『不完全』の『幽波紋』   作:数取団乱闘生

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第9箱「No.7-26」

『遊びはコレで終わりだぜシーザーくん、ここからマイナスの時間だ』

「くっ……」

あまりの球磨川の迫力とシャボン・ランチャーが通じないことでシーザーは完全に根負けしていた。

『でも君との戦いにスタンドを使うのはいささか卑怯な気もするね。だからまた勝てなかったよ。戦闘潮流としての戦いには』

次の瞬間球磨川はシーザーをピュリフィケーション・セレモニーで串刺しにした。

そしてその絵図こそが徐倫に日向を始末したのは球磨川であるという確信を与えた。

シーザーもデッサン人形となりコサージュをつけていた。

そこには[No.6 シーザー・アントニオ・ツェペリ]と書かれていた。

『やれやれ…まさか本家の世界の人間までデッサン人形になっていたとはね。これからは僕の知るスタンド使いも出てくるかもしれないな』

球磨川はコサージュを持ってその場を去ろうとした。

「ちょっと待ちなよ」

だが徐倫がそれを呼び止めた。

『僕に何か用かい?……あぁもしかしてさっきのやったやってないの話?見て分かると思うけど同じ部屋だったなんちゃらくんをデッサン人形にしたのは僕だよ。君に戦いを見られた以上隠しておく必要もないからね』

「アンタ、コサージュを集めてんの?」

『ん?そうだけど?』

「それってコレのこと?」

そう言った徐倫がコサージュを大量に出してきた。ざっと20輪はある。

『こ、これを何処で?』

「この牢獄でいきなりあたしにスタンドで戦いを挑んで来たから、あたしのストーン・フリーで返り討ちにしてやったのよ」

そのコサージュには同じようにNo.が割り振られており、No.7-26までの名前が書かれていた。

その名前に球磨川は覚えがあった。それは徐倫が6部で実際に戦っていたスタンド使いの名ばかりであったからだ。

『でもやっぱりおかしいな……』

球磨川が疑うのも無理はない。そこにはエンリコ・プッチの名があったのだ。

『やっぱり僕の知っているジョジョの世界とは違う…単純にジョジョの世界に僕たちが連れて来られたってわけでもないみたいだね』

「それ欲しいんだろ?なら持って行っても良いけど」

『ホントかい?そりゃかなり欲しいよ』

自力で百人組み手をやらないといけないと思っていた球磨川にとっては願ったり叶ったりである。

『これでコサージュは26輪集まったことになるね。さてと、そろそろここを出ないと袖ちゃんが待ってるからなぁ』

「ちょっと待って、そんなすぐに出れんの?」

当然囚人ならそこに食い付く。

『僕一様同じ部屋のなんちゃらくんとかシーザーくんに襲われるまでは模範囚で通っていたからね。ここの監視長が誰なのかは風の噂で知っているんだ』

「誰なのそれは」

『ダニエル・J・ダービー。君のお父さんも戦ったギャンブラーさ』

 

その日の夜。

球磨川が鉄柵に触れて『ゼロ』にし、簡単に牢屋を抜けた二人はひっそりと監視長の部屋へ。

『やぁダービーくん、僕がここに来ることは分かっていたって感じかな?』

「Good。もちろんだMr.球磨川。私は君の魂を奪う為にここにいるのだから。おや?そちらのレディーはどなたかな?Ms.不知火とは違うようだが」

『この子は空条徐倫。君を倒した空条承太郎の実の娘だよ』

それを聞いたダービーは少し顔を歪めると

「Good。相手にとって不足なしというところですね」と言った。

『まぁそういうことだね』

「さっそくだが私のオシリス神は魂を奪うスタンド。私を倒してコサージュを手に入れるにはそれを分かっていてもギャンブルに参加するしかありませんよ」

そう言うとダービーは堂々とオシリス神を出した。そして机の上にトランプやら何やらを並べた。

「対戦相手を私から指名したいのだが、良いかな?」

『どうぞどうぞ』

「はっ?アンタがやるんじゃないの?」

シーザー戦と同じように自分は観客だと思っていた徐倫は驚く。

「では私のお相手は空条徐倫、君にお願いしたいね」

さらにダービーは球磨川ではなく徐倫を指名したのだ。

『じゃあ頼んだよ徐倫ちゃん。どうせならダービーくんが一番得意なポーカーをやらせてもらったらどうだい?』

「えっ?」

徐倫が混乱している間にどんどんと話が膨らんで先へ進んでいく。

「ちょっと待て、まだあたしはやるとは言ってない……」

だがそんな徐倫の意見など無視で、球磨川とダービーは徐倫を椅子に座らせて新品のトランプを開けてポーカーの準備を進めていた。

『ディーラー用に看守を一人呼んできてくれないかな?』

「Good。良いでしょう」

そしてダービーは何の事情も知らなそうな顔をした看守を連れてきてカードを配らせた。

『がんばって徐倫ちゃん、僕らの魂がかかってるんだよ?』

「魂⁉︎」

「そうですよレディー、例の一言を言ってもらえますかな?」

「例の一言?」

分かっていない徐倫に球磨川が紙に書いて渡した。もちろん自分が言わない為である。

「これを言えと?」

『そうそう』

「分かったわよ……魂を賭けよう」

「Good! それでは始めましょうか」

 

第9箱完。

 

 

またお会いしましょう

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