俺とところてんのリリカル世界冒険譚   作:鷹売りのタカさん

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意外と早く2話目投稿できた。


楽しんでいただけたら幸いです。


俺とところてんの旅立ち

あらすじ:生まれて初めて、生きたところてんを食べました。でも、おいしくありませんでした。

 

 

 

 

 

 

「――――で、おまえは一体誰だ?」

 

 

 

ところてんの頭と腕を残した全ての部位を胃袋に納めた俺は、早速思いついた疑問を口にした。

 

 

頭と腕だけになったところてんは涙を流しながら、「こんなに食べてもらえたの初めて・・・」と嬉しそうにしていた。そこは別に良かったのだが、涙を拭っている右手に握られたハンカチにびっしりと書かれている「ぬ」という文字を見ていると、なんだか無性に鬱陶しくなったので、無言でひったくって放り投げてしまった。

 

ところてんは驚きと悲しみが合わさったような表情で「ぬのハンカチ」と叫んでいた。何故だか知らないが、不思議と罪悪感が湧かない。このところてんに対して全くと言っていいほど罪悪感が沸かない俺は心の荒んだいけない子なのだろうか、とちょっと自分を責めた。

 

 

「くっ・・・こいつありえねぇ・・・人間じゃねぇよ・・・・」

 

 

「頭と腕だけの奴にありえねぇって言われた・・・おまえそれどうにかならない?」

 

 

「なるぞ。ちょっと待ってろ、今から生やすから」

 

 

「生えんのッ!?」

 

 

 

「ん~~~~~~~ぁふんッ!!!!」

 

 

 

ニョキ

 

 

 

「生えたッ!? ニョキって生えた!!? ってか掛け声キモッ!!」

 

 

 

最近のところてんは無くなった部位を生やすことができるんだ、と大変感心した。

 

 

ところてんは生えた部位の調子を確かめるように足をしきりに動かしている。ドラ○ンボールみたいだなとか思ったり思わなかったりしている俺は、いい加減このところてんの素性を知りたくなり、先ほどと同じ質問をぶつけた。

 

 

「言い忘れていたな。俺はところ天の助だ。神って奴におまえのところに言って手助けをしてやれって言われて来たわけだが・・・」

 

 

「そうか。ちなみに俺は天野城助だ。よろしく」

 

 

 

ところ天の助という名前を聞いて、俺は生前読んでいた『ボボボーボ・ボーボボ』というマンガのことを思い出した。道理でどこかで見たことあると思ったわけだ。

 

 

・・・というか、生きたところてんという点から真っ先に思い出せなかった自分が悲しくなってきた。

 

 

 

「手助けって言われても、特に助けてもらうことってないぞ」

 

 

「いや、なんか俺もよく分からねぇけど、ここはおまえの前世に存在したアニメの世界らしい、えっと確か・・・・・」

 

 

 

「なんだなんだ? 俺前世じゃあ結構マンガとか好きだったからそういうの大体分かるぜ」

 

 

 

「分かった・・・え~っと・・・長かったんだよなぁ・・・『非行少女クリティカルラクダ』?」

 

 

 

「ねぇよんなモン!! あってたまるか!!!」

 

 

 

「そうだそうだ、神からおまえ宛の手紙を預かってんだ。それに書いてあるはずだ――――ほらよ」

 

 

 

天の助から2枚の手紙を受け取り、それに目を通した。

 

 

