いつも通り設定が荒いです
ダンジョンで何度も死ぬのは間違っているだろう?
ぷろろーぐ
地下の割りに結構な明かりの灯されているダンジョンの通路を黒髪の青年が全力で走り抜ける。
その背後には嘲笑うかのようなスピードで追いかけてくるミノタウロスがいる。
青年とミノタウロスがいるここは、ダンジョンの上層5階部分でありそもそもミノタウロスというモンスターが出現する階層ではないのだ。
しかし、現実問題として青年の後ろには出現するはずのないミノタウロスがいるわけで、LVもステータスも低い駆け出し冒険者である青年が逃げるのは道理である。
息を切らしながらも、まるで迷路のようなダンジョンの通路を只管
そして辿り着いた……辿り着いてしまったのは行き止まり、袋小路、死への入り口。
青年が振り向けば、そこにはゆっくりと歩きながら青年に近づいてくるミノタウロスの姿があった。
青年は恐怖に顔を染め、震えながら後ずさり、自らを壁に押し付け、迫り来る死から逃れようとするがそれは無駄であった。
ミノタウロスが持っている石斧が青年に届く距離まで来たが、青年はただ震えるだけであり恐怖に声も出ないようだ。
そして振り上げられた石斧を見て青年の声が初めて響き渡る――絶叫、断末魔の声――振り下ろされた石斧は青年の頭をカチ割り、血と脳髄を飛び散らせ辺り一面を赤に染め上げた。
もう青年の声は聞こえない、彼は既に死んでいるのだから……
1
そう思っていた時期が俺にもありました。
振り下ろされた石斧の迫力と自身の絶叫が、目と耳に残ったまま何故か俺は生きていた。
生きていたのだが、生きてるのはありがたいんだが……何でまたミノタウロスが俺の後ろにいるんだよ!?
ちょ、これはマジねーわ! 逃げるしか出来ねーのに、マジどうするの?
とりあえず逃げようってことで、再度ダンジョン内を疾走するしかないんだが。
マジでありえねーし、何が起こったかわからねーし、本当になんなんだよ! つーか、ミノタウロスとか無理だから!
『ヴモオォー』
鳴き声で威嚇してるのか、巨体を揺らして俺をゆっくり追いかけてくるんだけど、これはアレか? 舐めプか何かか? そもそも舐めプって何だよ。
あーもう、わっけわかんねー……あ、行き止まり……\^0^/オワタ
2
んで、また後にミノタウロスさんいらっしゃーいってか?
意識飛んだと思ったら意識飛んでねーし、五体満足だし、でも結局逃げなきゃだし、一体何だってんだよ……
助けて俺の神様!
オワー!!
3
よし、逆転の発想で立ち向かってみよう。
4
まぁな、そりゃな、死ぬわよな。
しかし、もう何回か死んだっぽいんだがよくまぁ俺の心も折れないもんだなぁ、なんて走りながら考えてるけども。
やっぱなー、彼女いないまま死ぬのは嫌だってか、童貞のまま死にたくねーっすよ!
お、階段だ! これで上にいけるっておい! 何で上からゴブリンが降ってくるんだよ! クソが!
しかも真正面で避けきれn
5
うぃっす、これは試練に違いない。
ミノタウロス(ミノたんでいいか)から逃げ切ることが俺の試練なのだ!
うおーっ!! 俺はアイナと添い遂げる!! ……アイナって誰だよ……
そういえば心なしか逃げる速度が上がってる気がするんだが気のせいか? ってまた行き止まりだよ。
もう嫌だ。
6
けど俺は生きたいんだ!! 諦めないぞ! さっき死んだっぽいけど。
そういや一番最初にミノたんと遭遇したときに頭の中に響いた『カチリ』ってスイッチ入れるような音はなんだったんだろうか?
タイミング的に死亡すると、音がした直後に戻ってきてる気がするんだが。
よし、さっきのとは別の階段だ! 今度こそ逃げ切って……おっと、他の冒険者が落としたポーションで足を持ってかれたー!!
ぐわあー^0^
7
死因はミノたんだけど、落下して起き上がれなかったところをグシャリとかトラウマもんだろ女子校生……だから女子校生ってなんだ?
ミノたんコワイ! 石斧コワイ! 実際コワイ!!
なんかもう逃げられない気がするし、ミノたん倒すしかないんじゃね?
や、やってやる、やってやるぞー!
10
だんだん攻撃が見えてきた
21
何とか避けられるようになってきたけど攻撃が通らねぇ
35
なんとか戦えるようになってきた気がする
60
た お し た ぞ
61
武器が無くなった挙句、体力切れて動けない所に階層モンスターが出現して死んだ。
今の装備と所持アイテムだけじゃミノたん倒すので精一杯だ。
やっぱり逃げるしかないのか? しかし、俺の体どうなってんだかなぁ……死ぬ度に能力が上がってる気がするんだが気のせいだよな?
