与作に怒られた後に洋介は新しい仕事を渡された。
単純に店の前に座っているだけの仕事らしく洋介は座っていた。
よくも悪くも洋介は現代風の背格好で173cm位の身長があったため巨漢であった。
今で言うと190cm位の感覚だろうか。
洋介が立っているだけで多くの人は威圧感を感じていた。
なので、洋介は座らされているのだがそれでも威圧感を与えていたのである。
町を歩いていた時より止まっている方が好奇の目を当てられているように感じていた。
空が晴れ晴れとして昼下がりごろまで時間が過ぎた。
洋介は綺麗な空を見ていたのだが急に人が倒れたのだった。
倒れた人の周りに人だまりが出来ていて、洋介も見に入った。
倒れた人は苦しそうにしているのでつい何の病気ですかと聞いた。
瞬間にアンサー・トーカーが作動して病気が分かった。
風邪を拗らせたらしい。
洋介はどうしたらいいかとアンサー・トーカーに聞くと能力を使えと出た。
まず、洋介は病人にストップをかけエスナをかけて、減った体力をケアルガで回復させて命を操る能力で回復させたのだった。
特別、魔法を使った所で目立たなかった。
ストップをディスペルで解くと病人は先程の苦しみは嘘のように無くなり、誰が手当てをしたのかを周りに聞くと洋介を指差したので洋介にお礼を言い幾らかのお礼を渡すと帰っていった。
「たまげたな、アンタ医術も使えたんだなぁ。」
と騒ぎが無くなり人だまりが無くなった後に見ていた与作が言うと若旦那が来て洋介に
「貴方、本当は何者だったんでしょうね。まさか、医術の技量を嫉妬されてあんなことに?とにかく、素性がわからない以上あんまり目立って周りを刺激すると良くないから隠すように。」
と言って感動したからとの事で少しばかり小遣いをくれた。
若旦那が寺の籍に命を救ってくれた礼に洋介を入れてくれたのだった。
文久二年3月某日、朝
2ヶ月経ったがその間に坂下門外の変があったり、和宮さまが将軍徳川家茂へ御降家したりとあったが暇な時はインターネットに意識を繋いでいる洋介にとっては知っていたため特に驚きはしなかったのだった。
そんな平和な中大変な事が起こった。
それは、麻疹の大流行である。
麻疹が長崎から流れ流れて小田原までやってきてしまったのである。
麻疹の患者が出るなか洋介のいる宿屋はと言うと若旦那が麻疹に掛かってしまって洋介が治療したのだが、噂が広まり麻疹患者がひっきりなしに連れてこられて医療所になっていた。
「若旦那、いいんですか?」
与作は扉に隠れながら若旦那に聞いた。
「仕方がないだろ困ったときはお互い様だ。それに我々の所に寄進が集まっているから医療所を続けなければ信頼に関わる。」
若旦那は若旦那で考えがあるようだった。
「としますと?」
与作は若旦那の顔を覗き込んだ。
「集まった寄進で医療所を別の敷地にたてよう。江戸や三河や甲斐からも患者が来ているし奉行所からも要請があったしな。だが、全ては田中殿の意識しだいだよ。」
治療に大忙しの洋介を見ながら言った。
場所は宿屋の庭に溢れる麻疹の患者。
洋介は次々に命を操る能力とリジェネ、レイズとケアルガ、ホワイトウインド、絆、エスナを連発して病人を治していった。
どんな病気もたちどころに治してしまう洋介は有名に成っていた。
小田原随一の医者として。
麻疹に有効な手立てがない中、洋介だけが完全に治すことが出来るとの触れ込みで江戸に呼ばれてしまった。
天下の名医として。
洋介は更に難儀な道を進む。
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