ハイスクールD×D 勝利と栄光のウザい聖剣   作:ユリヤ

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今回長くなりそうなので、前編後編に分けたいと思います
今回は前編です


聖魔剣  デュランダル

暗い。漆黒の闇の中で、俺は椅子にポツンと座っていた。

辺りには何もない。ただ真っ暗で、スポットライトが俺だけを照らしていた。

一体ここはどこなんだ?今までこんな所に来たことが無い。

 

 

『まったく、不意打ちで倒されるとは。私の使い手として危機感が無さすぎるぞ』

 

 

俺の目の前で、俺より高価な椅子に座って紅茶を飲んでいるエクスカリバーが、俺と同じようにスポットライトに照らされて現れた。というか俺よりも高そうな椅子に座ってるって言う事は、自分の方が格が上って言う事を暗に物語ってるよね。

と言うよりここは一体全体何なんだ?

 

 

『此処は私とお前が意識を共有した時に起こる世界。お前が今深い眠りに入っているため、私がお前の意識とリンクしているのだ』

 

 

深い眠りって、俺はあの後どうなったんだ?あの堕天使の男に胸を貫かれてそれから意識を失った。もしかして俺は死んだのか……

 

 

『ヴぁかめ!早とちりするんじゃあない。確かにあの傷は致命傷だった。下手をしたらお前は本当に死んでいた。だが私がお前の危機を感じ取り、すぐさま駆け付けてお前を治したのだ。私と私の鞘のおかげでな』

 

 

私の鞘?鞘って何なんだ?

 

 

『お前と初めて会い、契約をした時に、お前の体に私の鞘を取り込ませていた。私の鞘はあらゆる傷を癒す力を持っている。その力をフルに使っているのだ。その反動でお前は今深い眠りについている。と言ってもあと少しでお前は目を覚ますだろう』

 

 

そっか、よかった。それであの後どうなったんだ?

 

 

『自分の身が大丈夫だと分かった瞬間に、他人の心配を優先するとは……あの後イリナと言う小娘は堕天使の男に倒され、自身が持っていた私の贋作を奪われた。あの堕天使の男がコカビエルだ』

 

 

やっぱりあの堕天使はコカビエルだったのか。レイナーレと比べ物にならない程の力を感じたよ。

 

 

『あの男は重度の戦争狂の様だ。悪魔と天使と堕天使による三つ巴の戦争をまた望んでいるようだ。そしてこの駒王町の、お前が通っている学校で儀式を行うようだ。儀式が完了した瞬間この町は簡単に吹き飛ぶかもな』

 

 

 

そんな……だったらこんな所で呑気に座っているわけにもいかない。直ぐに目を覚まさないと。

 

 

 

『お前が行ってどうなる。今回の戦いはゲームではない。下手をしたら今度こそ命はないぞ』

 

 

紅茶を飲みながら、俺に問いかけるエクスカリバー。確かにレーティングゲームとは違って命の奪い合いの戦いになるかもしれない。けど俺は友達や好きな人が危険な目にあうかもしれないのに、呑気に寝ているなんて出来ない。

 

 

『それでお前が死ぬかもしれなくてもか?』

 

 

自分の大切なものを護れなかったら、それこそ首を掻っ切って死んでやる。

 

 

 

『まったく、ヴぁかな男だ。自分の命よりも他者の命を優先するとは……つくづくあの男と似ているよお前は。だからこそ私はお前に賭けてみたいと思うのか』

 

 

紅茶を飲み終わったエクスカリバーは、聖剣の姿へと変わった。

 

 

『そこまで言うのなら、私を掴め。直ぐに目を覚ますだろう。そしてそこまで言うのならば、必ず護りとおせよ』

 

 

言われるまでもないよ。

俺はエクスカリバーを掴んだ。その瞬間、暗かった世界に眩い光が包み込んだ。

 

 

 

 

「俺の部屋……」

 

 

目が覚めた俺があたりを見渡して、ここが俺の部屋であることが分かった。

 

 

「エクスカリバー」

「お前が貫かれた後に、栗色の小娘がやられ私の贋作が奪われた。魔剣使いの小僧ともう一人の私の贋作を使っている小娘がお前と栗色の小娘を連れて撤退。お前の怪我は私の鞘によってある程度は修復されたが、アーシアの力も使われた。この戦いが終わったら、しっかりとアーシアにお礼を言うのだな」

 

 

 

