ラウラに止めを刺そうとした瞬間、邪悪な神格を感じた時だった。
二人の間を一つの閃光が降り注ぎ、一つの女性と思わしき姿をしたISが一夏の前に降り立った。
「なんだこいつは...」
「ISではないのですか?」
「外見はISだろうが中身は別だろう...。僅かながら神格を感じる...しかもとっびっきりやばいタイプのな」
目の前のISから感じる神格に一夏は心当たりがあったが、思い出せないでいた。
思い出そうと記憶を辿っていると、正体不明のISの右腕と一体化した銃口を一夏に向けた瞬間、先ほどまで彼らが居た地点に向かって高出力のビームが放たれていた。
「凄い威力だ...当たったらひとたまりもないぞ!師匠、私はどうすれば......師匠?」
ラウラの言葉に、一夏は答えない。
その事を不審に思い、一夏をみてみると多くの強敵と戦い生き抜いてきた一夏の顔色が優れなかった。
(ヤバい、ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ...『アレ』は臨海学校の時と同じ、神格だ...!)
先ほどのビーム......否、高密度の呪力の奔流を見て分かった。
アレは自分が使うことを拒んでいる権能を使わなければ勝てない相手だと。
「にしても、ISは現世に留める為の入れ物か...あるいは憑依させているのか...。どちらにしても危険なのは間違いないな」
「師匠どうすれば!?」
「お前は簪とシャルロット連れて逃げろ。あれは人が足を踏み入れていい領域じゃない。例え神殺しでも...」
「では、師匠は大丈夫なんですか!」
「俺はこの類に対抗するための権能を一つ持っているから、問題ない」
一夏はこれに対抗できる手段を持っているから問題ないが、常人が触れてしまえば狂気に身を堕とすことになるだろう。
「速く行け!今回ばかりはお前らを守りながら戦うの無理だ!!」
「ハイ!師匠、ご武運を」
ラウラとシャルロットが動けない簪を運んで、遠くに離れていく姿を確認していると、所属不明のISは逃げるラウラ達にアリーナのシールドバリアを破った銃口を向け、閃光が放たれる。
「やらせねぇよ!」
だが、炎の翼を展開した一夏は翼を前面に覆い防ぐと聖句を紡ぐ。
「
一夏の四肢に拘束具と鎖が現れると左手に持っていたイタクァで右手の拘束具を破壊すると一夏の右腕に変化が現れる。
白銀の剛毛が右腕を全体を覆い、鋭利な爪が現れると一夏は鋭利な爪で所属不明のISの装甲を引き裂く。
だが、その攻撃をモノとせず、巨大な右腕をハンマーの如く振り回し、一夏の脇腹を捉える。
「グァ...!?野郎ッ!!」
左腕で防ぐも、ビキッ!と明らかに聞こえてはいけない音がするも一夏は苦悶の表情を浮かべるも往復ビンタの要領で爪で攻撃すると、左足を軸に強烈な回し蹴りを喰らわす。
「チッ、奴さんあんま効いてねえのか...。やはり、あれを使うしか...」
連続攻撃の最中何回か、装甲の中にあると思われる本体に当たったが、聞いた様子がない
次の策を練っていた時、一夏の肩に一羽の雀が乗るも、所属不明のISのいる方を見た瞬間、徐々に動きが鈍くなると最終的に石のように動かなくなると一夏の肩から落ちる。
「肉体が石化したんじゃない...。精神が、魂が石になってやがる...!...だが、やっぱり予想通りだったか、なぁ! ガタノトーア!!」
目の前に存在する人型の正体。
それはルルイエの主、クトゥルーとイダ=ヤーとの間に生まれた三柱の神の一柱にして長兄。
ユゴス星の先住民族からの崇拝を受け、彼らと共に地球へ降り立ち、古代ムー大陸に君臨していた旧支配者、ガタノトーアだったのだ。
本来なら無定形であるはずの彼がこのように、人型をしているのは恐らく人型はガタノトーアの入れ物だから。
シャルロットやラウラが見ても無事だったのは表面の装甲を見ても異常はなかった。
だが、先ほどの雀は運悪く、一夏が引き裂いた装甲の穴から本体であるガタノトーアを見たため石化したのだ。
「マハード!今すぐ、このアリーナを映し出している映像と侵入を絶て!!無暗に被害を大きくする必要はない!!」
『りょ、了解です!』
いつもと違う、血気迫った声に戸惑いつつも、ガシャンガシャンとシャッターが閉まる音が聞こえるのを確認した一夏は覚悟を決める。
「この権能は使うつもりはなかった...。使えば
覚悟の籠った瞳でガタノトーアを睨むと、一夏は禁じ手の聖句を紡ぐ。
「集え、旧神の印に集いし者たちよ!我らに光の加護を、我らに勝利と祝福をもたらせ!!」
