ということで、タイトル通り夏休み編です。
実はこの話、途中まで書いたはいいけど、最後まで書いたとき保存せずに閉じちゃったんですよね。
なので、後半は当初書いていたのと違う展開になりました。
IS学園も夏休みに入るのだが、ある生徒は優雅の時をある生徒は苦行とも言える時間を過ごすか決める大きな障害があった。
それは期末テストである。
頭脳明晰な一夏は特に苦も無く乗り越えたが、IS学園はISに関する授業以外にも普通の高校と同じ授業もある。
国語と日本史が苦手なマナはテスト一週間前から一夏とマハードに頼み込み、教えてもらい、尚且つ一夏との距離を縮めようとするも、同じことを考えていた、一夏ラヴァーズによって阻止され、みんな仲良く一夏に教えてもらった。
「自然と頭の中に残る」
「分かりやすい授業」
「分かるまで的確に教えてくれる」
「ただ、小テストをするんじゃなくて、解説も入れてくれる」
「もう、アイツが先生すればいいと思う」
等々、高評価であった。
一夏の授業も分かりやすいのもあるが、呑み込みが早いのと意欲があるため一夏は熱心に教え込み。
結果、全員補修を免れたのである。
そして、夏休みのある日。
『.........』
その表札に書かれた、『織 斑』の文字をまじまじと見つめている。
夏の強い日差しが照りつける中、その少女......シャルロット・デュノアは固唾を呑んで立っていた。
「大丈夫大丈夫...。今日はいるって言ってたから...」
自分に言い聞かせる様にして、シャルロットは織斑家のインターホンに指を伸ばす。
だが、指先がボタンに近づいていくに連れ、次第に心臓の音が激しくなっていく。
「うっ......ううっ......!」
あとほんの数センチ。
だが、その数センチが中々進まない。
まぁ何と言っても、一夏の家なのだ。好きな異性、許婚、将来の旦那様、将来が約束された?相手なのだから、問題ないと強く言い聞かせ、インターホン押そうとした瞬間。
「届け!僕の思い!!」
「なーにやってんだ。お前」
「ひゃぁ!?」
背後から聞こえた声に不意を突かれ、小さな悲鳴を上げるシャルロット。
「い、一夏いつの間に!?」
「なーんか、インターホンの前でもたついてる当たり」
「最初からだよね!?」
「まぁ、入れよ。お茶くらい出すぜ」
「...う、うん」
どこか恥ずかしそうな表情でシャルロットは答える。
それもそのはず、先ほどまでの痴態をほぼ全て見られていたのだから。
手の甲で額の汗を拭う一夏の後ろ姿を見て、シャルロットは喜びを噛み締めながら後をついていく。
玄関の扉を開け、中に入る。
すると、そこにはすでに、靴が三足置いてあった。
そのうち二つはどう見ても女物の靴だ。
「......え?」
一つはマハード、もう一つはマナと予想できるが、もう一つが予想できない。
まさか、
「お帰り一夏」
「外は厚かったでしょう。冷えたスポーツドリンクです」
居間に入るなり、マナとマハードが出迎えてくるのは予想済みである。
だが、一つだけ予想外な事があった。それは―――
「お帰りなさい。一夏さん!お腹減ったのなら何か作ります!後これタオルです!」
「ん?別にいいよ。はいよ、人気ファッション雑誌『フェアリーダンス』」
「ありがとうございます!」
