ハイスクールD×D 勝利と栄光のウザい聖剣   作:ユリヤ

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チェスってナイトとかルークやビショップって名前がカッコイイですよね?
自分はクイーンが好きです。皆様はどの駒が好きでしょうか?

それではどうぞ


優しきシスターアーシア  夜ははぐれとの戦いを

「はぁ~」

「ふぁぁ~」

 

 

イッセーは深い溜息、俺は大きな欠伸をしていた。

家に帰っても碌に寝れなかった俺とイッセー、仮眠と言っていいほどだった。

さらに俺はエクスカリバーが毎朝早朝の6時にラジオ体操をするのが日課となっていて、今朝もラジオ体操につき合っているんだ。

ラジオ体操の後の朝食も俺が作っている。何時もだったらそんなに苦じゃないんだけど、今日は本当にキツイ。あんまりにもしんどかったら今日は保健室で休もうかな。

 

 

「なぁさっきから欠伸凄いけど、大丈夫かユウマ?」

「大丈夫……って言いたいけど、正直しんどい。学校着いたら保健室で休みたい」

「ヴぁかめ!体調管理を怠るからそういう事になるのだ」

 

 

エクスカリバーが俺に呆れたような事を言ってるけど、今回は気にしてる気力はなさそう。

疲れが残っている中で歩いていると。

 

 

「きゃッ!!」

 

 

女の子の小さな悲鳴が聞こえた。

俺とイッセーが悲鳴が聞こえた方を見てみると

 

 

「いたた……転んじゃいましたぁ」

 

転んじゃったのかスカートがめくれて、パンツが丸見えの女の子が

 

 

「おぉ!純白のパンツ!なんて素晴らしいんだ」

「なにアホな事言ってるんだよ。助け起こさなきゃ」

 

 

イッセーに転んだ女の子を助け起こして、俺は転んだ女の子の荷物へ

転んだ衝撃か彼女の大き目なアタッシュケースから荷物が飛び出て散乱している。白い下着が何枚か出ていて、俺は顔を赤くしながらも素早く下着を畳んでしまってあげた。

イッセーの方も女の子を助け起こしたみたいだけど、女の子は綺麗な金髪をした外国人、俺とイッセーは思わず女の子に見惚れてしまった。

 

 

「あッありがとうございます!助かりました。私はアーシア・アルジェントと言います」

「俺は兵藤一誠。皆からはイッセーって呼ばれてる。怪我がなさそうでよかった」

「俺は浅尾勇真。よかったらユウマって呼んでもいいよ。荷物結構重たかったから、良ければ目的の場所まで持っていってあげるよ。」

 

 

かなり重いし、アーシアちゃん見るからに華奢そうだし、俺が荷物運びをするからイッセーには道案内を頼むと、イッセーは快く了解した。困った女の子には優しいからなイッセーは。

と俺とイッセーのやり取りに感動したのか、アーシアちゃんは

 

 

「今日初めて会った私に、こんなにも優しくしていただけるなんて……これも神のお導きです」

 

 

手を組んで、お祈りのポーズをした。

けどイッセーはアーシアちゃんがお祈りのポーズを見たら、一瞬だけど嫌そうな顔をした。

お祈りをしているアーシアちゃんじゃなくて、お祈り自体に嫌悪感を持っているみたい。

アーシアちゃんの格好もそうだし、俺はアーシアちゃんにたずねてみる。

 

 

「アーシアちゃん、もしかして君はシスターなのかな?」

「はい!今日からこの町の教会に赴任したんです。もしよかったら、時々遊びに来てくださいね」

 

アーシアちゃんの汚れのない笑みを見ながらも、俺は納得した。

アーシアちゃんは教会の人間、イッセーは悪魔。悪魔にとって、教会の人達は天敵であって、安易に近づかない方がいいかもしれない。

アーシアちゃんと二度と会えないかも知れないと思うと、イッセーを不運だと俺は思った。

とアーシアちゃんが俺の方を見て首を傾げていた。どうしたのか、俺が尋ねてみると

 

