『不完全』の『幽波紋』   作:数取団乱闘生

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第24箱「球磨川禊 VS DIO」

『それより袖ちゃん、気にすることがあるよ』

「えっ?」

『今のDIOはジョースターの矢7本を全て吸収したってことだよ』

「そ、そうだった……」

エンペラーの時とはわけが違う。何故ならDIOのザ・ワールドは元々のスペックが違うのだから。

「このDIOが殺すべき人間はおまえらか……」

DIOが球磨川と不知火に気付いた。

「き、気付かれた!」

「良いだろう。このDIOの復活祝いの生け贄になってもらうとするか。ザ・ワールド時よ止まれぇい!」

……。

次の瞬間不知火がぶっ飛ばされていた。殺されたわけではなかったが、壁に叩きつけられて気絶した。

『い、いきなりする?』

出会って数秒のザ・ワールドにさすがに驚く球磨川。いきなり不知火が戦闘不能になってしまった。

しかし逆に疑問が浮かぶ。何故不知火を殺さなかったのか。そして通常のザ・ワールドと何が違うのかを。

『次は僕の番かい?』

「おまえの始末は後だ。理由は分からんが何故かあの女のスタンドがどういうものなのかこのDIOには分かる。先に始末すべきはあの女だとな」

『なるほどね…デッサン人形にはやっぱり全て情報が共有されるようになっているわけか。どうりで僕らのスタンドが出会う人出会う人に知られていたわけだよ』

DIOはゆっくりと不知火に近付く。さっきはあっさり使っておきながらザ・ワールドの時止めは使おうとはしない。

『これがポルナレフが殺されそうになっていた時の承太郎の気分なのかな。でも別に今の僕は死んでるフリをしているわけでも止まった時の中に入門出来たわけでもないしな…ちょっと違うか』

危機的状況にも関わらずかなり冷静な球磨川。

「念には念の為だ。首を跳ねて殺すか」

DIOはまさに承太郎とポルナレフのワンシーンのように何故か廃墟に落ちていた道路交通標識を持ち上げて、不知火の首を切断しようとした。

『やれやれ…僕がどうにかするしかないのか。でも止まった時の中に入門出来ないのにどうすれば良いんだろう』

だが球磨川に考えている時間などない。とりあえず不知火を助ける為に後ろから突っ込むしかなかった。

「ザ・ワールド時を止まれぇい!」

DIOは再び時を止めた。

「この男…球磨川禊といったか。このDIOを後ろからなら攻撃出来るとでも思ったのか。くだらん」

するとDIOはザ・ワールドで球磨川を殴った。

「おまえを殺すのは後だと言っただろう。邪魔だ…時は動き出す」

時間が動き出すと同時に球磨川はぶっ飛ばされて反対側の壁に叩きつけられた。

『やっぱり無理だったか……でも僕がやるべきはやったぜ袖ちゃん……』

すると次の瞬間不知火の目が見開き、マリン・バイオルミネセンスを出した。

「バカなっ…ザ・ワールド時を止まれぇい!」

……しかし時は止まらなかった。

「なっ何ィ⁉︎」

そしてそれに気を取られたスキにマリン・バイオルミネセンスに殴り飛ばされた。

「バカなっ!何故時が止められんのだ……ハッ!」

ここでDIOは気付いた。そう。球磨川のスタンド能力のことを。

「球磨川…貴様ワザと殴られたというわけか……あの時襲撃したのは女を助ける為ではなくザ・ワールドに殴られるのが目的だったのか……」

『そうだよ…僕のピュリフィケイション・セレモニーは直接触れないとダメでね。だから攻撃を受けるしかなかったんだよ…』

「URYYYYY……これでこのDIOに勝ったつもりか……忘れたのか貴様ら…このDIOはジョースターの矢を吸収したことに!」

『⁉︎…まさか…』

するとDIOの背後にいたザ・ワールドの姿がどんどんと変形していき、空条承太郎のスタープラチナへと変わっていった。

「そ、そんな……」

「このDIOのスタンドはザ・ワールドだけではない!この空条承太郎のスタープラチナももはや我がスタンド!そしてもう二度と同じ轍は踏まん。次にこのDIOが時を止めた時が貴様らの死ぬ時だ!」

そう。知っての通りスタープラチナもザ・ワールド同様に時を止めることが出来る。

すなわちザ・ワールドを失ってもまだ時止めがDIOには可能なのだ。

「も、もうダメだ……あぁなったら球磨川先輩をまずに確実に殺しにかかる…しかもおそらくスタンドは使ってこない……」

「球磨川禊…どうやら先に殺すべき相手は貴様だったようだな。このDIOともあろう者が貴様を見くびっていたようだ」

『僕をそんなに過大評価してくれるのかい?僕のスタンド、ピュリフィケイション・セレモニーは騙し騙しでやってきたようなもの。正面切って戦ったらスタープラチナなんかに敵うわけないじゃないか。簡単に殺せるよきっと』

「だろうな。だがこのDIOは油断は絶対にしない。必ず100%の確率で貴様を殺す」

そう言うとDIOは懐から大量のナイフを取り出した。

「なっ…あれは……」

『やっぱりそう来たか。直接触れることなく倒すにはそうするよねやっぱり』

球磨川にはこうなることが分かっていた。DIOが承太郎にしたのを読んだから。

「さぁ貴様にとっては最後の時間停止だ。ザ・ワールド!時よ止まれぇい!」

 

 

第24箱完。

 

 

またお会いしましょう

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