目の前にいるピンクのスカートにオレンジのラインが入った黒のアメリカンスリーブを着たマナとそっくりな少女がいることである。
「ねぇ、一夏その知らない女の子は誰?」
「紹介がまだだったな。彼女は―――」
「はい!マナお姉ちゃんとマハードお兄ちゃんの妹、ガガ・ガーネットです!中学二年です!」
「エジプトの学校が休みに入ったから遊びに来たそうだ」
「そ、そうなんだ」
シャルロットはガガと呼ばれた少女を観察すると見れば見る程、マナとそっくりだが、違いとしては身体的な特徴として身長とマナの瞳が翡翠色に対して、ガガはルビーのように赤い瞳のである。
後は胸であるが、もちろん姉である、マナの方が大きいがガガは一回り小さい。因みにシャルロットは二人の中間くらいである。
そして、シャルロットは乙女の感というもので、気づいた。―――ガガも一夏に惚れていると。
「ふ、ふーん。三人とも僕より前に来たって事?」
「私は一週間前から来ています」
「え?」
「私とマナは一夏の家に住んでますよ。三年以上前から」
「うん(ドヤッ」
「えぇぇ!!?」
衝撃の事実と出遅れた感がシャルロットを襲う。
「なんだよ、さっきから騒がしい」
「べ、別に羨ましくないもん。僕は一夏の許嫁なんだから」
「そうですね。まぁ、許嫁だからと必ず結ばれるとは限りませんよね?」
「グフッ!?」
「おぉと!ガガの口撃がシャルの
今の現状とライバルの多さを考えた時、現実に起きそうことを言われた途端、シャルロットは口から血を吐いた......ようにみえた。
「あ、そうだ。黒鍵の刃こぼれ直してくれる?」
「またですか? 構いませんが最近多くないですか?」
「仕方ないね。女尊男卑主義者だとか、IS委員会の差し金やら、白衣を着たマッドな人とかから狙われてるからね」
肩を竦めやれやれ、と呆れた表情の一夏。
そう、一夏は夏休みに入るなり、襲撃を受けているがそのすべてに返り討ちにしているのだ。
そのかずざっと100を越えている。
「死人は?」
「出してない。無明三段突きか暗殺者みたいな闇討ちがメインだからな」
「IS相手は?」
「九頭龍閃」
「数が増えてるじゃないですか。やだー」
「後は新技の実験に鶴翼三連」
「一夏が考えた投擲と斬撃を重ね当てる必中不可避のコンビネーション、でしたね」
「あれはお互いに引き合う特性とかないときつい。ない場合の成功率は2割だ」
襲撃の際に一夏が相手をなめて戦っている部分があるということである。
相手が人間、一夏は神殺し。その力量もさることながら、多くの強敵と戦って来た一夏からすると弱すぎるのである。
「ガガって子の前でそんな話してもいいの?」
「ガガも魔術見習いだから問題ない。ねぇ、神官さん」
「確かに私の家系は代々神官ですし、本来であれば私が神官を務めるわけですね。長男ですから」
「へぇ、そうなんだ」
(こっそり、一夏とお話ししようと思って、ここへ来たなんて知られたら......!ていうか、一夏の弟子として僕が一番下なの!?)
(......とか思ってるんでしょうね~。残念、何年も前から一夏の家に同居しているから、抜け駆けは不可能よ!)
(また一夏さんを巡るライバルが増えてる...。多分、IS学園でさらに増えてるんだろうな。こうなったらお母さんに頼んで、日本に留学して、一夏さんの家に住もう!!)