 

「あの、ユウマさんの隣にいる白い生き物さんは、一体なんなんでしょうか?」

 

 

アーシアちゃんが言った事に俺とイッセーは驚いた。俺が『コイツが見えてるの?』と言ったゼスチャーをすると、アーシアちゃんもコクンと頷いてくれた。

エクスカリバーが見えてるって事は、アーシアちゃんも普通の人間じゃない何か特別な力を持っているのかな。

 

 

「ふむ。私の姿が見えると言うのなら、自己紹介をしないといけないな。私はエクスカリバーと言う。以後お見知りおきを」

 

 

エクスカリバーは何時ものような感じじゃなくて畏まった自己紹介をした。アーシアちゃんがシスターだからか?

 

 

「エクスカリバーさん?もしかして伝説のあの聖剣なんですか?」

「そうだよミスアーシア。私を知っているとは流石はシスター、よく世の中の事、そして私を理解しているみたいだな」

 

 

なんかアーシアちゃん相手でもふてぶてしいな。

アーシアちゃんを連れて教会に行こうとしたけど、転んでひざを怪我をして泣いている男の子がいた。

困ったな今手当できる道具が無いしな。とアーシアちゃんが泣いている男の子に近づいて

 

 

「男の子がそれ位で泣いてはいけませんよ」

 

 

手をひざに向けると、アーシアちゃんの指に指輪が現れて、指輪が緑に光ると男の子の傷が段々と消えて行く。

 

 

「ッ!?」

「?イッセーどうしたの?」

 

 

アーシアちゃんが指輪を出して、男の子の傷を消している間にイッセーは左手を変に抑えている。まるでアーシアちゃんの力に反応しているみたいだ。

アーシアちゃんは男の子の怪我を治した。さっきまで泣いていた男の子はポカンとしているけどね。

 

 

「すみません。つい……」

 

 

アーシアちゃんはそう言いながら、下を出して可愛らしく笑った。

今度こそ教会へと向かう俺達。

 

 

「驚いたでしょう?」

「え?いやぁ凄い力を持ってるんだね」

「傷付いた者を治すなんて素晴らしい力じゃない。俺やイッセーは驚いたりはしないよ」

 

 

俺やイッセーがアーシアちゃんの力を褒めると、アーシアちゃんも嬉しそう。

 

 

「はい。神様から頂いた素晴らしい力です。そう……素晴らしい」

 

 

けどアーシアちゃんは何処か悲しそうに自分の力を語る。何か訳ありの様だ。

 

 

「アーシア、君の過去に何があったかは知らない。けどその力は素晴らしいものだ。誰が何と言おうとも誇るべきだよ」

 

 

さりげなくアーシアちゃんの事を呼び捨てにしてるけど、良い事を言っているエクスカリバー、コイツ女の子には優しいからな。

 

 

「ふむアーシアよ、君が落ち込んでいるのなら私の武勇伝の一つでも聞かせて元気づけてあげよう」

「「え゛?」」

 

 

突然何言ってんだコイツは?アーシアちゃんにあの無駄に長い話を聞かせるつもりか!?

止めろって、お前に慣れてないアーシアちゃんに武勇伝なんか聞かせるもんじゃないから!

 

 

「あれはほんの暑い夏だった……」

 

 

あ駄目だ。アレが始まると、最低でも2時間はかかるのに……

 

 

 

――2時間後――

 

あれから本当に2時間が経っちゃった。

無駄にダラダラ長い話を聞かされて、イッセーはかなり精神的に疲労しているみたい。

と言うかアーシアちゃんは大丈夫なのか?もしかして『コイツうぜぇ』の顔になってねぇよな?ヤダよ俺、アーシアちゃんがあんな顔になってるの……

俺は恐る恐ると言った感じでアーシアちゃんを見てみる……

 

 

「凄く面白かったです!それに感動しました!」

 

 

アーシアちゃんは拍手をしながら、エクスカリバーの武勇伝を面白かったと感動したと言った。

俺とイッセーはマジか!?と思ってしまった。コイツの話のどこに感動する要素があったのだろう?

