キャス狐になってこの世界を生き延びる。   作:先詠む人

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遅くなりました。
今回は新キャラが出ます。てかライダーです。前回メルストにしようかなって言ってたけどライダーです。

・・・・・・・TSって書くの難しいということをこの作品書いてから初めて知った。


二日目 状況確認する土曜日(午前)

 AM7:30分 

 ここはある大学の文化系の部室棟・・・・・の3階南側に存在する部屋。そこの扉にはA301と書かれた金属プレートの下に”文芸倶楽部”と書かれたプラスチックプレートが貼られていた。

 その部屋の中にある窓から朝日が差し込みつつある長椅子の上で眠っていた少女は

 

「クチュン!」

 

 体を冷やしたせいでかわいい声でくしゃみをし、一人無意識に体を丸めようとしながらもぞもぞと動いていた・・・・・・が、

 

 ドサッ

 

 結果的に狭い椅子の上で体を丸めることで、体温の発散を抑えることに失敗し、椅子からものの見事に転げ落ちることになった。

 

「スゥ・・・、スゥ・・・。・・・・・クチュン!」

 

 それでも床でしっぽをゆさゆさしながら少女は起きない。・・・・・・・まぁ、それは仕方ないことだろう。彼女は昨日心身ともに完全に疲れ果てた状態で眠りに落ちたのだから。というよりもそんな彼女が眠っているこの部屋にある人影が近づいて来たことに彼女は気付いていなかったということ自体が今の状況からすると大問題だった・・・。

 

 

 ~Side???~

 

「あと探してないのはこの建物だけか?」

 

「そうだな。他は全部探した。………うしっ!俺は一階の部室から探してみるけどお前はどうする?」

 

「あぁ~。とりあえず、うちの部室がある三階(・・)から探してみるわ。んでその後に四階に食料があるかどうか探すわ。」

 

「了解。何か変なことや、俺らみたいな生存者。あと、ついでに食糧見つけたら連絡してくれ。」

 

「あいよ。それじゃあ、あとで。」

 

「おう。」

 

 そう言って俺と榊原はわかれた。あ、俺の名前は相川良治。同じ部活の仲間からは仮面ライダー好きが嵩じてカリスって呼ばれてます。ついでに言うとさっき別れた榊原はサッカー部に所属する俺と同じライダー好きです。あいつが好きなのは龍騎です。

 

 昨日の午後6時ごろ、大学のこないだ出来たばかりの棟で知り合いとモンハンをやってたら地震が起きた。それが今のおれたちを囲んでいる状況の全ての始まりだった・・・・。

 

 正直最初は「うぉ!地震じゃねぇか!!」って全員で慌ててただけだったけど、幸いにも揺れはすぐに収まったのでそのまま何も考えずにティ◯レックスを協力して狩っていた。が、それも長くは続かなかった。

 

「おい!お前ら早く逃げろ!!」

 

 そう言いながら、俺らが居た教室に誰かが駆け込んできてそのまま窓から外に飛び出した。

 

「「「「は?」」」」

 

 幸いにもここは1階。窓から飛び出してもけがすることはそうそうない。ただ、一体さっきの人は何かにおびえるかのように必死の形相で走ってきていた。

 

「なぁ・・・。俺らもあの人の言った通り逃げた方が良いんじゃね?」

「でもよ、逃げるってどこに?」

「というか。そもそもあの人何から逃げてt・・・・インベス?」

「いやいや、相川お前何言っt・・・・。何あの怪物?」

 

 俺らが話し合い始めた瞬間入口の方からこちらを覗いている影が見えた。

 一緒に居た他の3人は鎧武を見てないからわからなかったんだろうけど、こちらを覗いていたそいつは鎧武の劇中に出てくる初級インベスと呼ばれるあの灰色のずんぐりむっくりとしたフォルムだった。

 

「・・・・逃げるぞ。あれはマジでやばい奴だ。」

「特撮マニアのお前がそう言うならあれが何かわかるのか?」

「あれは人を襲うぞ。マジで。」

「じゃあ、刺激しないようにそ~っと逃げようぜ。」

 

 俺とあと二人はそろそろと逃げ始めた。

 しかし、最後の一人、金山が「いや、どうせあれ着ぐるみだろ。そんなの怖がってちゃあれの中身にあとで笑いの種にされるもとだぜ!」って言いながらインベスに向かって突撃していきやがった!!!

