インフィニット・ストラトス ~蒼天の魔王~   作:ハルン

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パソコンの故障でデータ全部消えてスランプになっていましたが、頑張って投稿。

消える前の内容とだいぶ違うんだよなー

一番きついのはGジェネの方は完結まで言っていたのに消えたことですよ。





そんな私にも希望はあった。

FGOで弓王とイリヤが出たことです。その希望があったから私は頑張れた。




リベンジと異変 加速する物語

目が覚めればそこは海上でも、海中でもなくどこまでも続く見知らぬ砂浜と雲一つない青空。

だが、一夏は見知らぬ場所にいるよりも、目の前にいる人物対する感情のほうが大きかった。

 

「狂ったフルートは鳴った。その音に惑わされ、みすみすやられたか...これに託したと

思うと悲しいな。

 

―――なぁ、一夏」

 

「旧神...。なんで、お前がここにいるんだ。そもそも、ここはどこだ?」

「ここはISコアが各々持つ心象風景、白式の世界だ」

「...なるほどな。だが、ここでひとつ疑問が生まれる」

「なんだ?」

 

今いる場所が白式の世界だと理解した。一夏は奥で水遊びをしている白いワンピースの少女とそれを見守る白い騎士甲冑の女性を横目で見ながら、旧神に問う。

 

「ここが白式の世界だというなら、神であるお前が何故、ここに存在する。お前は俺が―――」

「倒した。そうだ...。俺はあの時、お前の死滅の朱槍によって貫かれ、呪いによって、俺は消滅した。だが、消滅する寸前に強大な何かよって別の場所に移されたとしたら?」

「その巨大な何かとは、何だ?」

「星、もしくは世界の意思と言ったところかな。そして、大いなる存在はこれから起こるであろう事に危機感を覚えている。それに立ち向かえるのは一夏、お前だ」

「...俺。だが、その大いなる存在は何に対して危機感を覚えているというんだ。わからないければ対処はできないぞ」

 

自分がここにいるのは世界の意思だという旧神だが、その意思は何かに対して危機感を覚えているらしいが、詳細が分からない以上手の打ちようがないという一夏。

 

「確かにそうだ。だが、お前にはその事実はまだ早い。だが、その元凶とならもうお前は交戦している」

「......福音に憑いたまつろわぬ神か」

「奴は行動的な脚本家だ。自らの描いた物語を実行し、問題が起きれば自らの手で修正していく。お前は自分の体に違和感があったはずだ。それも奴にとっては物語において重要なキーワードでもある」

「違和感...。」

 

違和感という言葉に一夏はあの時の感覚を思い出す。

自分が自分でなくなる感覚に一夏は戸惑いを隠せないでいた。

 

「あれはなお前を○○に変える。決して逃れる事のない呪いだ。幸いなことにその呪いのそこまで進んでいない」

「じゃ、俺はいずれ○○になるというのか! なぜだ!」

「俺とおまえが戦った時に......いや、アイツに目を付けられたときに決まっていたのかもしれん」

「そんな...」

「だが、抗うことはできる。その為の力も貸してやる」

そういうと旧神は一夏に二つの大型拳銃を渡す。

「これは俺が愛用していた。旧支配者の力を借りることができる特製のものだ。後は―――あまり長く話しすぎたか、外も大変なことになっているな」

「外...? そうだ、外にはアイツが!」

「そのまま言っても、返り討ちに会うかもしれん。それでもか?」

「あぁ、俺が嫌いな言葉が一つだけある。それは諦めるだ。諦めが人を殺す、人はどんなに困難なことがあっても、立ち向かい、乗り越えていくことが出来る。だが、諦めてしまえば、乗り越えられる困難も越えれず、自分の夢も、希望も、可能性を殺してしまう。それは抗うこと事を忘れ、流されるがまま流されてしまい立ち向かうことができなくなるからだ。だから俺は諦めない。何が何でも!」

「奴と戦って、心が折れたのかと思ったが...いらぬ心配だったか。お前のあり方を目にしたからこそ、俺はお前に託すことができたんだ。俺にもう一度光を見せた褒美だ。特別厄介な外道の術を教授してやる。その力でお前のやりたいことをやってこい!」

