『お互いにカードを出し合って強い方だけがカードを捨てられる。大富豪のルールだよ、2が一番強くて3が一番弱いってやつ。あとJOKERは無しで8切りも無し。ちなみにあいこなら両方が手札に戻す。パスはなし』
先攻はじゃんけんの結果ダービーに。
「まずは奴の出方を伺うか…」
小手調べにまず6を出した。すると球磨川がいきなり2を出してきたのだ。
「何?コイツ何のつもりだ…」
ダービーは6を戻され続いては球磨川のターン。またしても2を出す。
「こ、コイツ……」
球磨川の出方をまだ伺っていたダービーはとりあえずザコカードを出してその場を終わらせた。
再び球磨川のターン。いやらしく2をちらつかせながら今度はKを出してきた。
「き、貴様何のつもりだ!」
『何のつもりって言われても僕は真面目にやっているだけだよ?』
「コイツまさか…オレが2を出すように誘っているのか?良いだろう乗ってやろうではないか!」
ダービーは2を出して勝ちを得た。そして自分のターンで逆に2を出した。
すると球磨川は3を出してその場を終わらせてきた。
「ぬっ…コイツの狙いは何なのだ……」
次にダービーはJを出した。すると案の定球磨川は2を出してきた。
「また2か……」
球磨川のターンでももちろん2を出す。
「オレに2を出させようというのならそうはいかんぞ」
ダービーはザコカードを出してその場を流した。
『準備は整ったぜダービーくん。さぁ始めようか』
そう言うと球磨川は自分のターンでAを4枚場にだした。大富豪がルールなので数枚を同時に出すのはOKである。
『革命を起こす。よって2が一番弱いなり3が一番強くなる』
「なっ何……」
『悪いけど革命返しなら出来ないよ、ちゃんとルールで言っていたからね。革命は一回だけだってさ』
「そ、そんなこと言っていなかった筈だ!」
ここへ来て初めてダービーに焦りの色が見え始めた。
『言ったってちゃんと』
球磨川はそういうと億泰が録音していたレコーダーを取って巻き戻して再生させた。
「Good。良いでしょう、それで戦いましょう。それでは例の言葉を」
『僕の魂を賭けよう……あっ階段もなしで革命はゲーム中に一回だけね』
「なっ…このタイミングでだと?貴様……」
『君は魂を賭けようって言葉ばかりに気を取られて聞いていなかったみたいだね。でもちゃんと録音されているんだから僕が言ったのは事実だよ』
「ぐっ……」
ダービーはぐうの音も出なかった。球磨川の言うことは間違っていないからである。
「い、良いだろう。ルールを聞いていなかった私に罪がある。このまま続けてやr……」
そう言いかけたところでダービーは気付いた。革命をわざわざ一回だけと指定してきた球磨川の意図を。
球磨川は最初に2を4枚を使い切った後にAを4枚出して革命を起こした。
ダービーの手札には2は3枚残っている。対する球磨川は全て使い切った。
そう。球磨川は最初に最強のカードの2を出しきることで後に起こす革命の為にザコカードを処分していたのだ。
『どうしたんだいダービーくん。革命返しは出来ないけどカードを4枚出しなよ。パスは禁止なんだからカードを出すのがルールだよ』
「くっ……だ、出してやろうではないか…」
ダービーはKを4枚出してその場は勝ち、自分のターンを得た。
しかしかダービーはカードを出そうとはしない。それどころか手が震えていたのだ。
「こ、このダービーが負ける筈がない…しかもこんな子供じみたやり方で……こうなったらどんなイカサマをしようとも勝ってやる…バレなければイカサマではないのだから」
すると球磨川が自分のスタンドを出し
『もし君がイカサマをしようというのはその手に触れても良いんだよ?』と軽く脅した。
「なっ何だと……」
ダービーはもちろん球磨川の能力を知っている。触れられてらどうなるのかを。
『もし魂を取られていたのが袖ちゃんなら話は別だろうけど、僕は別に徐倫ちゃんの魂が戻って来なくても構わないんだよ?僕の目的は君からコサージュを貰うことだけだからね。だから別に無理にこんな戦いしなくても君をスタンドで潰しても良いってことだぜ?』
球磨川の脅しにダービーは完全に根負けしていた。顔から汗が噴き出し、顔色も良くない。
『さぁどうする?続けるかい?それともイカサマでもする?好きな方を選ぶと良い』
「くっ……かっ……」
ダービーはもうまともに言葉を発せていなかった。するとコインの徐倫の魂が肉体へと戻っていった。
『どうやら心の中で負けを認めたみたいだね。魂を手放すなんてさ』
そう言うと球磨川は遠慮なくダービーを螺子で串刺しにした。そしてデッサン人形になってから[NO.27 ダニエル・J・ダービー]と書かれたコサージュを回収した。
『でも戦いは最後までいかなかったね…また勝てなかった。それと後君が残っているよね?億泰くん』
そう。まだダービーのディーラーを務めていた虹村億泰が残っていたのだ。
『さぁ次は君の番だね。君がダービーの仲間だってことはわかっているんだよ?』
第11箱完。
またお会いしましょう