魔法科高校の立派な魔法師(改訂前)   作:YT-3

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設定集
設定集① 『魔法』に関する考察


①【魔力】について

 

 

 体外に存在するサイオンのこと。精神の力によって操り、一度体内に取り込んで放出することによって使用する。

 たが、この技術は魔法科の世界では『仙術』と呼ばれる技術であり、習熟に時間のかかる古式魔法とされているため使用できるものは少ない。

 基本的に、ネギま!の魔法使いはこれを操っている。

 

 体の外側から中に取り込まないと使えないため、逆に外側に出ようとする『気』との共存は難しく、気(シュン)と(タクシ)魔(ス・ア)力(ンティ)の(ケイ)合(メノ)一(イン)は『感卦法(かんかほう)』と呼ばれる超高等技術である。

 

 

 

②【『精霊魔法』】およびその技術

 

 

・【『精霊魔法』】

 

 魔法科の魔法とは異なり、必ず精霊を介するのが特徴。

 分け方としては火・風・水・土の四大属性が主だが、雷・氷・砂といった派生属性や、光・闇といった分類されない属性も存在する。

 ナギは『雷≧風≒光≧氷≒闇≧火≒水≧土≒砂』の順で得意としている。

 

 発動のプロセスとしては、

(1)起動キーで周囲の精霊の活性のみを行う。

(2)基本的に呪文を詠唱することによって、精霊が理解できるようなイメージを自分の中で明確に固める。

(3)使いたい魔法と一致した精霊に、イメージと魔力を送ることで精霊が魔法式を構築する。

(4)最後に、魔法名のタイミングで対象のイメージを伝えることで効果範囲などの変数が確定し、精霊が情報体(エイドス)を改変することで魔法が発動する。

 という手順である。

 

 魔法科での魔法は、魔法師が魔法式を作り、魔法師本人が、または魔法師が完全に支配下に置いている精霊を介して情報体(エイドス)を改変するもの。

 それに対してネギま!の魔法では、魔法使い本人は魔法式を構築することなく、特定の精霊にイメージを伝えるだけで、精霊が魔法式を構築し情報体(エイドス)を改変するものと、魔法式の構築をしている存在から異なっている。

 

 またこの性質から、魔法科での魔法と比べるとかなり特殊な特徴を持つ。

(一)独立情報体(せいれい)、つまり世界の法則の極点が魔法を作るため、人が認識できていない時間や空間、物質に直接干渉する魔法も作り上げることができること。

(二)精霊が魔法を構築しているがゆえに魔法式の構築スピードが早く、無詠唱魔法や遅延呪文(ディレイスペル)という条件なら、イメージを伝える手間と合わせても現代魔法よりわずかに早く魔法が発動すること。

(三)術者本人は基本的に魔法を構築する必要がないため、魔法演算領域の大きさで魔法が使えるか使えないかは決まらない。つまり、人が多かれ少なかれ持っている魔力を使いこなせていて、なおかつ魔力が充分でイメージがしっかりとしている魔法なら誰でも使うことができる。

(四)精霊との繋がり方は、古式魔法師のように『使役』しているわけではなく、あくまでイメージを伝えることで反応しているものを利用しているので、精霊に対する攻撃が術者に直接ダメージを与えることはほとんどない(質量体を持つゴーレムの遠隔操作などの例外はあるが、それに関しても古式魔法よりかはダメージは小さい)。

 

 ナギは一部の魔法に限り、詳しい理屈などは説明せずに公開している。

 

 

・【遅延呪文(ディレイスペル)】

 

 詠唱した魔法をそのタイミングでは発動せずに遅延しておき、のちに設定しておいたキーワードを唱えることで詠唱済みの状態から魔法を発動する技術。

 その本質は、魔法式を編んだ精霊を情報体(エイドス)の改変を行う前(・)に(・)非活性化し、その後使う時にキーワードを唱えてその精霊を活性化するというもの。

 これによって、『後は対象を指定し情報体(エイドス)を改変するだけ』という精霊を用意することができる。

 

 ゴールディ家の『魔弾タスラム』はこの流れをくむ技術で、活性化するものを『魔法を使う直前の精霊』から『なんらかの物に投射しておいた魔法式』に変えたもの。

 

 

・【無詠唱魔法】

 

