『不完全』の『幽波紋』   作:数取団乱闘生

24 / 28
第23箱「URYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」

撃たれていたのは球磨川だった。不知火の前に立って守っていたからだ。

『分かったよ…エンペラーが』

「球磨川先輩!」

『エンペラーに時を止める能力なんてないよ。ただ弾がスタープラチナやクレイジーダイヤモンドみたいな素早さを手に入れただけさ』

球磨川が左腕を撃ち抜かれていたが、何故か笑っていた。

「どうして分かるんですか?」

『簡単なことだよ。弾筋が直線だったからさ』

「直線?」

『エンペラーの真ん前にワザと袖ちゃんを立たせてホル・ホースに狙わせたんだよ。そして僕がその間に立った。そしたら僕が撃ち抜かれた…もし時を止める能力がエンペラーにあるのなら時を止めた後弾道を曲げればいい話じゃないか。ホル・ホースに自覚はなくとも彼の意思は袖ちゃんを狙っているんだから、エンペラーは自我を持たないスタンドだからそれに従う筈だしね』

「なるほど…」

球磨川と不知火が話している間にも全くエンペラーが何をやっているのかホル・ホースは分かっていないのだが、とりあえず気を良くして3発目を撃とうと構えていた。

『袖ちゃん、君のマリン・バイオルミネセンスは近距離パワー型っていっても大したことないんだね。君のスタンドがスタープラチナだったらなぁ弾丸を掴めるのにぃ』

「あひゃひゃ♪舐めないでくださいよ。さっきは不意をつかれただけですから、タネさえ分かればエンペラーなんてあたしの敵じゃないですよ!」

『それでこそ袖ちゃんだ、期待してるぜ』

「次は心臓が脳細胞でも撃ち抜いてやるぜ!死に去らせー!」

ホル・ホースがエンペラーの引き金をひいた。目にも止まらぬスピードで弾丸は撃ち出された。

しかし今度は誰も撃たれなかった。そう何故なら不知火のマリン・バイオルミネセンスが弾丸をつまんでいたからである。

「な、何だ⁉︎ 何故いきなり弾丸が当たらなくなりやがったんだ!」

『教えてあげようか?ホル・ホースくん』

いきなり背後に現れた球磨川がホル・ホースの肩を叩いた。

「貴様は球磨川禊!いつの間にオレの後ろに…」

『それは君がジョースターの矢の力についていけていないからさ。エンペラーは確かにパワーアップしているよ?でも君の目がそれに追いつけていない。エンペラーは自我を持たないスタンドだから弾道は君が操らなきゃならないだろう?でも君自身が弾道を確認出来ていないんじゃそれも無理な話。だから今のエンペラーの弾丸は真っ直ぐにしか飛ばない。いくら早くても弾道が読まれたら近距離パワー型のスタンドになら簡単に止められるよ』

「じゃあ何か?矢をエンペラーにじゃあなくオレ自身に撃ち込めば良かったのか?」

『ていうか普通そうするよね。だからやっぱり君はNo.2ってことだよ。No.1にならなくても良い、元々特別なonly oneって言うじゃないか』

「いや上手くねーよ!」

そのツッコミがホル・ホースの最後の言葉となった。何故なら次の瞬間にピュリフィケイション・セレモニーの螺子で串刺しにされたからである。

 

ホル・ホースもデッサン人形となり胸にはコサージュをつけていた。

[No.89 ホル・ホース]

「まだ10人もいるんですね、ホル・ホースがここへ連れてきた奴の側近みたいな口ぶりだったからてっきりラスボスかと思ってましたよ」

そしてジョースターの矢7本も同時に落ちていた。

「球磨川先輩、これどうします?」

『この矢のジョースター家がデッサン人形になれば良いのに。そしたら一気に7輪集まるのに』

「あれ?めんどくさくなってる?」

すると次の瞬間不知火の胸元が光り始めた。

『な、何だい袖ちゃん!おっぱい?おっぱいが光ってるの?』

「違うわっ!コレですよコレ」

不知火が取り出したのは一本の矢だった。そうコレは球磨川と不知火にスタンド能力を発現させた矢である。

そしてそれに反応するようにジョースターの7本の矢も光り始めた。

「な、なになに⁉︎」

そして矢が不知火の手から独りでに離れ、空中にとどまった。

7本の矢もそれに引き寄せられるように集まっていった。

ジョースター7本に1本…計8本が重なった時、今までより遥かに強い光が襲った。

目が眩んだ二人は目を瞑った。そして再び開けた時には景色は一変していた。

目の前に人影があったからだ。逆に8本の矢は無くなっていた。

「URYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」

突如現れたソイツは突然奇声をあげた。

「この声はま、まさか……」

『そのまさかだぜ袖ちゃん。袖ちゃんの持っていた矢は一体誰だったけ?』

「ディ…DIO……8本目の矢はDIOのもの。つまり……」

そう。二人の前に現れたのは既に戦ったディオ・ブランドーでもディエゴ・ブランドーでもない、DIOだったのだ。

「ディオ・ブランドーとも戦ったのにDIOもいるの⁉︎」

『ASBでもEOHでも別キャラに設定されていたからね。ここでも別っていってもなんら不思議じゃない。それより袖ちゃん、気にすることがあるよ』

「えっ?」

『今のDIOはジョースターの矢7本を全て吸収したってことだよ』

 

第23箱完。

 

 

まだお会いしましょう

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。