『不完全』の『幽波紋』   作:数取団乱闘生

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第18箱「モンキーなんだよ!」

球磨川は背後にピュリフィケーション・セレモニーを出した。当然ディオには見えないが。

「次は貴様か?貧弱!貧弱ゥ!貴様に最も無惨な死を送ろう!」

ディオもやる気になり両手を構えた。だがスタンドが見えないことを警戒してか、自分からは突っ込まず球磨川が攻めてくるところを逆に凍らせてやろうとしているようだった。

『来ないのかい?もしかして吸血鬼なのにただの人間にビビってる?だとしたらとんだ笑い者だぜ』

それを分かっていた球磨川は逆にディオから攻めて来させようと挑発した。

『おしりぺんぺーん』

小学生のような挑発だが……

「貴様…人間ごときがこのオレをコケにしやがって!良いだろう、ぶっ殺してくれるわ!」

この頃のディオはかなり短気だったので、簡単の挑発に乗りモンキーなんだよ!のシーンさながらに飛びかかってきた。

ディオはスタンドは見えないので本体に直接触れて凍らせようとする、球磨川はそれを全く避けようとはせず触れられてしまった。

「このオレをコケにしたことを後悔するがいい!この虫ケラが!」

ブチキレて吠えたディオだったが、すぐに異変に気付く。全く球磨川が凍らないのだ。

「な、何故だ…何故なんともないのだ!」

『僕の能力は触れた者を『ゼロ』にする。生き物そのものには触れても消すことは出来ない。でも君の器官冷凍法ぐらいなら『ゼロ』には出来るってことさ』

「な…何だと……」

『そして君は僕に直接触れているけど、君には見えないスタンドが今フリーの状態なんだよ』

球磨川のピュリフィケーション・セレモニーはディオの脳を螺子で貫いた。

「き、貴様……」

『僕のスタンドにはスター・プラチナほどのパワーはないけどね〜』

そんな軽いノリでさらに螺子を回して脳をぐちゃぐちゃにした。そうしているうちにディオはデッサン人形となった。

 

『やったね袖ちゃん、一気に4輪も溜まったね』

[No.32 宗像形]

[No.33 鰐塚処理]

[No.34 ワンチェン]

[No.35 ディオ・ブランドー]

球磨川と不知火は一気に4輪を回収した。

「それで?これからどうするんですか?」

『そうだね…とりあえずもうちょっと休ませてもらって良いかな?忘れてると思うけど僕重傷患者なんだよ?』

「あっ…」

不知火は話の流れで完全に忘れていた。宗像の辺りまでは覚えていたが、ディオが来て完全に飛んだ。

『でもどうしよっか。何処で休む?』

「球磨川先輩、アンタが自分で病院消したんでしょうが。どうするんですか?」

『袖ちゃん、お金あるんでしょ?ホテル泊めてよ』

球磨川は一文無しだが不知火は割と金は持っている。

「この時間から?今真夜中ですよ?」

『あっ…』

今度は球磨川が完全に忘れていた。ディオが現れたということは今が夜中だということを。

『えーじゃあホントにどうするの?袖ちゃん何とかしてよ』

「あ、あたし⁉︎ そもそも球磨川先輩が病院消すからこんなことになったんでしょ!自分で責任とってくださいよ」

『けちけちしないでさー僕お金ないんだよ』

「チッ…」

『あれ?袖ちゃん今舌打ちした?』

「してませんよ気のせいです」

戦いが終わってみると球磨川ってこんなに鬱陶しい男だったっけ?と改めて思う不知火だった。

結局二人は近くで空いていたホテルに泊まることになった。

 

次の日。

『袖ちゃん、身体のキズっていつ治るの?』

ホテルから出るなりそう尋ねてきた球磨川。今まで重傷を負っても大嘘憑き(オールフィクション)でほとんど無くしてきた球磨川にとってこんな経験がないのだ。

「ほっとけば治りますよ。それが人間なんですから身を持って体験してください」

『やっぱり袖ちゃん、昨日から機嫌悪いよね?どうしたの?』

「別に悪くないですよ」

正直不知火は早くも球磨川との二人旅にウンザリしてきていた。

「おやおやお二人さん、元気そうで何よりですねぇ」

突然二人は声をかけられた。振り返るとそこには一人の男が。

そしてやはり球磨川も不知火もその男に見覚えがあった。

『次は君のご登場かい?』

「私のことを知って頂けているとは。私はテレンス・T・ダービー。どうやら兄が世話になったそうで」

そう。二人の前に現れたのは監獄で出会ったダニエル・J・ダービーの弟のテレンス・T・ダービーだった。

『次は君が僕たちを殺しに来たのかい?』

「イグザクトリー!その通りでございます。しかしここでなんですから私の部屋まで来てもらえますか?あなた方にとっても損はないと思いますけどね」

「どうします?球磨川先輩」

『テレンスくんのことだからなんだかんだで魂を賭けたゲームなんかをさせられるんだろうね。原作当時の年代だからファミコンだったから今だったらもっと新しいゲームなのかな』

「テレンスくんって呼ぶの?他に誰も呼んでませんよ」

とりあえず二人はテレンスの誘いに乗って部屋まで向かうことに。

テレンスの部屋は一面ウォークインクローゼットという変な間取りだった。

「お二人に見せたいものとは、これですよ」

そう言ってテレンスがクローゼットを開けると結構な数の人形があり、その一体一体にコサージュが付けられていた。

 

第18箱完。

 

 

またお会いしましょう

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