 本来ならイメージを固めるために必要な呪文を省略して魔法を使う技術。

 ただし、魔力のみで必要数の精霊の活性化を行う、補助なしでのイメージを構築するなどが出来なければならないため、かなりの高等技術である。

 また、基本的にレベルの低い魔法のみでしか使うことはできない。

 

 

・【身体能力強化】

 

 厳密には魔法ではないが、魔力を使用する技術のためここで記述する。

 魔法式を介さないただの技術のため、魔法師でも知覚ができづらい。

 

 理屈としては

 ⑴自分の肉体の情報構造体(エイドス)の周りに外部からサイオンを纏わせる。

 ⑵纏わせたサイオンによって筋肉の情報構造体(エイドス)を活性化させる。

 ⑶情報構造体(エイドス)が動いたことによって、その状態に合わせるために筋肉も動く。

 というものである。

 

 ただし、肉体の保護は行っていないため、物理的限界を超えた動きをすると体にダメージがある。

 また、身体能力制御による強化のため、移動するためには地面を蹴るなりなんなりしなければならない。

 さらにいうと、制御できる範囲での向上の上限は体の筋肉量によるため、鍛えている方がより早く動ける。

 

 

・【瞬動術】

 

 厳密には魔法ではないが、魔力を使用する技術のためここで記述する。

 

 高速移動術の一つ。通常7〜8メートルを一瞬で移動することができる。

 ネギま!において多くの人物が使用するが、直線的にしか移動できない、一度移動しだすと方向転換できないなど弱点も多い。

 魔法式を介さないただの技術のため、魔法師でも知覚ができづらい。

 

 身体強化の応用術で、足の各所の筋肉を連動して動かすことで力を余すことなく伝えていき、全ての力を地面を蹴ることに使い、その反動で移動する。

 筋肉を動かして使うという方式のため、武術的な歩法である縮地法との相性は最悪であり、まともに併用することはまずできない。

 しかしそれに成功した場合、数キロの距離を一歩で移動することも可能な『縮地』となる。

 

——〔虚空瞬動(こくうしゅんどう)〕

 

 瞬動術の応用編。

 

 自分の周辺のサイオン、特に動かしやすい空気のエイドスを足裏の一箇所に集めるように移動させることで空気を動かして圧縮空気の足場を作り、それを足場に瞬動を行うことで、空中を蹴り上がることができる。

 

 空中を蹴ることができるようになることで、瞬動術の弱点だった『直線的にしか移動できない』を克服できるようになる。

 しかし、一旦空気を集める必要があるため、移動してすぐの使用はできず、これを使った飛行は不可能である。

 

 擬似的な収束系魔法を用いているが、これも魔法式を介していないので魔法師の知覚に引っかかりづらい。

 

 

 

③『精霊魔法』の種類

 

 

・【断罪の剣(エンシス・エクセクエンス)】

 属性:氷(水の派生属性)

 殺傷性ランク:ランクB相当(非公開)

 

 エヴァンジェリン師弟が得意とする魔法の一つ。

 五指の延長線上に、範囲内の固体・液体を強制的に気体に相転移させる剣状のフィールドを作り出すという魔法。

 強制的に相転移されられた物質は、気体になるための運動量を熱量から捻出するため、フィールドの周りは一瞬で凍傷を引き起こすレベルの超低温になっている。

 

 常時空気中の塵などを相転移させているために、実質的に気体の剣が存在しているようなものである。

 しかしその性質上、固体・液体での防御は意味をなさないため、この魔法と同じような気体状の存在、または魔法的な防御でのみでしか防ぐ手段がない。

 

 物質の相転移という点で『爆裂』と似通っており、常時剣状の領域に展開していて、固体も対象にした爆発を伴わない『爆裂』とも言える。

 

 

・【千の雷】(キーリプル・アストラペー)

 属性:雷(風の派生属性)

 殺傷性ランク:戦略級相当(非公開)

 

 ナギの得意とする雷属性最大魔法。

 空中放電を起こし、雷と同等の電力を持つ数多(あまた)の電撃で同時に攻撃するという魔法。

 広範囲殲滅用の魔法ではあるが、一点に集中して攻撃することも可能ではある。

 「千の」と名が付いているがこれは「数多(かずおお)くの」という意味であり、魔力量によってはそれ以上の規模での発動も可能。

 

