『不完全』の『幽波紋』   作:数取団乱闘生

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第8箱「シーザー・アントニオ・ツェペリ」

『スタンド使いだけじゃなく波紋使いもいるみたいだね』

「ごちゃごちゃうるさいぞ、オレのシャボンで片付けてくれる!」

シーザーは既に構えており、戦闘態勢に入っている。

『やれやれ…仕方ない』

止むを得ず球磨川はピュリフィケイション・セレモニーを出した。

「コイツ…やっぱりスタンド使いだったのか…」

そして案の定徐倫の疑いを確実なものにした。

「喰らえ!必殺シャボン・ランチャー!」

シーザーはいきなり波紋で必殺技を繰り出して来た。

対する球磨川もピュリフィケイション・セレモニーの螺子で受け止めて全て『ゼロ』にしていく。

「奴のシャボンが全部消えた…アレが球磨川のスタンド能力か」

「噂通りの能力だな球磨川、だがオレが何の対策も無しにわざわざこんなところまで来ると思ったか!」

『いいや思わないよ』

「えっ⁉︎」

球磨川のまさかの返しに若干戸惑ったシーザー。

『いやいや、だってこれでも一様コサージュを5つ集めてるんだからさ、何の対策も無しにってことはないよね?しかもさっきのなんちゃらくんと違って君はわざわざここに入って来てるんだから』

正論ではあるが元も子もないことを言った球磨川に対し、完全にぐうの音も出ないシーザー。

「と、とにかく!おまえを倒す術は充分にあるということだ!周りをよく見てみろ!」

『周り?』

シーザーは口では負けていたが、その間に球磨川の周りをシャボンレンズで取り囲んでいたのだ。

『僕は柱の男でも石仮面を被った吸血鬼でもないよ?ワムウじゃないんだからこの方法では死なないけど』

「バカが…オレのシャボンレンズの使い方はそれだけじゃないってことを思い知らせてやるぜ!球磨川よ、おまえの弱点は触れたものを『ゼロ』にしたところで受けたダメージは消せないということだ!喰らえ!必殺シャボン・ランチャー!」

そう言ってシーザーが再びシャボン・ランチャーを放った。だが今度は球磨川にではなく、周りに飛ばしたシャボンレンズに撃っていた。

するとシャボン・ランチャーはレンズに跳ね返り続け、やがて球磨川を360度全てから襲っていた。

『中々頭が良いね』

シャボン・ランチャーは球磨川に触れると当然消えてしまうが、波紋のダメージは消えることはなく球磨川を襲った。

そして一度に大量の波紋を浴びた球磨川はぶっ飛ばされて壁に激突した。

「これで終わりだな球磨川!おまえを殺すのにスタンドなど不用!オレの波紋で充分だ!」

ぶっ飛ばされて場所から球磨川は起き上がっては来ない。戦いを見ていた徐倫も完全に球磨川の敗北だと感じた。

「そこのレディ、キミもあの球磨川の仲間だったりするのかな?そうじゃないことを願いたいのだが」

シーザーがいきなり声色を変えて徐倫に近付いてきた。

「あ、あたしがあの男の仲間?そんなわけないだろう?」

「なら良いんだセニョリータ。汚いものを見せて悪かったね」

徐倫がそう言うとシーザーは簡単に引き下がった。どうやら女の戦うのは趣味じゃないとかいうタイプの男か…と徐倫は一瞬で理解した。

自分のストーン・フリーなら勝てるだろうが、この男と戦う理由はない。そしてあの球磨川とかいう男を庇う理由もない。そう考えた徐倫はその場を去ろうとした。

『待ちなよシーザーくん。このまま帰ったら君はご主人に怒られちゃうぜ?』

その声を聞いて立ち止まって振り返った。

そこには何と球磨川がいたのだ。アレだけの数の波紋入りのシャボンを受けていながらピンピンしていたのだ。

「なっ…何故生きている⁉︎」

当然シーザーも驚く。

『ダメだよシーザーくん、飛び道具に波紋を混ぜても僕を殺すのは無理だ。波紋だって僕に触れれば『ゼロ』になる。消えてしまうのさ』

「ば、バカな…無敵かコイツは……」

『そうでもないよシーザーくん、拳で直接僕の身体に波紋を流し込めば良いんだよ。あくまで僕が『ゼロ』に出来るのは触れたもの。自分の体内に流れちゃったらダメだからね。まぁ代わりに君の腕は消し飛ぶだろうけどさ』

球磨川は不気味な笑みを浮かべながらそう言った。

どっちが悪役なのか分からなくなってくる。それが球磨川禊の戦い方である。

『さぁ来ないのかい?君はスタンド使いじゃないから僕本体に攻撃しないと倒せないんだよ。早くしないと僕がスタンドを使っちまうぜ』

「くっ……オレを舐めるなァ!必殺シャボン・ランチャー!」

シーザーはやぶれかぶれでシャボン・ランチャーを放った。

『ダメだなぁシーザーくん、そんなんだからワムウにも勝てないんだよ』

シャボン・ランチャーは球磨川に直撃したように見え、周りに砂埃が舞った。

そして砂埃が止む頃にはそこに球磨川の姿は無かった。

「どっ、どこへ行った球磨川!」

『ここだよここ。そして君はおまえいつの間に後ろに!っと言う』

「おまえいつの間に後ろに!……ハッ」

『一度やってみたかったんだよコレ。僕の近くでこのネタが通じる奴が中々いなくてさ。やっぱりジョセフの親友の君になら通じると思ったよ。でも遊びはコレで終わりだぜシーザーくん、ここからマイナスの時間だ』

 

第8箱完。

 

 

またお会いしましょう

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