ヴォバンとの決闘から数日が経ち、一夏達はつかの間の平和を堪能していた。
あの一件以降、一夏と簪の中は深まり、親友として接している。
そして、一夏は放課後に整備室に行くようにしている。
理由は簪にある事を頼まれたからだ。
それは一緒に専用機を作って欲しい、というものだった。
一夏はこれを快く承諾し、専用機づくりに没頭している。
「で、作業するのは良いんだが...。背後からの視線と殺意が鬱陶しいな。ぶっ飛ばしていい?」
「で、出来ればして欲しくないかな...。恥ずかしいけど、あれ、お姉ちゃんだから...」
余りの鬱陶しさに一夏は仕込んでいたナイフをいつでも投げれるようにしている。
それに対し、簪は姉の行動に恥ずかしく感じてるのか、顔を赤くしたまま俯いている。
「取り敢えず、ウザいので、スタンガン投げまーす」
「うん。私もこのままだと恥ずかしさのあまり引きこもりになりそう...」
スタンガンのスイッチを入れ、対象に向けて投げ。
<フグリッ!ビリビリするゥゥゥ!!?
悲鳴?が聞こえると先程までの視線の持ち主が倒れかけるが、颯爽と現れた女子によって、何処かに連れてかれるのが見えた。
「今の誰?」
「倒れたのがお姉ちゃん。そのお姉ちゃんを連れて行ったのが虚さんで、一夏君のクラスにいる本音のお姉さん」
「妹と真逆じゃないですかー」
「そういう一夏も、どうなの?」
「姉妹にしろ、姉弟にしろ、そっくりになる事は少ないよな。あ、そのままだと、機体制御失って墜落するぞ」
「じゃ、こうすればいいかな?」
実質、一割しか終わってない、専用機作りが、ものの数日で、半分まで終わっている。
「マルチロックオンはイメージ的に種死とかに出てくるあれでいい?」
「そんな感じ」
「あ、余った素材貰っていい?作りたい武装があるんだ」
「どんなの?」
興味津々で聞いてくる簪。
「ウィングガンダムゼロのツインバスターライフル」
「やめてください。そんなの作ったら、ISの絶対防御貫通して搭乗者が死んじゃう」
「じゃ、東方の弾幕」
「気が滅入ってしまいます」
「月光蝶」
「文明が滅んじゃうよ!」
一夏自身もアニメやゲームは好きな方なので、そう言った武器を作りたいという気持ちはあるのだが、如何せん、危険すぎるモノが多い。
「じゃ、ビームマグナムとシールドビット」
「白式にサイコフレームを付ける事から始めよう」
「サイコフレーム...。作るか」
「一夏なら作りそうで、怖い」
「白式にサイコフレームを搭載したら、変形してガンダムになるんですね。分かります」
「そのまま、神ユニコーンになると思うよ」
アニメ好き二人は同じ
「ビームマグナムとシールドビットはすぐ出来るんだよなー」
「何で?」
「レーザーの出力上げと安定、これはカートリッジにすればいい。後は耐えれる銃本体と高出力のビームを保存できるモノを作れば完成。シールドビットはイギリスのビット研究のデータを、ハッキn...ちょっと拝借すれば、完成ですな」
「今、ハッキングって言いかけなかった?」
「ナンノコトデスカ」
「目を合わせて、言って」
露骨に目を逸らしながら、片言で言う一夏に簪はため息を吐く。
「そういうのは程々にした方がいいよ」
「善処しよう」
「する気全くないでしょ」
「それにしても、変形機構を取り入れたいなー」
「アレはロマン」
そんな、会話をしながら作業を進めていく一夏達だった。
そして次の日、2人の転校生が来ていた。
「シャルル・デュノアです、フランスから来ました、この国では不慣れな事も多いと思いますが皆さんよろしくお願いします」
黒板の前で挨拶をする人物を一夏は観察していた。
(あれ男装だよなー。男性としての動作に違和感は無いけど、骨格もそうだけど、気配とか女性なんだよな。理由は...まぁ、俺だよな)
はぁー、と溜め息を吐きながら、マナの方を見てみると、何か違和感があったのだろう首を傾げていた。
