東方の幻想日記 ~人間妖狐迷走記~   作:0%0%0%

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 新章に入りましたー! 多分これが最後の章……?(一様、終章にしておきます)

 あと、初めて知った小説の書き溜め……今までの一年間は何だったのか。

 そして何かとフラグと言うか、あるキャラクターとの絡みが今回異常に多いです。

 あと、きっと後に修正はいるのでそれまで生暖かい目で見ておいて下さい。

 それでは、どーぞっ!


【終章】人の妖狐の幻想日記
~三十頁目(人里~守矢神社)~


 ___人里。

 

 

 妖怪が攻めてきた時からそこまで経ってはいないが、里は完全に復興した。

 理由としては奇跡的に人間が誰一人やられずに助かった事だろう(何者かの魔砲による住宅の破壊が無ければもうちょい早かったが)。

 

 そんな秋の後半、今日も里にある唯一の教育の場、寺子屋は賑わっていた___

 

 

 

 『ゆーびん屋さん、走らんかい…それ! いっちまい、にーまい、さんまい!……』

 

 

 今日も俺はフラリと寺子屋に訪れては子供達の遊びを見守ったり、参加したりをのんびり繰り返していた。

 

 どうしてここに居るのかを話すと……あの後、寺子屋に寄った時に慧音に『緑は話によれば外の世界から来たのだろう? もし良かったら、生徒たちに何か教えてやってはくれないか?』……と、無茶ぶりをしたところから始まった。

 

 そして一時期、無免許教師(幻想郷には免許は無いが)となったのだが、国語、算数等と外の世界とはレベルが違った。やることがまるで違う。国語は俺の苦手な古文がぎっしり詰まっており、算数は使い方すら知らない算盤を使う物だった。と言うか、何で一、二年生の算数なのに数学レベルの物が入っていたりするんだ? ここはイ●ドの学校かよと突っ込みたくなる。それ以前に算盤で並の中学生レベルの二次方程式なんて出来んの?

 

 そんでもって、その辺りは俺には教えられない。オマケで英語なんて俺の大の苦手分野。教えれる訳もない。それに使う機会なんてあるか?。

 

 そして得意分野の理科、社会系の科目は今でもバッチリだったが、何故か説明中に変なスイッチが入り、漫画でよくある『台詞が吹き出しをはみ出してしまう』的な現象が起きたのか、説明中に全ての生徒は睡眠学習をしていた。わりとショック。

 

 

 

 

 閑話休題。

 

 

 まあ、要するに寺子屋での仕事は遊びの見守り等をメインになりましたー。と、言うわけで長かった説明は終わり今に至る。

 

 

 『よーく! 縄を回してー!』

 

 回想が終わった直後、縄を回していた子がそろそろ限界なのか呼んできた。ああ、その名前は安定なのか。あの妖怪、妙な引っ掻き傷残していったな……地味に恥ずかしいんだよ。

 

 「わかった、今行くぞ」

 『わーい!』

 

 なんと言うか、無邪気だなぁ……ここの寺子屋に来るまで、小学生ぐらいの男子は笑顔で背中に飛び蹴りしてくると思っていたがとんでもない勘違いだったっぽい。因みに体験談。あの時は流石に死を覚悟した。

 

 そんな事より子供から縄を貸してもらい、少し揺らしてタイミングを測る(縄の反対は壁に括りつけられていた)。

 

 そして勢いも少しつき始め……

 

 「せーのっ……!」

 

 「……緑さーん!」

 

 声が聞こえて回そうとして上げた手が反射的にピタリと止まった。跳ぼうとしていた子供達が声のした方向を興味深々に見ている。俺もそれにならって門の方を見る……

 

 「やっぱりここでしたか! 色々と聞きましたよー!」

 

 聞き覚えのある明るい声。山の方の神社の巫女でもあり、現人神でもある東風谷 早苗だった。

 

 「おう、やっぱりとか色々と聞いたとか気になる事があるが、何しに来た?」

 

 縄を片手に持ちながら此方に歩いてくる早苗に問う。

 

 「私はよく分かりませんが、諏訪子様が……で、私が聞いたのは何でも、里の守り神になったそうですね!?」

 

 目を輝かせながら期待するように聞いてくる早苗に少し戸惑ったりしながら首を縦に振って答える。諏訪子が一体どうしたんだよ。

 

 「凄いですよ! 大出世です! 下剋上です!」

 「最後、意味違くないか?」

 

 俺の突っ込みは耳には届いていなかったらしく、何故かテンションが高くなっていく早苗。誰かこいつを止めてくれ。

 

 『あの人だーれ?』

 『よーくの知り合い?』

 『何時もの神社の巫女さんとは違うね』

 

 子供たちは初めて(?)見る早苗を前に相談している真っ最中だった。『何時もの神社の巫女さん』とは霊夢の事か?