などと三者三様な考えが巡っている中、マハードは姉妹丼でよくね?、という考えを持っていた。
「とりあえず、紅茶と自作のクッキーだ」
「...ど、どうも」
「一夏さんの料理っておいしいよね。...女性としてなんか悔しいけど」
「あろうがとう~♪」
本を取りに書庫に向かおうとした途端、インターホンが鳴る。
「また?来客多くね?」
時点での家主である一夏が、部屋の中に取り付けられている内部カメラの映像を通して、外でインターホンを押した人物の姿を見る。
そこに立っていたのは......。
「あ、セシリア」
『ごきげんよう、一夏さん。ちょっと近くを通りかかったので、様子を見にきましたの』
「誰が来たんですか?」
「セシリアが来た」
来客が多いな、と思いながら玄関まで向かう。
玄関でスリッパを履いて、外で待っているセシリアを迎えに行く。
セシリアも一夏の出迎えに、顔を綻ばせ、意気揚々と一夏の背中についていく。
「...ど、どうも」
「セシリアも遊びに来たんだ」
「初めまして、ガガでーす。よろしく!」
「外は熱かったでしょう。紅茶とクッキーです」
「まぁ、よっくりしていけよ」
「ア...アァ...ァァ...」
しかし、そんなに上がっていたテンションも、リビングに入った瞬間にFXで有り金全て溶かした人のような顔をするセシリア。
「まぁまぁ、そんな所に突っ立ってないで、ここに座りなさいな」
「え、あ、は、はい......って! なんで皆さんがここに居ますの!?」
「私とお兄ちゃんは一夏の家に住んでるからね」
「以下同文」
「エジプトから遊びに来ました!」
「なっ!えぇぇぇ!!??」
この流れ、デジャブを感じる...、とシャルロットは心の中で思った。
「では、此方の黒鍵を鍛え直しますので、替えを持ってきます。何かあったら、携帯の方にワンコールください」
「え?ほら貝じゃダメ?」
「お兄ちゃんなら、犬笛とかでも来そうだよね」
「ここは戦国時代じゃないんですよ。それとガガ、私は確かに一夏に忠誠は誓ったが、犬ではない」
一夏以外は忠犬というイメージがあるので、心の中でいやいや忠犬でしょ、と内心ツッコんでいた。
「あ、そういえば一夏の部屋ってどこにあるの?」
「ん?二階にあるぞ」
「ちょっと、見てもいい?」
と、いきなりの事だがシャルが提案する。
「私も一夏さんの部屋に行きたいです!」
「別にいいけど...。なんでまた」
「気になるもんなんだよ?男性の部屋って。...特に好きな人のだと尚更」
シャルロットの提案に乗っかるガガに構わないという一夏だが、なぜそこまで行きたいのか理解していないのに対し、マナが説明するが、最後の方は小さくて聞こえていないようだ。
行きたいのなら仕方ない、と一夏は自分の部屋に案内する。
階段を上り、少し歩くと部屋が左右に六つの部屋が確認できる。
「あ、右側の一番奥は千冬姉の部屋だから」
「私は左側の一番先頭で、お兄ちゃんが私の隣」
「俺の部屋は右側の一番先頭のここだ」
「へぇー」
学園では凛々しく全生徒の憧れの千冬の部屋がどんな部屋か興味があるが無断で入り、その事がばれた場合、どんな目に考えた瞬間、絶対入らないでおこうと思った一同である。
「ここが一夏さんの部屋なんですね!」
「これが殿方のお部屋ですか...!」
「綺麗に整頓されている。男の子の部屋ってもって散らかってるイメージが...」
「周りは出来て、自分の部屋だけできないのはおかしな話だろう?部屋が汚部屋になっているのは千冬姉の方さ」
四方を覆う様にある本棚、本棚、本棚etc...一夏の趣味を知っていれば納得の部屋だが、知らなければドン引きするレベルの色々なジャンルの本が置いてある。
「一夏さんって、考古学や神話系の本がお好きの様ですから、そういった本がたくさんあると思っていましたわ」
「あー、そっちは書庫があるからそっちにあるんだよ」
今本棚にある本の7:3の割合で、漫画、ライトノベル系が多い。
以前、独自ルーツから手に入れたかなり古い文献を手に入れたのだが、勝手に入った千冬によってゴミに出されかけたことがあるのだ。
本人は知らないが、その価値は専門家に渡せば、仕事しなくても織斑家の四人が裕福な生活ができる程のお金が手に入るなど思いもしないだろう。
そんなことを思い出していると来客を知らせる音が鳴る。
「まぁたー?」
「あ、私が行きます!一夏さんは待っててください!!」
