ハイスクールD×D 勝利と栄光のウザい聖剣   作:ユリヤ

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共同戦線

初めて学校をサボった。

昨日の暴走があったせいで、オカ研の皆に顔を見せるのが怖くなった。

エクスカリバーも放り投げてそのままだし、昨日は帰ってこなかった。俺に呆れてしまったのかな?でもまだパス?みたいなのは繋がっている感じはする。それと俺の髪の一部分が金髪になってたけど、昨日のうちには元に戻っていた。あれは結局何だったのだろうか……

それとゼノヴィアちゃんとイリナちゃんについてもだ。特にゼノヴィアちゃん。彼女には若しかしたら怖い思いをさせてしまったかもしれない。

会えるなら早く会って謝りたい。でもそんな簡単に会えるはずはない。

なんて思いながら昼の街をぶらついていると……

 

 

「え~迷える子羊にお恵みを~」

「お恵みを~」

 

 

いた。白いローブを着たゼノヴィアちゃんとイリナちゃんがお布施を頼んでいた。

でも周りの人たちは彼女達を奇怪な目で見ていて、近づこうとしていなかった。

何というか声をかけずらい感じになってるけど、でも昨日の事もあるし、行くか。

 

 

「あの~」

「「はい!」」

 

 

声をかけられて笑顔で俺の方を向いたけど、声をかけたのが俺だと分かった途端、2人の笑顔が固まった。

うん分かってた。昨日の出会いが最悪だったことについては俺自身にも非があるからとても反省している。

固まって数秒くらい経って、2人のお腹から可愛い腹の虫が鳴った。

 

 

「えっとよかったら、ウチでご飯でも食べる?」

 

 

俺の提案にこくりと頷いた2人を連れて俺は家へと戻った。ファミレスとかに連れて行けばいいと言う考えもあったんだけど、今のこの2人をファミレスに連れて行ったら俺のお財布が大変な事になりそうだから。

そして家について途端、彼女たちの食欲が牙をむいた。

焼き魚定食・生姜焼き定食・ハンバーグステーキ・オムライス・うどん・ラーメン・スパゲティが次々と2人の口の中へ吸い込まれていく。

2人の食いっぷりに最初は引いたけど、美味しいと言ってくれたから、作った本人としては嬉しい限りだよ。

漸く満足したのか、ゼノヴィアちゃんは水を飲んで一息ついていた。

 

 

「あぁ主よ。路頭に迷い困っていた私達に手を差し伸べたユウマ君に、祝福あれ。アーメン」

 

 

イリナちゃんは神へのお祈りをささげていた。イッセー達が居たら頭が痛くなるんだろうなぁ。

 

 

「私達に食事を提供したことについては感謝している。しかし何故私達に手を差し伸べた?昨日君と私は剣を交えた同士じゃないか」

「昨日のことについて謝罪をしたかった。アーシアちゃんを侮辱したことを撤回するためとは言っても、ゼノヴィアちゃんに一方的すぎる戦いをしてしまい、申し訳なかった」

 

 

俺は2人特にゼノヴィアちゃんに対して深々と頭を下げた。

ゼノヴィアちゃんは頭を上げてくれと俺にそう言った。

 

 

「私にも反省すべき点はある。日本に来るまでは、私は悪魔や堕天使は主の敵だとそう聞かされていたし、思い続けていた。しかし今回の事で少しは分かったよ。確かにアーシア・アルジェントは教会の思想を裏切ったかもしれない。だが彼女は罵ったこの私を助けようとしてくれた。彼女は魔女でもなんでもなかった」

「私もビックリしちゃったよ。自分が大怪我してたかもしれなかったのに……彼女は悪魔になったけど主を今も信じているって言うのは分かったよ」

 

 

アーシアちゃんに対してみる目が変わってくれたみたい。俺はホッと胸をなでおろした。

 

 

「今回の事は身を持って知ったよ。悪魔にも自身の欲望のためじゃなくて家族や友のために戦う者がいると言う事を。破壊の聖剣の適応者になって聊か慢心していたと言う事。そして……本当に怒らせてはいけない者がこの世にはいると言う事を」

「あれは怖かったわ~私ユウマ君が本気で怒ったところなんて今迄見た事も無かったもん」

 

 

幼馴染のイリナちゃんに此処まで言われるなんて。確かにあそこまで暴走した事は今迄無かった。

 

 