 『霹靂塔(へきれきとう)』が範囲内で断続的に雷を降らすことによって、電磁障害を引き起こして壊滅的被害をもたらす戦略級魔法だとすれば、この魔法はその圧倒的威力によって壊滅させる戦略級魔法である。

 

 

・【魔法の射手(サギタ・マギカ)】

 属性:不定

 殺傷性ランク:事後判断

 

 ある属性の精霊を物理的な影響を及ぼすレベルまで活性化させ、それを弾丸として射出する魔法形態の総称。一部魔法師の間では『精霊弾』とも呼ばれている。

 

 ネギま!では基礎の基礎の魔法の一つで、様々な人物が様々な属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)を使っている。

 弾が精霊であるため誘導能力を持つが、基本的にそこまで高性能ではなく、また精密性にも難があり単発の威力もそこそこである。

 そのため本来は数を用意して飽和攻撃するのが基本。千もの数を用意すれば基本魔法ながら大魔法と同等の威力を叩き出せる。

 

 【戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)】を除き、魔法の基本形としては【魔法(サギタ)の(・)射手(マギカ)・〈連弾(セリエス) or 収束〉(コンウェルゲンディア)・〈属性〉の〈数〉矢】となっている。

 〈連弾(セリエス)〉は弾幕のように放ち、 〈収束〉(コンウェルゲンディア)は一点集中させて放つ、ということを分けているだけで、一発の威力や効果などはともに同じである。

 

 ナギが公開している魔法の一つで、国立魔法大学が編纂している魔法大全『インデックス』にも載っている。

 ちなみに精霊を活性化、射出する魔法が『魔法の射手(サギタ・マギカ)』であり、着弾した際における属性ごとの追加効果は、接触したことをトリガーに発動する別種の魔法と区分されている。

 

——〔戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)〕

 属性:風

 殺傷性ランク:ランク外

 

 風属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、収束系魔法による圧縮空気である。

 しかし、その本質は着弾と同時に圧縮空気の帯で相手を縛りつけて無力化するための捕縛魔法のため、威力は全くと言っていいほどない。そのため殺傷性ランクはランク外と位置付けられている。

 また、圧縮空気の帯からはサイオン波が流れ込んでくるため、よほどサイオンのコントロールに慣れていない限りサイオン波に酔ってしまい、魔法を発動できなくする対抗魔法の性質も持つ。

 世にも珍しい対人戦闘を前提とした捕縛専用魔法であり、警察や一部の軍関係者などから起動式の作成を待ち望む声が多い。

 

——〔火の矢(イグニス)〕

 属性:火

 殺傷性ランク:ランクA

 

 火属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、範囲内の物質(窒素など)の燃焼による炎である。

 精霊の弾自体が範囲内に入った可燃物を燃焼させる性質を持つため、着弾した箇所が可燃物だった場合はその箇所が延焼する。

 また、追加効果として着弾時に爆発を引き起こすため、魔法の射手(サギタ・マギカ)の中でも最も対人殺傷能力が高い。

 

——〔水の矢(アクイス)〕

 属性:水

 殺傷性ランク:ランクC

 

 水属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、空気中の水分を集めて圧縮させた水である。

 弾自体の性質としても特徴はなく、着弾時の効果も『圧縮していた水を解放する』と地味であり、またナギが使う場合は圧縮率も高くないので、威力は【戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)】の次にない。

 スピード・シューティングでは、破壊ではなく叩き落すように使用する。

 

——〔砂の矢(サブローニス)〕

 属性:砂(土の派生系)

 殺傷性ランク:ランクA

 

 砂属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、周囲の砂や塵を収束系魔法で集めた流砂である。

 弾自体の性質は特にはないが、追加効果の威力が高い。着弾直前に散弾のように炸裂するだけでなく、構成していた粒子一つ一つに硬化魔法と加速系魔法が掛かっているため、鉄をも貫く威力がある。

 弱点としては、他の属性以上に周囲の環境に左右されること。

 

——〔雷の矢(フルグラーリス)〕

 属性:雷(風の派生系)

 殺傷性ランク:ランクC

 

