限られた日々のなかで〜女神と歩んだ1年〜   作:月白弥音

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2章 誕生までの道のり~女神が集うまで~
#15 課題


「しっかし、言い切ったね。穂乃果」

「えへへ、つい……」

「ついじゃありません、まったく。穂乃果はいつも無計画すぎます」

「でも、そのくらいの意気込みがないと廃校阻止も難しいんじゃないかな~」

穂乃果たちの着替えも終わり、手伝ってくれた三人もステージ機材の片づけをし終わって帰ったあと、私は穂乃果にけしかけられて三人と一緒に講堂のステージに上がった。

ステージの上に立つなんて何年ぶりのことだろう。ステージに上がることから何年も離れているのにこうして立ってみるとあの頃の感覚がよみがえってくる。

あのたくさんのお客さんの声援を、歓声を、感じさせてあげたかった、そんなのは少し傲慢だけど……

「……ごめん」

気が付けば私はそんなことを口に出していた。

「え……?」

「本当は開演時間のもっと前にわかってたの、今日、お客さんがほとんど来ないかもしれないことが。ううん、もっと前から、新歓の後に部活勧誘があることを知ってたのにそれには関係なくお客さんが集まるって思ってた。本当に「そんなことないよ!」……え?」

「確かにお客さんは少なかったし、始まった時なんて誰もいなくて結局ダメだったんだって悲しくもなったけど、手伝ってくれたヒデコたちがいて、ここまで一緒にやってきてくれた夢ちゃんがいて。駆けつけてくれた花陽ちゃんやそのお友達。見せたい人にはちゃんと私たちの全力を見てもらえた。やってよかったって、本気でそう思えた」

「ことりもおんなじ。最初は悲しかったけど本当に楽しかったよ」

「私もです。それに日時に関しては指定した私たちの責任ですからそんなに謝らないでください」

三人にそう言われて返す言葉がない私。やっぱり傲慢すぎたかな?

「じゃあそういうことにしとこうかな」

「うん、そのほうが嬉しい」

「で、問題はこれからどうするか、だよね」

今日の調子では廃校阻止なんて夢のまた夢。むしろ生徒会長が言った通りこれ以上やっても意味があるとは思えない成果だった。

そんなこと言われて簡単に諦める穂乃果でもないし、この講堂を満員にするって宣言したから、今までよりももっと努力するっていうんだと思う。そのためにもまずやるべきことがある。

「とりあえず一人でもメンバー増やして部活動の設立を認めてもらわないと……」

「ことりの言う通りです。まずは基礎練習を続けながらメンバー勧誘を行わねばなりませんね」

「でも……誰を勧誘すれば……」

「西木野さんはどうかな?」

穂乃果が提案するその人は私にとってもμ’sにいてほしい人だった。

「作曲もできるし、一番妥当だよね。それでいて一番面倒くさそうだけど」

「とりあえず誘うだけ誘ってみようよ!」

「じゃあ穂乃果、明日の昼休み、一緒に勧誘に行ってみようか」

「うん!」

なかなかの長期戦になりそうだけどそれによってこれからのμ'sが大きく変わる。できれば入ってほしいなぁ。

私にいつ、何があるかもわからないし。

 

 

「ただいま」

「お姉ちゃん! ほのちゃんたちのライブは? どうだった?」

「うん、最終的には何とかなったよ……あっ」

「? どうかした、お姉ちゃん?」

「ビデオ、撮ってない……」

観客がいないとか、ライブ開催するかとかで悩んでビデオ設置すらするの忘れてた。

結衣に絶対怒られるよね、これ。

まあ結衣に怒られることは仕方ないにしても、穂乃果たちが自分たちのパフォーマンスを客観的に見れないことの方が問題だよね。気にしてもよくないだろうと思って穂乃果たちにはビデオのことは話してないから、反省会なんかで使うつもりはないだろうけど……

ヒデコたちの誰か、撮っててくれる人いないかなぁ……明日聞いてみよ。

「お姉ちゃん、結衣、本当に楽しみにしてたのに……」

「本っ当にごめん! いろいろバタバタしてて完全に忘れちゃってた」

「おねえちゃんのことだからたまたまだとは思うけどさぁ……」

怒るじゃなくて泣きそうな結衣を見てかなり困惑してる私。そんなに穂乃果たち、μ'sのライブ楽しみだったの?

確かに結衣はもともとスクールアイドル好きだし、ましてやそれが自分の幼馴染なんて言ったらそりゃ当たり前か。

「明日誰かビデオ撮ってないか聞いてみるから、ね。泣かないで結衣」

「ぐすっ、泣いてないもん。絶対だよ、約束だからね」

「うん、聞いてみるよ。でも、もし誰も撮ってなかったらごめんね」

小さく頷いた結衣を連れて私はリビングに入った。

「お帰り、夢花。結衣となんかあったの?」

「うん、実は……」

私が一通り、今日の出来事と結衣にビデオ撮影を頼まれてたことを話す。

「なるほど、それは夢花が悪いわね」

「うん……」

「それにしてもその生徒会長さんはすごいわね。冷静に、客観的に物事をとらえられてる。

まるで……」

「まるで?」

お母さんが濁した言葉の続きがわからなくて思わず聞き返してしまう。

「ううん、何でもない。さあ、ご飯食べましょ」

そう言って話をそらせたお母さんはそれっきりその話をしてくれることはなかった。

生徒会長にお母さんはいったい何を思ったんだろう……?




ファイナルライブに現地、LV参加された方、お疲れ様でした。
私も一日目に現地参加してきましたよ!
いいたいことはたくさんありますが、μ’s18人、本当にお疲れ様でした!
今が最高!この言葉がよく似合うと思います。
私が二次作品で彼女たちの思いを繋いでいく、なんて大それたことは言えませんが、少しでも近づけるようにこれからも精進していきたいと思いますのでよろしくお願いします!

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