東方の幻想日記 ~人間妖狐迷走記~   作:0%0%0%

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 書くのに少し時間が掛かった……霊夢戦は割りと難しい……

 それでは、どーぞ!


~三十九頁目(迷いの竹林)~

 「……あれ、霊夢?」

 

 目の前の紅白の人影___霊夢はお祓い棒と札をを構えて浮いている。要するに戦闘態勢だった。そして不用意に札を此方に向けないでほしい。当たるとメチャクチャ痛いからそれ。

 

 「霊夢? 何でこんな所に?」

 「それは私の台詞よ。私は色んな所で妖怪が暴れまわってる妖怪退治をしていたけど、きりがないから元凶を叩きに来たのよ」

 

 俺は先程の異常な量の妖怪を思い出した。確かに、何時もと違って妖怪同士でもお互いが死んでも可笑しくない様な攻撃をしていた。原因は分かる、あの月だろう。

 

 「私達も諏訪子様達の命で元凶を叩きに来ました。慧音さんから竹林に元凶があるって聞いたので」

 

 俺のすぐ隣で早苗が説明した。……いや、諏訪子達は確か『元凶を叩きに』じゃなくて『妖怪退治』って言ってた筈だよな? まあ、やる事は変わらんけどお前は最初、インディ・●ョーンズの鼻歌歌ってたよな?

 

 「へぇ、妖怪退治すらしたことない巫女がよく言うわね」

 「貴女こそ、元凶を叩くよりも先に、妖怪を退治していた方が良いのではないですか?」

 

 バチバチバチ、と視線と視線がぶつかり合う音が聞こえた(気がした)。そう言えば、参拝客やら信仰関係でお互い対立してたっけな。でもさ、だからってこんな所で目からビームを飛ばし合わないでくれ。何処かの不良の喧嘩じゃないんだからさ。

 

 「……緑がサポートについていようと素人には危険よ。早く引きなさい」

 

 ガンの飛ばし合いも終わり、霊夢は凛々しい表情でそう言った。それは早苗に対する挑発か、警告か。俺は霊夢の表情から後者だと読み取れた。

 

 「危険だなんて別に構いませんよ。それに、『素人だから止める』。これを繰り返して何時、一人前になれるんですか。そんな事を二十、三十年間繰り返そうが成長なんて出来ないと思いますよ」

 「俺も今回は諏訪子達に頼まれてるからな。早苗がどんなに無謀な事言っても俺は此方側につく。と、言っても手助け程度しかやらないつもりだがな」

 「すわこと、した。やくそくやぶる、だめ」

 

 早苗の言葉に続いて俺とコロは早苗の味方になる様に言った。

 

 早苗の言ってる事は正しいが、殆どの人がそれを『無謀』と言うだろう。……だが、不思議とそれが只の『無謀』には感じとれない。強い意思があるのだろうか。

 

 「……そっちの事情は分かったわ。個人的に異変解決はパスするわ。___ただし、博麗の巫女として、私として貴女達の無謀な行動を止めさせてもらうわ」

 「私も、守矢神社の東風谷早苗として、諏訪子様と神奈子様の巫女として。そして、緑さんと同じ“現人神”として貴女を倒して進ませてもらいます!」

 

 お互い一歩も引かず、霊夢は友人を守るため(推測での結論だが、だいたい合ってるだろう)。早苗は幻想郷のためなのか、現人神としての誇りのためなのか、異変を解決するためか___

 

 「……来なさい」

 

 そう言い上に向かって飛ぶ霊夢。上の方の広い所に向かったのだろう。確かに、こんな地面に近くては弾幕ごっこはやりにくい。

 

 「……お前の言った事だからな? 俺も手伝うから可能な限りしっかりやれよな?」

 「はい! 霊夢さんが何時も妖怪退治をしていようが今回だけは絶対負けませんよ!」

 

 俺と早苗はお互いの意思を確認し合い、霊夢の方へ飛んで行った。

 

 「覚悟は良いかしら?」

 

 霊夢が俺達が同じ高度に来た時にそう聞いてきた。少しだけだが俺には友人を攻撃する事に少し抵抗があるのだが、遊びの弾幕ごっこであって怪我する事はないし、何度も言うが俺はアシストだ。だから、

 

 「俺は何時でも良いぞ」

 

 「私も、何時でも良いですよ」

 

 俺に続いて早苗が小型のお祓い棒を構えて返事をする。

 

