運命は無情か厚情か   作:八ツ奈豆

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どうも八ツ奈豆です
さぁ~て終夜君、宴会だよぉ
終夜「どうせカット入れるんだろ」
なぜバレたし……
終夜「原始人のやろうとしてることぐらいわかる」
原始人原始人っておめぇ、山にいた奴に言われたかぁねぇよ……
終夜「お前より頭いいが、なにか?」
うぜぇ……

さて、今回は少し遅れてしまいました申し訳ない……
それでも、最後まで楽しく読んでいただけたら幸いです
どうぞ!




 広大な、凹凸のない砂漠。あるのはあまりにも小粒な砂のみ。にもかかわらず、暑くも寒くもない。

 空を見上げると、真っ黒い雲が隙間なく空をおおいつくしており、雷鳴が鳴り響いている。しかし、雨は降っていない。

 砂を撫でて進んでいたそよ風が、そこに一人立っていた幼い終夜の短い髪を揺らす。終夜は泣いていた。地に広がる砂を見て、泣いていた。

 

 

「!?」

「うわっ! びっくりした……」

 終夜が急に目を覚まし、飛び起きたため、隣でお茶を飲んでいたフランが驚いた。

「……夢か……前にも同じような夢を見たな」

 先程の夢を見るのは二回目だ。しかし、今回は一回目のときよりも感覚などがリアルに感じた。また、目を覚ました終夜は一回目と同じように、涙を流していた。

「畜生……変な夢だな……」

 終夜は涙を拭いながらそう呟いた。

「悪い夢でも見たんだね。でも終夜、こんなところで悪夢を見れるなんてある意味凄いよ……」

 終夜が寝ていたのは縁側である。宴会が始まるまでまだ時間があったので、博麗神社の縁側で休んでいたら寝てしまったのだ。

「見てしまったものは仕方ないだろ? それに、俺も見たかったわけじゃないんだ」

 終夜はため息をついた。すると、霊夢がやってきた。

「二人とも、宴会の準備できてるから来なさい。特に終夜は主役なんだから」

「主役?」

「宴会の主役って意味よ」

 この宴会は終夜の遅すぎる歓迎会のようなものであり、終夜が主役なのだ。

「宴会にも主役があるんだな。じゃあ、行くかフラン」

「わかった~」

 博麗神社の庭には既にかなりの人数が集まっていた。そのなかには終夜が見たことのない顔ばかり。

「人、多いな」

 終夜が呟く。

 人がこんなに集まった場面を見るのは始めてなので、驚いているのだ。

「早く入ってきなさいよ。適当に自己紹介したら嫌でも馴染めるから」

 霊夢が終夜の背中を軽く押した。

「わかったよ」

 

 

 

白玉楼

 

「さてと、行きますか」

 暁雅は読んでいた本にしおりを挟み、懐にしまった。今から「用事」を済ませに行くのだ。

 横に置いてあった二本の刀のうち一本を取り、鞘から抜いて刃を数秒眺めると、鞘に戻して腰に差す。それをもう片方の刀で繰り返す。そして立ち上がり、フゥーと深呼吸をする。

「っと……忘れるところでした」

 暁雅は部屋の棚からある物を取りだし、首に巻いた。

 真っ白いマフラーだ。

「まだ少し時間がありますねぇ。ゆっくり行こうっと」

 白玉楼には暁雅以外誰もいない。その静かな白玉楼の中をゆっくりと歩き、出口へと向かう。

 暁雅の心の中はワクワクで満ちあふれていた。

 

 

 終夜は博麗神社の階段の一番上の段に座り、ぼーっとしていた。

 集団に入って自己紹介(名前だけ)をし、軽く食事を取ったらすぐにここへ来た。

 馴染めなかったわけではない。ただ、終夜がこういうことに慣れていないため、少し休憩しているだけだ。

「隣、よろしいですか?」

 後ろから声をかけられたため振り向くと、そこには妖夢が立っていた。

「ど、どうぞ」

 やっと覚えはじめた敬語を初めて使い、終夜は頷いた。

「私は魂魄妖夢といいます。種族は半人半霊です。よろしく終夜さん」

 妖夢は終夜の隣に座ると、自己紹介をした。

「よろしく」

「無理に敬語を使わなくていいですよ」

「助かる」

 終夜は遠慮なくいつもの口調に戻す。

「ところで、宴会は苦手ですか?」

 終夜がこんなところにいる事に疑問を感じ、妖夢が話を変えた。

「こういうのに慣れてないだけだ。それに、俺にとってはそれを見てるだけで楽しい」

「そうでしたか。確かに、山で一人だったのですから慣れてないのは当然かも知れないですね」

「何!? なぜ知ってる」

 終夜は自分の過去を話すことはめったにしない。当然、自己紹介でも話すことはない。そのため、妖夢が知っているはずがないのだ。

「その反応からして本当みたいですね。私の勝手な考えに過ぎなかったんですが」

「どういうことだ……」

「まあ落ち着いてください。周りに聞かれるとまずいでしょう?」

 終夜を落ち着かせ、妖夢は続ける。

「私は冥界にある白玉楼というところに住んでいます。白玉楼には私の他に二人、住んでいるんです。一人は私の主、

幽々子様。もう一人は、暁雅という人です」

「!?」

「その暁雅という人なんですが、なんというかよくわからない人で、意味不明な行動をしていることが多いんです」

「……」

「しかしその意味不明な行動を見ていると、どうもある人物を……つけていると言ったら近いでしょうか。よくわかりませんが。そしてある時、一度だけ暁雅さんはその人物の名前を口に出したんです。「終夜さん」とね」