 

~~~~~~~~~

 

 

天野城助君、ご機嫌はいかがかな?まぁご家族のことがあるからあまり良い気分ではあるまい。

 

まずはそのことについて謝りたい。

 

我々神によって意図的に転生させられたものは、加護の様なものを生まれつき授かっており、何故か普通の人間より特殊な人生を送りやすいのだ。多分君に突然訪れた不幸な事件も、その特殊な加護によるものだと思われる。

 

我々の所為で辛い思いをさせてすまなかったと心より思っている。

 

 

さて、話は突然変わるが、君のいる世界は、曰くアニメの世界という奴なのだ。『魔法少女リリカルなのは』というアニメなのだが、聞き覚えはあるかね? 

 

このアニメの世界について、一見するとなかなかかわいらしいアニメだが、かなりの危険も孕んでおる。神の加護を受けたままでそんな世界でまともに生きていくのは大変困難だと思える。これまでに何人か、別の世界に君と同じく転生をしたものがいるのだが、その者達は皆一様に特殊な能力を授けてもらえるように我々に願っており、特に手助けはしなかったのだが、君の場合は友達を一人要求しただけで特殊な能力は備わっていない。

 

よって、私の独断で、君に特別な能力を与えようと思ったのである。

 

君が生前『ボボボーボ・ボーボボ』を全て読んでいたことは知っている。なので、君にはその作品における能力である『真拳』を授けた。真拳以外の能力も一応使える。

 

『真拳』には、何かと細かいルールが多い。よってそのことについても説明しておきたいと思っている。

 

 

・毛の王国民と同じく、体内に『毛玉』を有している。また、毛玉はリンカーコアと融合している。

 

 

・バビロンの試練を終えた状態

 

 

・オナラ真拳の封印は解放済み

 

 

・オブジェ真拳の奥義を使うために、真拳使いのエネルギーの代用として、魔力を使用できる。

 

 

・『闇拳』の使用は可能だが、闇の世界がないため『闇継承の儀』は行えない。

 

 

・レアスキルとして『ボケ殺し』がある。これはON,OFFを切り替えるため、体のどこかにスイッチを付けた。

 

 

・極悪斬血真拳、プルプル真拳、夏真拳など、武器や体の性質によって使用できる真拳は、使用する度にその真拳にあわせた武器を召喚できたり、体質に変化させる。

 

 

・カンチョー真拳に命を掛ける必要はないが、代わりにその日の間は真拳などが一切使えない。

 

 

・信じれば空が飛べる。

 

 

 

こんな所だろう。他にもいくつかあるが、重要なのは上記のものくらいだろう。

 

また、君のレアスキルとして『ギャグ補正』がある。これがあればまず簡単にやられはしまい。

 

 

さて、また話は変わるが、今度は非常に重要な内容だ。

 

 

その世界だが、君の転生の際に、またへまをやらかした神がおる。その所為で、本来の因果律から少し外れてしまい、物語とは違ったことが起こってしまうようになってしまった。

 

そこでお願いだ。その因果律の修正を、天の助と共にやってはくれないだろうか。勝手なことを言っていると思うだろう。しかし、そちらからも干渉してもらうのがもっとも解決への近道なのだ。

 

 

解決のためには、『海鳴市』という場所に行かなければならない。そこが物語の舞台なのだ。住居もこちらで準備する。君が天の助と2人で住んでいても問題が無いように情報操作もする。

 

もちろんこれは強制じゃない。君には当然断る権利がある。

 

この町に残って天の助と2人で住んでもらっても構わない。その時は、君に住みやすいよう情報を操作しよう。

 

焦らなくても良い。じっくり考えてくれ。物語の開始にはまだ十分時間がある。

 

 

私からは以上だ。後は君に任せる。君たち2人の息災を願う。

 

 

 

神より

 

 

 

~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「ボーボボって地味に細かい設定あったんだな・・・・」

 

 

俺はまずそのことに驚いていた。小学生でも理解できるシンプルなギャグ漫画だったのだが、改めて設定を考えると、細かいものがいくつかあったのだとしみじみと思う。

 

そして、『魔法少女リリカルなのは』か・・・。見たことがないアニメだ。なんとかなると良いが・・・。リンカーコアとかレアスキルってのは、このアニメの設定なんだろうな。

 

まぁ、一ついえる事があるとするなら、この文面。

 

「レアスキルとして『ギャグ補正』がある」

 

 

『ギャグ補正』

 

 

神はなんてものを与えてくれたんだろうか。

 

これで心臓を貫かれようが、いくら血を吐こうが死ぬことはない。どんな大きな爆発に巻き込まれても、服が多少煤けて髪の毛がアフロになる程度の被害で済む。素晴らしいスキルだ。

 