アーシアちゃんが俺を看病してくれていたのか……

アーシアちゃんが居たって事は、イッセーやリアス部長。小猫ちゃん、そして朱乃さんも俺の事を心配してくれてたかもしれない。心配をかけるなんて、申し訳ない事をした。

外を見てみると、学校の方で禍々しい力を感じる。儀式はもう始まっているみたいだ。急いで向かわないと。

 

 

「いこうエクスカリバー。」

「まったく。お前も随分と頑固者だな」

 

 

俺に呆れながらも、俺の肩に飛び乗ったエクスカリバー。

俺は部屋の窓を開けて外へ飛び出した。

 

 

 

 

 

学校に到着した俺。目の前の学校は大きな結界に覆われていた。

上を見上げてみると、会長や匙君。生徒会メンバーが結界を維持しているのが見える。

匙君と会長は俺の姿を見て、驚きながらも近づいてきた。

 

 

「浅尾!お前大丈夫なのかよ!?」

「リアスから聞きましたよ。浅尾君、貴方は本来安静にしているべきなのでは?」

「自分でも分かっています。でもジッとしていられません」

 

 

匙君と会長は俺の事を呆れながら見ていた。

 

 

「イッセーやリアス部長は学園の中ですか?」

 

 

俺の問いにハイと肯定する会長。

 

 

「現在結界で学園内を覆って現状を維持しています。ですがリアス達にもしものことがあれば……」

「その事が無いように俺とエクスカリバーが来ました。何とかしてみせます」

 

 

俺は結界を少しだけ隙間を開けてもらおうと頼んだけど、会長は首を横に振りながら

 

 

「残念ですがそれは出来ません。結界に隙間の様な穴をあけた瞬間、結界自体崩壊してしまいます。本来貴方と話している時間でさえ結界が弱まって「ユウマよ何をしている!早くいくぞ!」なッ!?」

 

 

会長は驚いていた。何故ならエクスカリバーがいとも簡単に結界を通ってしまっているのだから。

 

 

「っておい!何やってんだよエクスカリバー!?」

 

 

俺は結界を簡単に通ってしまったエクスカリバーにツッコミを入れようとした瞬間、なんと俺も結界内をスルンといとも簡単に通りぬけてしまった。

俺を見てあんぐりする匙君。

 

 

 

「いや何で簡単に通れてるんだ?」

「ヴぁかめ!この程度の結界などで私を阻められると思うなよ。そして私の使いてであるお前にも何の効果も無いのだ!」

 

 

えぇ改めて思うけど、エクスカリバーってとんでもないよね。色々とチート過ぎるよ。

会長も俺とエクスカリバーを呆然と見ていたけど

 

 

「……どうやら貴方は大丈夫の様ですね。リアスや他の皆もお願いします」

「はい」

 

 

俺は学園の奥へと向かった。奥に近づいていくと、爆発音が強くなってきた。

 

 

 

「イッセー!」

 

 

皆が戦っている。まさに戦場だった。体育館は消えていて、テニスコートがあった場所は大きなクレーターになっていた。

 

 

 

「ユウマ!?」

「ユウマ!」

「ユウマ君!」

「ユウマ先輩」

「ユウマさん!」

 

 

皆俺が来たことに驚いていた。

 

 

「ユウマ君……」

「……」

 

 

木場君とゼノヴィアちゃんが俺に近づいてきた。

 

 

「すまない。僕が熱くなってしまって、周りが見えなくなってしまったばかりに……」

「私からも謝らせてくれ。無防備に突撃しようとして、君が命を散らしてしまう所だった」

「いいんだよ。木場君やゼノヴィアちゃんが無事だったのなら、それでいいんだ。それよりも問題はアイツだ」

 

 

そう言いながら俺は上を見上げた。

 

 

 

「ほう、まさか生きていたとはな。俺の一撃で死ななかった人間を見るのは初めてだ」

 

 

上空では浮かんでいる台座に良裕な表情を浮かべているコカビエルが居た。

 

 

 

「悪いけど、イッセーやオカ研の皆が危険な目にあっているのに、死んでいるつもりなんかないよ」

「クックハハハハ!面白いな人間!テメェみたいな規格外と殺し合いが出来るなんてなぁ」

 

 

戦闘狂め……戦いの快楽なんて俺は理解できない。理解なんかしたくないね

とその時、グラウンドの中心で光り輝いていたのが収まった。

 

 

 

「あれは……」

「四本のエクスカリバーが一つになった……」

 

 

イッセーが説明してくれたけど、フリードが持っていた天閃とイリナちゃんが持っていた擬態。そして他の2本のエクスカリバーを1つにしたみたいだ。

 

 

「おぉ……!これが4本を1つにした聖剣の力。だが残念だ。4本を1つにしてもあの小僧が持っているエクスカリバーには及ばないとは……」

 

 

バルパーはまだ足りない様だった。自分の欲望のためにこの町を消すつもりなのか……どこまでも身勝手な……!