あれこれと考えてしまったけど、アーシアちゃんはシスターだ。中には意味の分からない事を延々と言っている奴の相手をした事もあるだろうし、エクスカリバーの話を最後まで聞けたのもそうなんだろうな……

俺は思わずアーシアちゃんを聖女として崇めてしまいそうになってしまった。

エクスカリバーが武勇伝を話している間に、目的の教会へと到着した。

 

 

 

「ッ!?」

 

 

イッセーは教会を見た瞬間に顔をしかめた。教会に近づいた瞬間にこれだ。悪魔にとって教会は本当に天敵であり、弱点なんだと改めて実感する。

 

 

「親切にしてくれたお礼として、一緒について来てもらいたいのですが」

「ごッゴメンアーシア、俺らまだ用事が残ってるから!」

「今度教会に遊びに行くから、その時に会おう」

 

 

アーシアちゃんの誘いに俺とイッセーは嘘の断りをする。悪魔であるイッセーが教会に出向くなんて自殺行為だし、悪魔との関わりがある俺が行っても何が起こるか分からないから

そうですか……アーシアちゃんは残念そうにしながら

 

 

「ではイッセーさん、ユウマさんエクスカリバーさん、また今度教会に遊びに来て下さいね?」

 

 

ニコリと笑いながら、俺から荷物を受け取ると手を振りながら教会へと向かって行った。

俺とイッセーも手を振りかえして、アーシアちゃんが見えなくなると、途端にイッセーは落ち込んだ。

 

 

「アーシアちゃん、良い娘だったね」

「あぁ、そうだな。悪魔じゃなかったら直ぐに会いに行きたかったのに……」

 

 

落ち込んでいるイッセーの肩に俺は手を置いた。

でも……とイッセーは教会を見ながら

 

 

「あの教会、人の出入りを見た事がある人、一人もいないんだよな。あんな所のシスターを、アーシアがするのか」

「だよね。アーシアちゃん、変な事に巻き込まれなきゃいいけど」

 

 

あの教会、幽霊屋敷ならぬ幽霊教会なんて言われるほどに、人の気配がないんだ。オカルト好きな人の間では、あの教会の地下では秘密組織が渦巻いているなんて噂が出るほど。

そんな教会に赴任するなんて、アーシアちゃん、何もあわなきゃいいけど……

 

 

「そろそろ行こうイッセー。あんまり遅くなるとまたリアス部長に怒られちゃう」

「そうだな、気持ち切り替えて行くか!」

 

 

気持ちを切り替えて、俺とイッセーはオカ研へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

オカ研に到着し、俺とイッセーはリアス部長に怒られた。どうやらアーシアちゃんとの一部始終を使い魔を通して見ていたみたい。悪魔だから使い魔もいるんだね。

リアス部長曰く、教会は悪魔にとって敵地で踏み込めば悪魔側と神側で問題が起こるみたい。教会に近づいた時にイッセーが感じた悪寒と言うのは悪魔の本能らしい。

教会に属する悪魔祓い、俗にいうエクソシストの中にも神器の使い手もいるらしい。エクソシストに消されると、痛みも何も感じずに消滅してしまうそうだ。

俺はイッセーが消えちゃうなんて嫌だ。大切な眷属を失いたくないと思っているリアス部長も結構強めに教会には近づくなとイッセーに忠告する。

そして今はオカ研の部室で、配る為のチラシを落ち込みながら整理しているイッセー。それを手伝っている俺

 

 