「お詫びとして、俺も聖剣回収を手伝いと思っているんだけど……」

「手伝いたい?それはどうして?」

「2人が教会から派遣されたと言う事だけど……失礼な事を聞くけど2人だけでその任務は成功するのかな?」

「……正直言うと私とイリナだけで任務を成功する確率は3割を下回る」

「ちょっとゼノヴィア」

「私達もこの命を賭けて遂行すると誓ったが、敵のボスは堕天使のコカビエル。神の子を見張る者、グリゴリの幹部だ。流石に私達では部が悪い」

 

 

この件には堕天使が関わっているのか。フリードが聖剣を使っていたんだし、若しかしてと思ったけどアイツまた堕天使に従っていたのか。

 

 

「私達はたとえ聖剣を破壊してでも取り戻さなければいけない。悪党に聖剣を使われるのなら破壊する方を選ぶ」

「その事だけど、俺のエクスカリバーは自分以外のエクスカリバーがある事が許さないみたいだから、協力してくれると思うよ」

「それなら心強い。あれほどの強さは私自身身を持って味わった。協力してくれると助かる」

「ありがとう。だけど他にも条件があって……」

「条件?何かしら?」

「条件は1つ。リアス部長の眷属である木場君を参加させてもらいたい。彼は聖剣計画の1人でエクスカリバーを憎んでいる。でも木場君は一人でエクスカリバーと戦おうとしている。俺はそれを止めたいんだ」

「聖剣計画の事は知っている。私達適応者出る以前に非道な手で聖剣に適応できる者を造りだそうと言う計画を。彼も被害者だったのか」

 

 

ゼノヴィアちゃんは頷いてから

 

 

「分かった。その条件なら呑むことは出来るはずだ。」

「ありがとう」

 

 

と丁度俺の携帯が鳴った。画面にはイッセーの名前が。すかさず通話ボタンを押す。

 

 

『もしもしユウマ?今どこにいる?』

「家だよ。ゴメンイッセー、昨日は勝手に帰るような真似をして」

『いや俺は怒ってはいないけど、部長やアーシアや小猫ちゃん。それと朱乃さんも心配してたぞ』

 

 

やっぱり心配をかけてしまったみたい。反省しないと……

 

 

「ほんとにゴメン。それとエクスカリバーはあの後如何したの?」

『落ち込んでたアーシアを励ましてたよ。アイツのおかげでアーシアも元気を取り戻したし』

 

 

エクスカリバーは今イッセーと一緒にいるのかな。

 

 

『イリナとゼノヴィアに用があって、今木場と一緒に居て、俺達も聖剣の奪回に協力しようと思ってさ』

「今2人ならウチにいるよ。イッセー達が来るまで待ってもらうよ」

『マジか?サンキューな。少し待っててくれ』

 

 

そこで通話は終わった。

暫くしてイッセー達がウチへとやってきた。

イッセーの他に木場君はもちろんだけど、小猫ちゃんと何故か匙君が一緒に居た。

匙君は最初は何も知らないで着いて来て、聖剣に関わると聞くと逃げようとしたけど、木場君から自分の過去を聞いて、涙を流しながら協力してくれると言ってくれたらしい。

小猫ちゃんは、木場君がリアス部長の眷属を抜けてまでエクスかリバーに復讐すると言ったみたいで、木場君が居なくなるのは嫌だと小猫ちゃんが涙目で木場君に言った事によって、何時もの木場君に戻ってくれた。

 

 

「しかし良いのか?君たちはリアスグレモリーの眷属だ。これに関わったら悪魔側の陣営にも影響が及ぶかもしれないんだぞ?」

「部長達や悪魔の陣営に迷惑をかけるのは分かってる。でもだからと言って目の前で危ない目に会おうとしてる奴を、俺は放っておけない」

 

 

イッセーは真顔でゼノヴィアちゃんにそう言った。

そして俺はエクスカリバーと向き合っていた。

 

 

「エクスカリバー、お前を放っておいて勝手に帰ってごめん」

「まったく。この私をぞんざいに扱いおって、詫びとして毎日5時間の朗読会と当分の間は私が所望するディナーにするように」

 

 

杖をグリグリとしながら呆れているエクスカリバーが、俺に色々と要求してきた。毎日5時間の朗読会かぁ……精神がすり減りそうだ。

俺とエクスカリバーの遣り取りをゼノヴィアちゃんは驚いたように見ていて。

 

 