 雷属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、空中放電によって作られる電気塊である。

 弾自体で特筆すべき点や着弾時の追加効果は特になく、着弾と同時に弾を構成していた電気が流れ込むことと、その移動に伴う衝撃波で攻撃する。

 流れ込む電気量もそこまでではなく、【雷童子】と同レベルであるため殺傷性ランクCとされた。

 

——〔氷の矢(グラキアーリス)〕

 属性:氷(水の派生系)

 殺傷性ランク:ランクB

 

 氷属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、空気中の水分を固めた氷塊である。

 追加効果は、弾に接触した水分を氷にすること。

 真由美の【魔弾の射手】の元となった魔法であり、原理としては空気中の水分を集約、発散系魔法で氷にして、その余剰エネルギーを運動エネルギーに変換するという魔法である。

 ドライアイスとの融点の差により、弾速を確保するためには【魔弾の射手】で作られる弾の数倍以上の体積が必要となる。

 

——〔光の矢(ルーキス)〕

 属性:光

 殺傷性ランク:ランクB

 

 光属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、振動系魔法で作られる非実体の光弾である。

 弾自体にはまったく威力がない。

 追加効果は、着弾と同時に振動系魔法によって衝撃波を作り、それによって攻撃すること。

 この衝撃波の威力は、【雷の矢】の副産物のそれとは一線を画しており、一発で大岩を砕くことができるほどである。

 

——〔闇の矢(オブスクーリー)〕

 属性:闇

 殺傷性ランク:ランクB

 

 闇属性の魔法の射手(サギタ・マギカ)、及びその追加効果の魔法名。弾の性質としては、収束系魔法で作られた光のみを対象とした非実体のブラックホールである。

 弾自体にはまったく威力がない。

 追加効果は、着弾と同時に、弾の中心から一定の範囲の物質を、収束系魔法で中心に収束させることで抉(えぐ)るというもの。

 その性質上、情報強化が掛かっていない限り、たとえダイヤモンドの壁であろうとも抉って行くことができる。

 

 

・【風よ、彼女たちを(ウェンテ・ノーラ・イービス)】

 属性:風

 殺傷性ランク:ランク外

 

 複数の女性を風で包むことによって、落下の衝撃を和らげるための魔法。

 ネギま!的には、ごく簡単な初心者用の魔法である。

 

 自分のみにかけるときは【風よ(ウェンテ)】、

 自分を含む複数の人物にかける場合は【風よ、我らを(ウェンテ・ノース)】となる。

 

 

・【飛行魔法】

 属性:なし

 殺傷性ランク:ランク外

 

 その名の通り飛行するための魔法。

 

 ネギま!では、杖や箒に乗ってなら初心者でも無詠唱で使用するのが基本なほど、ごく当たり前の魔法。杖に乗って飛行するための呪文は【飛(ウォラ)行(ーティ)!(オー)浮(・レウ)遊(ィタテ)!(ィオ)箒(ー・ス)よ(コパ)飛(エ・ウ)べ(ォレ)!(ント)】

 ただし、杖や箒に乗らずに使用するのは、杖や箒にはない魔法抵抗力、つまり人が無意識に発動する情報強化を上回る必要があるため、高度な魔法とされる。

 

 理論としては魔法科のそれと同じく、極小規模の重力制御魔法と加速系魔法を、超短時間の設定で使用。魔法が切れたあと、間を空けずにごく僅かに変数を変えた同一魔法を行使することによって飛行する。

 違いとしては、魔法が秘密とされてきたネギま!の世界において、飛行しているところからバレないようにするために、認識阻害の魔法を含んでいるという点。

 そこまで強いものでもないが、使用者を気づかれにくくするという効果があるため、使用者本人を探していたり、飛び立つところを認識されたり、使用者から接触したりしなければ認識されることは少ない。ただし、気配の察知に優れていればこの限りではない。

 

 ナギは杖や箒なしでの飛行も可能とするが、『しっくりくる』という理由で、基本的に春原家伝来の杖(ネギま!でネギがサウザンドマスターから譲り受けた杖と同じもの)を使う。

 

——〔加速〕(アクケレレット)

 飛行魔法の弱点である、『急加速などの不連続な挙動が取れない』を埋めるための追加呪文の一つ。

 加速度の変数を急上昇させ、急加速をするための呪文。

 

——〔最大加速〕(マークシマ・アクケレラティオー)