「はぁ……何か俺、部長に怒られてばっかな気がするなぁ」

「いいじゃないイッセー、怒られるって言うのはイッセーの事を心配している証拠だよ」

「ヴぁかめ!一度や二度叱られただけで落ち込むとは、性根がなっていないようだな」

「うっせ!」

 

 

エクスカリバーに言われてムキになって言い返すイッセー。いいじゃないさっきリアス部長はイッセーに忠告してるけど、俺には一言も言わなかったし

優先順位は1位がイッセーで俺は2位なんだろうなぁ。まぁイッセーは眷属だし、リアス部長は俺にはエクスカリバーが居るから大丈夫だと思ってるんだろう。でも気にもされないと言うのはへこむなぁ……

 

 

「ゴメンアーシア、やっぱり行けそうにないや」

 

 

イッセーはアーシアちゃんの名をポツリと言っている。イッセーは優しいから、約束を破ってしまう事に負い目を感じているみたい。

せっせと作業を続けていると、背後に気配を感じて振り返ってみると姫島先輩が立っていた。

 

 

「部長はイッセー君の事を心配なさっているのですわ」

「あッ朱乃さん……」

 

 

姫島先輩の登場に戸惑っているイッセー。やっぱり姫島先輩も悪魔のイッセーの事しか心配していないのかな……

俺がそんな事を思っているのが顔に出ていたみたいで、姫島先輩は俺の頬をツンツンと突きながら

 

 

「フフ、私はイッセー君も心配ですが、ユウマ君も心配していますわ。あまり無茶な事はしない様にしてくださいね?」

「あッはい……」

 

 

頬を突かれて俺は顔を赤くしながらキョドっていると、部室のドアが開いてリアス部長が、姫島先輩がまだ部室に残っていることに少し驚きながら

 

 

「朱乃、もう帰ったと思ったわ」

「先程大公より連絡がありましたわ」

 

 

大公、確か結構位が高い人だったはず、そんな人から連絡なんて。リアス部長も大公と言う言葉を聞いた途端に雰囲気が変わった。

姫島先輩も何時ものおっとりとした感じじゃなくて、キリッとした真剣な表情に俺も唾を飲み込んだ。

 

 

「この町で、はぐれ悪魔が見つかったようですわ」

 

 

 

 

現在深夜の1~2時。オカ研一行は、町にある廃屋へと向かっていた。

なお俺は転移魔法陣を使えない(人間だから)からチャリを飛ばして現地へと集合した。正直悪魔の皆が羨ましい。

 

 

「元々は悪魔の下僕だったんだ」

「俺達みたいな?」

 

 

木場君が俺とイッセーにはぐれ悪魔について詳しく教えてくれている。

 

 

「偶に主を裏切り、または殺して好き勝手に生きようとする連中がいるんだよ。それが”はぐれ悪魔”」

 

 

そんな物騒なのがこの先の廃屋に居るなんて、正直気後れしちゃいそうだ。

姫島先輩が言うにはそのはぐれ悪魔が、おびき寄せた人を食べているらしい。って人間って俺一人だしヤバくないのかな?

そのはぐれ悪魔を討伐するのが今回の仕事らしい。

 

 

「主から離れ、悪魔の力を無制限に使う事がどれだけ醜悪な結果をもたらすのか、それは計り知れない」

 

 

廃屋に入りながらも木場君は教えてくれている。すでにはぐれ悪魔のテリトリーなんだ。人間は俺一人、人一倍警戒しよう。

 

 

「イッセー。貴方チェスは分かる?」

 

 

リアス部長は行き成りチェスが分かるかとイッセーに尋ねてきた。何故行き成りチェスの話をしたのか、俺は首を傾げる。

チェスはキング・クイーン・ビショップ・ルーク・ナイト・ポーンと言う駒がある事しか知らない。

爵位を持った悪魔はそれらの駒の特性を自分の下僕に与えているそうだ。リアス部長はキング、それは当たり前かなだって一番偉いんだし

 

 

「駒の特性?」

「私達はコレを悪魔の駒(イーヴィル・ピース)と呼んでいるわ」

 