 

「くそ!あのバカ!!」

「こうなったらなりふり構ってらんねぇ!走って逃げるぞ!!」

「お、おう・・・。」

 

 俺らは走って窓から外へ飛び出した瞬間だった。

 

「ひやぁ!!!!!!助けてくれ!!!」

 

 金山の叫び声が聞こえた。

 だが俺ら、特に俺はそれを無視した。俺はインベスの危険性を知っていたから逃げることを提案した。それを無視して勝手にインベスに突っ込んで行ったのはあいつだ。けど、俺と一緒に逃げていた二人のうちの一人は振り向いてしまったらしい。

 

「ヒッ!」

 

 小さく叫び声をあげたのち、それまでよりもさらに速いスピードで逃げ始めた。

 

「どうしたんだよ!」

 

「空からあれが追いかけてきてる!!!」

 

「な!?冗談じゃねぇ!!」

 

「「「とにかく、安全なところまで走れ!!」」」

 

 俺達は行き先も決めずに走って走って走り続けた。その結果、俺らは運動系の部活の部室が集まってる棟のすぐ近くまで逃げていた。どうやら必死で走ってるうちにあのインベスを振りきるのに成功したらしくて、その姿は見えなくなっていた。

 

 

「はぁ、ハァ………」「もー限界だ……。」「俺さ、さっき振り返ったときに見ちまったんだ……」「あん?何をだよ?」「あの怪物の赤く染まった口からさ…金山の腕が垂れてたんだよ……。」

 

 

 その場を沈黙が支配した。が、それを現実は許してはくれなかった。

 

「グルルルル」

 

「「「!?」」」

 

 近くで呻き声が聞こえた。まるで最後通帳のように。

 

 そして、音のした方から出てきたのは狼のような姿をした不死身の怪物(アンデッド)だった。

 

 そして、そのアンデッドは素早いスピードでこちらに迫ってきて俺を弾き飛ばした。

「ガハッ!!」

「相川!?クソ!!死んでたまるか!!逃げるぞ春岡!!」

「お、おぅ………。スマン相川!!」

 

 その光景を見や否や、俺を見捨ててあいつらは逃げた。そしてその場に残されたのは未だに吹っ飛ばされたダメージが抜けず、立ち上がれない俺と、ウルフアンデッドのみだけになった。

 

「このままだと殺される。けど、ここで死んでたまっか!!」

 

 俺は強い意思を持って敵を睨み付けたが、奴はゆったりとこちらに歩いてきてそのまま手につけた鉤爪を俺に向けて振り下ろした。

 

 その瞬間だった。弾き飛ばされたときにズボンのポケットからこぼれ落ちたスマホから光が溢れると同時に俺の目の前に裏面が赤いカードが現れ、衝撃波を放って奴を吹き飛ばした。

 

「これは……、ラウズカード?……ってカテゴリーA!?」

 

 俺が疑問に思いながらその浮いているカードを手に取って裏返すと、そのカードはハートのA。即ちベルトさえあれば変身できるカードだった。

 

「なんでこんなものが俺のスマホから?」

 

 そう思ったときにおれの腰に影みたいなものが集まり、カリスが変身するときに使うあのベルトが出現した。勿論、ジョーカーの物と違ってラウザー部の色は赤だ。

 

「まさか、変身しろってことか?」

 

 俺は自らの直感に従ってカードをラウザー部に通し、仮面ライダーカリスに変身した。

 

 戦闘結果は余裕で勝利して、ウルフアンデッドを封印したと言っておく。

 それと、俺を見捨てて逃げた二人のその後の行方は解ってない。何故なら俺が戦闘を終えたと同時に運動系の部室棟の方から呼ばれてそちらに向かったから知りようがなかった。

 

 

 運動系の部室棟で変身を解いた俺はその場に居た奴らの中で知り合いの榊原から今俺らの身に起こっていることを聞いた。あいつの場合はグラウンドで急に現れたミラーモンスターの中にドラグレッターが混じっててあいつの顔めがけてデッキを飛ばしてきたらしいが。

 

 単純に説明すると、今この大学内だけなのかもしれないが、スマホのゲームに出てくるモンスターや怪人が色んな所から現れて人を襲っているらしい。

 そして、それに襲われても生き残ろうとあがいた奴は自分が愛着を持っていたキャラ、もしくは一番縁があると感じているキャラを使役、もしくはキャラそのものに変身する状況になっているらしい。

