『不完全』の『幽波紋』   作:数取団乱闘生

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第20箱「ダービー・ザ・プレイヤー 後編」

『「魂を賭けよう」』

「OK。コレであなた方の魂を人形に入れることが出来る。楽しみですよ」

『さぁさぁ早く始めようよ。それより真黒くんのスタンドは何なの?』

こんな感じで答えるわけかないと思っていた不知火だったが

「僕のスタンドは近くにいるスタンドの力を倍増させるだけのものさ」

あっさりと真黒は答えてくれた。

『なるほどね。それから袖ちゃん、分かってると思うけどテレンスくんが質問をしてきたら心が読まれてると思うんだよ』

「あっそうでしたね。忘れてましたよ」

そしてジョジョEOHが始まった。

「私はコイツにしましょうかね」

そう言ってテレンスが選んだのは空条承太郎だった。

「自分を負かした相手を使うの?」

「じゃあ僕はコイツかな」

真黒が選んだのは3部の老ジョセフ・ジョースターだった。

『そっちがその二人ならこっちはコレしかないよね』

「えっ?」

不知火が敵二人のキャラに気を取られているスキに球磨川に勝手に選ばれていた。

球磨川は2部のジョセフ・ジョースター、不知火は4部の空条承太郎になっていた。

「何このジョセフと承太郎だけの戦い!もっとキャラ数いるんだからオールスター物の醍醐味味わおうよ!」

不知火のツッコミが響く中、試合が始まった。

球磨川と不知火は体験版すらプレイしたことが無かったので完全に初プレイである。

そしてコントローラー裁きを見るに真黒もやったことがないようだった。

「てことはやったことがあるのはテレンスだけ…かなりこっちが不利ってこと」

「な、何だこのゲームは⁉︎ オールスターバトルと全然違うぞ!」

しかし不知火の予想に反しテレンスも完全に初見だった。

「なんじゃそらー!」

思わず不知火は椅子から転げ落ちた。

「ASBと全然違うって当たり前でしょ!アレは言ったら格ゲーみたいなもの!EOHは完全に別物なんだから!」

「えっ⁉︎ いつの間にか私倒されてる⁉︎」

さらにはテレンスの承太郎はすでにKOされており、真黒の老ジョセフに意志が受け継がれていた。

「えっ?まさか……」

そう。不知火はツッコんでばかりでコントローラーを動かしていない。ならばテレンスを倒したのは一人しかいない。

「く、球磨川先輩!」

球磨川のジョセフ・ジョースターは初見プレイヤーとは思えない動きでテレンスの承太郎を秒殺したのだった。

「き、貴様…このゲームをやったことがあるのか?」

テレンスが球磨川に尋ねる。だが球磨川から返ってきた答えは『NO』だった。

「あり得ん!やったこともないのにこんな感じ3Dアクションゲームがいきなり使いこなせる筈が……」

そうしてテレンスと不知火が驚いている間に真黒の老ジョセフも倒され、部屋にKOの声が響いた。

「ば、バカな……」

テレンスと真黒は何も出来ないまま敗れてしまった。

『やれやれ…お兄さんの方がもっとハラハラしたよ』

そう言うと球磨川はピュリフィケィション・セレモニーの螺子で二人を串刺しにした。

真黒のスタンド能力からなのか、螺子が普段より大きかった。

 

『やったね袖ちゃん、一気にコサージュが集まったよ』

デッサン人形になったテレンスと真黒のコサージュを確認してみると

[No.85 テレンス・T・ダービー]

[No.86 黒神真黒]

と書かれていた。

「86⁉︎ いきなり?」

30番台からのステップアップに驚く不知火。

『テレンスくんの言っていたことは本当だったみたいだね』

テレンスの棚にあった人形のコサージュを全て回収するとちゃんとNo.84まで揃っていた。

「それじゃあこれで後14輪で終われるってこと?」

『そういうことだね。ようやく終わりが見えてきた気がするよ。そろそろこの旅も終盤に差し掛かったってことになるね』

球磨川と不知火は改めて空条徐倫の目撃情報を調べる為に聞き込みに回った。

丸一日かけてようやく見たという人を発見し、その人の言っていた場所へと向かってみるとそこは廃墟となった館だった。

その人の言っていた話ではここへ男と入っていくのを見たらしい。

『男っとて…まさかこんな廃墟で?その辺のラブホテルでも行けば良いのにね』

「別にそうとは限らないでしょ、もしかしたら敵に既に襲われてるのかもしれないんですよ?」

『あっそうか』

不知火はこの男は何処までが本気なのか分からなかった。

恐る恐る館へと入っていくと、中はかなり薄暗かった。日の光はほとんど入ってこない。

『こういうところこそ柱の男でも潜んでいそうだけどね』

「でも柱の男は4人ともコサージュがありますよ」

『そうなんだよねぇ。だから誰が来るんだろう』

館の奥の少し開けた金持ちがダンスパーティでもやりそうフロアの奥で空条徐倫が貼り付けにされていた。

「あれは…空条徐倫!」

「やっぱり来たなおまえら。コイツをすぐに殺さないで良かったぜ」

そう言いながら暗がりから現れた男は。

「オレの名はホル・ホース。No.1よりNo.2を格言に生きている男だ。ジョースターの矢を集めていてな、この女が最後の矢というわけだ」

 

第20箱完。

 

 

またお会いしましょう

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