限られた日々のなかで〜女神と歩んだ1年〜   作:月白弥音

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今年最後の投稿です!
ギリギリだけど何とか間に合った…


#23 葛藤

ススメ→トゥモロウをアップした次の日。

 

「お姉ちゃん! これ見て!」

 

私の部屋に来た結衣が私のパソコンを手慣れたように操作してある画面を出した。

 

「お姉ちゃん、ほのちゃん達の動画、再生数がすごいよ! ツイーターでも話題になってるし!」

 

アイドルページ、所謂ユーザーページに書かれているのは大量のコメント通知。

そして一日しかたってないとは思えない閲覧数。

つまり穂乃果たちの歌が、μ'sの歌がたくさんの人に見てもらえてる。

人気になり始めてる。

ただの数字なのにすごく大切なもののように感じて。

 

「よかったね、お姉ちゃん!」

 

「うん……結衣もありがとね」

 

少し泣きそうなのをなんとか隠して結衣を抱きしめた。

うーん、何かあると結衣を抱きしめちゃうのよくないとは思ってるんだけど結衣も嫌がらないし何よりも抱き心地がいいし。

 

 

まあいいよね!

 

 

そう思いながらもう少し抱きしめてた私は結衣に朝ごはんって言われるまでそのままだった。

今日、学校行ったら何か変わってるかな、少し期待しながら私は朝ごはんを食べた。

お母さんにも結衣にもにやにやしてて気持ち悪いって言われたけど……あはは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪

 

夢花の期待通り後押ししたい人にも彼女たちの曲はしっかり届いていた。

 

「可能性感じたんだ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の部屋で一人パソコンの画面を見つめる真姫。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ進め……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜空の下、星を見上げる凜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人は願いを持っていた。

誰にも言えない願い。

 

 

 

 

 

 

 

やりたいことがあった。

 

 

なりたいものがあった。

 

 

 

 

 

だが、それはかなわぬ願いのはずだった。

 

 

 

 

 

 

自分のことより優先しなければならないことがあったから。

 

自分には絶対に似合わないことがわかっていたから。

 

 

 

 

 

 

諦めたはずだった自分の願い。

それが手に届くかもしれなかった。

それを感じさせてくれる場所があった。

 

 

 

 

それでも。

 

 

 

 

1人じゃ弱いから。

自分では無理だとどこかで思ってしまっているから。

最後の一歩が踏み出せなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪

 

 

 

 

「真姫ちゃん」

 

いつも通り、真姫ちゃんは音楽室にいた。

でも、今日はいつもみたいにピアノを弾いてなかった。

 

「白崎、先輩」

 

今一番合いたくなかったというように顔をゆがめた真姫ちゃん。

 

「考えてくれた? μ'sに入ること」

 

「わ、私は……」

 

やっぱりまだ悩んでる……まあ簡単には決められないよね。

 

「穂乃果たちの新曲、聞いてくれた?」

 

「聞きました。た、たまたまよ、たまたま! たまたまちょっと調べてただけで……」

 

「穂乃果たちのこと調べてくれてたんだ!」

 

「うええ! ち、ちがっ、そんなんじゃ……」

 

ほっぺたを赤くして必死になってる真姫ちゃん可愛い!

気になってた、ってことだよね。

 

「真姫ちゃんはお医者さんにならないと、なんだよね」

 

「そうよ、だからもう私の音楽は終わってるの。ううん、終わらせなきゃダメ、なの……」

 

「本当に?」

 

「ええ、そうよ、私は……」

 

まただ、やっぱり真姫ちゃんは無理してる。

ほんとに真姫ちゃんは強いね。

でも、だからこそ私は。

 

「やってもいいんじゃない?」

 

「っ! ふざけないでよ! 医学部に入るのがどれだけ大変かわかってるの!?」

 

「なんとなくだけどね。でも、やりたいことをやるくらいの余裕はあると思うよ」

 

「勝手なこと言わないで! 私は……音楽をやってちゃいけないの……」

 

やってちゃいけない?

私が不思議そうな顔をして真姫ちゃんの方を見るとぽつぽつと話し始めた。

 

「私、小さいころからコンクールに出てて優勝も何度もしたことがあるんです。

 私の最後になったのコンクールのとき、なぜか父がきて。今まで一度も来なかったのに。

 ステージがかそれを見つけたときはすごく驚いたんですけど、頑張ろうと思って精一杯弾いたんです。

 でも、終わったときに客席を見たらもうパパはいなくて。そのコンクールで優勝できなかった私は家に帰ってか らパパに何を言われるかとどきどきしてたのに何も言われなくてただ静かに、高校に言ったらしっかり勉強やれ よって言われて……だから、父が気に入らないピアノも、音楽も、やっちゃいけないんです……」

 

な、なんか思ったよりすごい話だね……

でも、お父さん本気でそう思ってたのかな……?

 

「なら、真姫ちゃんの音楽はこんなにも人を魅了するって見返してあげればいいじゃん」

 

「無理よ、私の音楽は……」

 

「やってみなきゃわからないよ。そしてそれを試せる場所がここにある」

 

私は真姫ちゃんに手を差し出す。

 

「私はやってもいいの?」

 

「いいんだよ。もちろん、自分の夢をかなえるための勉強は必要だけどね」

 

もう、いつも強気な真姫ちゃんはここにいなかった。

 

「私は音楽をやっていいの?」

 

「うん、私たちと一緒にやってほしい」

 

真姫ちゃんは目を瞑る。

もう一度目を開いたとき真姫ちゃんの目にはいつもの強さが戻っていた。

 

「やってやろうじゃない! 当分パパには内緒だけど……」

 

「うん、真姫ちゃん、屋上いこ!」

 

私は真姫ちゃんの手を取って屋上に連れていく。

 

「あれ、星空さん?」

 

「白崎先輩に、真姫ちゃん?」

 

私は少し驚いてすぐ笑顔になった。

そして、今日、μ'sに新しい仲間が二人増えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

朝練を覗きに行くと仲良くやってるような一年生三人の姿があった。

花陽ちゃん、コンタクトにしたんだ。

可愛いよ、よく似合ってる!

 

「あ、夢ちゃん、おはよ!」

 

「穂乃果、それに海未とことりも」

 

「三人とも頼もしい後輩だねっ!」

 

「そうですね」

 

6人になったμ's。

みんな、これからもっと頑張ろうね。




はい、これで今年最後の投稿です。
うちの真姫ちゃんはちゃんと女の子らしい弱さを持った子になりました。
弱さを表に出せる、というのが正しいかも。
キャラ崩壊? かもしれませんがそれがいやだったひとごめんなさい。


丁度4話の終わりですね。
来年は2期まで終わらせたいなぁ…
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