理不尽な強さと   作:連邦士官

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江戸に呼ばれた後に寺の境内に特設された医療施設で一日千五百人と洋介が治すと数日後に、現在の横浜の外国人居留地に派遣された。

 

洋介は、幕府から日本の虎の子の医者として紹介された。

 

イギリス、フランス、ロシア、オランダ、アメリカ等の人達に紹介された。

 

麻疹を完全に治したとの触れ込みなので、幕府の通訳は別室に移されて各国の通訳と医者がこぞって医療知識について聞いてきた。

 

ここでアンサー・トーカーと言語共通、情報を修正する能力、インターネット利用できる能力が威力を発揮した。

 

医者の質問に対して毅然と立て板に水を流すかの様に各国の言葉で通訳を通さずに答えていき、各国の医者や通訳は驚きで言葉も出ないようだった。

 

その後に医者としてヨーロッパに来ないかと?と聞かれたが断った。

 

(俺、医者じゃないし。魔法で治しているだけだからな。小田原に帰りたいな。)

洋介としては名声を得たいと言う気持ちよりもただ状況に流されて病人を治していただけであり、居場所と暮らしていける金と若旦那に恩返しが出来れば問題ないと考えていた。

 

幕府の通訳が帰って来て挨拶が終わったと言うことで週に半分横浜でもう半分が江戸の医者暮しを続けていたが最近有名になってきた医者が居るらしい。

名前を南方仁と言うらしいく、麻疹をちゃんとした医術で治しているらしい。

 

しかし、アンサー・トーカーでもインターネットでも南方仁なる人物は幕末に出てこない人物であった。

 

その為、医者の南方仁が気になり会ってみたいのだが時間が作れずにただただ病人を治していく毎日を過ごしていった。

 

そんな毎日を過ごしている内に幕府から医療塾の講師になってくれないかとも言われたが断り体が疲れたので幕府の職を辞した。

 

その時に言い訳としてより多くの病人を救いたいからと言って出ていってしまった。

 

小田原に帰ってくると宿の隣の商家の大きな屋敷から若旦那が出てきた。

 

「田中殿、仕事はどうしたんですか?」

若旦那が聞いてきたので

 

「横浜と江戸が嫌になって帰ってきた。病人を治すだけなら良いけれども質問してくる事に答えないといけないからです」と洋介は素直に言ったが若旦那はフッと笑って

 

「知ってるよ。より多くの病人を救いたいから幕府の職を辞めたのだろ?」

若旦那は分かってると言う顔をして隣の屋敷を指差した。

 

「これは何か分かるかな?」

若旦那は聞かれた洋介は

 

「確か反物屋の旦那の屋敷ですか?」

と答えた。

 

が、若旦那の口からは驚きの言葉が出てきた。

「これは田中殿。君が助けた病人からもらった寄進で買い取って改装した君の医療所だよ。」

 

洋介は渇いた笑いを浮かべながら若旦那に招かれるままに屋敷の中に入っていった。

 

屋敷の中は綺麗に掃除されていた。

そして、いやに目立つ所に長方形の板があった。

 

「その看板に何てかこうか?」

若旦那が聞いてきた。

 

「えっ……大体何て書けばいいんですか?」

洋介は驚いたが若旦那は一拍置いて

 

「万病医術所と書いておけばいいのではないのですかね?」

洋介は若旦那が言った通りの名前にすることにした。

 

用心棒から幕府の医者になり、幕府の医者から町医者になったのだった。

 

洋介の元には麻疹の患者が運ばれて大量に魔法と能力を使って治す、治した病人を家に帰すを繰り返すばかりだが、たまに違う病気の患者を治していく毎日だった。

 

診療費はかなり安く設定していた。

魔法で回復させるだけなので道具代も要らないのでかなりの利益を揚げて居た。

 

しかし、その値段設定に怒りを覚えた人間も居た。

 

利権を持つものたちであった。

 

まだまだ洋介の苦難は終わらない。




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