本来、一話にする予定でしたが、二つに分けて執筆せねばまたスランプになる。
東照宮に来た一夏達が出会ったのは猿猴神君と一夏の師匠である、羅翠蓮であった。
「どうしたの一夏!いつもの戦意は何処に行ったの!?」
「お前には分からないのかぁ...!あの人は俺のお師匠様なんだぁ...。あの人は鍛え抜かれた武術と権能で俺たちを叩きのめしに来る...!?」
「え?あの人が一夏の...」
「いつまで私の前でその不快な態度を続けるつもりですか?」
「ほおぁぁぁぁぁ!?」
「い、一夏さん!」
10mはある距離を一瞬で、一夏の眼前に近づいた羅翠蓮は一夏の頭を掴むとそのまま地面に叩き付け、犬上家状態にする。
先程の衝撃で着いた土埃を祓い、猿猴神君に視線を移す羅翠蓮。
「それにしても嘆かわしい。稀代の英雄であった神がそのような矮小卑賎、畜生同然の姿に成り果てるとは...。腑抜けもいい所です。恥を知りなさい」
「いや、畜生と言われてものう。畜生じゃし」
羅翠蓮にぴしゃりと言われ、恥ずかし気に頭をかく猿猴神君。
まぁ、サルだしな。とつい頷いた直後
「新たな倭国の王よ。今よからぬことを考えましたね?」
ぎくっ、と感想を口にしていないのになぜ分かる!?、と驚愕する護堂。
「愚昧な。この羅濠は武功を極め、武林の至尊と呼ばれる者。あなたの不遜な考えなど、顔を見れば察しがつきます」
心が読めるのか、と戦慄した護堂だが、どうやらそんなことも無いようだ。
「また不敬な考えをしましたね。倭国の王は礼節を知らない様ですね」
やはり当てずっぽうのようだ。だが、表情の微妙な違いで内心を察するというのは相当な眼力なのだが。
「同格の『王』でなければ、非礼と断じて相応の報いを与えるところなのです。しかし、同じ覇道を歩む先達として、寛大さを示しましょう。感謝しなさい」
「......それはどうも」
この人は誰に対しても上から目線なのだろうと思いつつ、寛大さとは一体と思いつつ今だ犬上家状態の一夏に視線を移す護堂。
「その巫女と下々も私の姿を直に見たのであれば断罪しなければなりません」
あまりに物騒な発言に奥の方では媛巫女姉妹と簪が、すくみ上りなぜいまだそこまで平静さを失っているのか理解できないシャルロット
ひかりと簪が謝罪し、万理谷が妹を庇う始末。
「巫女たちよ。分を弁え、羅濠への直言は控えなさい。今私は『王』と神に向けて話しています。お前たちを視界に入れるつもりはありません」
完全にすくみ上がっている媛巫女一同とあの傍若無人、暴君系魔王と名高い一夏がなすがまま犬上家にされたことにより、恐怖が込み上がっていた。
「さっき、サルの神様と戦うって言いましたよね?突然やってきて勝手とか、いつ不法侵入とか敢えて言いませんから教えてください。一体、何の為?」
「そのものを誅殺する為です」
即答である。
「我が国の英雄でありながら、倭人に飼われて遊び暮らすなど...まこと、度し難い罪と言えましょうこのような輩の存在を知りながら放置したとあっては、羅濠の名折れ。かねてよりより断罪の時を待ちわびていました」
突如、護堂の近くで土煙が上がると、骨が鳴る音が聞こえた。
「中国に伝わる猿の英雄なんざ、一人位なものだよな。くそ、目まいがするぜ」
「あの状態で、よく聞き身が取れたものですね。夜叉王」
「手に入る情報は手に入れ、その情報を元に正解を導き出す。最も正道で王道な方法だろ」
音の発信源は先ほどまで、犬上家状態だった一夏であった。
身動きの取れなかった一夏は自身の呪力で周囲を吹き飛ばし、小さなクレータを作りながらも脱出することに成功したのだ。
「上半身が埋まっても、音は伝わってくるからな、余計な音は無視して、静かにしていれば案外聞けるものさ」
全身の至る所から、骨を鳴らし眼前の女性―――羅翠蓮に対して溜息が漏れる。
「そのために、わざわざ日本まで来た、と」
複雑な事情があるのだなと察した護堂は、先輩魔王たちの様にそちらには興味はないく、知らない方がいい様に思えたのだ。
「だそうだから、ここでチャッチャッと決着をつけるのはどうだろう?たしか幽世の中だと、人間の世界には被害が出ないんだろ?」
「うーむ。『それならオレに関係なし―』と思っているのが丸わかりじゃのう」
「うん、まぁ......。百年前からの因縁があるみたいだし、俺が口出する事じゃないかなってー。人間社会に影響が出ないならいいかなって」