 

 

 

「そんな勝手な事はさせない!コカビエル!ここであなたを討つ!朱乃!」

「はい!」

 

 

空に飛んでいるコカビエルに、悪魔の羽を出したリアス部長と、巫女服に着替えている朱乃さんが、滅びの魔法と雷の魔法を放った。

力が何時もよりも強く感じる。イッセーが2人に力を譲渡したみたい。

だけど……

 

 

「弱い!弱すぎる!この程度の力なのかぁ!!」

「きゃああッ!」

「朱乃!」

 

 

2人の魔法を、コカビエルは片手で防いで、2人の魔法を混ぜ合わせながら朱乃さんにカウンターとして放った。

モロに直撃した朱乃さんは墜落して行く

 

 

「朱乃さん!」

 

 

俺は朱乃さんが地面に叩きつけられない様に、クッションの役割をした。

 

 

「ユウマ君!?」

「ツツ……朱乃さん、大丈夫でってなぁッ!?」

 

 

俺は赤くなって固まってしまった。

何故ならさっきの攻撃で巫女服にダメージが入って、片方の胸が露出してしまっていた。いかんモロに見てしまった。こんな所で朱乃さんの胸を見てしまうなんて……!

朱乃さんは顔を赤くしながらも、腕で胸を隠してくれた。

 

 

「あッ朱乃さん!申し訳ありません!これは不可抗力なんです!事故なんです!」

「いッいえ!ユウマ君のおかげで大した怪我にはなりませんでしたわ。だからお相子と言う事で……」

 

 

朱乃さんの元に、アーシアちゃんが駆けつけてきた。アーシアちゃんの神器で、朱乃さんの傷を癒してくれていた。これで問題はないだろう。さっさとさっきの事は忘れよう。今は戦いのときなんだから。

でもリアス部長と朱乃さんの攻撃を片手で防ぐなんて、コカビエル。アイツは今迄の中で最大の敵だ。

 

 

 

「だけど……おまえよくも朱乃さんを!絶対に許さない!エクスカリバー!」

「女のために戦うか!よかろう戦いの時だ!勝利と栄光のために!」

「来い人間!生きた聖剣よ!お前らは俺の渇きを癒してくれるか!?」

 

 

聖剣になったエクスカリバーを握り、光の翼で飛んだ。

エクスカリバーとコカビエルの光の槍がぶつかり合う。

 

 

「ほぉ!人間の癖に俺の攻撃に退かないとはな!」

『ヴぁかめ!ユウマの力ではない!この私、エクスカリバァァァッ!が最強の聖剣だからだ!』

「そう言う事は一々言わなくてもいいじゃないか!」

 

 

コカビエルが今度は光の槍を乱射してきた。

イッセー達に被害が来ない様に、可能な限り俺は光の槍を弾き返した。

 

 

 

「けど決定打までにいかない。相手との力量に差があり過ぎる……」

『ヴぁかめ!私の力を100%出せばコレぐらいの相手わけないわ!と言う事で今後は朗読会の強化と護ってもらいたい1000の項目もしっかりと護ってもらいたい』

「こんな時に何言ってるんだよ!」

 

 

俺はチラッと見たけど、木場君がエクスカリバーに向かって行っていた。

コカビエルはニヤリと笑いながら、片手で俺と戦いながらもう片方の手で木場君に槍を投げた。

 

 

 

「祐斗避けなさい!」

 

 

木場君に光の槍が向かっていく。

俺はコカビエルと距離と取って、木場君の元へ急ぐ。

 

 

「クソ!間に合え!」

 

 

俺は光の翼を加速させ、木場君と槍の間に入った。

 

 

 

「このぉッ!」

 

 

エクスカリバーと槍がぶつかり合い、爆発が起こった。

 

 

「ユウマ!木場!」

 

 

イッセーの叫び声が聞こえる。

木場君の安否を確かめるけど、どうやら無事の様だ。

 

 

 

「そろそろ余興にも飽きて来たな。フリード」

「はいなぁ!」

 

 

フリードがどこからともなく現れた。

 

 