 

 だから俺はカリスに、榊原は龍騎になったのか………。だとするとあいつは、玉藻はキャス狐をサーヴァントにでもするんかねぇ……?散々中学時代にいじったからそうなると面白いことになりそうだけどねぇ・・・・・。

 俺はそんなことを考えながら頬が緩むのを止めれなかった。

 

 そして、その日の夜は運動系の俺みたいに戦える力を持った奴等と一緒に大学中を探し回って文科系の部室棟以外を探しきった。

 

 そして、今。俺は取り敢えず最初に自分の部室を探してみようと文科系部室棟の三階に居る。さてさて、取り敢えず鍵を開けて中を……………

 

 取り敢えず部室を覗いてみた俺は固まった。

 なぜなら、

 

「スゥ……スゥ……(ピクピクゆさゆさ)」

 

 3本の尻尾をゆらゆらさせながら床で眠っているキャス狐の姿が部室にあったからだ。

 

「なっ………なっ………なっ…………」

 

「(ピクッ!!)ん?もう朝か……。?あ、よぅ、カリス。」

 

「キャ………」

 

「キャ?」

 

「キャス狐!!キャス狐キャス狐!!」

 

「玉藻じゃボケ!!」

 

「ヘブゥ!!」

 

 俺は壁の方にかなりの強さで吹っ飛ばされた。殴り飛ばされる寸前でカリスに変身してなきゃ多分死んでた。

 

 

 ~Sideタマモ~

 外から音が聞こえる。どうやら誰かがこの部屋の近くにいるみたいだ。まぁ、そんなの俺には関係ないからと微睡んでいたら部室の鍵が開く音がして誰かが入ってきた。

 

「なっ………なっ………なっ…………」

 

 そう呆然とするような、なんというか存在しないものを見るかのような声が聞こえてきたから目を開けてこすりながら声のする方を見るとそこには同じ部員でカリスと呼ばれている相川が居た。

 

「ん?もう朝か……。?あ、よぅ、カリス。」

 

「キャ………」

 

「キャ?(何言ってんだこいつ?)」

 

「キャス狐!!キャス狐キャス狐!!」

 

 あいつ俺の方を指さしてわけわからんことを叫びだしやがった。

 

「(ムカ!)玉藻じゃボケ!!」

 

「ヘブゥ!!」

 

 結局俺は怒りのままに拳を握り思いっきりあいつの腹にぶち込んだ・・・・が、あいつが俺の拳が当たる前に姿を変えたせいでそこまで吹っ飛ばなかった。

 

「何回言ったらわかるんだよ。お前中学の時にも言ったよな、いくら俺の名字が玉藻だからって言っていいことと悪いことがあるって。」

 

「ケホケホ(このパンチと説教ってことはこいつ玉藻か?)・・・・。じゃあ、お前自分でトイレ行って鏡見てみろよ。俺の言った意味が分かるから。」

 

「言われなくても顔洗いたいからそうするわ!!」

 

 俺はトイレに入って鏡を見た。

 

 そこに映っているのは見慣れた俺の姿ではなく、キツネ耳が頭の上で揺れる桃色の髪の女の子(・・・)

 

 ・・・・・・・・・・・そういえばそうだった。昨日なぜかわからないが、キャス狐になってしまったことを俺はすっかり忘れていた。ていうかあいつよくあの短い間でこれ=俺ってわかったな。360度どこから見ても俺の原型が存在しない完全なキャス孤なのに。なんか自分で言ってて悲しくなってきた。こんなかわいい子が彼女だったらいいとは思うけど、自分自身がそうなりたいとは思ったことねぇって・・・・orz。

 

 俺が頭をカキカキしながらトイレから出て部室に戻ると、そこには未だに異形に変身したままの相川がいた。・・・・・てかこいつの今の姿仮面ライダーカリスじゃないのか?

