今回短いかもしれません。いや短いかもしれない。いや、短いんじゃないかなー……多分。
あと、今回は完全オリ設定入ります。『ハイ、喜んでー!』な人以外はブラウザバックオスヌメです。
それでは、どうぞ。
___秋。
そろそろ広葉樹の葉が色付き、地面を落ち葉で多い尽くす季節。幻想郷では人里の農業をする人々は長い月日をかけて実らせた事に対する喜びの中、実った作物を収穫し、収穫祭を始める頃だ。
妖怪は紅葉等を眺め、他の季節では楽しめない風景を堪能しながら酒を呑む殆ど変わらない日々を過ごす。
そんな秋が今年もまた、妖狐でも神でもある元人間な者にも訪れる___
「……秋だーーっ!」
気がついたら秋が来てそこまで経ってはいない頃、色々と嫌になったので声を上げて縁側に倒れ込む。理由は簡単、落ち葉掃除だ。霊夢曰く、『めんどくさいし、脇とか服の隙間が寒い』との事。めんどくさい事は激しく同意するが、薄着着て寒い寒い言うのはどうかと思う。
「ちょっと寒いし……だるいし……寝たい」
自分の煩悩を呟きながらゴロゴロと縁側で転がる。床がひんやりとしてて腕や足の一部がそれを感じ取っていた。
「あーあ、前は色々とあったのに暇だー……」
妖怪の一番の敵は暇。何処かの偉い妖怪が言っていたらしいが、今はその発言が理解できる。暇すぎる。
「……」
何処までもありそうな高い空。今年は満月の日が晴れだと良いんだが……
「……下に居るのは誰だ?」
上を見上げながら俺は問いかける様に言う。
「……バレてたのかい」
「こんな何もない所に変な神力があったら普通わかるわい」
縁側の下から白い蛇が出てくる。口調からして神奈子の使い魔だろう。
「何しに来たんだ?と言うか何してるんだよ」
「連絡を伝えに来たのさ。あと監視」
「監視って言うより盗撮に近いだろ……」
頭を掻きながら言い返す。そう言えば、昔にこの家が出来立ての時、橙が真っ白な蛇の脱け殻を手に入れてたけど……まさか、な。
「そして伝える事何だが……『ん?もしかして……そこには緑が!?』……うげっ……」
どうやらこの蛇、携帯電話の様に向こうの会話を此方に届ける仕組みの様だ。微かだが諏訪子のいつも通り元気な声が聞こえた。
「……悪い、私はここで。後は諏訪子に任せるよ……」
「え?あ、ちょ、何で!?」
しかし、蛇は何も返事を返さない。しばらくしてから返事が返ってくる。
「おお!緑じゃん!やっほー!」
「お、おう……」
相変わらず神とは思えない神様である。元気すぎでしょ、もうすぐ蛙は冬眠の季節なのに。
「冬眠するのはそっちの紫でしょ?まあ、そんなことより……前、私が“神無月“について話したよね?」
「ああ、したっけな」
とぐろを巻いている蛇を見ながら返答し、思い出す。あの青空教室の時だろう。
「そして緑!最近の功績とか訳わかんない物が色々とあって神在月の集まりに参加が許されたんだよ~!」
「参加?許された?色々って……」
省略やら曖昧すぎて聞きたい事が山積みである。
「そして明後日に集まるから、緑は来る!?」
「俺?俺は……うーん……」
用事やら食料の在庫とかを脳内で確認する。用事とかはまず無い、賞味期限とかギリギリの物は高野豆腐ぐらいだ。滅多に食べないし良いだろう。
「暇で仕方なかったし……行くよ」
「本当に?やったー!聞いた聞いた!?神奈子~!緑が……………」
どうやら終わったらしい。諏訪子が退席した。
「……」
「え……何だ?」
立ち去ろう、とした所をまだいた蛇にジー……と見られる。
そしてそのまま体を立てて……お辞儀。
「……あ、お疲れ様」
無意識下で此方も小さくお辞儀する。すると蛇はそのままスルスルと縁側の下に入って行く。
「……あれ!?お前まだここに居座るのかよ!?」
しかし、すでに白い蛇らしき影は闇に溶けていた___
___守矢神社。
「……!緑さーん!此方です!」
空から守矢神社に降り立つと早苗が手を振って呼んできた。
「あれれ、待ったか?」
時間通りに来たはずなんだが、守矢メンバーは準備完了の様で鳥居の前で待っていた。
「いえいえ、神奈子様も諏訪子様もつい先程来たばっかりなので」
「……早苗は鳥居の前でソワソワしてたけどね『まだでしょうか?』とか『いつ来るのでしょう……?』なーんてね」
「なっ…なな、諏訪子様ーっ!」
早苗の声真似した諏訪子を顔が真っ赤な早苗が追い回す。神様と巫女の関係より仲の良い友人みたいだ。
「準備は整ったのになんでこんな所で時間を喰わなきゃいけないんだい?」
やや苛ついた声トーンで腕を組ながら神奈子は言う。それを聞いた諏訪子は(笑いながら)すぐに戻って来る。早苗も続いて戻ってきたので追いかけっこはここで幕を下ろした。
「それじゃあ緑さん、此方に来てください」
早苗がそう言って先導する。ついていくとそこは俺にとって深い関わりのあるところ___葛井の清池だった。
「ここで神化して、ちょっとだけじっとしていて下さい……あ、紙とか金属類はちょっと預けて下さい。錆びるので」
取り合えず命令通りに神化して刀と魔道書を預ける。
……え?錆びるって?