「昨日も見たが、本当にエクスカリバーが生きて動いているとは……それに私とイリナが持っているエクスカリバー以上の力を感じる」

「ム、貴様達も聖剣の使い手らしいな。何処から来た?」

「私とイリナは教会から派遣さ「私の伝説は12世紀から始まった」いや行き成りなに「私の伝説が聞きたいか?」いやだから「武勇伝を聞きたいか?」……」

 

 

俺は慣れてるエクスカリバーの遣り取りにポカンとなっているゼノヴィアちゃん。

 

 

「1から12までで好きな数字は何かね?」

「いや特に好きな数字が無いがしいて言うなら「ヴぁかめ!誰が選んでいいと言った!私の伝説は12世紀から始まったのだ」なッいま好きな数字は何かと聞いてきたじゃないか!」

 

 

ゼノヴィアちゃんの言った事には耳を貸さずに勝手に話を続けるエクスカリバー。

そんな光景をオカ研のメンバーは呆れかえって、匙君はポカンとしていた。

イリナちゃんは俺の肩を突きながら

 

 

「ユウマ君、あのエクスカリバーっていつもあんな感じなの?」

「かれこれ1年はあんな遣り取りをやってるけどね。そろそろゼノヴィアちゃんを助け船出さないと。あのままじゃアイツの言ってる事不明な事で頭パンクしちゃうよ」

 

 

ゼノヴィアちゃんが破壊の聖剣を振り回しそうな雰囲気だし、エクスカリバーを離すか……

 

 

 

 

現在俺やイッセー達オカ研+匙君は神父とシスターの姿をして夜を徘徊している。

作戦としては、神父とシスターに化けてフリードや他の首謀者を見つけると言う事。

ゼノヴィアちゃんとイリナちゃんは別行動をしてもらっている。何かあったらすぐに教えると言う事で。

でイッセーは歩きながら考え事をしていた。ゼノヴィアちゃんに『白い龍は目覚めているぞ』と言われたから。

白い龍と言うのは分からないけど、宿敵みたいな物かな。エクスカリバーが余計な横槍を入れないかしんぱいだ。

 

 

「木場君、それで今度はどこを見回る?」

「あぁ当てはある……」

 

 

当てはあると言われてやってきたのは、はぐれ悪魔を討伐した廃屋。

確かにフリードの嫌な気配が感じる。こっちの事を観察しているみたいだ。

 

 

「出てこいフリード!お前がここに居るのは分かっている!お前の虫唾の走る殺気がこの場所に充満しているぞ!」

 

 

木場君が魔剣を構えながら、そう叫んでいると

 

 

「呼ばれて飛び出て俺っち参上!あらあら性懲りもなく俺っちに斬られに来た馬鹿モンが来たもんだ。しかも今度は助っ人の参上ですかい。龍の籠手の男とパッとしない男とちっこいおおっと!可憐なお嬢ちゃんがサポートキャラですかいでも、僕ちんの天閃の聖剣にはかないっこないけどねぇウププ」

「その余裕も今の内だ。僕達はここでその聖剣を叩き折る」

 

 

木場君は魔剣を構え、俺もエクスカリバーを構える。イッセーは赤龍の籠手を出し、Boostの掛け声で力を倍加する。

 

 

「行くよ浅尾君!」

「あぁ。木場君!」

「さぁさぁ掛かってきんしゃい!」

 

 

俺と木場君とフリードがぶつかり合う。

ナイトである木場君にフリードは追いついている。天閃の聖剣の名は伊達じゃないって言う事か。でもと言う事は、木場君のスピードを生かした戦法は防がれてしまう。

俺も木場君のスピードと同等でフリードに斬りかかる。

 

 

「いいねぇ最高っすよ!聖剣同士が戦うなんて、バトルモンにはたまらねぇぜ!」

「俺はお前みたいな人を傷付けるのを楽しむ奴なんか嫌いだね!最低だ!!」

 

 

余裕を見せてるフリードに木場君がすかさず斬りかかる。俺も追撃するけど、フリードに防がれる。

有効打が無いせいで、焦ってしまう。

 

 

「クソ!速すぎるせいで木場に力を渡せねぇ!一瞬でもフリードの動きを止められたら……!」

 

 

イッセーが舌打ちをしていると、匙君が

 

 

「おい兵藤、アイツを止められたらいいんだろ?だったら俺に任せろ。ラインよ!」

 

 

匙君がそう言いながら腕に、黒い蜥蜴の様な籠手を出した。匙君も神器持ちだったのか。

黒蜥蜴の籠手からカメレオンの様な長い舌が出て、フリードの足に巻き付くと

 

 

「ブべら!」

 