 

 そう疑問に思って本人に聞いてみたらその通りらしい。相川が言ってた情報をまとめると、異変が起きたのは俺が乗ったバスが学校を出てからおそらく数分後といった所だろうか。

 学校ではインベスとかの仮面ライダーに出てくる怪人とかが暴れていたみたいだが、昨日そんな奴らと接触しなかったなぁ~。

 

「なぁ、玉藻。俺みたいにさ、生き残ってる人がさ運動系の部室棟に今集まってるんだよ。だからお前もこっちに来ないか?」

 

 何が起きてどういうことになっていたのかをそれぞれ説明し終わった後、相川がそう提案してきた。

 

「確かになぁ・・・・。一人じゃ何かあったときに困るだろうし、お言葉に甘えてお邪魔させてもらおうか。」

 

「そうと決まったらすぐに行動しようぜ。「あ、ちょっと待った。」なんだよ一体。」

 

俺はすぐに行動を起こそうとスマホを持った相川を制した。理由としては

 

「よくよく考えたらこの服見た目は寒いし、いきなりケモ耳の少女、ただし中身は男が現れたとなると、阿鼻叫喚の騒ぎになる気がするからちょっと変化のスキルで見た目を男に戻せるか試してみていいか?」

 

「あぁ・・・・・、確かに俺もそこ抜けてたなぁ・・・・。良いぜ、待つから。」

 

「なるべく急ぐわ。」

 

そう言って俺はキャス狐の持つスキル。変化を使って見た目だけでも男のころに戻ろうとした・・・・・・・が無理だった。

 

「どうやら俺は男に戻れないらしい・・・・・。(シクシク)」

 

「まぁ、泣くな。それならケモ耳としっぽだけでも隠せないか試さないのか?」

 

「・・・・・・・(クスン)そういう手もあるな。やってみる。」

 

自分のしっぽと耳に集中してみると

 

「あ、見た目は普通に桃色の髪した女の子がキャス弧の服着てるみたいになったな。」

 

と相川に言われたのでそれならよしと思って相川を部屋から追い出して着替えようとしたが、

 

「服無い・・・・・。」

 

そう、服が無かった。当たり前である。まぁ、俺の体がキャス孤になっているせいかこの格好に羞恥を感じたり、寒かったりはしないのだがそれでもである。

 

「・・・・・・・ん?なんだこのアイコン?」

 

そう思ってうなだれていた時に視界の端に服の形をしたアイコンが点滅していた。

 

「まさかな。ってまじかよ。」

 

その服の形をしたアイコンを意識的にじっと見つめるとそのアイコンが拡張して中から何個かさらにフォルダのようなものが出てきた。フォルダの名前には

 

・メイド服

・ナース服

・巫女服

・礼装(EXTRA)

・礼装(CCC)

・私服

・・・・・・etc

 

といった感じでマニアックな服装から普通っぽい名前までいろんなものがあった。今着ているこのキャス狐の見慣れた衣装は礼装(EXTRA)にあたるらしくてそれが点灯していた。

 

「じゃあ、私服を・・・・。よし行けた。これで着替えれる。」

 

そう思った瞬間俺の服装が、ピンクのパーカーにかなり短めな黒いズボン?にニーソックス・・・ってそこは変わんないんだな。

 

「・・・とにかく着替え終わったんだから相川のもとに行くか・・・・。(はぁ、朝から疲れた・・・・)」

 

俺が部屋から出たらそこにはニヤニヤしている相川と、口を限界まであけて驚愕するあいつの友達の確か榊原ってやつが居た。

 

「な?キャス狐がいるって本当だったろ?」

 

「ああ、俺は驚きを隠せないよ・・・相川。」

 

「お前らはよ連れてけよ・・・。」

 

てこんな感じで少しグダグダしながら俺は運動系の部室棟に連れて行かれた。

 

気付けば時刻はもうそろそろお昼。太陽が南中してて心なしか外は暖かかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・そういえば、俺風呂とかどうしよう・・・・・。」

 

「「風呂入ってなかったのかよ!!!!」」

 

「だって昨日そんなこと考える余裕なかったし・・・・・。」

 

「おちつけ、相川!!いくら女の子のいいにおいをかぎたいからって鼻をスンスンさせんな!!!」

 

「うるさい!!!俺と同じ趣味してるのに女の子成分が不足しないお前に俺の何がわかる!!!!」

 

「相川・・・・、キモいぞ・・・・・。マジ引くレベルだわ。」

 

「(ズギューン!!!!)・・・・・やばい、その毒舌本家並み・・・・。」

 

「絶対ないな。」(榊原)「無いね。」(俺)

 

 

 結局移動を始めたのがお昼になってしまったのは、そんなしまりのない会話とかを部室棟の入り口付近でずっとしてたからって言うのもあると思う・・・・・。




お風呂シーンってやっぱ書いた方が良いのかなぁ・・・・。

あ、感想評価どちらもともに待ってます。
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