「ねぇ、一夏。あのデュノアって人、本当に男?」
「お?そこに気づくとは大分成長したね」
「じゃ、もしかして...」
「はい、女性です」
マナの観察力が上がっている事に驚くと同時に感心した一夏だった。
「男子!二人目の男子!!」
「しかも、美形!守ってあげたくなる系だ!!」
「暴君系男子の織斑君とは別のタイプ!」
「え?俺そう思われたの」
シャルルが男性と分かると一気に興奮状態になるクラス一同。
その中で、聞こえた暴君系男子と言うクラスの認識に驚く一夏。
一夏が暴君と呼ばれる理由はただ一つ、その立ち振る舞いである。
時折、出る王様を沸騰させる姿や戦闘時の暴れっぷりを合わせたことで生まれた、新たなジャンルである。
「あー騒ぐな、静かにしろ」
面倒くさそうに言う、千冬。
「み、皆さんお静かに、まだ自己紹介が終わってないですから」
もう1人の転校生、長い銀髪に眼帯に、身に纏う雰囲気と染みついた硝煙と血の匂いを一夏は見逃さなかった。
(どんなに洗おうが落ちないあの匂いとこの雰囲気から察するに...軍人か)
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
余りにも簡潔すぎる自己紹介にその場に居た殆どの人が唖然としていると、ラウラは一夏の前に近づく。
「貴様が織斑一夏か」
「あぁ、そうだが」
「貴様が...!!」
唐突に平手打ちが飛んできた。だが、一夏がラウラの手首を掴むことによって、防がれる。
「チッ......認めん、貴様のような出来損ないが教官の弟だなどと、私は絶対に認めん!!」
憤怒の表情で一夏を見下ろしながら叫んだ後、ラウラは手荒く一夏の手を振り払い宛がわれた教室の一番後ろにある席に向かい、その席に座った。
シャルルもその隣の席に座った事で漸く落ち着いたのか、千冬が教卓の前に立ち、残りのHRを進める。
「では、1時限目は2組と合同でISの実習だ。着替えてグラウンドに集合しろ」
これにてHRは終わり、生徒達は急ぎ更衣室まで行かなければならない。IS実習は千冬が担当する授業、遅れれば待っているのは鉄拳制裁だ。
一夏からすれば別に大したことではないが、今は学生の身である以上、授業に遅れるのは本末転倒である為、一夏は素早く行動する。
「織斑、デュノアの面倒を見てやれ、同じ男子だろ」
そう言って、立ち去る千冬に一夏は呆れていた。
(あれ、デュノアが女子だという事に気づいてない可能性があるな。もし、見抜けてないなら、マナより格下という事になるぞ)
そう思うと、嬉しいような悲しいような複雑な心境なった一夏だった。
「君が織斑君?僕は...」
「ハイハイ、挨拶は後でね。行くぞマハード、マナ」
シャルルを連れて教室を出ると更衣室に向かって急ぐ一夏に挨拶をしようとするシャルルだが、一夏は此処で挨拶されるとメンドイ事になると思い、一端区切り、いつものメンバーで移動しようとした矢先。
「あ!織斑君よ!!」
「一緒に噂の転校生もいるわよ!」
「者ども!戦の始まりじゃ!」
「マハード、パス」
「えぇぇぇぇ!!??」
一夏はマハードに向けて、押すとそのまま一夏は壁と天井を螺旋を描くように走る。そして、その光景に驚くシャルル。
「では、デュノア殿。覚悟はいいですか?」
「え、え?一体何を、おおおおおおお!?ちょ、きゃあああああああああああ!!!?」
「では、ご武運を」
マハードの言っている事を理解出来なかったシャルルは首を傾げているとマハードがシャルルを担ぐと槍投げの様なフォームを取ると、そのまま一夏に向けて投げる。
それに驚くシャルルは空中で緩いカーブ描きながら、一夏の腕に着地する。
「じゃ、マハード後で」
「では、後ほど」
「後でね、一夏」
一夏はマハードと二手に分かれ、シャルルを担いだまま、廊下を走りだす。
<最後のガラスをぶち破れ-!
<世界が逆に回転するー!