 

 それよりも、そろそろ早苗のテンションも落ち着いて来るかな。と思っていたその時、子供たちの相談の雑音の中、ある発言が耳に届いた。

 

 

 『よーく新しい彼女さんなのかなぁ?』

 

 

 ……え?

 

 『そうかもね! でも何時もの巫女さんはどうしたんだろ?』

 

 

 え、ええ?

 

 いやちょっと、理解出来ない。

 

 『もしかして振られたのかなぁ?』

 『……もしかして、浮気?』

 

 「いやいやいやいやいやいやいやいやいやぁ!?」

 

 

 どうしてそこまで設定が造り上げられて脱線した。いや、脱線と言うか、脱線した後、そのまま穴に埋められたレベル。いやそれって結局脱線じゃんとかじゃなくて……

 

 「彼女さんってなんだ彼女さんって!? そして何で霊夢との関係に変な誤解が!?」

 

 これはあれか、寺子屋で教育させ過ぎたから悪い方向も育っちゃいましたってやつか。なるほど。……で、

 

 「おい早苗。さっきから静かだが一体……」

 「___」

 

 無言。いや、多少は声を発していたかもしれないが、問題はそんな事ではない。

 

 「おい!? 早苗の頭から凄い量の水蒸気が!?」

 

 早苗の顔は緑の髪に合わないぐらい赤色で、『今、ヤカン乗せたらお湯になる』とかそんなレベルではなく、既にお湯が吹き出ているレベルだった。水蒸気がモクモクである。

 

 そしてハッ、と我に帰ったらしく、目に魂が籠ったが、代わりに顔の赤みが増した。

 

 「なっ、なーなななななななっ!?」

 「発言する前にまず落ち着け!」

 

 そう言って銃を取り出して霊力だけを込めて放つ。銃口から消火器のような勢いで青白い霊力が出て早苗の顔面を包んだ。この霧のような霊力は冷水の様に冷たい。元は神力の用途を探していた時の失敗作だったが、こうして使うのは便利だな。

 

 「げほっ! げほっ……い、いえ、まだそんな関係には……あわわ」

 

 霊力シャワー(現在、仮名)のお陰でなんとか、ある程度平常心を取り戻した早苗は両手を振り、ついでに首も横に振りながら否定する。

 

 「……なあ、結局あれか? 神社に行けば良いんだな?」

 「は、はい。出来るだけ直ぐに来てねと仰られてました」

 

 話がまるで進まないし、これ以上泥沼になるのは勘弁なので話題を切り替える。とりあえず子供達には縄を渡して自分達で遊んでてもらう事にした。

 

 そして、諏訪子がそんなに急かす様な事ってあったか? 何時もは後で……ああ、人里の守り神に関してかな?

 

 「……わかった、もう少しここで見守ってからそっちに行く」

 「そうですか……じゃあ、私もしばらくここにいますね」

 

 何時もの微笑みを向けながら早苗はそう言ってくる。こちらも出来るだけ真似して笑顔を返す。

 

 「んじゃあ、子供達が暇しない様にしてくれよ?」

 

 これに対する早苗の返事もまた、爽やかな笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「緑さん、もう少しですよ」

 「あわ、あわわわわ……」

 

 現在、妖怪の山上空を飛行中。

 

 早苗に手を握って先導してもらいながら飛んでいた…が、早苗は風を利用して飛んでいるので人を浮かす勢いのある風が吹き荒れるので飛びにくいったらありゃしない。いきなり90°程風向きを変えられた時は雷に打たれたらしい大木に突っ込んでも可笑しくなかったと思う。

 

 「風が強いよ絶対落ちるよぉぉぉ……」

 「そこまで怖がられるとは思ってもいませんでしたよ……」

 

 不安定な飛行もそろそろ終わる……と、思ったら

 

 

 ___カシャッ!

 

 

 と、機械的な乾いた音がした。

 

 「……なあ、今気のせいだと思うがカメラの音がしなかったか?」

 「カメラの音……? あっ!」

 

 早苗が急に止まり、行く先を指差した。その先には人の影……?