「なら、お前の望む通り、俺のやりたいようにやらせてもらう!」

 

そうすると、一夏の足元に五芒星の魔法陣が現れる。

 

「お前の意識は現実に戻される。外ではお前の大切な奴らがアイツと戦っている。お前の為にな」

「あれほど戦うなと...」

「お前にとってアイツらが大切なように、アイツらもお前が大切なんだよ。だから―――」

旧神は一夏を一瞬だけ、悲しい表情をすると一夏を力強い視線をを送る。

「決して離すな、取りこぼすな、逃すな。俺が言えることはそれだけだ」

一夏は拳を突き出し、そして不敵に笑った。

「フッ、言われるまでもない」

 

 

そういうと一夏は姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう!どんだけ強いのよ!?」

「一夏さんがやられた理由も納得の強さですわ...」

「うん、僕の銃撃も盾殺し(シールド・ピアス)も全然、ビクともしないね」

「あれ程の速度では狙い撃ちは不可能だ...」

「紅椿が手も足も出ないとは...」

「山嵐も同じ...、それでも諦めない。倒すことはできない、いい所、時間稼ぎにしかならない。それで構わない。一夏が戻ってくるまで私は抗い続ける」

 

機体はボロボロ、装備も破壊されSEもだいぶ削られ、敵の圧倒的な強さに心が折れそうになるが、死に物狂いで、立ち向かった一人の少年(一夏)が戻ってくるまでの時間を稼ぐ。

戦意消失していた箒を鈴と簪でたたき起こし、やる気を出させ、今に至るのだが敵が人を超えた存在―――まつろわぬ神である以上、勝ち目など無いに等しい。

なら、なぜ彼女たちは戦っているのか。

それは自分たちの為に命を張って戦った男が戻ってくるまでの時間稼ぎである。

本音を言えばある程度ダメージを負わせたいが、恐らく無理だろう。

それでも彼女たちは戦う。彼が戻ってくるまで。

 

「ハァ!」

 

簪は薙刀で接近戦を仕掛け、離れれば超電磁砲で応戦しながら、戦う。

 

「そこ!グワァ!?」

「箒!!ハァァァ!!」

 

福音の背後を取った箒は両手に持った刀を振りかざすが裏拳で刀身を砕くと尻尾で箒を拘束する。

下手に動くことができなくなる。

それを見かねた簪は薙刀で連続で突きを放つがすべて躱され、箒を助けようと残りのメンバーも攻撃に加わるが、拘束していた箒を盾にすることで防ぎ、箒を危険にさらしてしまう。

 

「グゥ...。なめるな!」

『!?』

「デェェヤァァァ!!」

 

拘束されていた箒は一瞬の隙を作るため、折れた刀を思いっきり福音の背中に叩き付けると思わぬ攻撃に福音の気が逸れると、簪は加速しながら、突きを放つ。

 

「なッ!?」

 

だが、福音が白刃取りをし、薙刀の刀身をそのままへし折ると刃の部分を逆手に持ち心臓めがけて振りかざす。

刺されると思った瞬間、金属同士がぶつかる甲高い音が響くと同時に一つの人影が現れる。

そこにいたのは日本に伝わる鬼を沸騰させる二本の角、ウェイングクラスターの形が収納、変形し、装甲の所々にグレーが交じり、装甲も軽量化され、日本刀で福音が振りかざした刃を防いでいた白銀の髪の少年。

 

「挑むなと言ったのに...馬鹿者。だが、強者に恐れず挑むその姿勢と意気込みは中々だったぜ」

「やっぱり...無事だった...。よかった...生きてて...本当によかった」

「心配かけたな。後は俺に任せろ」

一度、福音を押しのけると裏拳を腹部に食らわせ、福音との距離を作る。

「だが、一人で大丈夫か?姿が変わっているから恐らく、二次移行しただろうが。お前は...」

「確かに一度やられたさ。だが、お前らのSEも心もとないんだろ?なら、俺が行くのが一番だろ」

「じゃ、一夏。約束して必ず帰ってきて」

「うん。また負けるんだったら、手榴弾を飲ませるからね?」

「何、そのブラックジョーク...。まぁ、任せろ。必ず勝ちをもぎ取ってくるさ」

 

