テイルズオブラブライブ~みんなで叶えるRPG~   作:なべ@1987

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【第13章】~ひとひらの希望~

≪デリス・サンライズ≫

ホノ「いたたたた・・・乱暴すぎるよー!」

 

ウミ「この距離を飛んできたのです・・・致し方ありません」

 

ハナ「そ、そんなことよりも・・・」

 

リン「すーーーーっごく・・・高い塔だにゃ~」

 

ノゾ「頂上が見えへんくらいやねえ」

 

マキ「ここを登るのね。骨が折れそうってレベルじゃないわね」

 

ホノ「・・・気を引き締めて行こう。どこで何があるか分からないよ」

 

ニコ「随分と頼りになるリーダーになってきたわね」

 

エリ「そりゃあ固い決意をしたんだもの。親友を取り戻して、世界も救うって」

 

 

ホノ「さあ、行くよ!」

 

塔の入り口である重い扉を開くと、一筋の光が差し込む空間に人影があった

 

ウミ「あ、あれは・・・」

 

ホノ「コ、コトリちゃん!」

 

ニコ「いきなり現れるとはね・・・!」

 

コト「うふふ♪思ったより早かったね~待ちきれなかったよ♪」

 

ホノ「コトリちゃん!私たちはもう迷わない!必ず本当のコトリちゃんを取り戻してあげるから!」

 

コト「・・・本当の私って何?私の何を知ってるの?何も知らないじゃない!!」

 

ホノ「確かに、私はコトリちゃんの本当の気持ちを知れなかったのかも知れない。仲良かったはずなのに

 

いつの間にかいなくなって、いつの間にか遠い記憶になっていって・・・大好きな友達だったのに・・・

 

ずっと一緒にいると思ってたのに、薄情だって言われても仕方ないよね」

 

 

ウミ「私たちは子供でした。会いに行こうと思っても限界がありますし、どこに行ったかも分からない

 

と両親から聞かされた時は、本当に悲しかった・・・でも、その気持ちもいつの間にか薄れていったのかも

 

知れません。私もコトリを責める資格はありません。でも!まだやり直せます。まだ私たちには未来が

 

あるんです!何かに操られているなら目を覚まして下さい!」

 

コト「さっきから好き勝手言ってくれるなあ・・・もう聞きたくなんだよね!オトノキの人間どもの所為で!

 

お前達の所為で!母と私は壊れたんだ!その恨みと憎しみの負の感情が私をこうした!」

 

コト「だから・・・ここで終わりにしよう?もう・・・戻れないんだよ♪」

 

エリ「来るわよ!」

 

ウミ「コトリ・・・少しだけ痛いと思いますが、我慢して下さい・・・」

 

ホノ「絶対に取り戻す!私たちの大切な親友を!」

 

 

コト「もう手加減なんてしないから♪裁きのとき来たれり、還れ!虚無の彼方!エクセキューション!」

 

ノゾ「くっ・・・相変わらずとんでもない力やね・・・」

 

コト「深淵の盟約を果たせ!リベールイグニッション!」

 

ニコ「きゃあっ!くっ・・・一瞬でも気を抜いたらやられるわよ!」

 

コト「そんなの当たり前でしょ?だって殺すことしか考えてないから♪」

 

コト「薙ぎ払え葬送の鎌!ブラックガイド!」

 

エリ「ハナヨ危ないっ!ぐうっ・・・!」

 

ハナ「エリちゃん!癒しの恵みよ・・・キュア!」

 

マキ「ったく・・・防戦一方じゃない!我慢ならないわ!」

 

『献身の名の下に、その力を示せ。我が名は≪紅緋の姫君(スカーレット・プリンセス)≫』

 

コト「その力は・・・!ちょっとは楽しめそうだね♪」

 

 

マキ「数多の刃よ、ここに集え…汝が見る夢、刹那と消える!奥義!百花繚乱!」

 

コト「ぐうっ・・・!やるじゃないか・・・」

 

エリ「余裕が無くなってるわよ?次は私ね!」

 

『正義の名の下に、その力を示せ。我が名は≪氷上を舞う白鳥(アイスブルー・ワルツ)≫』

 

エリ「貫け!荘厳なる神槍!インペリアル・スピア!」

 

コト「ぬううっ・・・!ちょこまかと・・・小賢しい!」

 

ウミ「目を覚まして下さい!あなたは本物のコトリじゃない!だから・・・だからっ!」

 

『精悍の名の下に、その力を示せ。我が名は≪無垢なる蒼(ピュアレスト・ブルー)≫』

 

ウミ「逃がしません!降り注げ星光、アストラル・レイン!」

 

コト「ぐああああ!!!・・・ふざけるな・・・お前たちなんかに負けてなるものか・・・!」

 

 

ウミ「ホノカ!今です!あなたの想いを、気持ちをコトリに伝えて下さい!」

 

ホノ「コトリちゃん・・・思い出して、楽しかった日々を。笑顔だった日々を!」

 

『情熱の名の下に、その力を示せ。我が名は≪太陽の笑顔(オレンジ・スマイル)≫』

 

ホノ「燃え上がれ、紅蓮の刃!緋凰絶炎衝!!」

 

コト「ぬおおおおお!!!・・・ぐふっ・・・貴様らあああああ!!!!」

 

ホノ「もう立ち上がらないで・・・出て行って!コトリちゃんの中から!」

 

コト「(・・・ホノカ・・・ちゃん・・・)」

 