 飛行魔法の弱点である、『急加速などの不連続な挙動が取れない』を埋めるための追加呪文の一つ。

 加速度の変数を最大値まで上昇させ、飛行速度を最大まで上げるための呪文。ネギま!でのネギは約120km/hまでが限界だったが、この作品でのナギは約200km/hまで出すことができる。

 

——〔急速停止(ラピデー・スプシスタット)〕

 飛行魔法の弱点である、『急加速などの不連続な挙動が取れない』を埋めるための追加呪文の一つ。

 加速度の変数に、現在の速度にマイナスをかけたものを代入することで、急停止するための呪文。

 

——〔高速機動(モービテル)〕

 飛行魔法の弱点である、『急加速などの不連続な挙動が取れない』を埋めるための追加呪文の一つ。

 安全のために旋回などを制御している変数の上限を取り払い、急旋回などを可能にするための呪文。ただし、それによって使用者にかかるGが大きくなる。

 

 

・【最(クラテ)強(ィステ)防(ー・ア)護(イギス)】

 属性:なし

 殺傷性ランク:ランク外

 

 魔法(インデ)大全(ックス)登録名称『アイ(アイギ)ギス(ス・シ)の盾(ールド)』

 世界初にして、唯一確認されている『相乗型魔法群』

 それまで魔法式同士の干渉は相克しか確認されておらず、魔法式は魔法式に干渉できないとされてきた通説を破壊した魔法群。

 一枚一枚が障壁特化の魔法師に匹敵するレベルの対物・対魔法障壁を、一方向に計八枚展開。それらを干渉させて能力を『相乗』し、より強力な防壁へと強化する。

 その強度は十文字家のファランクスをも上回るほど。ただし、全方位防御ではないこと、攻撃運用ができないこと、古代ギリシャ語の詠唱のため予め待機させておかないと展開に時間のかかることから、総合的にはファランクスの方が評価が高い。

 

 緻密な展開タイミングの調整と、相乗を起こしつつ相克させないようにするための膨大複雑な魔法式により、現代魔法技術では再現不可能とも言われている。

 

 

・【雷(ヤクラーテ)の投(ィオー・フ)擲】(ルゴーリス)

 属性:雷(風の派生属性)

 殺傷性ランク:ランクB

 

 魔法(インデ)大全(ックス)登録名称『雷(ゲイ・)槍(ボルグ)』

 空中放電によって電気塊を作り出し、槍状に変形、保持したもの。穂先の部分には加重系の魔法によるものと類似した斥力刃が展開されている。

 斥力刃自体の貫通力もあるが、電熱による融解や燃焼によりさらに貫通力が増している。

 

 ナギは複数同時展開の可能性は伝えていたが、実際にして見せたのはブランシュ襲撃事件が初。

 

 

・【氷結(フリーゲランス)・武装解除(エクサルマティオー)】

 属性:氷(水の派生属性)

 殺傷性ランク:ランク外?

 

 氷属性の武装解除。

 人ではなく、その人が持っていたり着ていたりするものが対象なので、『対人戦闘用の対物魔法』とややこしいことになっている。

 

 発動プロセスは、

①相手が着用している衣服を乾燥急速凍結。

②相手がわずかでも動いた瞬間、脆く凍っていた衣服が崩れる。

③衣服が崩れたのをトリガーに、手に持っている武器や、金属などの凍結できないものを対象に移動魔法を発動。気が抜けた瞬間に弾き飛ばす。

 となっている。

 ①で凍結の際奪った熱エネルギーを③で移動エネルギーとして放出しているため比較的効率がいい魔法。

 

 ブランシュ襲撃事件の時が本邦初公開。

『脱げ魔法』として、この世界でも変わらず恐怖の対象になった。

 

 

・【風(フラン)花(ス・バ)・(リエー)風(ス・ア)障(エリア)壁(ーリス)】

 属性:風

 殺傷性ランク:ランク外(魔法認定外)

 

 圧縮空気でできた強力な対物障壁を展開する魔法。展開する形状や位置は、ある程度なら調整可能。

 20tトラックとの正面衝突でも防ぎきるだけの強度と、展開の即効性があるが、効果は一瞬で連続使用も不可能という欠点もある。

 周辺の風(空気)の精霊を見境なく喚起、それを無理やり一箇所に集中させることで圧縮空気の壁を作り出す。

 がしかし、魔法式による情報の変更ではないため物理法則を受けやすく、すぐに霧散してしまう。また、風の精霊同士もすぐには集中を嫌がるため(リソースの奪い合いになるから)、連続の使用も不可能。