そういうと一夏は遠くで自分を待っている福音を見据える。

 

「白式・夜叉、織斑一夏...参る!」

 

折りたたまれたウィングクラスターを展開すると、炎の様に放出された光はやがて翼となり、その姿はまるで大空に羽ばたく不死鳥を沸騰させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それが君の新しい姿か?中々、幻想的だね』

「俺の前だと喋るんだな。まぁ、いい...。決着を付けようか、クトゥルフの神々」

『僕の声は君にだけ聞いてほしいのさ。他でもない君自身にね。君の新しい力で僕の心を躍らせてくおれよ!』

「行くぞ!」

 

まず最初に動いたのは一夏だった。

鞘に納めていた刀を抜刀し、斬撃を飛ばすと同時に移動相手の背後を取る。

 

『おっと、その程度の火力じゃ、僕に傷をつけることはできなよ?』

「流石にまつろわぬ神相手だと効かないか」

 

斬撃と同時に行う挟み撃ちは常人であれば反応できずに大ダメージを負うが、まつろわぬ神相手では効果はなく拳で斬撃をかき消し、空いた手で防いでいる。

その後、何度かぶつかり合うと、白と黒の螺旋を描きながら、上昇していく。

 

「流石に生半可な武器だと太刀打ちはできないか...」

 

『じゃ、どうするんだい?まさか、これで終わりなんて言わないよね?』

一夏は不敵に笑うと旧神から授かった二つの武器の名を呼ぶ。

 

「イタクァ!クトゥグア!」

『そ、その武器は彼の...!?』

「燃やし尽くし、凍てつくせ!」

『ぐぅぅぅ!?』

 

赤と青の三つの弾丸は爆炎と冷気を纏ながら、福音めがけ放たれる。

最初の弾丸をはじき、もう一発を避ける。

最初の一手はよかったが二手目の行動は悪手だった。

避けた冷気の弾丸は途中で方向転換し、背後から福音を襲うと間髪入れずに正面から爆炎の弾丸が襲う。

この弾丸は旧支配者の力だけではなく、弾丸には旧神の印が施されている為、威力は上がっている。

そこから先は銃撃戦に代わり、一夏はイタクァとクトゥグアを放ち応戦するが、弾丸が底を尽きる。

クトゥグアを素早くリロードすると、福音に向ける。

 

「クトゥグア!」

『ぐぅぅあぁぁぁ!ハァァァ!!』

「チッ!このぉ!!」

 

クトゥグアの攻撃に一瞬怯むが、攻撃を耐えると一夏に接近し、右手に持ったクトゥグアに対し回し蹴りをした後、一夏に踵落としをする。

回し蹴りの衝撃でクトゥグアを手放し、態勢を崩された一夏は一度後退し、福音を見据える。

 

「やはり、使うしかないか...」

『まだ何か隠しているのかい?なら、惜しみなく僕に見せておくれよ』

「あんまり、使いたくないが...。直接的だろうと間接的だろうが俺に影響が出るから

な...。それにこのままだと勝ちは薄そうだからな、仕方がないか」

 

そういうと一夏はイタクァを仕舞う。

 

「疑似神格化・旧神」

『ぐぅ...この気配は旧神?いや、旧神の力の一部を引き出しているのか!』

「よそ見をする暇があるのか!」

『チィ!』

 

嘗て激闘の末に倒した神である、旧神が白式の中に居た為に起きたイレギュラー。

宿った旧神の力を権能を使わずに一時的に、引き出す事が出来る。

一夏の左目の瞳が赤く染まり、目元には奇妙の模様が現れ、白式が白一色に統一され、ウィングクラスターを覆おう五芒星のマントが現れる。

 

「阿修羅観音!」

『えぇい、小賢しい!』

 

虚空より現れた複数の刀、小太刀が福音めがけ放たれ、福音はその刀を片っ端から弾くが、弾かれた二本の小太刀を持つと腕を交差させる。

 

十字断罪(スラッシュ・クロス)!!」

『ぐぁぁぁああ!!』

 

ただ敵を十字に切り裂くだけの簡単な技だが、直前で雷を纏い旧神の力を上乗せさせたその一撃は十分なものだった。

 

