東方の幻想日記 ~人間妖狐迷走記~   作:0%0%0%

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 前回の宣言どうり、戦闘多目です。前に前編と後編になると言いましたが、中編になってしまいました。普通に嘘つきました。

 それではどーぞ。


~四頁目(八雲家~紅魔館)~中編

 なんやかんやあって、俺は現在、家の前に居る。

 

 

 「___緑、スペルカードルールについては覚えているわね?」

 

 

 

 スペルカードルールとは___

 

 

 博麗神社の巫女が作った妖怪同士による殺し合いや、妖怪に人間が挑める様に調節された試合の様な物である。

 

 基本は“スペルカード“を宣言してから自分の必殺技を出す。しかし、相手に技を出す意思が伝わればスペルカードを使わず宣言しても良い。

 

 技を出して当てれば勝ち。技を決めた数だけ攻略されたり技の指定時間を越える、こちらが一定ダメージを受けると負けになる恨みっこ無しの戦いである。

 

 また、いかに攻撃を当てるかよりも美しさという精神面の戦いでもある。

 

 

 

 

 

 

 

 「なぁ、空は飛べても俺は弾幕を飛ばせないぞ?」

 「ええ、だからはい。これ」

 

 俺は今言った通り、空は飛べても弾は飛ばせない。そう言うと紫は鈍く輝くL字型の何かを渡してきた。

 

 「っ!? これは不味いんじゃ!?」

 

 紫は鉄製の重量感ある物体。拳銃を渡してきた。殺し合いを防ぐためのスペルカード戦なのにこれは不味いのでは? そう思ったので速やかに返そうとしたが、

 

 「大丈夫よ、皆の使う弾幕が出るようになっているらしいから。あと他にも色々な弾が撃てるわよ」

 

 そう言い紫はスキマから数々のマガジンを出してきた。……今さらだが、女性が次々と銃を出すってのが想像できない。女性が銃を持つイメージはバイオ●ザードぐらいだ。

 

 「弾は貴方の妖力、霊力、今は無いけど神力を使うらしいわ」

 「え、なに? つまり弾切れしないて事か?」

 「いや、下手したら死ぬ」

 

 その瞬間、俺は銃を落として金縛りのように固まる。そして偶然通り掛かってそのやり取りを聞いた籃は運んでいた茶を盆の上で溢してしまった。

 

「あー、嘘よ嘘。そんな反応されるとは……あ、あとこれも持っていって」

 

 珍しく反省した紫はそう言うと模様のついた札を渡してきた。

 

 「これは?」

 「それはね、なんと___«「会話ができるのよ」»

 「うわっ!?」

 

 突然紫の声が札から聞こえて思わず地面にピシャリ、と叩き付けてしまう。

 

 「いや、そこまで反応しなくても……これは通信札。最近、私の作った陰陽玉の様に通信する機能があるのよ。ああ、それと___」

 

 

 

 その後、色々説明を受けて俺は紅い館を目指して飛んでいった。

 

 

 「……大丈夫なんですか?」

 

 玄関に残っていた籃が紫に聞いた。

 

 「ええ、きっとうまくいくわ」

 

 紫はそう確信していたが、その時俺はそう言っていたことなど知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 ……森の途中でルーミアと言う名の妖怪にあったが、

 

 「食べても良い人材?」

 「人じゃねぇ」

 「そーなのかー」

 

 ……で済み、湖との妖精では何故か変に意気投合してしまった。本当に何故。

 

 「じゃーねー」

 「ああ、さよなら」

 

 氷の妖精の見送りを受けながら、俺はもう、すぐそばの館に飛んだ。

 

 「よ……っと」

 

 上手く着陸する時、体を少し浮かして地面に降り立った。まだ、これは気の抜けない動きの一つだった。

 

 レンガを積んで作られた門に差し掛かる時、

 

 「ZZZ……」

 

 門の前に寝ている少女がいた。って言うか、立ちながら寝てる……

 

 「あー、あのー……」

 「ZZ……!」

 

 その少女は飛び起き、辺りを警戒し、

 

 「貴方、何者!?」

 

 ……と俺を警戒した。反射は早いがその前が遅ぇ……

 

 「ん? 俺は緑だ」

 「あ、あの宴会の人ですね、どうぞ」

 

 と言ってきたので俺は先に進む……が、

 

 「……はっ! 待て! 何しに来た!?」

 

 突然呼び止められた。と言うか今、流れに流されて通しかけたよな?