 

 

・【設置型捕縛術式】

 属性:風

 殺傷性ランク:ランク外

 

 【戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)】の応用。

魔(サイ)力(オン)で地面に魔法陣を描き、そこに精霊を封印。その後キーワードで封印を解除することによって、上に乗っている人物を捕縛する。

 設置型の【戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)】であり、当然魔法発動妨害効果も保有している。

 封印の持続時間は約半日。

 

 

・【探知魔法】

 属性:なし

 殺傷性ランク:ランク外

 

 半オリジナル魔法。

 周辺の情報体(エイドス)や思念体から特定のパターンを持つものを検索、対象があった場合幻影によって形作られた精霊が可愛らしく暴れることで知らせる魔法。

 情報の読み出しを精霊がしているためナギの負担は少ない。また、もしナギ本人がやったとしても、情報を理解する必要がないので『精霊の眼』よりかは負担は少ない。

 

 ネギま!で、アリアドネーに落ちた夕映の体を調べるために使われた魔法。対象を変えることで体の調子からトラップの有無まで幅広く調べることができる。

 ちなみに白(アラ)き(・ア)翼(ルバ)で一番使いこなしていたのはのどか。

 

 

・【(フルグ)白(ラティ)き(オー・)雷(アルビ)】(カンス)

 属性:雷(風の派生系)

 殺傷性ランク:ランクB

 

 掌に空中放電で発生させた白色の電気を纏わせ、直線状に放射する魔法。電力量は【雷の矢(フルグラーリス)】よりかは上だが、【雷(ヤクラーテ)の投(ィオー・フ)擲】(ルゴーリス)よりかは下という程度。殺しはしないが無傷でも済ませない。

 自分で感電しないように、掌の表面は圧縮空気の層で守られている。

 なぜ白く見えるのかは謎。

 

 詠唱に【拡散】のフレーズを入れると、多少範囲を広げることができる。

 ナギは、ゼロ距離でぶつける時のみ『白(びゃく)雷(らい)掌(しょう)』という技名で呼ぶ。

 

 

・【雷の(ヨウィス・テンペスタ)暴風】(ース・フルグリエンス)

 属性:風+雷(風の派生系)

 殺傷性ランク:ランクA+(戦術級指定)

 

 ネギま!に置いて、ラテン語詠唱の最上級大魔法の一つ。直線上にある物体を、暴風や衝撃波、雷撃によって破壊し尽くす。

 

 現代魔法上の分類では、振動・放出・収束系の複合魔法。

 まずは準備段階として、空気振動によって電荷をつけ放出系魔法によって空中放電し、それを収束系で球状に保持する。

 攻撃の第一段階は、直線上にある空気を収束系魔法によって移動、それに伴う暴風と衝撃波によってダメージを与える。

 最後に、前段階で絶縁体である空気を薄めた直線上に保持していた莫大な電力を放出し、直線上に『落とす』ことで殲滅する。

 

 絶大な破壊を生む広域殲滅魔法であり、公開した時点での威力がギリギリで戦略級に届かずに戦術級魔法となっている。

 ……が、それはナギが魔力をセーブしたからであり、全力で放てば『一撃で都市、もしくは艦隊に壊滅的被害をもたらす』という戦略級魔法の条件を満たすことができる。要はナギのさじ加減次第。

 

 放たれる電力量は落雷換算で数十〜数百程度。電力量だけでは【千の雷】を越さないが、総合火力は暴風や衝撃波の威力次第では上回ることも。

 

 

・【闇の(ニウィス・テンペスタ)吹雪】(ース・オブスクランス)

 属性:風+闇+氷(水の派生系)

 殺傷性ランク:ランクA+(戦術級指定)

 

 【雷の(ヨウィス・テンペスタ)暴風】(ース・フルグリエンス)と同種別系統魔法。ラテン語詠唱最上級大魔法の一つで、直線上にある物体を、冷気の暴風と氷の礫で抉り潰す。

 