『まだ!まだ終わらないよ!!』

「ゴホァ...」

 

相手を斬る以上、相手に近づかなければいけない。

福音は一夏の攻撃に耐え、その鋭利な爪で心臓を貫くが、まるで手ごたえがなかった。

次の瞬間、ガラスが砕けるような音が聞こえると先ほど貫いた一夏の幻影(・・)が消える。

 

『幻影!?いつの間に!!』

「トリックだよ!」

『ッ!?』

 

本体を探していると自分より遥か上空から声が聞こえると、そこには福音めがけ直進している一夏の姿があった。

 

『また神風かい?芸がないよ!』

「なら、こいつを食らいやがれ!!旧神お前の技使わせてもらうぞ。術式展開!

 光射す世界に、汝ら暗黒棲まう場所なし」

『そ、その技は彼の...!?』

 

一夏と福音を覆うように結界が張られる。

周囲への被害を極力防ぐと同時に、これから叩き込む攻撃の威力を余す事無く相手へとぶつけるために。

まるで右手を相手に見せ付けるように開き、腕を突き出す。

その開かれた右手のひらには、膨大なエネルギー―――無限熱量が収束している。

右手を振りかぶり、一夏は福音に突撃する。

 

「レムリアァァァァ......インパクトォォォォォ!!!」

「ーーーーーーーーーーっっ!!」

 

 

予想外な事態に何もできず、ただただ、声にならない声をあげるだけだ。

そのまま近くにあった島に福音を叩き付ける。

 

『っぅぅ、ぬっぅぅぅぅ!!』

「グッ...!」

 

福音は右手で一夏の首をへし折らんと掴み、一夏は苦悶の表情を見せるが攻撃の手を緩めない。

福音の最後の抵抗もやがて、緩み始めると一夏はここで一気に畳みかける。

 

「昇華!!」

 

一夏の声に反応し、結界が収縮。

その後、叩き込んだ熱量が弾け、周囲一帯ことごとくを焼き尽くした。

当然、その爆心地とも呼べる地点にいた福音はただでは済まさず、周辺に罅の入ったコアと多少やけどがあるが、まだ生きている福音の操縦者がそこにいいた。

 

「ハァ...ハァ...。やったのか...グッ!?」

 

疑似神格化も解け、元の白式に戻ると先ほどまで赤い瞳や奇妙な模様は消えるが、一夏が苦しみだすと消えたはずの変化が現れ、模様は先ほどよりも大きく、そして、より濃く現れる。

苦しみだす一夏の周りに黒い影が現れる。

 

『どうやら、今回は君の勝ちの様だね』

「第三ラウンド開始か...」

『僕としてはそう行きたいところだけど、今の君と戦ってもつまらなさそうだし、誤っ

 

て君を倒してしまったら、僕の描いた脚本(シナリオ)に支障をきたすからね。今回はこのままおとなしく下がるよ』

苦悶の表情を浮かべながら拳を構える一夏にこれ以上戦う意思はないと言う。

 

『君も気づいているんだろう?このままじゃ僕に勝てないってね。なら今より強く力を

つけておくれ。じゃないと君との勝負はつまらなくなるからね。その時までに素晴らしい姿になってること願ってるよ。僕の愛しい一夏。フフフ、ハハハハ、アッーハハハハハ!』

「言いたい放題...言ってくれる」

 

笑い声と共に消えていく、気配に悪態を突きながら体が限界だったのか膝を突く一夏。

そんな彼に複数の機体が集まる。

 

「大丈夫、一夏?」

「あぁ...、大丈夫だ...」

「ところで一夏、その髪は...」

「髪?」

 

シャルロットは一夏の異変を指摘し、一夏は自分の一本引き抜くとそこには黒髪ではなく白銀の髪がそこにあった。

 

「私と同じですね。師匠!」

「あぁ、うん」

「ラウラさんフォローになってませんわ」

「福音は無事に倒すことが出来たんだな」

「だな。さて、旅館に戻るとするか」

 

そういうと一夏は立ち上がる。

 