「うわぁ、スゲー似非平和主義の板垣を見たぞ」
猿猴神君の評価を悪びれまなく言う護堂に、一夏は思わず内心でマジか、とつぶやいた。
「正直は美徳と言うが、この場合は身も蓋もないというべきかの」
「いいだろ別に!俺だって毎回、神様や魔王と戦うのは飽き飽きしてるんだよ!」
「え?」
護堂の自称平和主義者の一面と対峙しながら、一夏は俺はそんなことは無いけどな、と自分と周りの考えの違いに思わず声が漏れた。
こいつ、異色すぎね?と自分の周りの環境を思い出しながら一夏は思った。
だが、悲しい事にこの呟きにお前が毒されすぎなんだよ、とツッコみを入れる人は誰もいなかった。
そんな中、猿猴神君は宮殿によって力を封じられてる事を伝えると、封じられた力を解放する方法を教授する。
「我をこの地に封ずる『弼馬温』の呪法。これを一時的に解くには、三つの条件が必要じゃ。第一は、我の敵たる竜蛇の神格が現れる事。第二は、術を弱める式を仕込んだ宝刀がある事。第三は禍祓いの巫女に宝刀を持たせ、霊力を使わせる事じゃからのう」
「竜神なり蛇紙の用意が最も厄介でしたが、都合よく首を差し出す者がいたので、どうにかなりました。神を生け捕りにするのは私の武功を以ってしても、やはり難しい。あるいは、あなたとの再戦は終生かなわぬやとも覚悟していたのですが」
ここにきて羅翠蓮の呪力が高まった。
権能を使った時の様な危機感は無く、どちらかというと魔術をこうした時に近い感覚だった。
魔術を行使するための口訣。
まるで音楽を奏でるかのような美声。
だが、一夏はこの時ナニカいやな予感がした。
術は完成し、警戒する一夏と護堂だが、祐理に抱きかかえられていたひかりが無理矢理ほどき、白木拵えの宝刀を抜き放つ。
「一夏さん!護堂さん!あの宝刀には、神君さまの封印を解くカギの様です。羅濠教主は膨大な呪力を注ぎ込むことで、刀を目覚めさせたのです!光もそれに呑みこまれています!」
さて、一気に猶予が無くなり、護堂は敬語を殴り捨て、羅翠蓮に訴えた。
「ま、待った!羅濠さん、ちょっと待ってくれ。あんたはサルの神様が地上に降りて、好き放題暴れてもいいのかよ!?あんたは偉い王様なんだろうッ!なら、普通の人の事も考えろ!!」
「ええ。私は武林の至尊にして、何人にも掣肘させれる事なき覇王。私が意を向けるべきは天の意思と地の理。人は私にとって、決して慈しむべき存在ではないのです。天地にとって、人の存在は有益かどうか...」
この問題人物がなぜ権能を手に入れたのか、もっともらしく呟く羅翠蓮に嘆きたくなった。
他でやるのであれば、問題ないだろうがこの地を戦地になることを良しとしない人物がいた。
「ここは貴女の治めてる地じゃない。ここは俺達が生まれ育った我らが故郷。この地を戦地に変えるというのなら......」
この地を治める王は護堂だけではない。
周囲から暴君と称される彼もまた、この地を守護し治める王である。
ならば自らの領地で行われる蛮行は止めなければならない。
それが彼にとって
「貴女がこの地を蹂躙する賊であるというのなら、師弟の縁を捨て、剣を向ける事になるだろう」
戦意消失していた一夏の瞳に光が灯る。
「若き魔王が誕生した倭国に乗り込み、その膝元で事を起こす以上、過程はどうであれ彼らと衝突するのは必定。王を制するのは王のみ、故に私の光臨を願うと―――ふふふ、なんとあれが予言になるとは」
静かな足取りで羅翠蓮は二人に近づいていく。
近づいてくる羅翠蓮に対し、一夏は首を落とすつもりで蹴りを放つ。
「夜叉王、そして草薙王よ、武の頂点に仕合う運命に感謝なさい。あなた方を我が障碍とみなし羅濠の武と術を以って蹴散らしましょう!」
一夏の蹴りを受け止め、空いた手で護堂の肩を掴み腕を振るった瞬間、天高く打ち上げられた。
二人の身体は馬小屋を突き破り、蒼天へと舞い上がっていくのだった。
最近、アズレンを初めて、モンストにゴンさん光臨という事で復帰して、FGOはエリちゃんがメカで、アルターエゴになるという始末。
やったねエリちゃん!アルトリアより先にアルターエゴになれたよ!!
私は初号機を選びました。リア友がなんか二号機が多くてね...。
ゴジラなタイトル演出に、機竜の様な何かとどこぞのスパロボ守銭奴の戦闘砲だしなー。
スパロボやってなかったら見落としてたぜ。
シンゴジはもちろん見ましたよ。