「まったく……」
ここにまた一人、地下街にいる少女がいた。常磐台中学一年にして美琴と同じ部屋にいる瞬間移動(テレポーター)の白井黒子だ。
「最近、お姉さまったら何の報告もなしに出掛けますのよ……。一体どういうことですの?」
『う~ん、私には白井さんに迷惑をかけないようにしてると思うのですが?ほら、こうして風紀委員の仕事だってあるわけですし』
耳につけている通信機から同僚の初春飾利から言葉が返る。
「まあ、いつものことですし、あまり気にしてはいないのですが…」
『そうですね……これは少しおかしな気がします』
一旦美琴の話しを中断し、目の前に広がる能力者同士が争っただろう跡を、白井は自身の目で、初春は地下街に設置されたモニターから見る。そこにはlevel3ほどの発火能力者が能力を使用しただろう焦げ跡が残っていた。争った人物たちはこの場を去ったみたいだがどう見ても何かがおかしい。
「どうやれば、こうもきれいに炎が避けのるか理解できないですわ」
そう、なぜ焦げた跡の中心部だけが何事もなかったかのように真っ白なのかがわからないのだ。
『他の能力で防ごうとしても、こうも上手くいくとは思えませんね』
白井黒子はこの光景を見て、何か深く考えこむ。確か…グラビトン事件の時にもこのような事があった気がする。確か、初春と女の子がいた場所だけが爆風から守られていたはずだ。すると、白井はハッとしたように脳裏にとある人物が現れる。
上条当麻。ここ最近姿を見せない男。美琴に「今日は殿方とは?」と聞いても「ああ……そうだったわね」と、まるで、もう世界のどこを探しても存在していないんだ、と思わせるような表情で答えるだけだったあの男。その男、上条当麻の力ならば可能ではないのか。白井は上条当麻の力を間近で見たことが一度だけある。あの右手……あらゆる力を打ち消してしまいそうなあの右手なら可能ではないかと考える。
だが………
「……はっ、そんなことあり得るわけがないでわ」
ハッと、自分でもなぜあの男が出てきたかもわからず、慌てて顔をふる。モニターからその姿を見ていた初春は?を浮かべ、「あの、大丈夫ですか白井さん?」と声をかける。
「まあ、とりあえず……ですけど」
『……ん?』
「なんとなく関係ありそうな殿方がいるので、その殿方に直に聞いてみますわ。ーーーですわよね?上条当麻?」
通信機から「はい?」と、訳のわかっていなさそうな反応が聞こえながらも、白井は正面に立っている黒髪の男に問いかけた。
「上条……当…麻?」
「とりあえず、風紀委員の支部までご同行願いますわ」
そうやって、腕を掴もうとした時彼は……
「そうか……上条、当麻……」
「ん?」
ある一言を言い残し、すぐ後ろにある人混みに紛れて姿をけした。
「っっ!!?」
これだけの人数の中に瞬間移動はできない。特徴であったはずの髪は、のびているせいか、あまり目立たないので見つけることはできなかった。
「どういう……ことですの?」
白井は呆然と立ち尽くす。
その理由は、最後に聞いた彼の言葉ーー
『それが…俺の名前なのか……』
白井には全然理解ができなかった。
白井の話し方がいまいちわからない?一応投稿ですm(__)m