「……すまない」
コンコン、と扉がノックされた。
アスナからのメッセージが届いている。件名は『いまセドリックさんの部屋にいる?』とある。訪ねてきた相手はアスナだろう。
「アスナのようです。少し話をしてきます」
「ああ」
私はベッドから立ち上がり、部屋のドアへ向かう。
「シルビア」
セドリックに名前を呼ばれる。
「はい?」
「……ごめんな」
すまない、ではなく。
儚げに笑っての、その言葉。
「――ッ」
なにか、言わなければならないと感じた。
もう一度、控えめに扉がノックされる。
「気にしないでください。私は、貴方のパートナーですから」
にこりと笑って言う。セドリックは、その弱々しい笑顔を崩さなかった。
私も笑みを崩さずに頷き、廊下に出て後ろ手に扉を閉める。
「アスナ。すみません」
「ううん、こっちこそ急にごめん」
私ではなく、セドリック絡みの件であると察しがついているのだろう。アスナはちらりと部屋の中を気にする素振りを見せた。
私は少し悩み、首を振る。芳しくない。
「しばらく、時間がいると思います」
「そっか――わかった。二人が抜けた分はなんとかするから大丈夫」
「すみません……私が付き添うのは余計かも知れないですが……」
「ううん。シルビアが必要だと思う」
アスナは迷うことなく言ってくれた。
自分の判断に迷いがある私には、そう断言してくれるのはありがたかった。
ありがとうございます、と私は頭を下げた。
「もし、伝言などあれば」
「攻略のことは気にしないで、とだけ伝えてくれれば。セドリックさんは責任感が強いし、気にするかもしれないから」
「わかりました」
「シルビアも無理しないでね」
「私は何も問題ありませんよ」
私に、アスナは真剣な表情で頷いた。
私のことも心配してくれている。ありがたい話だ。にこりと笑う。
「では」
「うん」
私は軽く頭を下げて扉を開け――
「えっ――」
愕然とした。その私の表情を見て、アスナが何事かと部屋の中を覗き――
「うそ――」
夕日が、無人となった室内を明るく照らしている。
その光を反射して光るものがある。
ベッドの上に置かれた、《サンセットブレード》。
彼の、剣。
「シルビア!」
アスナに声をかけられて引き戻された私は、すぐにメニューを開き、フレンド欄を見る。フレンドの現在地から彼を――
「なん、で――」
――探し出そうとした、のに。
私のフレンド欄には、《cedric》の名前が消えていた。
「うそ、なんで――」
パーティは解消され、フレンド欄からも消えている。
彼は、私との繋がりを絶ったのだ。
「なんで、セドリック――っ」
私は激しくなる動悸を抑えながら、すがるようにアスナを見た。
アスナはウインドウに向けていた眼を私に向け、首を振る。
「だめ……私のフレンドにも居ないし、ギルドからも脱退してる。インスタントメッセージも届かないし、もう、この層には――」
「
最悪な想像をしてしまった。私は走るのももどかしく、転移結晶を取り出し、
「転移! 《はじまりの街》!」
驚きの表情を見せたアスナを残し、私は転移した。
転移が完了すると同時、転移門広場から全力で疾走する。《生命の碑》まで。
飛び付くように碑の表面を見る。
《cedric》の名前。
線は、刻まれていない。
がくんと力が抜けた。膝をつきそうになるけど、ここで座り込んでいるわけにはいかない。
すぐにまた転移門へ向かい、《グランザム》の血盟騎士団本部に戻る。
セドリックの部屋の前で、アスナは待っていた。
「生きてます」
私の言葉に、アスナは胸を撫で下ろした。
「でも、それならどこに……」
自分の声が震えるのが、自分でもわかった。
覚束ない足取りで、私はベッドまで歩いていく。
さっきまで、ここにいたのに。
ここに、並んで座っていたのに。
手を握っていたのに。
もう、彼はどこにもいない。
「なんで、どこか行っちゃうんですか――」
声の震えは嗚咽に変わる。
「セドリック……っ」
涙が溢れてくる。本当に、つい数分前まで、ここにいたのに。このベッドに座っていたのに。この手で、触れていたのに。
感触も、温度も、この右手で感じることができていたのに。
右の手首を左手で握りしめる。
「どうして、1人で……」
背負おうとするの。
どうして、頼ってくれないの。
そんなに私は頼りにならない?
「……っ」
ベッドの上の、《サンセットブレード》に手を伸ばす。
ずしりと重たい。私では片手で振るのはやっとの重さ。
《
『でも私、あんまり夕暮れってあんまり好きではないんですよね』
『だって、終わっちゃうじゃないですか。一日が』
『夕暮れって――』
――
「だから……夕暮れは嫌なんです――っ」
私はその剣を握りしめ、声をあげて泣いた。