喉がはち切れんばかりの咆哮をあげ、右腕に掲げられた旧神の印が一夏の雄たけびに同調するかの様に輝きを増す。
「ぐうぅぅ...ぁぁぁああああ!!!」
右腕をガタノトーアを覆う装甲を貫き、本体であるガタノトーアそのものを蹂躙する。
「■■■■■■■■■■■■ッッッ!?!?!」
手ごたえあり、今まで何をされても揺るがなかったガタノトーアが痛みにもだえ苦しむかのように声にならない声、音にならない音で泣き叫び、装甲の切れ目からは汚泥のような血が流れ出す。
その様子を見た一夏は旧神の力なら対抗できる、と可能性が見えた瞬間、右腕の銃口が一夏の顔に向けられていることに気づく。
「アァァァアアアアッ!?」
咄嗟に空いた左手で逸らすも、顔左半分を閃光が襲い、悲鳴を上げ意識が飛びかける一夏。
消失した部分から炎が噴き上がり、一夏は右腕を引き抜き、サマーソルトを食らわせ、一端距離を置くと右手に大きな赤い火球を作り出すと旧神の力に作用され、次第に白く変化する。
「うぉぉおおおりゃぁああああ!」
一夏は火球をガタノトーア目掛け、投げつけるがガタノトーアは回避行動しようとした時、足元からジャラ、と音が聞こえ動けない事に気づく。
鎖が両足に巻き付き、力を抑え込まれ思うように動けないでいた。
「悪いが、動きを封じさせてもらった!」
一夏は左足を少し上げると地面に潜り込んでいた鎖が姿を地面を引き裂きながら現れるとその鎖はガタノゾーアを拘束する鎖に繋がっていた。
抵抗するガタノトーアだが、火球は頭部に命中し、そのまま後ろに倒れると一夏は権能を解除し、ガタノゾーアを倒し切ったか確認するため近寄ったその時。
『■■■■■■■ッ!!』
「なんだ、急に...!?」
鼓膜が破れるのではないかと思うほどの大音量の悲鳴にも似たナニカに思わず耳をふさぐ一夏。
音も止み、ガタノトーアから神格を感じない事から、倒すことに成功したのか、一抹な不安と疑問を抱きながら目の前の危険物の消滅をさせようとした瞬間。
「グッ!?ッウゥゥオオオォォォ!!??」
強烈な痛みに一夏は胸を抑えるがら蹲る。
「ぅう...!...ハァ...ハァ...ハァ」
『一夏大丈夫ですか!?今、そちらに―――これは!!』
一夏の様子を独自の手段でモニターしていたマハードは呼びかけるも、一夏は返す余裕も無く、深手を負ったのではと、様子を見行こうとした瞬間、周囲の警戒をしたいた小型のゴーレムが何かを見つけたのか、マハードに知らせるとマハードの顔は蒼白になる。
『一夏大変です!こちらに向かって隕石が飛来しています!!しかしこの大きさは―――』
「さっきの咆哮は...そういう事か...。だが、大きいなら、撃ち落とし甲斐が...ありそうだな...」
先ほどの断末魔ともいえる咆哮で隕石を呼び出したのだろうと推測する一夏だが、息も絶えながら虚栄を張る。
『直径約530m、これは小惑星ゴレブカです!衝突すれば日本の首都機能が麻痺し、多大な被害が!!』
ゴブレカ、それは地球に衝突危険がある数ある小惑星の一つ。
21世紀中にゴレブカは2046年、2069年、2092年の3回地球へ接近するとされている。
「うぅ...、この状況で衝突阻止できるのは...俺だよな...」
『一夏、なにを!?』
「ちょっくら隕石衝突を止めてくだけだ!何すぐ戻ってくる。衝突までの時間と経路の計測を頼んだぞ」
そういうと一夏は炎の翼を羽ばたかせ、飛翔する。
「あれが小惑星ゴレブカか...。角ばっていやがるな。まずは...削るか」
両腕にオリジナルの術式を展開すると、両腕に青白い光と赤黒い光を纏う。
「
両腕に光が螺旋を描きながら、進みやがて一つになると疑似的なブラックホールを形成する大技だが、使うには大きく二つのデメリットがある。
まず一つ目、一夏だけの呪力では放つことが不可能なこの技はIS学園付近の龍脈に自身を接続し、足りない分の呪力を補う必要がある事。
二つ目、放つ際に呪力の塊に自身の呪力を加え暴走させるのだが、その代償は――
「ガッ!?ぐぅぅっ...」
両腕に罅が入ると、ガラスが砕けるかのように粉砕する。
一夏の両腕が過剰な呪力に耐え切れず、更に呪力の塊を暴走させた衝撃も相まって耐える事が出来ずに砕け散ったのだ。
一夏は両腕から炎が吹きでると、やがて失った両腕を形成する。
『少し削れただけ、まだ健在です!』
「いや、計算通りだ!」
あまり成果がない事に焦りだすマハードだが、一夏は計算通りだと主張すると次の手を打つ。
「戦場駆け巡りし、戦乙女よ!我に汝の武具を授けよ!!」
一夏はブリュンヒルデの槍を呼び出すと、自分の後ろに