「俺はいささかこいつらの相手に飽きた。そのエクスカリバーで相手をしておけ」

「了解しましたでございますボスゥ。それじゃあ新しくなったエクスなカリバーちゃんの錆になってもらいましょうかね……まずはテメェからだクソ人間!」

 

 

木場君を助け起こそうとした俺にフリードが向かってきた。

俺はエクスカリバーで、フリードのエクスカリバーを防ぐ。

 

 

「クヒャヒャヒャヒャ!このエクスカリバーすごいよ~!流石は4本を混ぜ合わせた力、これだったら悪魔をばっさばっさと斬れちゃうよ!」

「そんな事はさせない!そのエクスカリバーを離せ!それはお前みたいな人殺しを楽しむために使うものじゃあない!」

「かっこいい台詞堂々とはいてんじゃねぇよ!気持ち悪くてリバースしちゃうですます!」

 

 

フリードのエクスカリバーの刀身が三つに分かれたと思ったら、蛇のように俺に迫ってきた。これはイリナちゃんが持っていた擬態の聖剣の力か?

俺はエクスカリバーでフリードのエクスカリバー……なんかややこしいからフリードのは合体聖剣でいいやもう。蛇のように迫ってくる合体聖剣を何とか捌いている俺。

俺が戦っている間に、動けない木場君にバルパーが近づいていた。

 

 

「聖剣に適応できなかった適応者の生き残りか。お前たち自身は何の役にも立たなかったが、ある一つをのぞいて、私の計画に大いに役立ってもらった。これを見ろ」

 

 

バルパーは木場君に青い水晶のような石を見せた。

 

 

「これが何なのか分かるか?これは貴様を逃がすために死んでいった者達だったものだ」

 

 

バルパーの言った事に俺達は絶句してしまった。バルパーは得意げに話し続ける。

木場君達聖剣候補の人達は聖剣を扱うほどの数値を出さなかった。被験者の人達の因子だけを抜き出すと言う非道な事を行った。

そしてバルパーが持っているのが、最後の一個と言う訳だ。

 

 

「きゃははは!俺以外の奴等は体が因子について行かなくなって死んじまったんだぜ!そう考えると俺っちってつくずくスペシャルしようザンすね!」

「黙れ!人の命をなんだと思ってるんだこの外道!」

 

 

フリードのスピードに俺はついて行く。どこまで人の命を利用しているんだこの外道たちが。

 

 

「偽善者め等が。私を異端として排除しておきながら、厚かましく私の研究だけは利用しよって。だがどうせミカエルの事だ。被験者から因子を取り出しても、殺しはしないだろうがな」

 

 

殺す必要はないはずなのに、殺すなんて……自身の計画や欲望のために命をおもちゃにするのか……

 

 

『反吐が出そうなほどの外道を久しぶりに見るとはな。虫唾が走るわ』

 

 

何時もよりもトーンが1つ低いエクスカリバー、こいつも悪に対しては黙っていないようだ。

 

 

「なら僕達を殺す必要は無かったはずだ……」

「お前達は極秘計画だったからな。用済みになり、証拠を隠蔽するために殺すのは当たり前だろう」

「テメェッ!!」

 

 

怒りを爆発したイッセーがバルパーに向かおうとしていたが、合体聖剣をまたも蛇の様にしてイッセーの行く手を遮った。

 

 

「邪魔すんじゃねぇよクソ悪魔!そこでお仲間が絶望する様を目ん玉ディッシュのようにして見とけやボケ!」

 

 

木場君が主のために耐えて耐えて来たのに……と悲痛な呟きが聞こえてくる。遠くでアーシアちゃんが涙を流していた。

木場君の想いを踏みにじるかのように、結晶を放り投げた。

 

 

 

「欲しければくれてやる。それはもう必要ない。そんなのよりも更に完成度を高めた物を量産できる段階まで来ているのだからな」

 

 

木場君は結晶を拾って、ギュッと抱きしめた。

 

 

「バルパー・ガリレイ。貴方は自分の研究、欲望のためにどれだけの命を弄んだ……」

 

 

その時だった。木場君の周りを人の様な影が囲んだのは。

この場に渦巻く力や、木場君の想いが結晶の魂を解き放ったのか……

 

 

「僕は、僕はずっと思っていたんだ。僕だけが生きていていいのか。僕よりも夢を持った子もいた。生きたかった子が居た。僕だけが平和な時を過ごしていいのか……」

 

 

木場君が静かに涙を流していると、小さな少女が木場君の服を引っ張った。

少女が木場君に微笑んだ瞬間、木場君の周りに居た魂の人達は、人の形から魂へと又姿を変えた。

 