しかし、神も中々厄介な用事を頼んだものだ。

 

 

「なぁ天の助。海鳴市って場所は知ってるか?」

 

 

「あぁ、一応聞いてるぜ。行くのか?」

 

 

「そうする。どうせここにいても嫌な思いをするだけだ。また何時死にたい気分になるか分からない。なら気分一新って意味で新しいところに行かせてもらおう。アフターケアもちゃんとしてくれるって言うしな」

 

 

「よし、じゃあ行くか」

 

 

「あぁ、海鳴市へ」

 

 

 

こうして、俺とところてんのリリカル世界冒険譚は始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば天の助。この手紙のボケ殺しのスイッチってのはどこにあるか知ってるか?」

 

 

 

「いや、聞いてないな。体触ってたらパカッて開いてその中にあるかもしれない。ちょっと探させてくれ」

 

 

天の助は言うと同時に俺の体を触って確かめだした。

 

 

「いや、開くわけねぇだろ。生まれて6年間も共にしていた体だぞ。あるわけ――――」

 

 

 

パカッ

 

 

「あっ、開いた」

 

 

 

「マジでッ!!? スゲーッ!!! 6年間共にした体の思わぬ真実!!?」

 

 

俺の胸の部分が扉のように開き、その中に『魚雷スイッチ』と書かれた怪しげなスイッチがあった。よく見ると、スイッチには『ON』と『OFF』と言う文字が書かれており、『OFF』の部分に赤いランプが点灯していた。

 

 

 

「・・・・・・なぁ天の助、これは『ON』にしない方がいいと思う」

 

 

「・・・・・・嫌な予感がする。そっと閉じて見なかったことにするか」

 

 

 

そして天の助が扉を閉じようとした時だった。

 

 

「よし、閉じる・・・・は・・・は――――ストロベリー青春白書(ハクショ)ンッ!!!!」

 

 

「どんなくしゃみだよ――――」

 

 

 

 

カチッ

 

『OFF』→『ON』

 

 

「「あ」」

 

 

 

 

 

 

 

天の助がくしゃみをした拍子にスイッチを『ON』にしてしまった。

 

そして突然、俺の体に異変が起こった。

 

 

 

天の助を見ていると無性に腹の底が熱くなってくる。とんでもない熱量だ。そしてそれが段々と足に集まっていく。

 

 

 

「ヤベッ! 逃げろ!!」

 

 

「あッ! 天の助テメェ、一人で逃げようなんて汚ねぇ!!! 逃がすかぁッ!!!」

 

 

「ひぃぃぃっ!! こっち来んな!! オレがあぶねぇ!!!」

 

 

 

 

ボケ殺し、魚雷スイッチ、そしてこの熱量。

 

 

大体想像はできている。この後どうなるのかという想像が。天の助もそれを分かっているのだろう。だから一目散に逃げ出したのだ。

 

 

俺が天の助だけ逃がすわけにはいかないと思い、追いかけている途中、異変は足にも起こった。

 

 

 

 

がシャン、ウィーン、ガション、ガシャン、ウィーンガッシャン

 

 

「「変形しやがったッッ!!!?」」

 

 

 

 

俺の足がまるでミサイルのように変形したのである。ここまできたらもうどうしようもない。

 

先ほどの異常な熱量が変形した足の先端に集まっているのが分かる。そして俺の視線が、俺の意思とは別に天の助を捉えている。

 

 

まるで『ロックオン』しているように・・・!!!

 

 

自分で感じて分かるが、どうやら俺自身に被害はないらしい。

 

 

ならば俺がやることは一つ。

 

 

一人で逃げたあのところてんに――――裁きをッ!!

 

 

「くたばれぇぇぇぇぇぇッ!!!!!」

 

 

「グハァッ!!!!」

 

 

 

魚雷となった俺は天の助に直撃し、そのまま天空まで運んでいく。

 

 

 

その後のことはよく覚えていない。

 

 

ただ分かるのは、目が覚めたときには我が家がボロボロになったということと、昨晩に恐ろしい速さの飛行物体があって、そこから謎の断末魔の叫びが町中に響いていたというニュースがテレビでやっていたということである。

 

 

 

 

――――なぁ城助、なんで俺が狙われたんだ?

 

 

――――存在そのものがふざけてるからじゃね?

 

 

 




今回はギャグは多めにしたつもりです。
ボーボボらしさが出てるかいまいち不安ですけど・・・。
あと天の助の口調かな・・・難しいね、どうも・・・。


おもしろいとか期待してますなどの感想くれた方々、ほんとうにありがとうします。

期待に沿えるようがんばります。
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