 「___この狂いに狂った幻想郷の月夜。あんたの無謀が通じると思ったら大間違いよ!」

 

 その声を合図に霊夢から札が展開される。それは弾幕ごっこの幕開けであった___

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「早苗! 右!」

 「はいっ! ……はっ!」

 

 飛んでくる札に紛れて此方に向かって飛んでくる陰陽玉を早苗に伝えて射ち落とさせる。

 

 「! 一回下がってろ!」

 「はい! 緑さんも終わったらすぐに退いて下さい!」

 

 早苗の前に飛び出して刀を振るい、壁の様に迫ってくる札を切る___って言うよりも、刀に貼り付かせて道を無理矢理開ける。何故かこの刀は霊力関係の『札』だけは切れない事が判明した。蒟蒻は切れるのにね。

 

 「___任せた!」

 「いきますよ! ___祈願『商売繁盛御守り』!」

 

 俺が退いた所で早苗がスペルカード宣言し、弾幕の空いた道に袖の中の色違いの札を大量に投げつける。早苗の放った大量の札は真っ直ぐ霊夢に向かって飛んでいった。って言うか、随分と物騒な商売繁盛御守りだな。

 

 「霊符『二重結界』!」

 

 札がぶつかる直前、霊夢はスペルカードを宣言し、大きな結界を張った。そして霊夢に飛んでいく筈の札は途中で結界に弾かれて勢いを無くして地面に落ちた。

 

 「流石に正面からは無理っぽいな……」

 「むむ……割りと上手くいったと思ったのですが……!」

 「れいむ、だんまくごっこ、やっぱりつよい」

 

 二人してバラバラになって落ちる札を見ながら悔しそうに呟く。確かに打ち合せなしでここまで出来たのは上手くいったと言えるだろう。

 

 「甘いわね、正面から攻撃をするんだったらもっとスピードをつけなさいよ! ___霊符『夢想封印 散 』!」

 

 スペルカードを掲げて宣言した霊夢は霊力の弾幕を爆発する様な勢いでばらまいた。

 

 「きやっ!?」

 「あっぶね!? コロ! 援護を頼む!」

 

 銃を取り出して俺と早苗に向かって飛んでくる霊力弾を撃ち落としているとコロが魔道本を開きながら弓を構える。

 

 「今だ、コロ!! ___式氷『フリーズリンクアロー』!」

 

 霊夢が再度、霊力の弾幕をばらまいた時に宣言し、コロに一本の矢を射たせた。

 

 「っ!?」

 

 一本の矢は弾幕に当たると弾幕を包み込む様に凍結する。そして近くの弾幕も凍結させ、徐々に凍結する面積を広げていく。

 

 「危ない危ない……」

 

 弾幕の発生源である霊夢まで凍結させる直前で霊夢は飛び退いた。スペルカードは中断した様だ。

 

 「___奇跡『白昼の客星』!」

 

 早苗が頭上に光の玉を発生させて霊夢に向けて針の様に無数の光を放った。

 

 「っ! 中々、あんた達……っ! 思ったより作戦を練ってくるわねっ!」

 

 そう言いながら霊夢は弾幕を避け、最後に札を投げつけて相殺させる。

 

 「複数で動かれると厄介だから……! 神技『八方鬼縛陣』!」

 

 霊夢は宣言と同時に札を重ねていくつか投げた。すると重なった札は帯の様に伸びて枝分かれし、辺りに広がる。

 

 「っ! 早苗! 大丈夫か!?」

 「此方は平気ですよ! ただ狭くて動けません!」

 

 俺は札に囲まれながら小さく舌打ちした。札は刀では切れない、札が速すぎて撃ち落とせない。さっきのスペルカードを使うのが効果的かもしれないが、あのスペルカードは連発は出来ないのだ。

 

 「っ! 気を付けろ! 動くぞ!」

 「きゃっ!? ほ、本当に動いた!?」

 

 気がついたら列を作って飛んでくる赤い札が頬を掠めた。痛む頬を擦りながら早苗に警告しながら札に合わせて移動する。早苗の方も苦戦している様だ。それに比べて霊夢はまだまだ余裕の表情だ。

 

 「……ったく、今まで助けてくれた霊夢が敵にまわるとここまで辛いとは……」

 「お褒めの言葉として受けとるわ、さあ、どう突破するのかしら!?」

 

 札の列に紛れて他の弾幕も飛んでくる様になってきた。本当にヤバィか、そう思った時、早苗が大声を上げた。

 