「うん、そうだね。きっと、織斑先生の説教が待っていると思う」

「だよねー。私達、待機命令無視して行動したんだもんね」

「ふむ、早く戻らないと反省文とかが増えそうだな」

「あー、戻るのなんかいやだわー」

 

そんなこと言いながら、一同は旅館に帰還するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「作戦終了と言いたいが......お前達は独自行動で重大な違反を犯した。帰ったらすぐに反省文の提出と懲罰用の特別トレーニングを用意してやるからそのつもりでいろ」

 

旅館に戻るとそこには腕を組み仁王立ちをしている般若(千冬)の姿があった。

彼女の怒りの理由は学園に戻った後、来るであろう報告書と各国家に対する専用機の被害報告、謝罪など徹夜覚悟の仕事が待っていることに対する八つ当たり......ではないはず。

 

「それと織斑」

「はーい」

 

次の瞬間、ガキンッ、と何かがぶつかる音が聞こえると一夏の頭に振り下ろされようとした出席簿とそれを受け止める一つの木刀があった。

 

「なんの真似だ。ガーネット兄」

「なんの真似だも何も、けが人対して、暴行しようとしている教師の行動を止めたまでです」

「暴行ではない。私、織斑千冬がその軽薄な態度を粛清しようというのだ。何故それがわからん」

「エゴですよ。それは」

「なんか、アクシズ落ちそうだな」

「誰か虹に乗らないと」

 

自分の正当性をいう千冬だが、それをエゴだと言うマハードに一夏と簪は某機動戦士の流れを連想していた。

 

「織斑先生、それよりも大切なことがあるのでは」

「ん?あー、そうでした。織斑」

「ん?」

「その髪はどうした?」

 

一夏は普段黒髪で通しているが、実際は過去の神殺しで色素が抜け白銀になっている。

福音とのリベンジ時、髪を戻さずに戦闘していたので、気づいていなかった。

一夏からすれば普段通りだが、周囲からすれば異変ともとれるだろう。

 

「あー、人間は強烈なショックやストレスによって髪の色素が抜けるという事例があってな恐らくその類だろう」

「強烈なショック...」

 

箒は心当たりがあるので深刻な顔をするがこの髪になったのは小さい頃なので、実際のところ関係ない。

曖昧な返事をしていると、千冬が話しかける。

 

「織斑君は一番のけが人ですし、髪の事もありますから、ほどほどした方が...」

「そうですね...。ここまできれいに落ちるということは相当なものだったのでしょう。

織斑は特別に免除だ。有り難く思え」

「アリガトウゴザイマス」

「各自解散!自室にて待機だ。福音の操縦者は医務室に連れていき身体にに異常がないか検査させろ」

 

 

 

各自解散後、一夏の部屋には鈴、簪、シャルロット、マナ、マハードの姿があった。

 

「にしても、一夏も髪の色素が落ちるなんて大変だね」

「まぁ、昔からだからなー」

「え?一夏の髪って黒だよね?」

「あれ?シャルロットは知らないの?」

「何が?」

 

シャルロットは何に対して知らないのか首をかしげると一夏が口を開く。

 

「シャル、俺の神殺しの二つの名は?」

「白き王」

「その白き王ってのはこの白銀の髪が由来なんだよ」

「じゃ、一夏の髪って...」

「小さい頃に黒から銀髪へ、離れて数時間で髪の色変わったらあの人取り乱して何するかわからないから、その場で髪を黒く染めて、定期的に黒にして周りを誤魔化していたね」

「どういうわけか黒く染めても気分が高揚とすると白銀に戻りますからね」

 

そうそう、と言いながら笑う一夏。

 

「その事って誰が知ってるの?」

「ここにいるシャル以外と、知り合いの弾って奴と神殺し関係」

 

この時、謎の置いてけぼり感に襲われたシャルロットだった。

 

「じゃ、皆はどういう経緯で知ったの?」

「私は一夏の従者ですからね」

「出会った時は銀髪だったからね」

「私は同級生は見た、的な感じよね」

「私は姫巫女だから、政府から聞いた。そ、それに助けてくれた時、白銀だった」

 

orz状態のシャルロットは許嫁だとかいいポジションなのに、持っている情報の差に後悔した。

 

 

 

 

 