「お前は俺のことをすでに知っていたのか」

「そうです。あと、なぜ貴方の過去がわかったのかと言いますと、暁雅さんの行動や発言から容易に想像できました」

「待て。なぜあいつは俺の過去を知っている」

「それは知りません。あの人ほんとに謎ですから。あ、今「あいつ」と言いましたね? やはり会ったことがあるんでしょうか」

「ああ 何週間か前にな」

「そうでしたか。やはりよくわからない人です。では私はこれで。今度一緒に稽古でもしましょう」

 妖夢は立ち上がって一礼した。

「よろしく頼む」

 終夜がそう言うと妖夢は戻って行った。

「妖夢……なんのつもりだ……」

 

 

 

 宴会は終わり、ほとんどの人が帰った。終夜はあの後、結構いろんな人と話し、知り合いを増やしたが、疲れた。

「終夜」

「なんだ」

 博麗神社の縁側に座っていた終夜に霊夢が話しかけてきた。

「これ、さっき紫からあんたに渡しといてって言われて預かったんだけどなんだかわかる? 幻想郷に来る前に終夜が着けてたとか言ってたけど」

 それは、黒い結晶のような物がついたネックレスだった。結晶の色は真っ黒ではなく、かざせば向こう側が少し見えるくらいの薄い黒である。

「これは……! 無くしたと思っていたんだがな。感謝する」

「かなり大事な物だったみたいね。お礼なら私じゃなくて紫にいいなさいよ」

「わかった」

 終夜はそれを受け取ると首に着け、結晶の部分は服のなかにしまった。

「終夜、片付け終わったんだし、そろそろ咲夜と帰った方がいいんじゃないか?」

 今度は魔理沙が来た。

 今まで終夜と咲夜と霊夢と魔理沙で宴会の片付けをしていたがそれも終わった。なので今は結構遅い時間である。

「そうね、お嬢様達が心配だし帰りましょう」

「悪いな咲夜。わざわざ残ってもらって」

「終夜が残るならあなたも残りなさいってお嬢様に言われたのよ。帰り道わかるかどうか怪しかったからだと思う」

「普通にわかるわ……」

「帰るなら早く帰った方がいいじゃない? 魔理沙、あんたもよ」

「わかってるぜ……」

 霊夢が言ったため全員帰ろうとしたときだった。

 

「帰ってもらっては困りますねぇ。寂しくなっちゃいます」

 

『!?』

 四人が一斉に後ろに振り返った。

 博麗神社の鳥居の上に声の主は座っていた。笑顔で四人の方を見下ろしている。

「暁雅……!」

 終夜は暁雅を睨み付け、呟いた。

「いや~やっぱり登場シーンはこういう高いところが一番ですよねぇ」

「暁雅……レミリアから聞いたわ。終夜と交戦したらしいわね。へぇ、あいつがそうなんだ」

「私も知らされたわ。念のため知っておいた方がいいって言われたけど、ほんとにその方がよかったようね」

「あいつか。終夜と交戦したのを実際に見たぜ」

「よっと。さて、早いとこ始めましょうか」

 暁雅は鳥居から飛び下り、着地すると刀を一本抜いた。

「やり合おうっていうのね。誰と勝負したいのかしら?」

 霊夢が暁雅に問う。

 しかし次の瞬間、暁雅が消えた。

「その質問は無意味です」

 暁雅は四人の背後に立っていた。そしてその場で刀をなぎはらう。

 四人はすぐに散り、暁雅の刀は空を斬った。

「凄まじい速さね……」

 咲夜が呟く。

「アハハ♪ 私は最初からあなた方全員を相手にするつもりですよ?」

 暁雅は不気味な笑みを浮かべた。




以上です
さて、次回また戦闘ですが終夜さん。勝てる見込みはありますか?(マイクを終夜に向ける)
終夜「バキッ(マイクを握り潰す) まあ、どちらとも言えないが結果によっては目の前の奴を捻り潰したいと思う」
あぁ、昨日せっかく買ったマイクがぁ(百均のオモチャ)
え? てか目の前の奴って僕じゃね? 脅迫じゃね?
暁雅「まあまあ終夜さん。原始人なりに頑張ってるんですからそれくらいに」
フォローになってねぇ
終夜「いたのか……そういえばさっき思ったんだが、お前いきなり後ろに回り込んで刀なぎはらうの好きだよな」
暁雅「だってカッコいいじゃないですかああいうの」
終夜「時間の無駄だったか……原始人、早くしめろ」
なに? 僕もう原始人で通っちゃってるの? 扱い酷くね?
(注意 前書き後書きの終夜は本編とは若干違います)

はい、こんな感じで不定期更新ですがどうか次回もよろしくお願いします
それではまた!
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