「なるほど・・・。それで初デートの行先をアドバイスしてほしいと?」
「ああ、頼むよ!!こんなこと頼めるの昔からの付き合いのお前しかいないんだよ!」
現在、俺高宮朧は幼馴染の友人である兵頭一誠から相談を受けている。
その内容とは、一誠は先日女子から告白され付き合う事になったのだが、初デートのコース選びが何時までたっても決まらず最後の頼みの綱で泣きながら縋り付いて来たのである。
「んなこと言ったってよ、俺だってそんな彼女いたことねーし全然参考にもならないと思うぞ?」
「それでもいいんだ!デートするからには夕麻ちゃんに喜んで貰いたいんだ!!」
・・・・意外だ。
普段エロの権化とも言われる一誠がこんなに一人の女の子の為に真剣に頼んでくる様子を見てそこで俺は折れた。
「分ーったよ。なら一緒に考えるだけ考えて見るか?」
「サンキュー、じゃあ早速どんなデートコースが良いと思うか?」
OKを出してすぐに一誠が凄い勢いで話しかけてきたのだった。
その後2時間掛けて色々とデートプランと二人で練った後一誠は今度のデートに期待と不安を抱えながら俺にお礼をいい帰って行ったのだった。
「あの子は帰ったのかにゃ?」
キッチンで夕飯を作っていると二階から同居人(飼い猫)である黒歌が下りてそう俺に問いかけてきた。
「ん?ああ、凄い笑顔で帰ってったぞ」
「それより、あの子何の用事だったの?」
黒歌は俺の横に立つと夕飯のおかずである、刺身の一切れを口にしながら聞く。
「コラ、行儀わるいぞ!・・・・一誠に彼女が出来たらしくて今度の休日にデートするから一緒にデートコース決めてくれってさ」
「えっ!?あの変態という言葉が服着てる様なあの子に彼女が! まさか先を越されるとはね~」
「うるへー」
俺は黒歌の額に軽くデコピンをする。
「にゃっ!」
「俺としては初デートでアイツが失礼なことしないか気にはなるんだけどな。まぁ、意外としっかりしてるとこもあるし大丈夫だろ」
その言葉を聴くと黒歌はニヤニヤと俺の方を見てくる。大方、良くない事を考えているのだろう。
「気になれば尾行すればいんだにゃ」
「何で、人のデート見て虚しい想いをしなくちゃいけないんだよ」
「まぁまぁ、そんな事言わずに~こんな綺麗なお姉さんと買い物に行けるなんて滅多にないにゃ~」
お前も付いて来る気か!心の中でツッコミを入れる。
「どうしてそう話が前に進んでるんだ? 俺は行くとも行ってないぞ」
「家族サービスも大切だよ」
「家族(飼い猫)ねぇ・・・・。」
「今、何か変なこと考えたんじゃにゃいかにゃ?」
動物の妖怪だからか勘が鋭い。
「い、いや気のせい気のせい。あっ、夕飯出来たぞ!飯にしよう飯に!!」
「あー、絶対誤魔化した!」
その後その日が終わるまで永遠と休日に遊びに行きたいと駄々をこねられ、俺の睡眠時間が削られるのはあれなので最終的に折れてようやく寝ることが出来たのだった。