やけに周りが白い夢を見ている……
今、俺は夢の中のはずだが視界の端の方が白い。恐らくだが、白夢中とか言うやつかもしれない。
そんな事を考えていると俺はいつの間にか石の階段を目の前にしていた。
そして今更だが自分の現状を理解した。何処からどう見ても、今自分は100%狐である。
だが、そんな事は気にせず俺は階段を登り、気が付くと俺は少しだけ開いた大きな門に立っていた。何かさっきから気が付くと移動してるんだが……?
少し開いた門からは暖かい気がゆっくりと流れてくるのを毛が生えた肌が感じ取った。夏の中より涼しく、秋より暖かい空気の中、一人の人影が見えた。その影は縁側から俺を手招きしていて、またいつの間にか俺は少女の膝に座っていた。
この女性の影の膝から俺は周りを見渡す。周りの広い庭には海の様な量の花が咲き乱れている桜が生えていた。散っていく花弁がまるで雨の様だった。
そんな中、女性の影が俺の頭を撫でながら呟いた。本当は喋っていないが、自然に俺の頭に流れる様な奇妙な感覚がした。
___また、会ったわね……おかえり……
「___ぅなあっ!?」
突如、意識が覚醒した俺はよくわからない声と共に跳ね起きた。まるでバネの様に飛び出した。
しかし、普通はこんな事をすれば布団は蹴飛ばされるし、グッチャグチャになっている筈だ。しかし、そこには布団はなかった。
「……あれ?」
被っていた筈の布団は無いのは可笑しい。と言うか大前提に家がない事はもっと可笑しい。というか明らかに場所が違う。
「な……なんじゃこりゃあああぁぁぁぁあああ!?」
自分の身が置かれた環境を見て、俺はシンバルに勝てる大声を出した。我ながら、本当に喧しい……シンバル……やかまシンバル……ハッ!?
閑話休題。
取り合えず、付近の空をグルグルと飛んでみる。分かった事は此処は深い森、恐らく魔法の森と言う事だ。それも奥深くの方。
「あー、なるほどな。この浮いているやつ、埃と思っていたけどここに生える茸の胞子だったのか」
………………
…………
……ちょっと、ヤバいかも。
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私はいつも通り胞子の凄い森の奥の方に飛んできた。目的は面白い物や変わった茸等。最近は退屈でたまらないからな……最近見つけた物と言えば変な臭いのする液体の入った物ぐらいだ。
「……ふーむ、何もないな」
草むらをかき分けながら進むが見つけたのは割れた酒瓶とざらざらする色のついた鉄臭い長方形の石。他には銃みたいな引き金を引くと火が出る物。これは少し便利そうに見えたが、火を起こす道具はもう足りている。
「……仕方ない、でも此処で引き返すのもあれだし、何か悔しいからもう少し奥に進むか」
現在は秋なので飛んでいる胞子が凄いがその代わり珍しい茸やガラクタのある見込みはある。人生はギャンブルと言う言葉を頼りに私は更に進む。
……そう言えば、あの火の出る道具を見るとアイツを思い出す。見た目が銃の様だったからだろう。
少しどうでも良いかもしれないが、彼奴が霊夢の所に行くのを最近良く見るが、霊夢が妖怪だからと退治しないと私は感心している。昔は『即効退治だ!』とか言って無慈悲にも蹴散らすのに、今ではすっかり丸くなったな……その分私には攻撃的だけど。
で、少し確認をしたいんだが……確か、私の言っている『彼奴』とは狐の尻尾に耳のついた元人間の妖怪もどき……だったよな?
「あーわーはーやー」
まさに目の前で目を回し、変な言葉を垂れ流しにしながら躍り狂っているのは妖怪もどき。完全にあの緑だ。今話した通り、狐の耳と尻尾、腰には銃をつけている事からそうわかる。証明終了。Q.E.D.
「___あー? タランチュラにでも噛まれたか?」
そう言い私は厄介事に巻き込まれそうで嫌だったが、友人とのよしみで彼奴の所に歩いていった……
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「___おーい、起きろー」
「……」
「あー、テステス……只今意識の確認中」
「……ん……なんだ?」
重い瞼を開いて、俺は聞いたことある声に言い返す。目の前には金髪で白黒の魔女の様な服装、魔理沙が立っていた。
「お? 起きたな。まったく。何していたんだ? あんな奥深くで一人でダンスの練習とは感心しないぜ?」
起きながら周りを見るとここは丁度魔法の森の入り口辺りだ。意識が途切れ途切れで何していたかよく分からないが、今の魔理沙の発言からして茸の胞子を吸ってしまい踊っていたようだ……恥ずかしい。
「なあ、いいか? 最近は義務教育でダンスが追加されたからってあんな躍りするか? 誰にも見られたくないからってあんな場所で踊るか? 次はマスクつけないと危ないぞ?」
「ああ、分かってる。あとそれは関係無い。……それより俺はいつからここに?」
すっかり忘れていたが俺は紫の家にいたはず……しかし、俺は今、魔法の森で悲しい事に踊り狂っていた。いつの間にここに来たんだ?
