旧作版:技術チートとロトムって、どう思います?   作:忙人K.H

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忙人K.Hです。
アカウント削除に伴って消えた、旧作版の技術チートとロトムです。
1日に1話ずつ更新していく予定です。


レポートその1-モブ転生したかったのに主要人物ってどう思います?

 

転生チートと聞けば、いろんなモノを思い浮かべる。

 

魔力最高だとか、伝説の武具だとか。

まー、そんなのはどーでもいいけど。

 

で、なんでこんなことを言うのかと言いますとだね、なんかそんな状況になってんのさ、俺が。

 

「さー早く座って座って。後がつかえているからね」

 

会社の最終面接みたいなセッティングをされた部屋で、長机の向こうに1人、灰色スーツを着た胡散臭い御仁がおられた。

 

「は、はぁ…………それでは失礼して」

「はいはい。それでは手短かに行きますからね~」

 

そう言ってそのお方はクジ引きの箱を二つ机の上に置いた。

 

「単刀直入に言うよ? 君は死んだんだ。で、善行を積み重ねたわけでも、悪逆非道でもなかったので、天国にあげるか地獄に堕とすかまよってんだよ。最近こういった人が多くて困るんだよね~マジで」

「は、はぁ…………」

 

いや確かに死んだぜ?

橋の上でバナナの皮で滑って川に落ちて窒息死。

別に泳げないわけじゃなかったけど、冬なモンで厚着してたから水を吸って沈むっていうなんとも不幸の連続。

 

なのにこんな胡散臭い人に困られても困る。

 

「んで、ただただもう一度生まれ変わらせてもツマラナイから、ほら、君らがよく妄想する創作物にチート持って転生するってなことをやらせているんだ。いやー、上になかなかコレのウケが良くてねー」

「…………中間管理職なんすかあんた」

 

どーでもいいけど。

 

「そこはつっこまないで。で、判断のつかない君らだけど、その中でも微妙でも善行をしている割合が多い人は3つ、本当にどっちつかずなら2つ、少し悪よりなら1つ、チートを得るチャンスがある。右の箱からチャンスの数だけ玉を取るんだ」

「因みにおれは?」

「3つだね。君は微妙に善人ってワケだ」

 

…………微妙でも善人だったことに喜べばいいのか、微妙なことに悲しめばいいのか、判断に困る。

 

「因みに、チートには当たりハズレがあるからね」

「ハズレ?」

「そ。例えば『涎が野菜ジュースになるチート』とか、『気合を入れると頭からお花が咲くチート』とか」

「それはチートとは言わねえよ!!? 嫌がらせに近いな!!!」

 

なんて宴会芸チックな特典なんだ…………もし貰ったら、全然嬉しくねぇな間違いなく…………。

 

「まあ、引くしかないか」

 

と、まず一発目。

 

「…………『栄養補助食品チックなクッキーバーを無から生み出すチート』」

 

…………食いっぱぐれるコトが無くなることを喜んだ方がいいのか?

 

まあいい、二発目。

 

「『技術チート』?」

「おおっ! 当たりだよそれ! 資材と設備さえあれば、創作物や、自分の妄想の産物も含めてほとんどのモノを作れる頭と腕を得られるチートだよ。まあ逆に、資材がないと何もできないのが難点かな?」

 

おおう…………すげぇのきた。

 

よっしゃ、このノリで最後のもいいのが来い!

 

「…………『種類、材質を問わないタライを、突如降らせるチート』」

 

…………What?

 

「あー、それギャグ系では最上位のチートだ。まあいいんじゃない?」

 

…………逆に考えろ。『気合を入れると頭からお花が咲くチート』じゃなくてよかったと考えろ。

 

「さあ、チートも決まったところだし、行く世界を決めてくれ」

 

左にあった箱をずずいと差し出す彼。

 

…………まあヘルシングみたいな死亡フラグが乱立するところじゃなかったらいいかな。

 

さあ、どうなる!?

 

「『ポケットモンスター:世代BW』……………………まあいいか」

 

なんというか、安心した。

主人公やプラズマ団に関わらなければ、俺は間違いなく平穏に暮らせる。

 

モブ中のモブである俺のことだ、間違っても事件の大筋に関わるような位置に生まれ変わることはない。

 

「……………………というか、俺今の状況を受け入れ過ぎじゃね?」

「そうだね。まあ俺としては仕事が楽で助かるけれど」

 

なんというか、ねえ?

精神異常者のような気がしてくるから嫌だ。

 

「あ、そこは問題無いよ。多分場の雰囲気に流されやすいだけだから」

「あ、さいで」

 

よし、なら向かおうかな。

 

とりあえず、ルカリオに会いたい。

バシャーモとチラーミィでも可。

 

「じゃあ、いってらー。君の次の一生が良きものになりますように」

 

瞬間、床が開き俺は落ちる。

 

「わぁ───落ちるぅ───(棒)」

 

絶叫マシンが大好物な俺に、死角はなかった。

 

とりあえず、落ち着いた一生を送ろう。

 

 

◇◇◇

 

 

「な、なんかツマラナイね…………じゃあ少し嫌がらせをしようかな?」

 

 

◇◇◇

 

 

信じてたんだ。

 

チートはともかく、平穏に過し、ポケモンと戯れる人生を。

 

だがこれはどういうことだ?

 

「トウヤー、朝ごはんよー!」

「…………いまいくー」

 

下からトウヤ君の母さんの声が聞こえる。

 

つーか頭の情報が正しければ、僕トウヤ。

 

確か、トウヤって……………………。

 

 

 

 

 

…………嫌な汗が吹き出た。

 

 

◇◇◇

 

 

レポート

 

場所:カノコタウン

 

見つけたポケモン:なし

 

精神状態:異常

 

一言:たすてけ

 

 

To Be Continued…………

 

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