いよいよ、IS学園一行は学園へと帰る事になった。

既に殆どの生徒がバスに乗り込み、残るは教員が乗り込むだけとなっている中、ふと視界の隅に見覚えのある金髪が映ったのに気がついた。

その人物は明らかに日本人ではなく、そしてIS学園の生徒でも教員でもない人物、この旅館に現在居る人物でIS学園関係者以外の外国人となれば一人しか居ない。

 

「ナターシャ・フアィルスか」

「久しぶりね。ブリュンヒルデ」

「なんの用だ?私達はこれより、IS学園に戻らねばならないんだが」

「ちょっとお礼にね。貴方の弟、織斑一夏君にね」

 

千冬は少し、考えた末、了承し、一夏を呼び出す事にした。

 

「だが、時間が迫っている。手短にな」

「はいはーい」

 

軽い挨拶をするナターシャだが、千冬は気にせず、バスの中にいる一夏を連れてくる。

 

「なんの用ですか?は不要か」

「貴方にお礼をしたいと思って、それと...」

 

ナターシャは一つのアクセサリーを取り出す。

 

「これについてもちょっとね」

 

それは修理不能まで砕けた福音のコアをアクセサリーに変え、ナターシャに送ったのは何を隠そう一夏本人である。

 

「まずは私とこの子を助けてくれてありがとう。朧げな意識の中、貴方があの闇から私

たちを助けてくれたのは覚えているわ」

「別に気にしなくていいですよ。助けるべくして、助けたんですし。それにそれが()の役目ですから」

「そう、それと一つ聞きたいのだけど。あの得体の知れない闇について教えてくれるかしら?」

 

得体のしれない闇が何を意味しているのか一夏は分かっているが、一夏は教えるつもりはなかった。

 

「正体については俺も知らない。だが、福音がそうなった理由は知っている。福音は貴女を守るためにその身を闇に差し出すことで、貴女に与える影響最小限にしたんですよ。そして、闇から守り続けた結果、戦いが終わると同時に力尽き砕けた」

「そう...。あの子は私のために...」

「もう、あなたと一緒に空を飛ぶことは出来ない。だけど福音の貴女を守りたいという(コア)の欠片は貴女と一種だ。きっと、貴女のことを見守ってくれますよ」

「一緒に飛べないのは残念だけど、これからも一緒なのね」

 

握りしめたアクセサリーから五芒星の紋章が姿を見せる。

福音が身代わりになったとはいえ、クトゥルフの神が取憑いていた以上、何かしらの影響があるかもしれないと思った一夏は福音のコアの欠片に旧神の権能を使い邪気を浄化し、身に着けている者を守る様に仕組んである。

 

「そろそろ、時間なんで戻りますよ」

「えぇ、時間を取らせてごめんなさいね」

 

一夏はバスに向かいながら手を振り、ナターシャはそれを見送る。

 

 

 

 

一夏の乗ったバスは出発の時間となり、IS学園に向かって発進していく。

その様子を遠くから見るものがいた。

機械のうさ耳に不思議の国のアリスを思わせる服を着た女性、篠ノ之束だ。

 

「今回の彼は予想外な力を持っているから、これから先が楽しみだな。何せ、前の旧神が使っていた武具を使えるんだからね!」

 

篠ノ之束の周りに深淵が噴き出るように現れ、三つに分かれた燃え上がる目が一夏の乗るバスを見つめていた。

 

「まだ、君は強くなれる。強くなって最後の戦いのとき僕を楽しませておくれ。愛しい愛しい僕の一夏」

 

深淵は束の身体に吸い込まれるように消えていくと束は周りを見渡す。

 

「あれー?束さんなんでこんな所にいるんだろう?んー、流石に天才の束さんでも十徹は苦行だったかー。そのせいで、記憶に穴があるよ。早く戻って、くーちゃんの料理食べてナデナデしよっと!」

 

そういうと束は姿を消し、そこには誰もいなくなった。

 

 

 

 

 

 

これは一夏が歩む数奇な物語の序章、終わりの始まりでしかない。




次のサンタは邪ンヌじゃだめですか?





最近、ステゴロ聖女使うの楽しい。

一日一回の流星一条と鉄拳聖裁
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