 

イーヴィル・ピース、悪魔の駒って言うのは何とも響きがカッコイイネーミングだろうか。まだ中二が抜けていない俺としては惹かれるものがあるなぁ。

 

 

「でも何でわざわざそんな事を?」

 

 

確かに今いう事なのだろうか?悪魔の駒の話を今する必要が

 

 

「とにかく今回は、悪魔の戦いと言うのを、よく見ておきなさい」

 

 

リアス部長がそう言う。悪魔じゃない俺もしっかりと見ておこう。

そう思った矢先

 

 

「来た」

 

 

小猫ちゃんが何かの気配を感じ取ったみたいだ。

 

 

「欲望に駆られた悪魔の魂、何ともどす黒いものだ」

 

 

エクスカリバーも察知しているようだ。

 

 

『不味そうな匂いがするわぁ。でも美味しそうな人間の匂いもするわぁ。甘いのかしら?苦いのかしらぁ』

 

 

全身を舐められたかのような、女の人の声が廃屋に響く。人間の匂いって俺の事だよね。いや美味しくないから食べたら絶対腹壊すから。って言っても無駄か

そして現れたのは上半身裸の女の人……ってまた?悪魔や堕天使って自分の裸を見せる事に抵抗ないのかな?

 

 

「おッおっぱい!?」

 

 

だからイッセー、おっぱいだからってなんでもかんでも反応しないでよ。本当に友達辞めるぞ。

 

 

「はぐれ悪魔バイサー。主の元を逃げ、その欲求を満たすために暴れ回る不貞な輩。その罪万死に値するわ」

 

 

リアス部長、俺個人としては胸を平気で露出していることにふらちさを感じます。

そうやって人間を誘惑して、捕食してたのか。まるで食虫植物だ。

 

 

「グレモリー侯爵の名において貴女を吹き飛ばしてあげる!」

 

 

リアス部長が鉄槌を下すみたいなセリフを言っても、バイサー……さん?さん付けすればいいのだろうか?リアス先輩に対しても不敵な笑みを崩さない。よっぽど自分の力に自信を持っているみたいだ。

 

 

『小賢しい小娘だこと……その紅い髪のように、貴女の身を鮮血で染めてさしあげましょうか!?』

 

 

胸を揉みはじめる。自身が勝つことに絶対的な自信を持った、余裕の表れなのか、でも行き成りは止めてください。

俺は思わず顔を逸らした。

 

 

「これがはぐれ悪魔?ただの見せたがり屋のお姉さんじゃ……」

 

 

鼻の穴を伸ばしながら、胸を揉んでいるバイサーさんを見ているイッセー。

でもバイサーさんが全身を見せた瞬間、イッセーのニヤケ顔が驚愕の顔に早変わりする。

上半身は人間の裸、でも下半身はおぞましい四本足の化け物の姿だった。尻尾は蛇と言うのはありきたりな気がするけど

 

 

「だから言ったろ?心も肉体も醜悪になるって」

 

 

木場君の言う通り、これはかなりやばい。なんか精神的に来る。

 

 

「あんないいおっぱいなのにもったいねぇ……」

 

 

イッセーは見た目があれだけど、おっぱいが良かったという事でかなり落ち込んでいた。

 

 

「ってアレ?」

「どうしたのイッセー?」

「いや何かあのお姉さんの乳首が……」

 

 

イッセーが指を指しているから、俺も何とか見てみる。

胸を揉み続けているバイサーさんだが、段々の乳首が尖ってきているように見える。

それにあれは魔法陣?

 

 

『ギャハハハッ!!』

 

 

次の瞬間には乳首の魔方陣から、何か光る液体みたいなのが噴射された。

 

 

「ってこっちに飛んでくる!?」

「ヴぁかめ!さっさと避けろ!」

 

 

エクスカリバーが杖を使って服の襟を思い切り引っ張る。ちょ!首が締まる!!

