『不完全』の『幽波紋』   作:数取団乱闘生

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第22箱「No.1よりNo.2」

球磨川は目を覚ましむくりと起き上がった。

『何とか戻って来れたよ。割と一か八かだったんだけどね』

「フッ…まさか自分の脳を脳死までさせて都城を殺しにかかるとはな…だがこのオレは倒せねーぜ!」

ディエゴがそう言うと二人の周りに小さめの恐竜がたくさん現れて取り囲んだ。

『ディエゴ・ブランドーはディエゴ・ブランドーでもこっちで助かったと正直思ってるよ。平行世界から来たディエゴだったら時を止められるから諦めていたね』

「なんだと?オレなら楽だとでも言いたいのか?」

『そう聞こえなかったかい?』

「このクソがー!」

球磨川の挑発にブチキレたディエゴが恐竜たちに二人を襲わせた。

しかし次の瞬間恐竜は全員螺子で壁に打ち付けられていた。

「なっ、なに⁉︎」

だが驚いていたのはディエゴだけではなかった。味方の不知火のまた驚いていた。

「球磨川先輩のスタンドが間違いなく成長している…今までかつての自分のようにあんなに大量の螺子を飛ばしたことはなかったのに……」

『自分の身体でも出来ることをスタンドが出来ないわけがないだろう?ただ今までやらなかっただけだよ袖ちゃん』

「……やれよ」

「螺子ごときでこのオレが殺せると思うなー!」

完全にキレたディエゴが己を完全に恐竜にして襲いかかってきた。

『恐竜っていうのは動いていないものは探知出来ないものさ。だから僕がふらふら〜と動くだけで彼は僕のところへやって来る。代わりに動いていない僕のピュリフィケィション・セレモニーは探知されない』

球磨川がそう言った瞬間、ディエゴの爪が球磨川の身体に届くすんでのところでピュリフィケィション・セレモニーの螺子で身体中を串刺しにされた。

 

ディエゴもデッサン人形となり二人のコサージュを回収した。

[No.87 都城王土]

[No.88 ディエゴ・ブランドー]

そう書かれていた。

「使えない奴らだぜ、王と最強を名乗っておきながらマイナス二人片付けることも出来ないなんてよぉ」

そして徐倫殺害を達成し、ジョースターの矢を7本手に持ったホル・ホースが球磨川と不知火の前に立ちふさがった。

『No.1よりNo.2の君が一人で僕たち二人を同時に相手するのかい?それともまだ仲間が?』

「安心しろ球磨川禊、もうここには誰もいねーよ。そしてこのホル・ホースがNo.2界のNo.1なんて言われる時代は終わりを告げる!今日からこのホル・ホースが真のNo.1になるんだぜ!」

そう叫ぶとホル・ホースは7本の矢で自らの身体…ではなくスタンドのエンペラーを貫いた。

「オレのエンペラーが最強のスタンドになるのだー!」

「いやこの流れで本人じゃないの⁉︎」

そんな空気ではないが思わず不知火がツッコんだ。

『やっぱりNo.2なんだよ彼自身は。No.1のエンペラーのNo.2、それこそがホル・ホースだよ』

そしてエンペラーが7本の矢を取り込み光り輝い……だが見た目は全く変わっていなかった。

「見た目こそ変わっちゃいねーがエンペラーはジョースター7人の全てを吸収したのだ!オレが一発エンペラーを撃つだけでおまえらは死ぬぜ!確実にな!」

勝利の核心を得たホル・ホースはドヤ顔でなおかつイキったポーズでエンペラーを構えた。

「オレは今までJ・ガイルやボインゴとコンビを組まなきゃぁ戦場には出ていなかった。だが今は違う!ドラマCDのオリジナルストーリーのようにたった一人で銃を構えて戦ってるぜ!やっぱりこのオレ、ホル・ホースこそが最強のジョジョキャラだぜぇ!」

それどころか既にホル・ホースは自分に酔っていた。エンペラーの銃弾で球磨川と不知火を殺すところを想像し顔がニヤけてきていた。

「おっと…妄想はコレぐらいにするか。そろそろ本当にてめぇらを撃ち殺してやるぜ!」

そう叫んでやっとエンペラーの引き金を引いた。

すると次の瞬間不知火の右肩が撃ち抜かれていた。

「あぁぁぁ!!」

『袖ちゃん!』

「これがオレのエンペラーの力……オレには何が起こったのか正直分かんなかったが、一瞬のうちにあの女を撃ったぜ。女には手を出さないのをオレの主義としてきたがそんなのはこの際関係ねぇ!このエンペラーでまとめて撃ち殺してやるぜ!」

エンペラーの未知の力に気を良くしたホル・ホースは再び構えた。

「な、何今の…全く銃弾が見えなかった……」

『明らかにエンペラーのスペックを超えた力だねアレは。もしかしたら時でも止めたのかもしれない』

「時を?」

『ホル・ホース本人にも自覚が無いから分からないけどね。スタープラチナには時を止める能力がある。その能力をエンペラーが得ていたとしても不思議は無いよ』

「そんなぁ……」

それを聞いて一気に自信をなくす不知火。それもそのはず、時を止める相手に勝つ自信などあるわけがない。

『まだ分からないよ袖ちゃん、あくまで僕の仮説だからね。それを確かめてみる必要があるよ』

「えっ?」

するとホル・ホースがエンペラーを発射した。

今度撃たれていたのは球磨川だった。不知火の前に立って守っていたからだ。

『分かったよ…エンペラーが』

 

第22箱完。

 

 

またお会いしましょう

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