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――お前に魔法を教えてやろう!初級・鏡合わせの自問自答編――
お、おう……
――魔法は先天的に取得している場合と、後天的に取得する場合があってだな云々――
せ、せやな……
――まぁ何だ? 魔法が欲しいってなら、用意してやった鏡で自問自答すりゃええんだよってこった――
うぃっす! そして現れたのは俺の顔面――実際キモイ。
顔だけやし、なんなんや……いや仮面か? どちらかというと【辿り着く可能性】じゃねーか?
『じゃあ、始めるとすっかね』
それはよく耳にする声、つまりは俺の声。
ページをめくる。
『俺にとって魔法ってなんだ?』
妥当に考えれば便利な力かなー。
何でもできるかもしれない不思議なモノ。
使えないなら使えないでもいいけど、やっぱ有った方がいいよな?
ページをめくる。
『俺にとっての魔法って?』
強力な一撃かもしれないし、生活とかで便利なものかもしれない。
兎に角、不思議なモノなんだ。
でも、冒険者なんてやってるんだから戦いを有利に進められるモノってのが一番しっくりくるんじゃねーの?
ページをめくる。
『俺にとって魔法ってどんなもんだ?』
モノ?うーんそうだな……
[あれだ、炎の魔法だろ? 常識的に考えて。【
{いやいや、魔法っつったら雷だぜ! 速い! 強い! 痺れる! 3点拍子だぜ? 【
〈まぁ待て、時代は氷だ。【
〔ッカーッ! 攻撃魔法ばっかりじゃねーか! どうせなら回復できちゃう前衛にしようぜ? 【
<今は能力強化が熱いさ。【
おい、何で俺がこんなにいっぱいいるんだよ!? つーかお前等、俺の癖に甘すぎるだろ? 漢は黙って【
[{〈〔<そ れ だ>〕〉}]
『……お前等、魔法に何を求めてるんだよ』
浪漫。
[{〈〔<そ れ だ>〕〉}]
『本当にそれだけか?』
一撃必殺、超近接距離で使えるリスキーなヤツ。当てれば俺が必ず勝って、外せば俺が大ダメージ必至ってとこか?
[超近接距離になったら相手を拳で殴らなくっちゃーな]
{んで杭が出現して、手元で魔力による杭の撃ち出し?}
〈遠距離から杭を出して撃ち出して飛ばす、なんて野暮ったいことはしたくない〉
〔長ったらしい詠唱なんかも必要ないわ〕
<取り敢えず、突っ切ってぶっ飛ばす。コレな>
『流石俺達だ』
お前もよくわかってるじゃん?
『おう、それでこそ俺達だからな』
俺も、目の前の俺達の顔も笑っている。
そして意識が暗転する。
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そこは『豊穣の女主人』だった。俺ってばホームに戻って本を読んだハズじゃ……と思えば、俺が今手にしているのは件の本だった。
「……どうかしたのですか?」
「大丈夫?」
声がした方を向けばリューさんとシルちゃんが幾許か心配そうな顔でこちらを見ていた。ああそうだ、確か魔法が発現しないかなーとか話してたら、本でも読みなよーって話になって店に置き去りにされた本を渡されて、帰って読んだんだっけか。
「それで、貴方はその本をどうするので?」
「君が読まないなら、そのまま置いておくけど」
そうだな、なんかもうおなか一杯な気がするしいいかな? そう思ってリューさんに本を渡すと『カチリ』という音がした。
会計を済ませて『豊穣の女主人』を後にする。なんとなく、明日のステータス更新が楽しみになった。
もしかしたら、魔法を覚えてるかもしれないし。なんて思いながら俺はホームへの夜道をゆらりと歩きだした。
魔法
【全てを貫く魔力杭】パイルバンカー
・速攻魔法
・超近接距離でのみ使用可能
・込めた精神力により効果上昇
みたいなのを覚えさせたい。
クロスレンジの華だと個人的には思ってます。
ちなみに、彼は魔導書読んだら死にます