飛んで廃屋の壁に当たった光る液体は、壁を溶かしていく。やッヤバかった。アレが直撃していたら命は無かったはず。

 

 

「たッ確かにバケモンだ……!」

 

 

さっきまでにやけていたイッセーはリアス部長が助けてくれたようだ。溶けた壁を見て肝を冷やしている。

 

 

「だから油断しちゃダメって言ったでしょ?祐斗!」

「ハイ」

 

 

リアス部長に呼ばれて、木場君は剣を出現させた。やっぱり剣の魔法を使うのか

そして構えると一瞬で消えて、いや違う速すぎて見えないんだ!

 

 

「祐斗の役割はナイト、特性はスピード。そして最大の武器は剣」

 

 

木場君は間合いに入ると、目にも止まらない斬撃で下半身の前足を両断してしまった。

斬られた前足が血を流しながら転がっている。ウェ、当分の間は肉が食えなさそう。

 

 

「そう言えば、スーパーの特売でフィレ肉が安かったな。ユウマよ今度フィレ肉を所望する」

 

 

逆にこの聖剣は今のを見ても肉を食べたいなんて、肝が据わっていると言うか、何と言うか……

 

 

『グギャァァァァッ!?』

 

 

前足を斬られて悶え苦しんでいる所を、小猫ちゃんが近づいて行く

 

 

「危ない小猫ちゃん!いくら君が力持ちだからって、大きさが違い過ぎる!」

 

 

小猫ちゃんがかなりの実力者であっても、相手が大きすぎる!

俺が呼び止めている間に、ゴキゴキベキベキと顔から嫌な音が聞こえて、綺麗な顔だったのが、口が裂けて牙が並んだおぞましい顔へと変わってしまった。ごめんなさいもうそこまで変貌しちゃったら、さん付けじゃ呼べません!

正真正銘の化け物へと姿を変えていき、下半身も巨大な口が現れたバイサー。そのまま小猫ちゃんを巨大な口で飲み込んでしまった。

 

 

「ああ!小猫ちゃん!?」

 

 

俺は思わず飲み込まれてしまった小猫ちゃんを助け出そうとしたら、エクスカリバーに杖で制止られてしまった。

 

 

「ヴぁかめ!状況をよく判断してから行動しろ」

「そうですわ。あれ位の相手だったら、小猫ちゃんは負けませんわ」

 

 

姫島先輩が俺を安心させようとそう言ってくれているけど、ベキバキと嫌な音が口から聞こえてくる。

まさか小猫ちゃんが噛み砕かれているんじゃないかと思われたけど、その全く逆だった。

 

 

「……」

 

 

小猫ちゃんが無言でバイサーの巨大な口の牙を拳や蹴りで、砕いたりへし折ったりしていた。いやその小さい体にどんだけの力があるって言うの小猫ちゃん!?

 

 

「なッ……!?」

 

 

イッセーも絶句して、言葉が出ない様子だ。

 

 

「小猫はルーク、その特性はいたってシンプル。馬鹿げた力と防御力」

 

 

いや馬鹿げ過ぎです!俺やイッセーは呆然としている間に、小猫ちゃんは何事も無かったように口から脱出した。

 

 

「ぶっ飛べ」

 

 

小猫ちゃんは脱出すると、バイサーの腹に拳を食らわして吹っ飛ばせる。何mもある巨体を軽々と殴り飛ばす小猫ちゃん、小猫ちゃんに喧嘩を吹っ掛けるのは止めとこう。と言うか喧嘩するなんて毛頭も無いけどね!

 

 

「朱乃」

「はい。あらあら、どうしてさしあげましょうか?」

 

 

姫島先輩はニコニコしながら倒れているバイサーに近づいて行く。もしかして姫島先輩ってドSなのだろうか?ニコニコ笑ってるし、もしかして俺をからかっているのはSだからなのかな?