 

『大丈夫だよ』

『皆集まれば』

『受け入れて』

『僕達を』

『怖くないよ』

『たとえ神がいなくても』

『神様が見て無くても』

『僕達の心はいつだって』

「ひとつ……」

 

 

彼らの魂が木場君と一つになった。なんて暖かくて優しい力なんだろう。

俺の顔にも涙が流れてきた。

 

 

「何戦場でベソ掻いてんだよ!キモすぎるんだっつーの!!」

 

 

空気を読まないフリードが俺に向かって合体聖剣を振ってきた。

腕が傷付くのを躊躇わず、俺は合体聖剣を掴んだ。

 

 

「ほぇ?」

「空気を……読めよ馬鹿野郎!」

 

 

俺はフリードをバルパーが居る所まで殴り飛ばした。

 

 

『ほう、どうやらあの小僧自らの壁を突破したようだな』

 

 

エクスカリバーは何か分かったようだ。

 

 

「同志たちは僕に復讐を願ってはいなかった。願っていなかったんだ」

 

 

だけど、そう言いながら木場君はバルパーにゆっくりと近づく。

 

 

「目の前の邪悪を打倒さなければならない。第二第三の僕達を生み出さないためにも!」

「うぐぐ。えぇいフリード!何を寝ている!今すぐこいつらを総べて殺せ!」

「イッテェあのクソ人間、ぶっ殺してやる!テメェ等クソ悪魔もギッタンギッタンのR指定にしてやるつーの!」

 

 

フリードは合体聖剣に力を籠め始めた。これが決着になるだろう

 

 

「木場!アイツ等の想いと一緒に、そのふざけた聖剣なんかぶっ壊しちまえ!」

「行きなさい祐斗。リアスグレモリーの眷属として、貴方の想いとその力を見せつけなさい」

「信じてますわ祐斗君」

「祐斗先輩」

「木場さん……!」

 

イッセーやリアス部長、朱乃さん小猫ちゃんアーシアちゃんオカ研の声援に木場君は応えようとしている。

 

 

「……僕は剣になる。僕の魂と融合した同志たちよ、共に越えよう。あの時果たせなかった想いを……願いを」

 

 

木場君の魔剣も力が集まりだした。光と闇、混じりあう事のない2つの力が今一つになろうとしている。

 

 

「今、部長そして仲間たちの剣となる。魔剣創造!」

 

 

新たに現れた剣は、今までの魔剣とは何かが違う。そんな感じがした。

 

 

「ソード・オブ・ビトレイヤー。聖と魔を有する剣の力、受け止めるといい」

 

 

聖と魔が融合した剣なんて、何時もと違う力。イッセーと同じ禁手に至ったと言う事なのか。

 

 

「聖魔剣だと!?ありえない!反発する力が混じりあうことなど、あるはずがないのだ!」

 

 

バルパーが動揺していた。普通は起こらない現象みたいだ。

 

 

『ユウマよ。何をしている私達も行くぞ』

「え?ここは木場君の因縁を断ち切るとかそう言った感じじゃ」

『ヴぁかめ!私の目的は贋作を破壊する事だ!決して小僧に見せ場をつくるものじゃないぞ!』

「……すっごい空気読めない奴らになるよな俺ら」

 

 

エクスカリバーが延々と文句を言ってきた。

本当ゴメン木場君、俺勝手な事をするよ。

 

 

「木場君、エクスカリバーがうるさくて、勝手だけど助太刀させてもらうよ」

 

 

木場君の左隣を並んで歩く俺。

 

 

「ユウマ君……君が言った事が分かった気がするよ。ありがとう」

「治療の時の?俺は思った事をそのまま口にしただけだよ」

「リアスグレモリーの騎士よ」

 

 

ゼノヴィアちゃんが木場君の右隣に並んだ。

 

 

「まだ共同戦線は残っているか?」

「残っていると思いたいね」

「なら私にも協力させてくれ。共にあのエクスカリバーを破壊しよう」

 

 

まさかゼノヴィアちゃんが自ら合体聖剣を破壊しようと協力するなんて

 

 

「いいのかい?」

「もはやあれは聖剣であって聖剣ではない。異形の剣だ」

「ゼノヴィアちゃん……」

 

 

まさか悪魔と教会と言う敵同士でもあるはずなのに、共通の敵のために本当の意味で手を取り合うなんて。

ゼノヴィアちゃんは俺の方を見て、照れくさそうに笑いながら。

 

 