「……まさか、夢遊病!?」
「どうした? それより私は今から霊夢の家に行くんだが……」
「もしかして狂牛病!?」
「落ち着け、心配性」
魔理沙から後頭部に平手チョップを頂いた。
「で、患者をつれてきたぜ」
「で。ってねぇ……患者なら竹林の方に行きなさいよ」
「文の上の方でこの心配性に『霊夢の家に行く』って言っちまったからな。仕方ないぜ」
「ほらまたメタ発言……もうお前、上に38km飛んでいけよ。真上に」
「たのしい月旅行ね」
(……こいつらひでぇ)
「……顔に出てるわよ」
移動とかを色々と飛ばして、今ここは博麗神社。霊夢は落ち葉集めを終え、お賽銭箱の側に腰かけていた。……休憩が多すぎると思うが言ってはいけない。
そして今、俺は今回の出来事を霊夢に相談している。しかし、霊夢も「知らん」の一言で、謎は迷宮入りして終わった。
「___それにしても、おかしな話ねぇ」
うーん……と考えながら霊夢がそう言った。
「……何がだ?」
「私には紫があんたを追い出した理由がよくわからないのよ。何かあったのかしら?」
「危険な事や重要な仕事か?」
「俺は多分、両方だと思うが……」
三人集まればなんとかの知恵と言うが出た答えは「何かの用事で追い出す事になった」だった。三人集まろうが結構大胆な結論だった。
___夕方。
「やっぱりね」
「ダンボー●中学生状態だな」
「……何処からそんな事を知って来たのよ」
「そういうお前も、良く知ってるよな?」
何か言っている霊夢と魔理沙を取り合えず無視しておく。何か言われているが気にしない。
結局、紫達が迎えに来る事はなく俺はポツリと神社までの石階段に座って待っていた。
「……」
(待ってるわね……)
(ハチ公みたいだな」
(それじゃ緑が死ぬじゃない……てかあんた帰るんじゃなかったの?)
(こんな面白い物を前に立ち去れるか)
この狐の耳のお陰で小声が普通に聞こえるぐらいに聴力が跳ね上がっているが、会話が頭に入らずすり抜ける。それほど上の空だ。
なんと言うか、今まで当たり前の様に居た筈の存在が突然、無くなっただけでかなり心に刺さった。寂しいと言うのか、何で言えば良いのかわからない感じが___あれ、目から変な汗が。
(……な…なんか不味い気がするぜ……)
(鬱オーラが出てるわね……)
(……人間が妖力を使えるって話を聞いた事があるが、なんとなく分かった気がするぜ)
(緑は妖怪よ?)
マイナスの考えは一度出てくると止まらなくなる。そのまま嫌な考えが出てくるが止められなかった。
(お……おい!?なんかヤバいぜ!? まるで闇の妖怪だぞ!?)」
(……このままじゃ流石に可哀想に思えて来たわ……こんな事で情が移るとは……ちょっと待ってて)
後ろの方から足音が小さく聞こえて来るが、そんな事は頭に入らなかった。
夕日が山に少しずつ沈んでいく。斜め上にあった太陽が沈んでいく所で、どれだけ此処に座って居たかが分かる。
「……緑?」
「……なん、だ…?」
涙のせいで少し可笑しくなった声を直し、話しかけてきた霊夢に返事する。
「……男が泣いてるんじゃないわよ。いつまでもここにいるつもり?」
「……今回ぐらいは泣いても良いだろ……」
「とりあえず、紫が戻って来るまで家に居ても良いわよ」
「……ああ、ありがとう」
霊夢の伸ばした手を掴み立ち上がる。そのまま霊夢に手を引っ張られながら、笑顔で腕を組んで待っている魔理沙の元へ歩いて行った。
「……?」
ふと、何かが居た気がして俺は後ろを振り返る。しかし、消えかけの夕日と鳥居しかその先にはなかった。
「……ほら、さっさと来なさい」
「……。ああ、わかった」
霊夢に呼ばれた事もあり、俺はその事を特に気にせずに神社の中に入っていった___
内容を推敲しました。色々と表現が雑で酷かった……
感想、批判、アドバイス等よろしくお願いします。