「ちょい待ち。行かなくていいから」
そういうと一夏はスマホを取り出し、ワンコールすると切る。
「ちょっと、玄関行って、相手の対応頼んだ」
一瞬現れた気配はまるで最初から居なかったかのように消える。
「一夏さん、今のは...」
「多分、お兄ちゃんでしょ?」
「というよりも、あんな事できるのお兄ちゃんだけ」
『ドーモ。リン=サン。マハードです』
『アイェェェ!マハード!?マハードナンデェ!?』
『勝手に入る不届き物は成敗!』
『イヤーッ!』
代表として、セシリアが疑問を言うとマナとガガが答える。
すると、突然の悲鳴から少し経つと複数の足音が階段を上がってくる音が聞こえると三回ドアをノックする音が聞こえる。
「どうぞー」
「一夏、お客様と不届き物です」
「ああ、すまん一夏。勝手に上がり込んで」
「 久しぶりだな、師匠。夏休みに入ってから、会う機会が減って、私は寂しいぞ」
「お、お邪魔します...」
「別に来るのはいいんだが...」
一夏はジト目で鈴を見る。
「不届き物って、お前何したんだよ」
「私の家は私の家、一夏の家は私の家。自由に上がり込んで当然でしょ」
「何その、ジャイアニズム」
「だから成敗したんですよ」
「痛かったわー」
このマハード、一夏に近づく不届き物は家族だろうが親友だろうが問答無用で成敗する。
一夏は鈴の自滅だな、と片付ていると。
ラウラと簪が部屋を物色している姿が見えた。
「なに、やってんだ。お前ら」
「「エロ本探し」」
「友達の家に遊びに行った時にやるべき行動だと、副官が行っていた」
「い、一夏がどんな女性に興味があるのか知る為...。それは有益な情報源に...」
「んなもんねーよ。てか、ラウラ。それは男同士の友達の家に行った時に起きるイベントだから」
二人のやろうとしている事を知った一夏はない事を主張し、突っ込みを入れる。
そんな時だった。一夏の視線が鋭くなるとマハードに何か要求する様に手を差し出すとマハードは替えの黒鍵を取り出す。
窓を開け、家の庭に生えている木を凝視すると黒鍵をまるで投擲するような構えをとるとそのまま思いっきり投げる。
「な、なんの真似だ。一夏!?」
「一体何事ですの!?」
「さっき投げたところ見てみろ」
「え?」
一同、その一点を見つめると、そこには切り落とされた機械のうさ耳と布の切れ端が落ちていた。
「なんか妙な視線を感じるな、と思って投げてみたが正解だったようだな」
「一夏、心当たりは?」
「災厄兎。チッ、今度血祭りにあげるか...。でもなー、アイツと戦うのなー、めんどいんだよな」
そういうと、二階から飛び降り、一撃で仕留めるつもりだったが、致命傷にならず、要らない部位破壊のみ、となってしまった。
確認した一夏は二階に戻ると、思い出したように一同を見る。
「そうそう。俺、明日の朝一番で日本から居なくなって海外に行くから。夏休み最後まで戻らないので」
「えぇ!?」
「それはどういうことですの!?」
「先客なんだから、仕方あるまい。何か月も前から会う約束してるんだから。大型連休は師匠の所に行くのがお約束だからな」
「因みにそれどんな人?」
「一人は鈴も一度は見ているぞ。秘書然とした女性」
思い出した一夏は明日には日本を離れることを言うと箒とセシリアが驚き、鈴はどんな人に会おうのか気になったらしく、聞いてくると、一夏はどんな感じか教えるとポン、と手を合わせ、納得したような表情をする。
「師匠の師匠はどんな人なんですか?」
「自尊心が高いを通り越して、異常な武人。自身が許可した者以外には配下であろうとその姿や声を見聞きした場合、その両目や耳を削ぎ落し償いとする人。人は有益かどうか疑問視して、現代社会も蒸気機関の発明から堕落したとして嫌っている等々」
「へ、へぇー、変わった人だね」
「最初はアメリカに停泊させている豪華客船、夜はロサンゼルス。残りは師匠と実践込みの死合形式の修行が待っている」
「あれ?試合が死合に聞こえる...」
「最初なんかな、一撃受けただけで腕が粉砕骨折したからなー」
「それ大丈夫なの!?」
この時、誰もが思った。一夏の強さの秘訣はその人だと。
そして、誰もその人に師事してもらおうと思わなかった。そして思ったことはただ一つ、“普通っていいよね”だった。
ハルンのFGO連絡
三十連回して赤王三枚か...まずまずだな。
エキビジョン?フィナーレクリアできたけど、きつすぎね?