「ゼノヴィアちゃんなんて恥ずかしい名で呼ばないでくれ。普通に呼び捨てにしていいんだぞ?」

「いや女の子を呼び捨てなんて出来ないから、せめてさん付けでいいかな?」

「ふッあぁ構わないよ」

 

 

俺は恥ずかしくなって頭を掻いていると

 

 

「ああああ~あ何目の前でいい雰囲気出してるんだよ!こちとら準備万端!何時でも発射OKなんですけど!」

 

 

フリードが合体聖剣を振り回しながら叫んでいた。

木場君は聖魔剣を構え、ゼノヴィアちゃんじゃなかったゼノヴィアさんは破壊の聖剣を構えずに地面に差した。

そして右手を横に伸ばしながら何やら呪文のようなモノを唱えていると、魔方陣が展開。そこから鎖に繋がれた青い巨大な剣が現れた。

 

 

「我は開放する。聖剣デュランダル!」

「デュランダルだって?」

『ほう、デュランダル。懐かしい名だ』

 

木場君は驚いていた。

聖剣デュランダル。名は聞いたことがある。確かローランと言う騎士が使っていた聖剣。不滅の刃とも言われた、エクスカリバーに引けを取らない有名な剣だったはず。

 

 

「馬鹿な!私の研究ではデュランダルを扱える領域まで達していないぞ!」

 

 

バルパーが激しく狼狽している中、ゼノヴィアさんは強くそして不敵に笑って言った。

 

 

「私はそのふざけた男やイリナとは違い、数少ない天然ものだ!」

「完全な適性者、真の聖剣使いだと言うのか!?」

 

 

ゼノヴィアさんは生まれた時から聖剣を扱える力を持っていたのか。事故でエクスカリバーの使い手になった俺とはえらい違いだ。

 

 

「コイツは触れたモノは何でも切り刻む暴君でね、私の言う事も碌に聞かない。それ故に異空間に閉じ込めていないと危険極まりないなんだ」

 

 

じゃじゃ馬なんだなデュランダルって。言う事を聞かないって、ある意味エクスカリバーと一緒だなぁ。

エクスカリバー、聖魔剣そしてデュランダル。負ける気がしないとはこういう事なんだろうな。

 

 

「ここにきて!王道的な御都合主義!俺っちもしかして負けちゃうフラグ!?」

 

 

擬態の聖剣の力で、何本も分かれた刃がゼノヴィアさんに迫っていくけど

 

 

「はぁッ!」

 

 

デュランダルで薙ぎ払っただけで、刃はいとも簡単に砕けてしまった。

 

 

「所詮は折れた聖剣、このデュランダルの相手にはならない!」

 

 

振り下ろされたデュランダルを天閃の聖剣の力で避けるフリード。

 

 

「クソが!そんな設定要らねぇんだよ!」

「いるいらないの問題じゃないよね」

 

 

フリードのスピードについて行く俺は、エクスカリバーを合体聖剣に叩きつける。

エクスカリバーと合体聖剣がぶつかり合うたびに、合体聖剣の刀身に罅が入り始めた。

 

 

「俺っちのスピードについて来てるだけで、調子づくんじゃねぇぞ!」

「悪いけど、今回の主役は俺やエクスカリバーじゃないんだよね」

『まったく、この私を脇役などにしおって、しかし今回は特別だ。ありがたく思え!』

 

 

後は任せたよ木場君。

 

 

「そんな剣で僕達の想いを断つことは出来ない!」

 

 

俺の背に隠れていた木場君がさらに加速して、合体聖剣に連続攻撃を浴びせた。

聖魔剣の連続攻撃に耐えきれなかった合体聖剣は、鈍い音を立てながら折れてしまった。

 

 

「おッ折れたぁッ!?」

 

 

合体聖剣が折れた衝撃で吹っ飛ばされたフリードは地面に叩きつけられた。

 

 

「マジですか……こんなクソ悪魔ごとにこの俺が……ふざけんじゃ――――」

 

 

フリードは肩をバッサリと斬られ、肩を押さえながら前のめりに倒れた。

 

 

「見ていてくれたかい?僕達の力はエクスカリバーを越えたよ……」

 

 

木場君が漸く自身の壁を破壊したようだ。

 

 

『壊したのは私ではなく贋作だがな』

「一々感動を壊すんじゃあないよ」

 

 

ほんと空気が読めない聖剣だこと……

 

 

 

 

 




今回は原作通りでしたが、次回はほぼエクスカリバーが無双する話になる予定です
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