湧き上がるパウワーなんて感じることもないよってロリ神様もいってたしな……ロリ神様って誰だよ……
で、適当に逃げてたらば前方に白髪の少年を発見! MPKしたいわけじゃねーんだけど……MPK?
「そこな少ねーん!!! ミノタウロスが出たから逃げろー!!!」
「え……?う、うわあぁーー!!!!」
白髪の少年と一緒になって逃げる。
「ど、どうしてこんなところにミノタウロスが!?」
少年、それは俺も知りたいんだがな……んで行き止まりっとな?
「あ、あ、あぁ……」
巨躯を揺らしてミノたんがこちらへとゆっくり向かってくる。
やるしかねーか……
「少年、ミノたんは俺が抑える! その間に逃げろ!」
少年へ声を掛けると同時に、背中に背負った大剣でミノたんに斬りかかるが、少年は一向に動き出さない。
「早く、行けエェーッ!!」
俺の叫び声に漸く我を取り戻したか、白髪の少年は俺たちの脇をすごい速さで通り抜ける。
少年を逃がすことができたがどうなることやら……
62
ハイハイ、死んだ死んだ。
やっぱミノたん倒すの無理だわー。
無理じゃないけど、ギリギリ過ぎて結局死ぬわー。
逃げよう
105
逃げた場合に行き止まりにいったら戦って死ぬか、ミノたんを倒しても力尽きて別のモンスターが出現して死ぬ。
階段にいけば何かしらの不幸な出来事で死ぬ。
時折あの白髪の少年を見かけるが、一緒に逃げた場合大体行き止まりに辿り着いてミノたんと戦って死ぬ。
俺は一体どうすればいい? 教えてくれ、ウー=フェイ……ウー=フェイって誰だよ……
勘はあの白髪の少年がキーになってるっていってるんだけど、どうなんだ?
これは非常に困った……って考えながら走ってたから行き止まりに^p^
うおおおん! 俺は人間火力発電機だ!! ミノたん殺す! 慈悲は無い。 イヤーッ!
179
白髪の少年を囮にするしかない(錯乱)
それ以外の方法が無さそうなんだよ……俺も生きたいんだ……クソッ! 胸糞悪い。
180
会いたかったぞ! 白髪の少年!
「白髪の少年よー!! ミノタウロスが来てるから逃げろー!!」
「うわああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
叫んだ後に、すぐあった十字路を俺は右折、少年は前進したところミノたんは白髪の少年を追いかけていった。
助けたいのは山々だが、自分が死んでしまうのであれば元も子もない。
ギルドにいって処理してもらうしかないか……
そして地上階に辿り着いた時、俺の頭の中で再度『カチリ』と何かが音を立てた。
えぴろーぐ
【ロキ・ファミリア】が遠征帰りに相対したミノタウロスが逃げ出して5階層まで進出してしまった件は幸いにも死傷者0で終結したようであった。
白髪の少年が死んでいなかったことがわかり、俺は少しばかり安堵した。
今度どこかで見かけたら、『豊穣の女主人』で飯でもご馳走してやろう。
正直それだけじゃ足りなさそうだし、少年もソロっぽかったし、一緒にパーティでも組めたらいいかなーって、俺ボッチ!
ファミリア同士の対立ーとかって話も聞いたことあるけど、俺が所属してる……てか、俺しか眷属がいない【エヘカトル・ファミリア】は他の神様とは全く対立してない見たいだし大丈夫だろう。
「ステータス更新終わったよ? たよ?」
「ありがとうございます、エヘカトル様」
「それじゃ、また今度ね? ね?」
どうやら、今日もそんなにステータスが伸びなかったらしい。
ウチの基本は口頭で大きく変化したステータスだったり、エヘカトル様が必要だと思ったステータスについて言及してくれるのだ。
さて、それじゃいつも通りダンジョンに行きますか。
流石にもうミノタウロスなんて出ないだろうが、それでも慎重にダンジョン探索だ、死にたくない……いや、生きて名声を手に入れるんだ……そして嫁さんと一緒に仲良く暮らすんだ。
あとは白髪の少年も探さないとな……
黒髪の青年
性別:男
職業:冒険者
武器:大剣【バスターソード】
所属:【エヘカトル・ファミリア】
ステイタス:Lv1
基本能力
力 H105⇒SS1001
耐久H172⇒SS1505
器用I 98⇒S 925
敏捷G209⇒SS1724
魔力 I0
発展能力 【】
魔法 【】
スキル 【生存願望】
・生存する為に成長する。
・生きたいと願う限り、死を覆す。(強くてコンティニューできちゃう)
(副次効果として、ステイタスの書き換えなしで累積した【経験値】により基本能力が上昇する)
原作は3巻まで読みました。
いつも通り読み込みが足りないようです。