コト「貴様・・・!まだ意思が残っているか!」

 

ホノ「コトリちゃん!・・・ど、どうしたら良いの!?」

 

ウチ『私がコトリの中に入ります!今ならきっと悪しき者を排除出来るはず!』

 

 

コト「・・・!?何だ貴様は!・・・出ていかんか!こしゃくなああああ!」

 

一瞬の静寂、そして―

 

コト「ホ、ノカ・・・ちゃん・・・?」

 

ホノ「コトリちゃん!大丈夫?私が分かる!?」

 

コト「・・・!分かるよ・・・!ホノカちゃん・・・ウミちゃん・・・」

 

ウミ「コトリ・・・!良かった、本当に良かった・・・!」

 

コト「みんな・・・ごめんね。私は・・・」

 

コトリは今までの顛末を話した

 

 

コトリたちが10歳の頃、今から約6年前。オトノキの村長だったコトリの母は、過疎化する

 

村の現状に頭を悩ませていた。色々な策を講じていたが、裏目に出ることばかりで、いつしか

 

周りの人間からの信用を失うような言動や行動が増えていった。そして村の人間がそのことについて

 

責め立てると、常に付き纏っていた重圧に耐えかねて自殺する為に、村の奥にある洞窟へと向かう

 

そこで負の感情に塗れた母は封印と干渉し合い、魔力に目覚めた

 

そして、コトリを連れて村を蒸発する。母は操られるように最も強力なモブの村にある封印に赴き

 

より強力な魔力を得る。それと同時に人としての感情を失ってしまった

 

(この時点でオトノキとモブの封印には魔力注入の仕掛けを施してあった)

 

いつしか母の願望は「世界の破滅」と「古の魔王の復活」に傾倒していった

 

 

その理想の為に、母は我が子を利用する

 

コトリが親友と離れ離れになったのは10歳。オトノキからミナリンの町へ移り住んだものの、引っ込み

 

思案な性格から、なかなか馴染めないでいた。それと同時に母の異変にもうっすらと気づいていた

 

それから数年にかけて母はコトリを少しずつ蝕んでいく。コトリにも≪ミューズ≫の素質は備わっていたが

 

魔力によって強引に歪められてしまった。そしていつしかコトリは自分の意思を完全に乗っ取られてしまう

 

そこで今回の計画が始まった。9つの封印の復活を成し遂げる為に、魔物を操り、コトリを送り込ませて

 

ホノカたちを利用した。そして成し遂げられた魔王の復活。ここまで全てがコトリの母の計画だった

 

しかし想定外の出来事は、ホノカたちの予想以上の成長と能力。そして遂にコトリを正気に戻されてしまう

 

 

ホノ「そんな・・・そんなの酷すぎるよ・・・」

 

コト「私は薄れゆく意識の中で、消えそうな最後の灯を必死に守ったの。何年も。だから、何とか自分自身

 

を消さずに済んだ。でも・・・ずっと眠ったままのようだった・・・ホノカちゃんたちと冒険している時も

 

何度も試みたの。乗っ取られた意識を取り戻そうって。でも・・・ダメだった。言葉一つ出せなかった・・・

 

ウミ「コトリ・・・今全てを話さなくても大丈夫です。戻ってからいくらでも・・・」

 

コト「ウミちゃんありがとう。でもね・・・私はやっぱりどこかで二人の仲を羨んでいたんだと思う。だから

 

こんなことになっちゃたんだよ。私、本当に馬鹿だね・・・」

 

ホノ「そんなことない!自分を責めないで・・・ホノカはウミちゃんもコトリちゃんも大好きだよ!

 

昔だってこれからだって変わらない!ずっとずっと変わらないよ!」

 

ウミ「当然です。でも当時何かそういう風に勘違いをさせてしまったのなら、私たちに責任があります」

 

 

コト「ううん・・・違うの。ただの私の思い違い。その思い違いを抱いたまま離れ離れになって、そして

 

その心の隙間につけ入れられちゃった。私の所為で多くの人が・・・」

 

ニコ「今更過去のことを言ってたってしょうがないわ。私たちに今出来ることは何よ」

 

マキ「魔王をやっつけることでしょ?そして、あなたのお母さんも助けましょう?」

 

コト「・・・ありがとう、みんな。私も行かなきゃ。迷惑をかけた分を取り戻し―」

 

その瞬間、何者かの力によってコトリの体は塔入口の扉の外へ放り投げられてしまう

 

コト「きゃあああああああっ!!!」

 

ホノ「コトリちゃんっ!」

 

ホノカは追いかけようとするものの、扉は完全に閉ざされてしまう

 

ウミ「い、一体何が・・・?」

 

 

『あのような役立たずはもういらないわ。この舞台からは退場してもらいましょう』

 

ハナ「誰っ!?」

 

リン「姿を見せるにゃ!」

 

『姿が見たければ塔を登ってくることね。魔王の力を見せ付けてあげるわ』

 

エリ「魔王・・・アライズね。コトリはもちろん気になるけど、ひとまず記憶を取り戻したわ。まずは

 

塔を登ることが先決だと思うの」

 

ウミ「そうですね。後ろ髪を引かれる思いではありますが、魔王を倒したあとでいくらでも会えますから」

 

ノゾ「扉が開かない以上どうしようもないけど・・・きっと大丈夫」

 

ホノ「・・・行こう。ここでうだうだしてるより、やるべきことがあるはずだから」

 

エリ「そうこなくっちゃ。さあ、上を目指しましょう」

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