覚花
―最近、ある人とよく目が合う
その人は確か、レミリア・スカーレットという方だったはずだ
彼女からの視線をよく感じ、感じる方を向くと絶対に彼女がいるのだ
私は彼女に何かしてしまったのだろうか
話したことは無い
だから、嫌われるようなことはしていない筈なのだが
いつも近づくと逃げられてしまうので心を読むことも出来ない
「不安ですね…」
古明地さとりは呟いたのだった
―「好きです、付き合って下さい!」
私はクラスメイトから告白された
「ごめんなさい、私、恋がよくわからないんです」
正直な自分の気持ちを告げる
「そうか…それじゃ仕方ないな…」
クラスメイトは無理矢理作った笑顔を見せて早々に去っていった
「恋って…なんなの?」
さとりは恋というものに、興味を持ち出した
―「咲夜ー…」
どこからか微かな声が聞こえた
声がした方に目をやるとそこにはレミリアがいた
(どうしたんでしょう…?)
「あの、どうかしましたか?」
声をかけるとレミリアは驚いていた
(え、さとり?さとりだ本物のさとりに話しかけられたえ?さとりださと)
なぜ私にここまで反応しているのこの人!?
「あっあのっい、十六夜さんを呼んでもらえますかっ?」
十六夜さん…?
あっ、咲夜さんか
「わかりました、少々お待ち下さいね」
レミリアさん…
もっと謎が深まりました
―数日後
「おっ重い…」
さとりは運悪く日直でずっしりと思いプリントの山を一人で運んでいた
(ん?あそこにいるのは…)
レミリアだ
体育のあとなのだろう、汗をかいた形跡がある
レミリアは普通にしていればとても美しい
レミリアに見とれてボーっとしているとバランスを崩してプリントの山をばらまいてしまった
(嘘ーーーーーー!?!?)
まさか100枚近くあるプリントを廊下一面にばらまいてしまうとは
「ついてませんね…」
次の授業までにこのプリントを運ばなければいけない
焦ってプリントを拾い集めていた
スタスタ…
人影がかかった
「レミリアさん」
そこには謎が深い人物、レミリアが立っていた
「手伝うわ、一人じゃ大変でしょう」
そう言ってレミリアもしゃがみプリントを拾い始めた
あらかた集まった時だろうか
「っ!」
レミリアが小さく悲鳴をあげた
「あ〜やっちゃった」
レミリアの指先にうっすら血が滲んでいる
「紙で切っちゃった」
レミリアはテヘヘといった調子で笑うのみだった
「ごめんなさい!私のせいで…今絆創膏貼ります!」
人に怪我をさせてしまった申し訳なさから大急ぎでポケットから絆創膏を取り出す
(私、吸血鬼だから血とか大丈夫なんだけどなぁ…)
「折角の綺麗な指に傷がついてしまっては勿体無いですよ」
「…えっ?」
(ああああ!!!!つい本音を!!)
レミリアは顔を真っ赤にして
「あ、あるぃがっとう」
と、呂律が回らない口でお礼を言った
なんでこんなくさいセリフを言ってしまったのだろう
さとりは恥ずかしさで消えてしまいたかった
しかし、その時微かにレミリアは心から嬉しそうな笑顔を一瞬だけ見せたのだった
さとりの心が澄んだ音を立てた
甘く、苦しく、心臓が音を立てる
これが、恋なのだろうか、
さとりはそっと芽吹いた恋の蕾を愛おしく思ったのだった
クラスメイトは罪袋さんで再生してもらえると良いです
レミリアとさとりが結ばれるときは来るのでしょうか
読んでくれた方あるぃがっとうございました