 

 

 ___カシャッ!

 

 

 「……いやー、風の向きが異様だったので来てみれば……これはこれは、大スクープですね~」

 

 そう言うと黒い羽の生えている女性は更に カシャ!カシャ! と二回撮影してくる。

 

 「……こいつは?」

 「あの方は天狗のブン屋をやっている 射命丸 文 さんです」

 

 「そうです! この私が『文々。新聞』を発行している清く、正しく、美しくの射命丸 文です!」

 

 随分と飛躍した文の自己紹介の相槌は自分の切ったシャッター音だった。

 

 「ああ、番外日記を端っちょに書き込んだ新聞の人か」

 「……なんですか、番外日記って」

 

 早苗が訪ねて来たが文が『はい!』と頷いて話を大声で続けたので書き消されていた。

 

 「いやー、驚きですよ。まさか早苗さんに彼氏さんが出来るとは……ちょいと失礼……」

 

 ………………

 

 …………

 

 ……はぁ!?

 

 「はい!? 彼氏だって!?」

 「え!? ちょ…ちょっと待って下さいよ!」

 

 俺と早苗はあるワードに反応する。今日、その手の話多すぎだろ。

 そんな俺たちを気にせず、文は数枚撮影するとメモ帳を開いてメモを取り始める。

 

 「うん! 山の巫女、謎の妖怪狐の彼氏を持つ……!これで決まりですね」

 「勝手に決めんなああぁぁぁああ!」

 

 大声で叫ぶが構わずペンを手の内でまるで体の一部の様にクルクル回して踵を返す。

 

 「それじゃあ、文々。新聞を楽しみにしていて下さいね~! それではっ!」

 「うわっ!? ちょっと待て……って凄く速い!?」

 「あ、あわわわわわわわわわ……」

 

 謎のブン屋の天狗、文が嵐の様に突然消えた後は一人の妖怪とオロオロしている現人神が残っていた……

 

 

 

 そんな訳で。

 

 

 「や…やっと到着……!」

 「自分の家に帰るだけなのに……ここまで疲れるとは……」

 

 早苗はもうすでに疲労困憊な状態になっていた。確かに俺も色々と疲れた。精神的な意味で。

 

 「す、諏訪子様……只今、戻りました……」

 

 ヘロヘロとした足取りで早苗は玄関に入る。そしてしばらくして玄関から早苗と諏訪子が出てくる。

 

 「やっほ、来てくれたね、緑」

 

 諏訪子が手を振りながら此方に向かって歩いてきた。

 

 「呼ばれたんで。そして何で呼んだんだ?」

 

 そう聞いてみるとフフーン、と鼻を鳴らして後ろに回していた手を細長い物と一緒に出す。

 

 「これは……刀?」

 

 見た感じに物を言うと、恐らく刀だった。もしかしたら刃が違うかもしれないが今はどうでもいいな。

 

 「あんた、天照様に預けてたでしょ? ちょっと手を加えて直してくれたよ」

 「え? これが金治丸なのか?」

 

 金治丸は確か短刀で、おまけに先が折れてしまった筈だ。しかし、目の前の金治丸は長い。鞘に入っている為、刃は見れない。

 

 「本当にこれが金治丸なのか? 持つ部分以外変わってるが?」

 「そうなんだよね~。なんと、昔に使った『十拳剣』を折った物があったからそれを使って鍛えて直したらしいよ?」

 

 はい、と刀が渡されて受けとる……おおっと、結構重いな。

 

 そして柄を掴み、緊張の中、鞘から出そうとする……が、

 

 「……おい、抜けないぞ?」

 

 本気で引き抜こうとしてもビクともしない。今度は少し捻りながらやるが結果は同じ。不良品?

 

 「……緑さん。試しに霊力とか神力を使ってみてはどうでしょうか?」

 「お、名案。じゃあ、神力でやってみる」

 

 神力を両手に込めて鞘と柄を掴みゆっくりと引こうとする。すると両手からどんどん神力が吸われる感覚がした。

 

 

 「おぉ……!」

 「へぇ……凄いね……」

 

 刀を引いて刃を全て出した時に早苗と諏訪子は感嘆の声を上げた。思わず俺も出してしまう。

 出てきたのは輝く青白い刃。まるで霊力を形にしてそのまま刃にした様な感じだ。

 

 「……なあ、これって弾幕を切れるのか?」

 「切れるんじゃないの? 一様、金治丸をベースにして作ったって言うし」

 

 試しに片手で銃を構えて弾を出し、刀を振るう。すると銃弾に青白い線が走り、真っ二つになって消えた。

 

 「……これは天照さんに感謝しないといけないな」

 

 俺はそう言いながら刀を鞘に戻しながら呟いた。

 

 




 文字数オーバーで微妙な終わり方。一様次回も途中から続きます、多分。

 そろそろ挿絵を本格的に描き始めようと思っております。下手絵でまだ練習中ですがどうかよろしくお願いします。

 それでは、次をお楽しみに
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