パリィィィィン!!×2
「よし、マハード達は上手くいったようだな」
「え!あれで上手く逃げたの!?むしろ、警察沙汰だよ!!」
「大丈夫だ、問題ない」
「問題しかないから!!」
「神(殺し)は言っている、ここで死ぬさだめではないと」
「分かったよ...。そろそろ、僕を降ろしてくれるかな?もう、大丈夫だと思うから」
「もう外だし、更衣室も近いからいいか」
なんだかんだ言ってると、すぐ目の前には男子更衣室があった。
「さっさと着替えないと怖い、こわーい千冬先生の鉄拳が待ってるぞ」
「そうだね。って、えぇぇぇぇ!!??」
着替えようとしたシャルルの目の前には空中で人型を保ったIS学園の制服がそこにはあった。
「秘儀ルパンダイブ」
「何その、無駄技術!?」
「イチイチ脱ぐのメンドイので覚えた、以上。先に行ってるから」
「え?あ、うん」
手を振りながら、グランドに行く一夏であった。
既にグラウンドにはISスーツを着た女子生徒が集まっており、走り寄ってきた一夏達に歓声を挙げている者も何名か。
ガラスを破って来たマハードとマナは一切怪我をしていなかった。
「では、最初に実際にIS同士の模擬戦闘を見てもらう。オルコット、凰、前に出ろ」
「わたくしと鈴さんが、ですの?」
「え~、メンドー」
チャイムが鳴り、授業が始まると千冬の言った事に如何にもめんどくさそうな表情をする鈴だが、気持ちを切り替え、千冬に何を吹きかけられたのか妙にやる気になったセシリアと即席のタッグを組んで、山田先生と模擬線をしたが2人のコンビネーションは悪くはないが、所々、二人の攻撃が互いに邪魔をする場面があり、それに対し山田先生は2人の行動に適切な対応をし、2人同時に倒した。
「思ったより出来ていたが、こんなものか。諸君もこれで教員の実力は理解出来ただろう。以後は敬意を持って接するように」
千冬が手を叩きながら言う。
「専用機持ちの織斑、オルコット、デュノア、ボーデヴィッヒ、凰、グループ分けをし、実習を行う!グループリーダーは専用機持ちがやること!」
専用機持ちによる実習が始まり、一夏は準備すると
「一夏君、一緒に頑張りましょ!」
「織斑君の武器の使い方教えて!」
「魔王さま~!」
あっという間に一夏とシャルルの周りに女子が集まり始める。
「マハード、メンドイからお前がやってよ」
「今回は一夏が頼まれていますし、ISを使う事が出来ない私にはISを使時の感覚が分かりませんので、上手く教える事は不可能です」
「専用機持ちの所へ行けと言ったがな......ちゃんと均等に分かれんか貴様等!!」
「ちゃんと指示しない方が悪いだろ」
「ほぉ?私に口答えするのか。私生活ならまだしも、
「今回のミスは何処に誰を分けるのかちゃんと言わなかった駄教師がわるい。そもそも、ここには不本意ながら男性でISを動かせるのが一応、二人いるからそっちに人が集まるのは必然だろ?こんな事も分からないのかよ、この脳筋剣馬鹿駄姉。そんなんで、よく教師なんて出来たな、世界最強の称号は就職にも有利か?技術があっても、頭がパーなら意味が無いんだよ。私生活もダメ、授業もダメ...一体何が出来るんだ?」
グサッグサササ!
「ゴフッ」
千冬に言葉の槍が刺さりまくり、口から吐血しているよう周りの生徒は見えた。
「で、何か言いたいことある?速攻、論破してやるよ」
「い、いや、何もない。私が悪かった、だからこれ以上は勘弁してくれ。私の残機はもうゼロなんだ」
「分かったよ。今回の論破はこれまでにしておくとしよう」
ホッ、と胸を撫で下ろす千冬に一夏はあることを言う。
「今度、千冬姉の部屋に視察に行くから。部屋がゴミ部屋と言うか、いつも通りなら、色々規制するからー」
「\(^o^)/オワタ」
何処か清々しく、諦めたのか、某ボクサーのように真っ白に燃え尽きてく千冬の姿がそこにあった。
その光景を見ていた同居人達は
「なんだ、いつもの光景じゃない」
「千冬殿が勝てる日は...一生きませんね。一夏に口で相手に出来るのは黒王子殿くらいでしょ」
やりました...。やったんですよ!必死に!その結果がこれなんですよ!!配布された石を貯めて、フリクエをクリアして、今はこうしてコラボガチャを回してるんですよ!これ以上なにをどうしろって言うんです!!何と戦えって言うんですか!!
式セイバーが出ました。ほんとありがとうございました!