 

 「ちょっとここの異変を止めに来ました」

 「あ、そうですか。どうぞ」

 

 今度こそ俺は先に進んだ(館の扉を開けたとき、門から静止の声が聞こえた気がするが……)。

 

 そういえば、あんな人は宴会の時に居なかったはずだが……(俺が忘れただかも知れないが)誰かに教えてもらったのだろうか……?

 

 

 

 

 

 扉を開けた先は薄暗い……図書館?まあ、俺は図書館にいた。

 

 「なんで入ってすぐ図書館?」

 

 もちろん、答える人はいない筈だが……

 

 «「ちゃんと奥は館になっているわ」»

 「うわわっ!?」

 

 俺の腰の所から紫の声がした。俺は驚き転倒した。

 

 «「ちょっと、今何が起きたの!?」»

 「俺の寿命を3cm縮めた」

 «「cmって……単位違うし……」»

 

 そんな馬鹿げた会話をしていると知らない声が聞こえた

 

 「そこの獣」

 「……誰だ?(獣って……)」

 「独り言うるさい」

 

 そこに座っていたのは紫色の髪の変わった服を着た少女だった。

 

 「あー、今は一人だが一応もう一人いるんだ……」

 「……そう」

 

 興味無さそうに言いながら読んでいた本を閉じた。なんか悔しい。

 

 «「私達は異変を止めに来たの」»

 「“達“って……戦うの俺一人なのに……」

 「……で、用件は?」

 «「それは…「霧の出しすぎ困る」な!? 霊夢!? なん「私もいるぜ?」魔理沙も!?」»

 

 なんと、霊夢と魔理沙の声が陰陽玉からした。腰につけた札からギャーギャー聞こえるのを見て、少女は口を開いた。

 

 「……それ、どうしたの?」

 「すまん、放送事故」

 「いや、今魔理沙の声がしたけど……」

 

 この少女は魔理沙のことを知っているのだろうか?と言うことはこの子も魔法使いだろうか?

 そう言うと少女は立ち上がり、空を飛んだ。

 

 「緑、そいつはなかなか強いぞ……?」

 

 聞こえたのは魔理沙の声、表情は見えなくても魔理沙もかなり焦っている様だ。

 

 「___さあ、いくわよ!」

 

 

 そう言ったと思ったら少女の差し出した手が青白く輝き出した。

 それがこの戦いの合図だった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うわっ!?」

 

 青白い炎が俺の足元に飛んできた。危ない危ない、尻尾に火がついたら大変だ。

 

 他の飛んできた炎が、本棚に当たったと思ったら一瞬、透明な板のようなものが出てきて炎を防いでいた。……これが魔法なのだろうか?

 

 「どうすりゃいい!?」

 

 札に向かって俺は聞いた。

 

 «「まず飛んで戦いなさい!」»

 

 霊夢が落ち着いた指示を出す。流石プロは違うなぁ。

 そう思いながら時々、頭をかすめる炎弾をかわしながら俺は相手と同じ高度まで飛んだ。

 

 「……巫女までいるのね」

 

 相手はそう言いながら脇に挟んでいた分厚い本を開いた。

 

 «「! 緑、避けろ!」»

 

 魔理沙の注意。しかし、遅かった。

 

 

 

 

 

 「土符『トリリンシェイク』!」

 

 

 

 宣言を聞いた瞬間、冷や汗が出た。

 

 ___これがスペルカード。

 

 自分の頬を汗が伝っていくのが感じられた。

 

 相手の周りから沸いている黄色い弾幕、これが一斉に俺に向かって襲って来る。

 

 「なっ! これは……!?」

 

 周りを不規則に飛ぶ弾幕。反撃は出来ず、かわすのが精一杯だった。

 

 「痛ぁ!?」

 

 通りすぎた筈の弾丸が俺の尻尾に当たる……が、これはルール上ギリギリセーフらしい(自分的にはアウトか気がするが)。

 

 尻尾を擦り、涙目になりながらも次の弾幕に備える。

 

 「……よく避けるわね」

 「ドッチボールは避けるのが得意だったからな」

 

 余裕はないが、落ち着いて答えた。このわずかな時間で冷静さが戻ったのかもしれない。

 フッ……と周りの弾幕が消えた。制限時間を過ぎたのだろう。

 

 「喰らえっ!」

 

 消えた隙に銃に込められたありったけの弾丸を相手に撃ち込む……が、

 

 「霊力も使えるのね……妖怪なのに」

 

 目の前にあるのは緑色の透明な結晶。見事に俺の弾丸を受け止めていた。

 

 «「緑! 他の弾を使いなさい!」»

 

 必死な頭に紫の声が響いた。その瞬間、一気に俺の脳は何かを理解し、紫が言い終わるか終わらないかのうちに行動に移っていた。

 