思いを糧に巨大化する槍は忽ち大きくなり、50Mの大きさになるが、まだ足りないと一夏は更に思いを強くする。
最終的に元の大きさの約100倍の200Mに及び、重量100トンを超えている。
「?...」
巨大化した槍を投擲する構えを取った瞬間、最初は気のせいかを思ったが、その痛みは次第に熱を帯びてきた。焼印でも押し付けられているかの様であり、錯角ではないと分かる。
何が......? と恐る恐ると言った様子で、一夏は脇腹に視線を向ける。
一夏の脇腹を深々と食い込んだ不定形の鋭い何かその奥には―――頭部を失い、所々に傷があるガタノトーアの入れ物だった。
「が、はっ......!...これ...は...!!」
吸われている、深く食い込んだガタノトーアの腕は一夏を傷付けるだけでは済まず、一夏の呪力、精神力を吸収し始めたのだ。
一夏の精神力が低下してきたせいか、炎の翼が徐々に小さくなり始めている。
その様子を嘲笑うかのように、失った頭部によって見えた本体が放つ赤い二つの妖光が輝く。
「う...おぉぉおおあああぁぁぁああああああぁああああッ!!」
『■■■■■■■■■■■■ッ!?』
死ぬ物狂いと言った様子で絶叫を上げながら、彼は力任せにガタノトーアの腕を掴むとそのまま回転し、接近するゴレブカに向かって投げつける。
「それがテメェの棺桶だッ!」
巨大化した槍を構え直し、今出せる最大限の力で投擲するが、一夏はまだ終わらなかった。
「進め、戻れ、止まれ、停止しろ、加速しろ、巻き戻れ!時針は我の思うがまま、時はこの身の思うがままに!加速しろ!!“
放たれた槍は瞬く間に姿を消し、第三宇宙速度の領域まで行った槍は矛先から炎を吹き出しながらガタノトーアをゴレブカに縫い付ける。
『■■■■■■■■■■■■■ッ!!』
人には聞き取れない悲鳴を上げながら、自分縫い付けようとした手に掛け、その場から離れようとする。
「逃がすと思うなよ!!」
左目から流血し、体の所何処から傷がある一夏は今ここで、ガタノトーアを逃すわけにはいかない、と飛来するゴレブカと一緒に消し去ろうと考えた。
「聖なる主よ
あらゆる叡智、尊厳、力をあたえたもう輝きの主よ
我が心を、我が考えを、我が成しうることをご照覧あれ
さあ、月と星を創りしものよ
我が行い、我が最期、我が成しうる“
―――
放たれた一条の流星は一夏が
『やりました一夏!ガタノトーアは消滅、ゴレブカもこれで......再計測した結果、砕けたゴレブカの後ろ半分は大気圏の摩擦熱で燃え尽きますが、残りの前半分は燃え尽きず...日本全土だけではなく、その周辺国にも被害が...!?』
「うぇええ...、一番手っ取り早いのは流星一条だが、もう精神が尽きかけだ...」
ガタノゾーアによって精神力と呪力を吸われた一夏は、二発分の精神力を失い、蘇ることが出来ない状況だ。
そんな状況で流星一条を使えば高確率で
「方法は何通りかあるが...条件は広範囲かつ高威力の技か...。マハード、多分日本海のどっかに落ちると思うから回収頼んだ」
『待ちなさい一夏!自力で戻れない様な危険な方法は駄目です!!どうか考えなおしを!!』
「悪いな、確実性を追い求めた結果がこれなんだ...」
そういうと一夏はマハードとの通信を切り、聖句と詠唱を唱える。
「筋系、神経系、血管系、リンパ系、擬似呪力化完了!」
足りない呪力を体に流れる全てを呪力に変換すると、手のひらサイズまで小さくなっていた炎の翼が元の大きさに戻る。
「これは太陽の...現し身。もう一振りの...ゴフッ...星の聖剣!あらゆる不浄を......浄化する焔の陽炎ッ!
放たれた灼熱の斬撃は飛来する隕石を瞬く間に溶解させるだが、隕石の影に隠れていた溶解されなかった1Mの残り一つが一夏の目の前に迫る。
「俺は...俺は死なないッ!」
炎を纏った聖剣を突き刺し、噴出した炎が隕石を焼き尽くす。
『ゴレブカの、消滅を確認!やりました!!被害はありません!!』
「そう...か...。今から降下するが、間違いなく...意識を手放すと思うから、悪いが...回収の方頼んだ...」
そういうと一夏は炎の翼で体を包み込み、顔を守るよう両腕を持っていくとそのまま落下し始める。
この日、一つの流星が日本海沖で観測された。
ぐだぐだ明治維新に茶々(別名:淀)が実装ということはサルも来るか?
幕末のバーサーカーは土方だと予想。
バーサーカーは潤っているから回す気はないけど、声優と性能次第かな。
CCCコラボ今一番待ち遠しいのはこれだぁ!
BB使いたい!