オリジナル作品のプロローグです。
かなり文章が意味不ですが、頑張って続けるのでよろしければお願いします!
西に沈みかけている太陽が、前方に伸びる道路を紅色に染め上げている午後四時半。
少年はまるで何かを探すかのように辺りを見回し、やがて目的のものが無いことを悟って落ち込む子供の表情を浮かべ溜め息を吐いた。
近くにある公園に設けられた遊具で遊んでいた子供たちの姿はいつの間にかかき消え、代わりに黒い霧を纏った狐が次々と現れていく。少年は足の向きを変えて公園に入り、中心に座る周りよりも一際大きな狐に話しかけた。
「やあ、黒狐の主さん」
「やあ若様。探し物は見つかったかな?」
結果なんて分かりきっている癖に、と少年は内心舌を打ちながらも顔には出さないよう注意しつつ肩を竦めた。
「いいや。残念ながら、探し物は見つからずだよ。そう簡単にはいかないもんだね」
「おやおや。若様にしては諦めるのが早いねぇ。昔は最後まで粘っていたのに」
「俺ももう子供じゃないよ。駄々こねるなんてことしないさ。」
「それもそうだね」
黒狐の主はにやりとした表情を崩さずに少年の目を見る。
絶対に表情を変えないということは知っていたが、少年にとってこの黒狐の主の笑みが苦手だった。
彼の闇を連想させる漆黒の目を向けられると、自分がその闇に呑み込まれてしまいそうで昔から恐ろしいのだ。
しかし自分の立場上、狐に見下されるのはあまりよろしくない。
一刻も早く目的を達成させるには、この黒狐の一族も支配しなければならないだろう。舐められたら終わりだ。
いや、挑発している時点で十分舐めているかもしれないが。
「それで?若様はこれからどうするのかな?我々はここら辺の闇は不味いから取り敢えず里に撤退するけど。」
ざまぁみろ、と言いかけたが、面倒を避ける為その言葉を飲み下す。
代わりに顎に手を当て考える振りをしてから、今思いついた黒狐達と故郷へ戻らないようにする口実を口に出した。
「俺はもう少しだけ探してみるよ。彼奴が居ないと、妖の世界は滅ぶからね。」
すると黒狐の主は案外あっさりと「そうかい」とだけ言い置き、他の黒狐に目で合図して踵を返す。一部の黒狐はちらちらと少年を見たが、何も言わずに主に従って帰って行った。
少々の沈黙。それを破る為に少年はあーあと溜め息混じりに呟いた。
「まったく。少しは『僕』にも話させてよね。黒狐は僕だって苦手だけど、ずっと黙ったままじゃつまらないんだから」
誰かに話しかけるような口調で不満を口にした。だが先程黒狐の主と話していた少年とは雰囲気の違う声で、一人称も変わっているからかとても同一人物とは思えない印象を受ける。
「まぁ、今回は良いけど。次からは気をつけてよね?これは君だけの体じゃないこと、忘れないでよ」
時計の針が午後五時を示した。鳴り出すレトロなメロディーは少年以外誰もいない公園に虚しく響く。
夕焼け色のマフラーをたなびかせ、少年はマフラーと同じ色の瞳を閉じてから、定められた時に流れる音に耳を傾ける。
それが終わるともうどんな雑音も無い、ただ静けさだけが漂う公園で、少年は自分に言い聞かせた。
「行こう。俺達の、僕達の希望を探しに」
前書きでも失礼させていただきました、千羽鶴です!
唐突に終わってしまいましたが、出来る限り早めに更新していくのでこんなでも「面白い」「続きを読みたい」と思って下さるお優しい方はお願いします!