 「食らえっ!」

 「!?」

 

 放った弾丸が暗い図書館に光を撒き散らした。

 

 「___っ!」

 

 光が収まった後、相手はひたすら俺を探していたが、

 

 「動くな___!」

 

 俺の方が少し早かった。

 

 なんとか俺は相手の背後に回り込んで俺は銃を至近距離で向けた___

 

 

 

 

 

 

 

 その後はなんとか綺麗に収まり(相手の降参)お互い怪我無しですんだ。

 

 俺が勝った原因は相手、パチュリーがいつも暗い図書館に居たからだ。もし、今のが利かなかったら……そう考えると怖い。

 

 俺は魔理沙の漁っていけと言う言葉を無視し、図書館を後にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 «「緑、すごいじゃないか!!」»

 

 魔理沙が俺を誉めるが実感が沸かない。

 

 「……何故か体が勝手に動いた感じが……」

 «「まあ、勝ったからいいじゃない、そんなことよりそろそろ目的地につくわ」»

 

 霊夢の声を聞きながら俺は回りを見回す。中までうんざりするぐらい紅が続いており、俺の目を狂わせていた。

 

 ……そして何より、

 

 「お前ら、暇そうだな……」

 «「だってねぇ……」「退屈だしな」「らーん、お茶持ってきてー」»

 

 観光組がとても退屈そうだった。人が必死な中……

 

 «「とりあえず(もご)もうすぐでつくわ(もご)よ」»

 「おい!? なんか食ってるし!?」

 

 紫が何かを食いながら喋ってきた。朝ご飯の後に何も食べてない俺には地味に地獄だった。

 

 「___何しているの?」

 

 のんきな会話をしているといつの間にか前にどこかで見たメイドを見た。

 

 「まあ、いつぞやの妖怪じゃない。ずいぶんお変わりになったようで」

 「そこには触れるな、気にしてる」

 「あら、失敬」

 

 俺の尻尾と耳を見てクスクスと笑いながら言ってきたメイドは、まるでそう思っていない様な態度で返事をした。

 

 «「……咲夜ね」»

 「あら、声も変わったようで」

 

 やっぱり、このメイドは咲夜と言う人だ。あと、なんだよ声変わりって失礼な。

 

 「……生憎だけど今はお茶を出せないわ」

 「それは残念だ。皆が一服してるから俺もお茶したかったんだがな」

 

 俺は腰の札を指差す。咲夜が頭に?を浮かべていた。

 

 「そう言うことだから、改めて来てね」

 «「こっちの要件は今でも…… いや、今じゃないとできないな」»

 

 突然、魔理沙がそう言う。

 

 「?、何かしら?」

 「霧の事だな」

 

 俺が言った瞬間、待ちくたびれ様に咲夜が笑った。

 

 「……言っておくけど、お嬢様には会わせないわよ」

 「じゃ、無理矢理にでも会わさせてもらう」

 

 俺が言った瞬間、相手から一気に殺気が溢れ出る。

 

 「それでも貴方は会えない。貴方の時間は私の物。尻尾が生えた程度の妖怪に勝ち目は無い……」

 「なにそのジャ●アン論」

 

 

 俺が軽く突っ込みを入れ、そしてスペルカード戦が始まった___

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 周りを見ると銀の軌跡で埋め尽くされている。

 どれの軌跡も動いているのに目立つ紅色の隙間一つ無かった。

 

 「そんな調子じゃ私に会う以前の問題ですよ?」

 

 俺は一回被弾した。ルールでは力尽きるか、技がなくなるか等で終わるまで続くが、この調子では絶対負けてしまう。

 

 「室内全て銀に染め直したのかと思うぐらいだな……」

 「お嬢様は銀が嫌いですわ」

 

 そこじゃないし……先程から俺も反撃をしているが簡単に避けられてしまったりナイフで防がれてしまう……

 

 「それじゃあ、私の番!」

 

 彼女の手にあるのは一枚のカード。

 

 

 

 

 「幻象『ルナクロック』!」

 

 

 宣言した後、咲夜を中心に弾ける様な弾幕をばらまいた……が、

 

 「な!?」

 

 飛んできた弾幕は米粒のような弾だった筈。しかし、いつの間にか先程投げてきた銀の投げナイフが混ざっていた。

 

 「くっ! ……と!」

 

 俺は間一髪で伏せてナイフを避けた。

 

 




 端末での文字数オーバーなので、次に続きます。

 これだと後編で終わらないかもしれませんが、どうかよろしくお願いします。
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