 「___緑さん! 二人で合わせて攻撃して、この札を吹き飛ばしましょう!」

 

 確かに、二人でスペルカードを放てば吹き飛ばせる。しかし、余程強力でないと完全に吹き飛ばせないだろうし、二人の距離が離れた状態の攻撃では威力はそこまで出ない。なので合流する為にも、札も動いているので弾幕を刀で遮るタイミングを見る必要がある。

 

 「いいか、俺が札を遮ったらすぐに合流するぞ!」

 「はい! 何時でもいいですよ!」

 「そろそろ、うごくむき、かわる」

 

 時計回りに少しずつ動いていた札の列はコロの言った通り、反時計回りに変わる。その瞬間、俺は札の列に刀を突っ込んだ。

 

 「ぐっ……! よし!」

 

 刀の押される力と流れてくる霊力に負けない様に力と神力を流して遮る。その隙に早苗が合流出来た。

 

 「緑さん! 大丈夫ですか!?」

 「ちょっと、疲れるなこりゃ…… 」

 

 刀を引っ込めるとすっかり力を消耗してしまった。刀の白い輝きも鈍くなる。

 

 「悪いけど今すぐに強力なスペルカードは使えないな……」

 「でしたら……少しだけ力を貸して下さい!」

 

 力を貸す。そう聞いてもどういう意味だろうかと考えたが、ある答えにたどり着いた。

 

 神と巫女。その関係としては大雑把に言うと、巫女は神に力を貸してもらう様に頼み、神は力を一時貸すかどうかを決め、力を卸させる。つまり、神として早苗に力を卸す。と、言う訳だろう。

 しかし、守矢神社の神でも無いのにそんな事できるのだろうか?

 

 「……わがままだと思われますが、霊夢さんに見せてやるんですよ。私も私で強いって事を!」

 

 飛んでくる弾幕を避けながら早苗はそう続けた。真っ直ぐな瞳でしっかりと俺を見て言った。

 

 ___そうだ、神様は人の手助けをして、願いを叶える存在だ。

 

 

 「……失敗するかもしれないからな。気を付けろよ!」

 「はい! とっておきを霊夢さんに見せてやりますよ!」

 

 俺の呼び掛けに対し、自信満々にそう返事する早苗。

 

 「……コロ、一回戻ってくれ」

 「うん。わかった」

 

 コロを陰陽玉に戻し、俺はその場で目を瞑り集中する。

 

 「……っ!?」

 

 遠くから霊夢が驚く様な声を出した。当たり前だ。こんな所で神卸しをしているのだから。

 

 「くぅ……っ!」

 

 神力を早苗に向けて送ると苦しそうな声が聞こえてくる。一瞬、神力を送るのを躊躇したが、『まだ大丈夫です!』早苗に言われた。

 

 「___もう少し、もう少しで送り切れる……!」

 

 早苗に負担のかからない程度に出来るだけ神力を送る。もう少しで送り切れる。

 

 「___よし、行け!」

 「っ! はい!」

 

 神力を早苗に卸し終わり、俺は目を開眼させて大声を上げる。

 

 早苗は腕を大きく動かし、何かの図形を描く。体から大量の神力を放出しながら図形を大きく描く途中で青白く、薄ぼんやりと俺に生えている狐の耳と尻尾が早苗から見えた所から俺の送った神力だとわかる。本当に成功した様だ。

 

 「さあ、とっておきの奥義ですよ! これで貴女を倒して見せますよ!」

 

 大きな図形を描き終わった早苗が霊夢に向かって言う。青白い図形は更に光を増した。

 

 「___伍芒『弾幕ペンタグラム』!」

 

 宣言と同時に図形からその図形と同じ大きさの五芒星が大量に飛んで行く。

 

 「なっ___!?」

 

 

 霊夢の弾幕を打ち破りながら一斉に霊夢に向かって殺到する。そして霊夢も結界を張る暇もなく、弾幕に飲み込まれた___

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 全て戦闘で終わってしまった……もう少し書きたかったのですが……畜生。

 そんで久々にオリジナルスペカが出てしまったり……でも、今回はちゃんと作ったよ!? 魔法もエキサイトな翻訳サイトからやって来たんだよ!?(ぇ

 あと、今回出てきた早苗の神降ろし。あれって原作とか漫画では見たことないけど早苗って神降ろし出来るのだろうか……うーむ。

 そんな訳で次回もお楽しみに。
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