 

フリードを盛大に転ばした。

 

 

「見たか!この俺の神器、黒い龍脈『アブソーブション・ライン』は!」

 

 

匙君がドヤ顔を見せてるけど、動きが速いフリードの足を止めるなんて凄い。

 

 

「クソなんだこのうざってぇ舌みたいなのは!」

 

 

フリードは天閃の聖剣で舌を斬ろうとしたけど、舌はビクともしなかった。

 

 

「んだよこの神器は!?ドラゴン系統の神器だっていうのかよ!!」

 

 

フリードの言った事に俺は驚いた。けど納得できる。昨日イリナちゃんと一騎打ちをしていたイッセーも、擬態の聖剣で赤龍の籠手を斬りつけられたけど、傷一つつかなかった。悪魔にとっては天敵の聖剣も龍には効果は無いんだ。

でもイッセーの他に龍の神器を持っている知り合いがこんなに近くにいるなんて。

 

 

「これでコイツの動きは封じた!兵藤!」

「サンキュー匙!木場受け取れ!!」

「行ってくださいイッセー先輩」

『Transfer!!』

 

 

力が溜まったイッセーは、小猫ちゃんに投げられて木場君に力を譲渡した。

 

 

「ドラゴンの力、確かに送ったぞ!!」

「受け取ったよイッセー君、ありがたく使わせてもらうよ」

 

 

木場君は剣を床に刺すと、そこから大量の魔剣が飛び出した。これが木場君の神器、魔剣創造『ソード・バース』

フリードは魔剣に突き刺さらない様に、自分に迫ってくる魔剣を次々と破壊する。

 

 

「残念でしたぁ!テメェのチンケな魔剣がエクスカリバーちゃんに敵うわけないでしょが!」

「……何か勘違いをしてないか?お前の聖剣を叩き折るのは僕の役目じゃない」

「あ?」

 

 

フリードは何を言っているのか分からないと言った表情をしていた。

 

 

「うぉぉぉぉぉぉッ!!」

 

 

叫びながらフリードに俺は突貫する。木場君には申し訳ないけど、エクスカリバーはコイツがこれ以上人殺しの快楽のためにエクスカリバーの贋作が振るわれるのは納得しないだろうから。

だから信じ念じる。俺のエクスカリバーの方が力が上だと言う事を

 

 

 

「だぁぁぁッ!!」

 

 

俺はエクスカリバーを振り下ろした。フリードの天閃の聖剣とぶつかり、バキンと天閃の聖剣の刀身が真っ二つに折れた。

 

 

「なぁッ!?天閃の聖剣が真っ二つに折れちまっただとぉ!?」

 

 

フリードは天閃の聖剣がいとも簡単に折れてしまった事に驚きを隠せなかった。

天閃の聖剣を叩き折った事に満足したのか、エクスカリバーは元の姿に戻り

 

 

「ヴぁかめ!貴様が扱っている贋作ごときに私が負けるわけがないだろう!!」

 

 

自分以外のエクスカリバーを破壊出来て満足の様だった。

 

 

「ごめん木場君、君の目的だった聖剣の破壊を俺なんかが」

「フリードに言っただろう?僕達はここで聖剣を叩き折るって」

 

 

とその時大きな拍手が廃屋に響き渡った。

 

 

「素晴らしい!天閃の聖剣をいとも容易く叩き折るとは!その生きたエクスカリバーは他の聖剣など足元に及ばないと見た!」

 

 

拍手のした方を見てみると、初老の神父が立っていた。

 

 

「やっべ!バルパーの爺さん!」

 

 

バルパーの名を聞いた瞬間、木場君の目が鋭いものへと一瞬で変わってしまった。

あのおじいさんがバルパー、木場君の昔の友達の敵。

 

 

「悪いバルパーの爺さん、エクスカリバー折られちった。てへッ!」

「構わん。そんなの後でいくらでも修復できる。それよりも……」

 

 

バルパーは俺のエクスカリバーを見ながら。

 

 

「素晴らしい。その生きた姿のままでも凄まじい力を感じる。七本の聖剣の以上の力、まさにオリジナルのエクスカリバーそのもの。私が目指している最強の聖剣そのものだ!ぜひ手にしたい物だ……!」

「バルパーと言ったか、私の事をそこまで称えるとは見事と褒めておこう。だがヴぁかめ!貴様のような私欲のために命を簡単に散らす者が私を欲しようと思うなよ!私が常に求めているのは、勝利と栄光だ!決して殺戮や強欲のためではない!!」