 現代魔法の分類上は、収束・移動系の複合魔法。

 直線上の気体を移動系魔法で前方に移動させつつ、収束系魔法で密度を操作し、断熱状態で爆発的に増大させる。

体積が増大したことで暴風や衝撃波が引き起こり、さらにそれが断熱状態で起きたことにより温度が一気に低下し、超低温の冷気となる。

 それと同時に、空気中の水分を無数に収束。温度低下によりそれが凍ることで氷の礫になり、収束段階で奪った熱エネルギーを移動エネルギーに変換することで前方に射出する。

 

 【雷の(ヨウィス・テンペスタ)暴風】(ース・フルグリエンス)とは違い、ナギが扱った場合には戦略級に届くだけの威力は出ない。しかしエヴァンジェリンが使用した時には、慣れない手加減をしても戦略級に届くだけの威力が出てしまう。

 

 

・【戦いの旋律(メローディア・ベラークス)】

 属性:なし

 殺傷性ランク:ランク外

 

 自己強化術式。特定の身体の動きに合わせて加速・移動系魔法を発動するように組むことで、身体能力の強化ができるようになる。

 

 現代魔法における自己加速術式と近似しており、加速できる上限が使用者の認識能力に左右されることも同じである。

 

 完全下位互換に【戦いの歌(カントゥス・ベラークス)】がある。

 

——〔最大(ウィース・)出力(マキシーマ)〕

 

 【戦いの旋律(メローディア・ベラークス)】や【戦いの歌(カントゥス・ベラークス)】の出力を最大まで上げるための追加呪文。

 

 

・【風(フラ)花(ンス・)・(サル)風(タティ)塵(オ・プ)乱(ルウェ)舞(レア)】

 属性:風

 殺傷性ランク:ランクCー

 

 強烈な突風を起こす魔法。現代魔法理論では収束系に分類される。

 

 ただ風を起こすだけと侮るなかれ。

 その威力は人を軽く吹き飛ばし、猛火と言ってもいい炎を軽々吹き飛ばすほどである。

 

 

・【風精召還(エウォカーティオ—)】

 属性:風

 殺傷性ランク:ランクC〜B

 

 風属性の精霊を核にした圧縮空気の化成体で分身を作り出す魔法。影分身とは違い攻撃能力は比較的低く、簡単な命令を遂行することしかできない。

 

 核にする精霊のランクによって上位・中位・下位と分けられ、ナギは【(ウァル)剣(キュリア)を(ールム・)執(コントゥ)る(ベルナー)戦(リア・グ)友(ラディア)】(ーリア)や【(ウァル)戦(キュリ)の(ース)乙(・モル)女(ティフ)】(ェリス)など細部の異なる分身を使い分ける。

 

 

・【風(フラン)花(ス・カ)旋(ルカル)風(・ウェ)・(ンティ)風(・ウェ)牢(ルテン)壁(ティス)】

 属性:風

 殺傷性ランク:ランク外

 

 風属性上位捕獲呪文。対象の周りに竜巻の壁を作り、捕獲する。

 現代魔法理論上の区分は収束系単一魔法だが、天候操作規模の魔法であるため、魔法式の規模という意味では戦略級に掠るほどの規模を持つ。

 

 真逆の呪文で、捕獲ではなく防御用の結界として自分の周囲に竜巻上の下降流を作り出す【風(フランス・)花旋(パリエース)風・(・ウェンテ)風障(ィ・ウェル)壁】(テンティス)というものが存在する。

 

 

・【奈(インケ)落(ンデ)の(ィウム)業(・ゲ)火(ヘナエ)】

 属性:火+闇

 殺傷性ランク:ランクA

 

 ラテン語詠唱大規模魔法の一つ。漆黒に染まった闇の業火によって燃やし尽くす。

 

 分類上は振動・吸収・収束系複合魔法。振動・吸収系の『燃焼』の発展系と目されている。

 振動系によって加熱し、吸収系によって燃焼反応を起こす通常の『燃焼』の内部に、極小半径の球状収束系魔法を無数に展開、それによって対象表面は細かく抉り取られ、空気と接する面積が増えることでより燃焼しやすくなる。

 ただ燃やされるだけでなく、細かく崩されるため凶悪な魔法である。

 

 黒く見えるのは収束系が含まれる副作用。

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