「よいっ……しょ!あわわ……っと!」
気がつくと早苗は大きな桶を持ってきて池の水を組んで頭の上に乗せる。
「あのー、早苗さん?その水は一体……」
「……目に入ると痛いので閉じていて下さいね?」
ちょ……それって……
「ちょっと待った!今秋!その冷水の様な水浴びたら風邪引くって!」
「いっせーのーで……っ!」
俺の言葉にお構いなしに不吉な掛け声を口にしてゆらゆらと前後ろに体を揺らす。まるで勢いをつけるかの様に。
そして予想通り桶は前に倒れて……
「ストップストップ!……ブッ!」
……もろ浴びた。
「うわっ!寒い!」
「神無月に初参加な人(?)は軽くでも禊をしないといけないので……」
「秋に禊ってどんな凶悪な決まりなんだよ……」
初参加の神様は絶対次の日風邪引いてるでしょ……勿論その中に俺が入る訳ですが。
「それじゃあ、行きましょう!」
「せ…せめて服を乾かしたい……」
俺のせめての願いは通じませんでしたとさ。
___守矢神社本殿。
「本当は部外者の入室厳禁だけど……まぁ、今回は特別ね」
「あ、そう言えば昔に緑が早苗を覗いた事があったよね?」
「……早苗の、何を、だい?」
「いやいや!別になんか早苗が唱えていた所だから!特に変なのは見てないから!」
そんな会話をしながら本殿の中に入った。あの時覗いたときと同じ、懐かしい光景か見える。
「じゃあ……早苗、一番良いやつお願いっ!」
「……何でわざわざ自分に死亡フラグ建てるか分かりませんが……それでは、行きます」
早苗はそう言うと御神体のある大きな台の前に座り、目を瞑る。
「……あ、緑の御神体はどうしよう」
「あ、大事な事を忘れていたねぇ……」
あちゃー、と呟く二柱。二柱は分かっている様に話すが、俺には訳が分からない。
「緑、御神体になる物、できれば霊力の多い物が良いんだけど……何かそこに置いてくれない?」
「何で?」
「ここに御神体を置いて、仮の姿で向こうに現れるんだよ。分社みたいなものさ」
理解は出来たが霊力の高い物……かぁ……なんかあったっけ?
「……!そうだ!使い魔があるじゃん!」
そう言って透明な陰陽玉を取り出す。元は霊力の限りを知らない霊夢の物だから高い……筈。
「ふぅん……それが緑の使い魔かい?」
「透明で……陰陽玉で……これ使い魔?」
「いや、霊力とか込めたら働くぞ?」
諏訪子がペチペチと叩くのでそれを止めてから台の上に陰陽玉を乗せる。これで良いだろ。
「……よし、今度こそお願い!」
「……分かりました!それでは、皆さん方、楽しんで来て下さいね!」
「うん、お土産話沢山用意してくるよ」
手を振りながら諏訪子は言い返す。
……あれ?
「あれ?早苗は行けないのか?」
「早苗は神でも同時に巫女だからね、巫女は神を送る役目だから矛盾って言うのかな?まあ、集まったは集まったでどうなるか先が見えるし」
何?と聞くと二柱揃えて『酒』と短く返答した。なるほど、仕方ないね。
「それじゃあ、行ってらっしゃいませ!」
早苗が最後にそう言うと諏訪子、神奈子、そして俺の体が白く光り始める。
「それじゃあ、向こうでまた会おうね!」
「くれぐれも途中で酒を摘まむなよ?諏訪子」
「え?いや、あの、向こうでまた会おうってどういう___」
そこから先は周りが真っ白になり、意識も薄れてしまい、聞くことが出来なかった___
長くなりそうなので次回に続きます。
重要なテストが近いので長い間更新に間が空きます。受験生だもの、仕方ないね。
それでは、また次回に。