 

 

杖をバルパーに向けながら叫ぶエクスカリバー。エクスカリバーの怒りがビシビシと伝わってくる。

バルパーは俺をジロジロと見ながら

 

 

「そのエクスカリバーは如何やら貴様と繋がっているようだな。どうだ小僧、悪魔ではなく私達に付こうとは思わないか?そうすれば勝利と栄光はお前のものだぞ」

「何を言ってるんだ。アンタ達の様な悪党に付くわけないだろ。木場君の友達を平気で殺したアンタを今此処で捕らえて罪を償ってもらう」

 

 

 

noと俺は当たり前に断った。だれが悪人に付くか。お決まりのセリフを言うんじゃあないよ。

 

 

「そこまでだ!バルパー・ガリレイ!神を裏切った貴様を此処で断罪する!」

 

 

と破壊の聖剣を構えたゼノヴィアちゃんが到着した。ゼノヴィアちゃんの後ろには日本刀になっている擬態の聖剣を構えたイリナちゃんが。

どうやら小猫ちゃんが2人に連絡をしたみたい。

 

 

「折れた聖剣では流石に分が悪いか。退くぞフリードよ」

「あらほらさっさー!それじゃみなさん、バイナラ!!」

 

 

またフリードは閃光弾を破裂させて、目くらましをした。前をやったけどベタだよねその逃げ方。

光が晴れた時には、そこにはもうバルパーとフリードの姿はどこにも無かった。

 

 

「逃がすか!」

「追うぞイリナ!」

「りょーかい!」

 

 

仇を目の前にして、冷静さを失ってしまった木場君と、任務としてゼノヴィアちゃんとイリナちゃんは逃げたフリードとバルパーを追いかけた。

 

 

「私達も行くぞ!これ以上私の名を語らすわけにはいかん!」

「ちょ待てよエクスカリバー!」

 

 

勝手に木場君達を追いかけるエクスカリバー。でも今の木場君を放っておけるわけなく、俺も慌てて追いかけたのだった。

 

 

 

 

 

直ぐに木場君達に追いついた俺は、一度3人に落ちつくように言った。

 

 

「落ち着いてよ3人とも。無策で追いかけてもかえって危険だ。此処は体勢を整えるために一旦退くべきだよ」

「悪いけど浅尾君、仇のバルパーが近くにいるかもしれないんだ。僕はチャンスをここで逃がすわけにはいかない!」

「私もその意見に賛成だ。今回の主犯の一角をおめおめと逃すわけにはいかない。ここは一気に攻めるべきだ」

「ゼノヴィアの言う通り!下手に退かずにここは一気に攻めて行こうよ!」

 

 

駄目だ木場君は周りが見えてないし、ゼノヴィアちゃんは突撃思考だし。まだまともであるイリナちゃんもゼノヴィアちゃんの意見に賛成している。

このままでは駄目だって言うのに、あのエクスカリバーは又勝手に先に行ってしまったし。なんで何時も肝心な時に居ないんだよアイツは……

もう一度木場君達を説得しようとしたその時、心臓を鷲掴みされたような悪寒と殺気を感じ取った。

逃げろと叫ぼうとした瞬間、ズブリッ!!と言う鈍い音が俺の体から聞こえてきた。

俺は下を見てみると、俺の胸に大きな風穴が開いていた。

 

 

「カフッ……!!」

 

 

俺は口から大量の血を吐き出しながら、膝から崩れ落ちて倒れた。

 

 

「なッ浅尾君!?」

「なんだ!何が起こった!?」

「ユウマ君!!?」

 

 

木場君達が驚き慌てているけど、木場君達の声が段々と聞こえなくなった。それに目もだんだんとかすんで見えなくなった。

何だ、何が起こったんだ?俺は何とか動く首で辺りを見渡す。そして見た。

 

 

 

「まさか天閃の聖剣を破壊するなんてな。どうやらお前達の中で、そこの人間が一番厄介みたいだな。だからこそ、俺の計画……俺の戦争のためには、テメェみたいな人間が邪魔なんだよ。だからさっさと死ね」

 

 

10枚の黒い翼の、堕天使の男が、獰猛な笑みを浮かべながら俺の事を見ていた。

逃げて……3人に言う事が出来ずに、俺は意識を手放した……

 

 

 

 

 

 

 

 

 




天閃の聖剣は折らせてもらいました。
けどユウマがコカビエルに貫かれた……
次回ではどうなるのか
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