5 / 7
記憶の断片
路地裏
「上条、当麻……か」
髪の伸びきった男が、人気のない場所で呟く。
「………」
あのツインテールの少女が男に向けた名前。そうか、上条当麻とは自分のことだったのか、と男は思う。この男、上条当麻は第三次世界対戦にて死んだとされていた事は御存じだろう。しかし、上条当麻はこうして生きている。なぜ生きているのかは本人すらもわかっていない。と言うよりも、自分が第三次世界対戦の戦争の中心に立っていたことすら覚えていないのだ。そして、そんな状態でなぜ学園都市に帰ってこれたのかもわかっていない。ただ頭の中に、断片的に言葉が出てきたからなんとなくということでここまでたどり着いたのだ。
「学園都市…魔術…超能力……イギリス清教…禁書目録……実験…超電磁砲……妹達…」
まだ、頭の中に言葉が出てくる。超能力?魔術?それは何なのかさえわからない。禁書目録(もくじ)とは何のことだ?実験とは、超電磁砲や妹達とは何なのか……。
深く考えるほど頭痛が激しくなる。あと、あとほんの少しで思い出せそうで思い出せない……。白い修道服の少女……、電撃を放つ少女……他にも顔は思い出せないが、サングラスをかけた男や炎を操るカードらしきモノを持つ黒い神父など。一体自分とどんな関係があるのかもわからない。
「なんで……記憶が無いんだ………」
彼は顔を下げた。彼には帰る所さえわからない。これから何をすればいいのかもまったくわからないのだ。でも、これだけは……。これだけは見てるだけじゃいけないということはわかる。
『きゃっ!』
向こうで、中学生くらいの女の子が不良に囲まれている。それを見ると彼は、後先を考えず数人の不良どもの間に割ってはいるであった……。
一話一話短いですがよろしくお願いしますm(__)m
長くしようとすると時間がかかりすぎるので、短くまとめていかせてもらいます。