限られた日々のなかで〜女神と歩んだ1年〜   作:月白弥音

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#31 突然の知らせ

「廃校ってどういうことですか!?」

 

「ちょっと穂乃果!」

 

飛び込んだ穂乃果を追って私たちも中に入る。

 

「あなた!」

 

「今の話本当なんですか!?」

 

「……ええ、本当よ」

 

「そんな……」

 

さすがに急すぎるよね……

幾ら何でもことりのお母さんがそんなことするとは思えないしきっと何か私たちが聞いてないことがあるんだと思う。

 

「待って、きっと私たちが聞いてないことがあるんだと思う。そうですよね?」

 

「ええ、さすが夢花ちゃんね。廃校にするというのはオープンキャンパスで行うアンケートの結果が悪ければということよ」

 

「な、なんだ……」

 

「安心している場合? オープンキャンパスは二週間後の日曜日。そこで結果が悪ければ本決まりということよ」

 

「そ、そんなぁ……どうしよう……」

 

思ったより深刻だったね……

一応オープンキャンパスでライブはやるつもりで曲を作ってたけど……

 

「理事長、オープンキャンパスでのイベント内容は生徒会で提案させていただきます」

 

「……止めても聞きそうにないわね」

 

「失礼します」

 

海未……?

出て行く生徒会長に対しての視線がきになる。

どうしたんだろ……

 

「とりあえずみんなに伝えなきゃ!」

 

「理事長、あの……」

 

「ええ、わかってるわ。みんな頑張ったのね。行っていいわよ」

 

「はい、ありがとうございます!」

 

さすがことりのお母さん、ちゃんとわかってくれたみたい。

そのために練習着できたし当然かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えー! じゃあやっぱり凛たち後輩のいない高校生活!?」

 

「そうなるわね……」

 

「そんなぁ……」

 

「私は気楽だからその方がいいけど」

 

「とにかく、オープンキャンパスでライブをやろう!」

 

って、え?

 

「穂乃果、もともとやるつもりなかったの?」

 

「私と夢花ですでに曲を作っていたのですが……」

 

「ええー! なんで穂乃果には言ってくれなかったの!?」

 

あーそっか、穂乃果はこういうプリント一切読まない人だった……

オープンキャンパスがあることなんて絶対知らなかったよね……

 

「ごめんごめん。もうできるから頑張ってもらうよ、センターさん」

 

「そ、そうだよね! 頑張らないと……っ!」

 

やっぱり穂乃果は穂乃果だなぁ……

とにかく練習をしなきゃ!

 

「あ、先にアルパカさんの餌とお水変えてきていいですか……?」

 

「うん、いいよ。飼育委員だったもんね」

 

「あ、凛も行くにゃー!」

 

「先に上いってるね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん、最初からやってる穂乃果たちはもちろん、一年生もにこ先輩も基礎はだいぶついたよね。

でも……

 

「凛ちゃん? あんまりお家でストレッチやってないでしょ?」

 

「に゛ゃ゛!? そ、そんなこと、な、ないよ……?」

 

「本当に? 凛ちゃんは運動神経はいいんだから体硬いと怪我しやすくなるからね? ストレッチはちゃんとやって体柔らかくしてね?」

 

「にゃ、にゃーん……夢花先輩怖いにゃ……」

 

私と違ってまだ元気に動けるし才能もあるから怪我しちゃうのは勿体無いと思うからね。

 

「ことりと花陽ちゃんはもう少し筋トレ増やしても大丈夫そう? 少しきつくなるけど大丈夫?」

 

「が、頑張るよ!」

 

「わ、私もです!」

 

二人は逆に体は柔らかいけど筋力はあまりないから長い時間同じ体勢のキープとかは結構苦手に見える。

だからみんなより多めに筋トレしてもらわないと。ちょっときついけど頑張って……!

 

「穂乃果と真姫ちゃんはもっと全体的にバランスよく鍛えていこうね!」

 

「「は、はい!」」

 

「ふふ、あんたたちもまだまだね。にこはとーぜん完璧よね?」

 

「いえ、にこ先輩は何もかも足らなすぎです」

 

「うげっ!?」

 

「夢ちゃんあんなに容赦なかったっけ……?」

 

あっ……

少し焦りすぎ、なのかな。

あと2週間。

まだ対して基礎もできてないってなればさすがに焦るよ……

 

「さて、ではダンスの練習を始めましょうか」

 

いいタイミングだよ、海未!

私の考えの整理にもちょうど……ん?

海未……? いつもとなんだか違う気がする……

どうしたんだろ……?

 

「1、2、3、4……!」

 

うん、前より揃ってきた。もちろんまだ甘いところはあるけど……

 

「よし! いい感じ! これならオープンキャンパスに間に合うね!」

 

「……まだです」

 

「え?」

 

「まだタイミングがずれています……」

 

海未……まさか……!

 

「わかったもう一度やろう」

 

「1、2、3、4……!」

 

うん、さっきよりタイミングあった。

まあ、全体で見ればあってるように見えるだけで細かいところは結構ずれてるんだけど……

多分、きっと……

 

「かんぺきー!」

 

「そうね」

 

「やっとみんなにこのレベルに追いついたわね」

 

なんでにこ先輩はそんなに自信満々なんですかね……

 

「まだです」

 

「え……」

 

やっぱりね……

やっぱり海未、生徒会長のこと……

 

「何が気に入らないのよ! はっきり言って!」

 

「……感動できないんです」

 

「感動?」

 

「はい、今のダンスでは全然……」

 

これは、ちょっとまずいかな。

今のままじゃダメなのは事実。

でも、ミューズの良さは別にあると私は思う。

 

「海未、ちゃんと話した方がいいんじゃない?」

 

「そうですね、実は……」

 

「あ、ちょっと待った。先に私と話そうか。なんとなく私と考えてること一緒だと思うし」

 

「は、はい……」

 

「じゃあ今日はクールダウンしたら解散! あとでグループ通話で話すからよろしくね」

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