姫島先輩がバイサーに近づいている間に、斬られた前足の片方がひとりでにリアス部長に向かって行く。リアス部長は無防備だ。

 

 

「部長危ない!……神器!!」

 

 

いち早く反応したイッセーが赤龍の籠手を出して、襲い掛かろうとしている片足を殴り飛ばした。

 

 

「あッありがとう……」

 

 

イッセーに助けられて、ポカンとしながらも礼を言うリアス部長。

 

 

「いッいえ!体が勝手にと言うか、あはは……」

 

 

リアス部長にお礼を言われて、照れ隠しするイッセー。いやイッセー、咄嗟に動けるなんてやっぱり凄いよ。お前は

 

 

「朱乃、やってしまいなさい」

 

 

不意打ちをするなんて、プライドが高いリアス部長はご立腹の様だ。

 

 

「部長に手を出すなんて、お仕置きですわねぇ!」

 

 

ニコニコと笑いながらお仕置きを言う姫島先輩は大層嬉しそうだ。やっぱりドSは怖い。

 

 

「彼女はクイーン。他の駒の全てを兼ね揃えている無敵の副部長よ」

『ぎ、ギギィ……』

「あらまだ元気そう。では……これはどうかしら!?」

 

 

姫島先輩はドーナシークに使った時よりも、何倍も大きな雷をバイサーに浴びせる。

 

 

『ぎゃあああああッ!?』

「あらあらまだ元気そう。どこまで耐えられるかしら?」

 

 

頬を赤くしながら舌なめずりをして、絶えず雷撃を浴びせ続ける姫島先輩

 

 

「魔力を使った攻撃が得意なの。その上彼女は……究極のSよ」

 

 

知ってましたリアス部長。いや究極のドSじゃないでしょうか?どうしようこのままだと姫島先輩を苦手になってしまいそう。俺もあんな感じに虐められるのか……それを想像してしまうと、鳥肌が立つ。

 

 

「朱乃、もういいわ」

「もうですか?少し物足りないですわ」

 

 

残念そうに言う姫島先輩。いやあれだけやってもまだ物足りないなんて、流石ドSと言えばいいのか。

姫島先輩が俺にニコリと笑いかけて、俺は思わず直立してしまう。過剰反応している。

リアス部長は黒焦げのバイサーにゆっくりと近づく。

 

 

「何か言い残したい事はあるかしら?」

 

 

バイサーに慈悲を与えようとした。けどバイサーは

 

 

『せめて……せめてそこに居る人間を食ってから死んでやる!』

 

 

どこにそんな力が残っていたのかって言ってやりたいほどに、俺に向かって突っ込んできた。

 

 

「……たとえ彼が人間だとしても、私の大切な部下であり下僕同然。そんな彼を食おうと言うのなら、今すぐ消えなさい……チェックメイト」

 

 

リアス部長はバイサーに赤い雷、一瞬龍にも見えたけど、バイサーを包み込んで、断末魔を上げながらバイサーは消滅していった。

 

 

「終ったわ。さ、帰りましょう」

 

 

これではぐれ悪魔の討伐は完了したみたいだ。

 

 

「部長、それで俺は何の駒で、なんの役割なのかまだ分からないんすけど」

 

 

確かにイッセーはまだ何の駒なのか分かっていない。

 

 

「ポーンよ」

 

 

リアス部長はあっけからんに言う。

 

 

「ぽッポーン?」

 

 

イッセーはポーンと言われて、ポーンは何なのかを思い出す。

確かポーンはチェスの中で一番駒が多い兵士の駒、という事は

 

 

「しッ下っ端ですかぁ!?」

 

 

イッセーの絶叫が廃屋に響いた。

兵士の駒、ポーンのイッセー。彼がハーレム王になるのは先の長い話の様だった………

 

 

 

 

 




アーシアはハイスクールDDの中で癒し担当です

ていうかユウマク君は少し純情過ぎでしょうか?
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